じゃがいもを冷蔵庫に入れていませんか?
野菜はすべて冷蔵庫で保存するもの、と思っている方がいらっしゃるかもしれません。しかしそれは正しくありません。じゃがいもは常温で保存する方が適しています。冷蔵庫の中は湿度が低いため、じゃがいもが冷え過ぎたり、乾燥でしなびてしまうからです。
じゃがいもは煮る、焼く、炒める、揚げるなど、さまざま方法で調理ができ、食卓で大変重宝します。じゃがいもを新鮮な状態で長く保存するためにはどうしたらいいのか、詳しくご説明しますので参考にして下さい。
じゃがいもを冷蔵庫に入れてはダメな理由
冷蔵庫の中で低温障害を起こす
じゃがいもを冷蔵庫の中に入れると、断面がピンクや赤に変色してしまうことがあります。これは低温障害と呼ばれる現象で、冷蔵保存で一定時間低温にさらされると、じゃがいもに含まれるポリフェノールが変色し、ピンクや赤に見えるようになるためです。
じゃがいもは暖かい場所で育つ野菜であるため、温度2度以下で冷蔵保存するのは好ましくありません。冷蔵庫の中で低温障害を起こしたじゃがいもは食べても問題はありませんが、常温保存のものよりも傷むのが早くなります。
冷蔵庫に入れて有害物質が発生するケースも
冷蔵庫に入れたじゃがいもは、アクリルアミドという有害物質を発生させることがあります。アクリルアミドは揚げ物などの高温調理でできやすく、多量に摂取した場合、がんを発症したり神経障害を起こしたりするリスクがあるのです。
もしもじゃがいもを冷蔵庫に入れて保存してしまった時は、フライドポテトのような揚げ物は避け、茹でる、煮る、蒸すなどの調理方法を選ぶよう注意しましょう。
アクリルアミドを減らすためには?
アクリルアミドを減らすためには、冷蔵庫からじゃがいもを出して、常温で1週間ほど置いておくことでアクリルアミド成分を減少させることが可能です。また、じゃがいもを水にさらすことによって、アクリルアミドをできやすくする還元糖が洗い流されていき、アクリルアミド濃度が減少します。
冷蔵庫に入れると食感や味が落ちる
じゃがいもを冷蔵庫に入れると、庫内が乾燥しているため徐々に水分が失われ、じゃがいもならではの食感がなくなってしまいます。また冷蔵庫の中で保管されていると、じゃがいもの成分であるでんぷん質が糖へと変化していくため、焦げやすくなり味もおいしくありません。
じゃがいもはやっぱりほくほくとした食感がおいしいですよね。今、ご自宅の冷蔵庫にじゃがいもを入れている方がいらっしゃいましたら、今すぐ冷蔵庫から出しておきましょう。
じゃがいもの保存は常温が原則
湿気が少なく、光を遮る場所へ置く
じゃがいもは常温で保存するのが原則です。湿度に弱いのでキッチンペーパーもしくは新聞紙で包むか、紙袋に入れてから湿気の少ない場所で保存します。土がついていると湿気をよびこむので、払っておきましょう。
また光に当たると皮が緑化するので、光を遮る場所に置いてください。芽が出て、皮が緑化するとソラニンという毒素が発生し、下痢や腹痛、めまいを起こす原因になるので注意が必要です。緑化した場合は、緑色の部分がなくなるまで厚めに皮をむいて使用しましょう。
常温での保存期間は3~4カ月
じゃがいもを常温で置いておいた場合の保存期間は3~4カ月を目途にします。じゃがいもを包んでいるキッチンペーパーや新聞紙などが湿ってきた場合は、乾いたものに換えてあげて下さい。
じゃがいもの表面がしなびてきたり芽が出てきたりしたら、なるべく早めに食べきりましょう。
夏のじゃがいもの保存で注意することは?
