アザミウマは雑草駆除が予防や対策の近道
アザミウマは食欲旺盛な昆虫!
アザミウマはアブラムシと同じように植物の葉や花を食害する昆虫で、特に花の被害が多い害虫といわれています。アブラムシと間違われる方もいるのですが、アブラムシと比べて人の目から隠れるように行動するため、見つけにくい=駆除しづらい虫です。
害虫駆除に役立つ雑草を生えにくくする方法も解説
アザミウマという害虫がやっかいだといわれるのは、その繁殖スピードがとても短期間でおこなわれることと、真夏の暑さが大好き・一方冬でも動きが鈍らず活動する種類もいると被害が1年を通じて何度も訪れることです。
一度飛来されたら長く続くアザミウマ駆除からのがれるためには、あらかじめその元のすみかともいえる雑草を駆除して予防することもよい方法です。
生態や特徴は?アザミウマの基本情報
まずはこのアザミウマの基本的な情報と生態についてご覧いただきます。アザミウマがどのような時期に発生しやすいかを知れば、予防も簡単ですね!主なアザミウマの被害や簡単にできる予防方法についても触れていきましょう。
アザミウマの基本情報
分類 | アザミウマ目 |
分布 | 世界中に広く分布 |
体の色 | 黄色や茶色などさまざま |
体長 | 1~2mm程度 |
アザミウマの生態
アザミウマは成虫だけでなく幼虫も食害します。通常45日程度のスパンで卵から成虫までの生態サイクルという非常に増えやすい昆虫であるのもアザミウマの特徴。
通常は1枚の葉に1個の卵を産み付けるので1度の産卵数はそれほど多くはなりませんが、人に見つけられにくいこと・幼虫から蛹になるときに土に潜ってしまうことなどから完全な駆除が難しい昆虫です。
アザミウマの気をつけたい繁殖期は真夏
アザミウマは真夏が特に好みな昆虫であるため、夏に非常に成長も早くなり生態サイクルも通常の45日よりも早くなるといわれています。このため爆発的に発生しやすいのもこの真夏の時期。夏を見越した予防をすることがアザミウマの駆除に役立ちます。
アザミウマの被害はとても大きい
アブラムシはたくさんいてもそれほど深刻な被害として騒がれることはありませんね。同じような食害をする昆虫でもこのアザミウマの被害は大きいです。
それというのもこの虫の葉の食べ方に問題があって、汁を吸うのではなく自分の唾液で葉の溶かしてどろどろにして吸うため。
この葉を溶かす唾液の影響で、一度食害された花が咲かなかったり果実が大きくなれなかったりという被害がおこります。
狭い範囲のアザミウマ対策には網が有効
アザミウマの予防・防除方法としては多くの昆虫被害にも利用される防除網の活用です。新しい健康な苗を買ってきて植え付けたら、アザミウマが飛んでくる前に網で囲んでしまうのが確実に予防できておすすめです!
アザミウマの好きなにおいで誘う無農薬の成虫駆除方法
アザミウマにはにおいで誘って駆除する植物には無農薬な殺虫剤も売られています。こちらは置いておくだけでアザミウマ退治ができるので、庭や畑などに吊るされる方も多い商品。ホームセンターなどで手軽に手に入ります。
アザミウマの発生を抑える雑草駆除
雑草駆除がアザミウマの繁殖にストップをかける
アザミウマなど多くの害虫が雑草から発生し、作物や果実・花などに付きそれらの植物がない季節はまた雑草に戻って冬を越します。
昆虫の動きの弱い雑草に隠れている時期に駆除することで、大規模繁殖しやすいといわれるアザミウマの数を大きく減らすことができるでしょう。
雑草駆除は刈る・ゆでる・枯らすの3通り
アザミウマが隠れる雑草は駆除しておくのに越したことはありません。主な雑草の処分の仕方として、鎌などで刈り取る・熱湯をかけて茹でてしまい駆除する・除草剤などをまいて枯らすの3通りです。
塩をふるという方法もあるのですが、雑草だけでなくほかの植物の生育にも影響があるためおすすめできません。無農薬で雑草を駆除したい場合は鎌で刈るかお湯をかける方法をお試しください。
駆除した雑草を生えにくくする方法
直接草刈りをしたり熱湯を畑まで何往復もして運ぶのが大変という方や、広範囲の雑草駆除をしたい場合は除草剤をまいてみてはいかがでしょうか。
根が深く抜けにくい雑草でも、薬のちからで根まで枯らしてくれるため猫ぞき駆除できます。
雑草を生えにくくするアイテムもおすすめ!
雑草を駆除したら次に生えてこないような対策をしておくと、アザミウマの発生を防げるだけでなく作物にとっても余分な養分が取られることなくよいことです。
庭や畑の通路には除草シートを敷くのもよい方法となっています。簡単にハサミでカットすることができるので、大きさや長さ調整も自在。そのまま広げておくだけでもだめになりにくく効果が続くのが嬉しいですね。
アザミウマを直接駆除する殺虫剤や農薬
最後になりますがアザミウマに有効な殺虫剤類をご紹介しましょう。1970年を境に、外来種のアザミウマが日本に入ってきています。
この種類は非常に農薬に対して耐性がつきやすく駆除が難しいものです。薬剤は同じものを繰り返し使用しないのが使い方のコツとなっています。
アザミウマに効果的なおすすめの殺虫剤1.
カスケード乳剤
カスケード乳剤
アザミウマは食べる植物も多い害虫です。使用する殺虫剤や農薬も対応植物が多いものの方が好ましいでしょう。その点こちらは使える植物の数が多いのが嬉しいですね。効き目はやや遅くなりがちですが、長く聞き続ける農薬となっています。
アザミウマに効果的なおすすめの殺虫剤2.
グレーシア乳剤
グレーシア乳剤
アザミウマは生態サイクルが短い昆虫なので、同じ農薬や殺虫剤ばかり使うと耐性が付きやすいという点が難しい害虫です。意識して農薬や殺虫剤の種類は変えていきましょう。
こちらは即効性があるので、大量に発生して一気に駆除したいというときに使うのがおすすめ!しかし作物への使用は、パッケージの量や時期などしっかり守るようお願いします。
アザミウマに効果的なおすすめの殺虫剤3.
オルトランDX粒剤
オルトランDX粒剤
オルトランDXはバラなどの観賞用の草花に付くアザミウマに効果のある農薬・殺虫剤となっています。散布の仕方が粒を土の上にまくだけと簡単なのが特徴です。
野菜や果実などは対応植物となっていないので、それらへの使用はご注意ください。
作物に利用するとき特に駆除用の薬剤の使い方に注意する
農薬や殺虫剤には対応植物や、野菜や果実の場合は散布してから収穫までの期間にも決まりがあります。
対応植物以外では効き目も期待できませんてし、それらを販売したり食べたりする場合には農薬法違反で罰せられることもありますのでご注意ください。
ご利用はパッケージをよく読み、適した量を適した時期に散布するようにしてください。
まとめ
アザミウマは雑草駆除で根絶やしにしよう!
アザミウマは非常に生態サイクルが短く、農薬を散布しても耐性ができやすいやっかいな害虫です。またこの生態サイクルが短いということは、卵からすぐに幼虫になり葉から落ちて植物の陰に隠れてしまうということ。
葉に農薬や殺虫剤を散布しても完全に撲滅するのが難しい昆虫です。大発生を防ぐためにも、対象植物を防除しつつアザミウマのかくれがになりやすい雑草駆除からはじめるのが、結果的にはよい効果がでるのでおすすめの方法です。
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出典:https://photo-ac.com/