ベニカ 住友化学園芸
アクタラ顆粒水溶剤
モスピラン液剤 住友化学園芸
ナスノミハムシの被害に気をつけよう!
ナスの葉に穴を開けるナスノミハムシ
ナスノミハムシとは、家庭菜園においては主になすの葉に付く害虫で葉に穴が開くため気づくことが多い野菜の害虫です。
一度ナスノミハムシの被害にあうと、実際になすの葉の見た目が悪くなり、ひどい場合は光合成が心配になるほどの被害を受けるので注意が必要になります。
じゃがいものナスノミハムシの食害には特に注意が必要!
ナスノミハムシ被害で気をつけたいのがじゃがいもへの幼虫の食害です。口に入る野菜である地下茎部分を食害するため、安全性も心配になるでしょう。
今回はこれらのナスノミハムシにおすすめの対策・防除方法と使用することができる農薬3種を解説・ご紹介していきます!
ナスノミハムシとは?防除対策方法も解説!
それではまずはナスノミハムシとはどんな昆虫なのか、その基本情報や見た目の特徴から見ていきましょう。ナスノミハムシの被害報告を見ることで自分が育てている農作物に対するこの害虫の影響がわかりやすいです。ナスノミハムシ対策の方法3選まで一気に御覧ください。
ナスノミハムシとは
分類 | コウチュウ目ハムシ科 |
分布 | 日本・朝鮮半島・樺太など |
体長 | 2-2.5ミリ |
注意作物 | なす・じゃがいも・トマト・タバコ・メロンなど |
ナスノミハムシの特徴と生態
ナスノミハムシの成虫は黒ごまのような見た目で、光沢があります。非常に小さな昆虫であるため近づくと手足や触覚も観察できるでしょう。幼虫は白く細長く体長は4ミリ程度で、土の中の作物を食害します。
ナスノミハムシの生態は、6月ころに成虫が発生して野菜などの葉に飛来し産卵していきます。卵から孵化した幼虫は土中に潜り8月頃にはあらたな成虫となります。
ナスノミハムシの被害例2種類
多くの昆虫がそうであるように、ナスノミハムシも成虫と幼虫で生活するエリアが異なります。そのため被害にあいやすい場所(防除するのに大切)も変わってきます。
ここではナスノミハムシの成虫と幼虫の被害をご覧いただき、ご自分の農作物に対するこの昆虫対策の方法を練るお手伝いをしていきます。
ナスに付くナスノミハムシ被害
まずは意識していなくても目に入ることがある葉へのナスノミハムシの食害被害から。こちらは主に成虫による害となっています。
葉の裏(時には表にも)に黒い光った小さな虫がついているのでわかりやすいです。なすやトマトなどの株が小さなうちの食害は、作物の成長とともに歪んだ形に大きく広がってきます。
あまりにナスノミハムシ被害が多い場合は、葉の光合成を阻害され花や実の付き・作物の成長にも影響がでるものです。
じゃがいものナスノミハムシ被害
作物を収穫するまで気づかないことがあるのがナスノミハムシの幼虫による根菜類の食害です。
主にじゃがいもがこのナスノミハムシに被害を受ける野菜となっています。その被害の様子は食害を受けた根菜にミミズ腫れのような跡となって残ります。
これはじゃがいもなどの皮を剥いたあとでも目立つため、食べるのに心配になるレベル。商品として売る予定であれば手痛い被害となってしまうでしょう。
ナスノミハムシの対策は幼虫と成虫で変える!
1.幼虫対策は土壌に農薬散布
食害中は目ではなかなかわかりにくいため、ナスノミハムシが発生する時期に農薬の土壌散布をして予防・対策をしておくことが重要なポイントです。
発生前の予防をうっかりとしてしまった方は、成虫を見かけた時にも同様に農薬を土壌散布にて防除することをおすすめします!これは収穫まで定期的におこなうことでより高い威力があるものです。
2.成虫の飛来を防ぐには防除ネットを使う
発生時期である6月の成虫の飛来を防げれば、その年のナスノミハムシ被害は最小限に抑えられるといっても過言ではありません。
特に深刻な被害となる幼虫は成虫が産み付けた卵によりその株元に潜り込むためです。
最初の成虫被害を防ぐためにはまずは害虫の付いていない健康な苗を使うこと。それらを植え付けたら防虫ネットをかぶせておくことで、ナスノミハムシの成虫の飛来を防いでくれます。
防虫ネットは必ず成虫の大きさよりも小さな目のものを使う!