夏になったらじゃがいもを冷蔵庫へ入れる
梅雨時や夏場などの温度が高い時期にじゃがいもを保存する場合は、冷蔵庫に入れて下さい。原則じゃがいもは常温での保存がベストですが、夏は傷むのが早く長持ちしないため冷蔵保存をおすすめします。
ここで注意すべきは、じゃがいもを冷蔵庫に入れると低温障害を起こしてしまうということです。というわけで、冷蔵庫で保存する場合は冷蔵室よりも温度が高めに設定されている野菜室を利用するのがベストです。
冷蔵庫での保存期間は2~3カ月
じゃがいもを冷蔵庫に入れた場合の保存帰期間は2~3カ月を目途にします。湿気対策として、キッチンペーパーもしくは新聞紙で包んでからビニール袋に入れて野菜室に入れて下さい。
この時注意しなければならないポイントは、ビニール袋の口を緩めに結ぶことです。袋を完全に締め切ってしまうと内部に湿気が溜まり、じゃがいもが腐敗しやすくなります。じゃがいもにとって湿気は大敵です。こまめに冷蔵庫内をチェックして、湿気が溜まっていないか注意して下さい。
じゃがいもを冷凍保存する方法
じゃがいもは冷凍保存には向いていない食材と言われています。じゃがいもをそのまま冷凍保存すると、食感が変わり風味が落ちてしまうからです。しかし、じゃがいもにひと手間加えることで冷凍保存することが可能になります。
①マッシュしてから冷凍保存
じゃがいもの皮をむいて6等分くらいに切り、竹串が通るくらいまでゆでます。水分を飛ばして熱いうちにマッシャーでつぶし、冷めたら保存袋に入れて冷凍保存しましょう。
調理する時は、半解凍してコロッケやスープ、ポテトサラダなどに使用できます。マッシュでの冷凍保存のコツは小分けにすることです。小分けにしておけば、いつでも使いたい分だけ解凍して調理できます。
②カットしてから冷凍保存
じゃがいもの皮をむいて適当な大きさに切ります。5分くらい水にさらしたら、よく水気をふき取り保存袋に入れて冷凍保存しましょう。
調理する時は、凍ったまま炒めものやカレーやシチュー、肉じゃがなどに使用できます。生のまま冷凍すると火が通りが早く、味もしみやすくなり、時短になって便利です。
冷凍での保存期間は1カ月
じゃがいもを冷凍した場合の保存期間は1カ月を目途にします。常温や冷蔵保存と比べると日持ち期間が短くなるので注意して下さい。マッシュしたじゃがいもに具材を加えると早めに傷むことがあるので、冷凍保存する時はじゃがいも以外のものを入れないことをおすすめします。
調理後のじゃがいもは冷蔵庫へ
じゃがいもは雑菌が繁殖しやすい
調理後のじゃがいもは傷むのが早いと言われています。じゃがいもに含まれるでんぷん質は加熱すると細胞壁が壊れやすくなり、そこからじゃがいもを腐敗させる細菌が入りやすくなるためです。
特に汁気の多い肉じゃがは足が早く、冷蔵庫に入れずに常温で置いておくと一日で腐ってしまうこともあります。煮物だから火を通して加熱すれば大丈夫と思いがちですが、調理後のじゃがいもは必ず冷蔵庫で保存する!ということに注意してください。
それ以外のじゃがいも料理も必ず冷蔵庫へ
それ以外のじゃがいも料理も、必ず冷蔵庫へ入れて保存してください。加熱していないポテトサラダは特に足が早く、冷蔵庫で保存しても一日程度しか持ちません。
みんなが大好きなカレーも、実は日持ちしない食べ物です。二日目のカレーはおいしいと言われていますが、カレーを冷蔵庫に入れずに常温で放置するとウェルシュ菌が発生します。ウェルシュ菌は加熱しても死滅せず食中毒を引き起こすので、カレーも必ず冷蔵庫に入れるよう注意しましょう。
じゃがいもを長持ちさせるコツとは?
じゃがいもは比較的日持ちのする野菜ですが、夏場や湿気のある場所では発芽が進み、傷むのが早いです。では、じゃがいもを長持ちさせるコツを3つご紹介します。
気温が15度を超えたら冷蔵庫の野菜室へ
じゃがいもを長持ちさせるコツの一つめは、温度管理です。じゃがいもは気温が18~20度くらいになると芽が出てくると言われています。じゃがいもは常温保存が原則ですが、気温が15度を超えた場合は冷蔵庫の野菜室へ入れるようにしましょう。
温度管理を徹底することでじゃがいもを発芽させずに、おいしく長く楽しめます。日本の夏は高温多湿となるため、気温の高い日は冷蔵庫を使用するようにしましょう。
光をカットする
じゃがいもを長持ちさせるコツの二つめは、光をカットすることです。じゃがいもの発芽は太陽の光によって進行すると思っている方も多いかもしれませんが、実は蛍光灯の光でも同様に芽が成長していきます。
発芽するとじゃがいもの傷みが進みますので、発芽を抑えるためには新聞紙や紙袋に入れたり、段ボール箱に入れたりして、できるだけ光の当たらない場所に置くようにしましょう。
じゃがいもと一緒にリンゴを入れる
じゃがいもを長持ちさせるコツの三つめは、じゃがいもを入れている紙袋や箱の中にリンゴを入れておくことです。リンゴから放出されるエチレンガスには野菜や果物の成長を抑制する効果があります。
リンゴは収穫したあともエチレンガスを放出しながら熟していくため、じゃがいもと一緒に置いておくことでじゃがいもの発芽を遅らせる役割をしてくれるのです。
じゃがいもを無駄なくおいしく食べきろう!
じゃがいもは基本的には常温で保存しますが、気温の高い夏は冷蔵庫で保存した方が長持ちします。じゃがいもを長持ちさせるコツを知って上手に保存すれば、買ってから長い間おいしくじゃがいもを食べられます。
一年中手に入り、主菜にも副菜にもでき、じゃがいもは食卓に欠かせない野菜です。作り置きをしたり、冷凍保存をしたり、冷蔵庫をうまく活用して、じゃがいも料理を最後までおいしく楽しみましょう。
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せっかく買った野菜を無駄にしないためには、野菜の正しい保存方法を知っておくと大変便利です。家族や自分の健康のためにも、野菜を無駄なく最後までおいしく使い切りましょう。
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