はじめに
駆除対象の昆虫であるコガネムシに注意!
緑色のカブトムシのような光沢のある被殻がかっこいいコガネムシ。サイズがかわいらしくて、子供やマニアの方の飼育対象としても人気があります。しかし実はこのコガネムシは、主に果樹の被害が大きな駆除対象となる昆虫としても有名です。
コガネムシ対策に役立つ予防や駆除方法をご紹介!
活発に活動する時期や発生しやすい時期という基本的なコガネムシの情報から詳しく解説します。小さな体に見合わず大きな被害を起こす、コガネムシという害虫の予防や駆除のやり方レクチャーです!
手早く有効的な駆除方法としてコガネムシに効果のある農薬・殺虫剤の種類についても記事末で数種類ご紹介しますのでそちらもお楽しみに!
コガネムシの基本情報と生態
コガネムシの分類や分布などの基本情報
分類 | 甲虫目コガネムシ科 |
分布 | 日本を含むアジア各地とシベリア |
体長 | 体長サイズ約17-23mm |
色 | 光沢のある緑色 |
対策に重要なコガネムシの生態サイクル
コガネムシの発生が目立つのが春から初夏にかけての時期。十分気温があがり暖かくなってくるとともに、たくさんの成虫が果樹などに飛来して被害をおよぼします。
真夏も近くになると産卵をはじめて、土の中に1箇所に付き数十個の卵を産み付けるのですが、この卵から孵化した幼虫被害がコガネムシの目に見えない大きな被害といわれているのです。
こんなに怖い!コガネムシの被害の様子
コガネムシはかわいらしい昆虫のペットとしても人気があります。そんな人から見たら駆除するなんてかわいそうと思われるかも知れませんね。しかしコガネムシ被害は農家や家庭菜園などをしている方にとっては、非常に問題です。
コガネムシの成虫による被害
コガネムシは植物の葉を食害します。その小さな体によらず、とても食欲旺盛であっという間に葉が虫食いだらけになり、ひどいものだと株が枯れてしまうものもあるくらいです。
またその植物により大量の糞を排出します。この糞にはコガネムシにとって魅力的なフェロモンのにおいを放ち、仲間を集めるのも厄介なところ。数匹でも被害が大きいのに仲間が集まるため、短時間で木が丸裸ということも珍しくありません。
コガネムシの幼虫被害
コガネムシの成虫被害も十分に怖いものですが、本当に注意すべきなのは幼虫被害です。幼虫は土の中で暮らし、近くの植物の根を食害します。根といえば植物の生命線ともいえる場所ですね。
さきほどもご紹介した夏の発生時期には、予防として土の中に農薬を散布して幼虫駆除しないと、見えない土中のできごとなので気づいた時には手遅れの状態となります。
コガネムシ対策に有効な予防と駆除
コガネムシ駆除の方法には成虫に効果のあるもの・幼虫のためにおこなう駆除法・両方に効くものとあります。成虫だけ・幼虫だけの駆除ではなく、複数の駆除策を実行してどちらも駆除してしまうのが被害を最小限にとどめるためのコツです。
効果的なコガネムシの予防と駆除法1.
土を隠してコガネムシを寄せ付けない予防法
まずは簡単にできる幼虫対策の方法から。やり方は簡単で守りたい植物のまわりの土を見えなくして、産卵させないという予防法です。
土を隠す資材はいろいろありますが、飾り用の小石やウッドチップなどは園芸店で売られていて簡単に土を隠せるものとしておすすめします。
このほか土が隠れれば何でもよいので、家にあるものを工夫してコガネムシ対策をしていきましょう。
効果的なコガネムシの予防と駆除法2.