防虫ネットとして小さなコンテナでおこなうレベルの家庭菜園規模であれば、洗濯ネットなどを代用することも可能となっています。
コストをかけずに野菜を育てるよう方法ですね。しかしこのとき注意して欲しいのがネットの網目です。
ナスノミハムシは2ミリと非常に小さな昆虫であるため、ネットの網目も1ミリ程度のものでないと網目からナスノミハムシが入ってきてしまいます。防除ネット選びは網目で選択しましょう。
3.成虫の侵入を防ぐため定期的な農薬散布も有効
防虫ネットをかける時期が遅れたり、ネットの網目が大きくて成虫が作物に入り込んでしまったときには農薬散布が効果の高い方法とされています。
こちらも次々に飛来してくるナスノミハムシに対して、一度で駆除しきれるものではないため定期的な散布をこころがけたいもの。そのとき耐性にも注意していくつかの農薬をルーティンさせて使用するのがよいやり方です。
ナスノミハムシに効果的な農薬3選
最後になりますがナスノミハムシに効果的な農薬をなす(成虫)・じゃがいも(幼虫)に効果のあるものをピックアップ!3種ご紹介していきます。
農薬はパッケージにある登録作物に対して、規定どおりの希釈・回数散布をおこなうのは重要なルールですが、そのほかにも収穫に向けて何日前まで散布かを守るのも食品の安全性を高めるために必ず守ってください。
ナスノミハムシの農薬1.
ベニカ 住友化学園芸
ベニカ 住友化学園芸
住友化学園芸のベニカ顆粒水溶剤は手に入りやすいポピュラーで一般的な農薬としておすすめします!ナスノミハムシにおいてはなすが登録作物となっています。葉への散布を中心に、使用方法は薬剤の説明書の規定を守って使用してください。
ナスノミハムシの農薬2.
アクタラ顆粒水溶剤
アクタラ顆粒水溶剤
土の中の幼虫被害におすすめな農薬で、登録作物はばれいしょ(じゃがいも)となっています。家庭菜園でじゃがいもを作る予定の方は土壌への対策用として活躍してくれるでしょう。利用方法や頻度・使用期限・希釈は農薬のパッケージを守ってご利用ください。
ナスノミハムシの農薬3.
モスピラン液剤 住友化学園芸
モスピラン液剤 住友化学園芸
登録作物はなすとなっています。葉への散布のほかにも株元散布も可能なで、収穫前日まで使える農薬です。こちらも比較的手に入りやすい薬剤なので、ホームセンターや園芸店・通販などで買い求めることができるでしょう。
まとめ
ナスノミハムシは葉の見た目や地下作物にも影響する!
ナスノミハムシはなすやじゃがいもに主に付く害虫で、黒くて艶のある小さな甲虫といった見た目をしています。近くでよく見るとかわいらしいしょっかくや手足が付いており見た目は小さなメスカブトムシのように感じて油断してしまう方もいるでしょう。
葉や地下の作物の食害が主な被害状況となっており、特にじゃがいもは商品としては出せないことから農家の人には嫌われている害虫に数えられます。
害虫の対策・駆除をして家庭菜園でも安全な作物づくりを!
家庭菜園でも口に入る作物の安全性を考えると害虫被害はできるだけ少ない方がよいですね!事前にできる防虫ネットや土壌の農薬散布などをおこない被害を最小限にとどめるようにしていきましょう。
ナスノミハムシなど害虫が気になる方はこちらもチェック
今回はナスノミハムシという害虫についての解説でした。暮らしーのではこのほかにも発生が多く被害報告も顕著なハムシやハモグリバエ(エカキムシ)など家庭菜園や園芸全般に害虫駆除をおよぼす昆虫についてもご紹介しています。あわせてご覧くださいね!
ハムシの駆除・予防対策とは?害虫被害を抑える方法と退治の仕方を解説!
ハムシ、それはいつの間にか野菜に取り付き、食い荒らす家庭菜園の敵。ハムシの駆除やその対策は、とても重要な農作業といえます。ハムシの被害を最小...
食害性害虫、ハモグリバエの駆除方法!農薬&天敵を利用する効果的な対策もご紹介!
野菜や園芸植物に発生する害虫。その中でもハモグリバエはトマトの葉の食害などに被害が多く駆除対象となる害虫です。駆除に効果的なおすすめの農薬と...
出典:https://photo-ac.com/