昆虫病原性線虫を土に混ぜ込む天敵による駆除方法
これはコガネムシ被害を見越して植え付けの時におこなって欲しい天敵による予防策なのですが、昆虫病原性線虫というものを利用します。
線虫とは土の中にいる目に見えない微生物で、その種類によって餌にするものが違いそれしか影響を与えないのが特徴。
昆虫病原性線虫は昆虫のみを餌とする線虫の仲間。これを土の中に住まわせることで、コガネムシが産卵・幼虫に孵化したとしても線虫の餌として駆除させるというわけです。
効果的なコガネムシの予防と駆除法3.
コガネムシを寄せ付けないコンパニオンプランツを植えるのもひとつの駆除方法として、多くの方が実行しています。コガネムシを忌避するのはにんにくとマリーゴールド。
畑などの被害が心配であれば、近くでにんにく栽培をしたり庭の被害でにんにくを植えにくい状況であれば、マリーゴールドを植え付けてやればよいでしょう。
効果的なコガネムシの予防と駆除法4.
見つけたら捕殺は簡単で的確な基本の駆除方法!
土にカバーをしたり、コンパニオンプランツを植えるという方法も簡単ですか、それよりも前に見つけたら手で捕まえて処分してしまうのが基本中の基本の駆除のやり方です。
コガネムシの成虫はすばしっこく捕まえるのが大変なので、どうしてもうまくいかないという方は、夜または雨の日という暗くて気温が低く昆虫の動きが緩慢になる時に実行してみてください。晴れた日よりも捕まえやすくなるでしょう。
即効性に期待大なコガネムシに効く農薬
最後になりますがコガネムシ駆除に即効性のある農薬の種類をご紹介しましょう。予防が遅れて大量発生したときなどに有効です。また春先にまいておくだけで予防となるものもありますので、パッケージをよくお読みになって適切な利用方法・量・時期を見計らってご使用ください。
コガネムシの駆除におすすめの農薬1.
オルトランGF
オルトランGF
土の上にばらまくだけで水やりなどで土中に染み込み、隠れている幼虫に効くでけだなく、それを吸った植物からコガネムシの成虫駆除にも効果があります。
広い範囲で効果を出してくれることと、長期間薬効成分が続くため手間も省ける殺虫剤として人気があるものです。
コガネムシの駆除におすすめの農薬2.
スミチオン乳剤
スミチオン乳剤
増えてしまったコガネムシをただちに駆除したいときにおすすめなのが、即効性にすぐれたスミチオン乳剤です。コガネムシだけでなくアブラムシやアオムシ類・カメムシなどにも効果を発揮します。
コガネムシの駆除におすすめの農薬3.
ダイアジノン粒剤
ダイアジノン粒剤
コガネムシの幼虫のように土の中に潜んで根を食害する害虫に効果のある殺虫剤です。ネキリムシにも効きます。
畑の常備薬と呼ばれるくらいに農作物をする方には人気があり有名な薬剤となっていますので、効果の期待値や安心感がある薬剤を使用したいという方におすすめ。
コガネムシの駆除におすすめの農薬4.
マラソン乳剤
マラソン乳剤
植物に対する影響がごくごく少なく、広い範囲に効果のあるコガネムシの効果のある殺虫剤としてマラソン乳剤があげられます。農薬として適応植物が広いのも使いやすい理由です。即効性のある有機リン系の殺虫剤となっています。
まとめ
コガネムシの予防と駆除で作物を守ろう!
コガネムシはかわいい見た目によらず、植物に大きな被害を与える昆虫であることがおわかりいただけたでしょうか。コガネムシの幼虫や成虫被害には早めの対策がコツです。
見つけたらすぐに捕殺するほか、発生する前の予防策として殺虫剤・農薬を使うのも大変効果的な方法といえます!
害虫駆除が気になる方はこちらもチェック
コガネムシの他にも植物に被害をあたえる害虫はたくさんいます。いろいろな植物の害虫について予防策や駆除方法・効果的な農薬・殺虫剤のおすすめなど。暮らしーのでは詳しく解説している記事があるのでご利用ください!

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