クリスマスローズはどんな植物?
クリスマスローズの名前の由来とは?
はじめに、クリスマスローズの名前の由来について紹介します。「クリスマス」という名前からわかるように、クリスマスの時期に開花を迎えます。更に、バラのような花の形をしていることから、この名前が付けられたヨーロッパ原産の植物です。
また、冬の季節に開花する数少ない花として、古代ヨーロッパの時代から知られています。クリスマスローズの花言葉には、古代ヨーロッパの慣習、植物に含む毒、相手へいたわりの気持ちをなどが元となって成立した言葉が多数あります。
クリスマスローズの特徴
クリスマスローズの植物としての特徴は、咲き方や花の色の種類がとても多いことです。基本的に株分けではなく、種から育てていきます。種から育てた場合でも、花の色・形・模様にいたるまで同じものが咲かないといわれるほどの種類があります。
また、他の植物と交配させて新しい種を作ることも可能なため、開花するまでどんな花が咲くかなのかわからないという面白さもあるため、プロの園芸家から初心者まで、楽しみながら育てていくことができる花です。
ヨーロッパと日本で流通の時期が違う理由
クリスマスの頃が開花時期だからクリスマスローズと呼ばれているのに、日本でクリスマスローズを見かけるのは2月頃なのはなぜでしょうか?その理由は、扱っている種類に違いがあるからです。
ヨーロッパのクリスマスローズは、開花時期が12月半ばから2月頃までのキンポウゲ科ヘレボルス属「ヘレボニス・ニゲル」のみを指します。しかし、日本では、2月下旬ごろから4月頃までが開花時期のヘレボルス属の植物全てがクリスマスローズとして流通しています。
クリスマスローズの花色は無限大
クリスマスローズは、園芸品種名が付けられないほどに花色の種類が豊富なことで知られています。なぜなら、私たちが花びらと思っている部分は、ガク片です。そのため、花びらというより葉の要素が強いため、花色が多いという特徴をもっています。
クリスマスローズの花色は、赤・ピンク・紫・黒や緑というような単色の花色だけでなく、グラデーションのような色合いや、模様のような色合いなど、様々な花を咲かせてくれます。
クリスマスローズには毒がある?
クリスマスローズの学名ヘレボルスは、ギリシャ語の「殺す(helein)」と「食べ物(bore)」が由来とされています。これは、古代からヨーロッパでは、暗殺や狩猟で矢じりに塗る毒として使われるなど、毒がある植物として知られていたからです。
葉や根茎に含まれる毒は、致死量でない限り不安になるほど強力なものではありません。しかし、皮膚についた場合、炎症を起こす可能性がありますので、扱うときはガーデニング用手袋の着用をおすすめします。
クリスマスローズの基本情報
科 | キンポウゲ科 |
属名 | クリスマスローズ属 |
原産国(原種) | ヨーロッパ・トルコ・シリア・ジョージア |
学名 | Helleborus |
英名 | Hellebore |
和名 | 寒芍薬(カンシャクヤク)別名:雪おこし |
開花時期 | 11月~3月 |
花色 | 白、ピンク、黄色、紫、黒、緑、黄緑など多数 |
誕生花 | 11月6日・12月13日・12月26日 |
耐寒性 | 強い |
耐熱性 | 弱い |
耐影性 | 強い |
いたわりを感じるクリスマスローズの花言葉
花言葉の意味①慰め・私の不安を安らげて
古代ヨーロッパでは、医学的な観点からクリスマスローズの香りには人の心を癒す効能があるとされており、病人の悪臭を消し去る、精神を病んだ人を正気に戻す、などの病気の治療に使われていました。
そこからクリスマスローズには「慰め」や「私の不安を和らげて」と、相手へのいたわりや不安を取り除くようなの優しい花言葉が付けられています。このように、クリスマスローズの花言葉には、古代の慣習や言い伝えが元になっているものがほとんどです。
花言葉の意味②私を忘れないで
中世ヨーロッパの時代、戦場に赴く騎士は自分を覚えていて欲しいという願いを込め、思いを寄せる恋人にクリスマスローズを贈ってから戦場に向かった、という慣習があったという記録が残されています。
そんな、騎士たちが行った慣習が由来となってできた花言葉が「私を忘れないで」です。これは、クリスマスローズの立ち姿が少し首を傾けて咲いている姿から、不安な気持ちを和らげるように感じたことから生まれたの花言葉と推測できます。
花言葉の意味③中傷
イエス・キリストが誕生した際、一人の少女がクリスマスローズの根や葉に毒があることを知らずに、お祝いの品として花を贈ったという由来から「中傷」「悪評」「誹謗」といった花言葉が付いたとされています。
由来を聞くと、皮肉と思える形で花言葉が付けられたような印象ですが、他にも「中毒」「スキャンダル」など、クリスマスローズが持つ毒が由来と推測される花言葉も多く存在します。相手へいたわりとは真逆の意味の花言葉もクリスマスローズはもっています。
花色による花言葉の違い
花の種類によっては、花色によって花言葉の違いが変わりますが、花色の種類が無限に近いほど豊富なせいか、クリスマスローズに関しては花色による花言葉の意味は変わりません。
もし、プレゼントとしてクリスマスローズを贈る際は、クリスマスローズの特徴である種類豊富な花の色を存分に生かし、ピンクや白、紫、緑などを組み合わせてみましょう。また、花屋によっては、花びらがグラデーションになっているものが取り扱われています。多彩な色の組み合わせを楽しみましょう。
クリスマスローズに加わった新しい意味
クリスマスローズの新しい意味は合格
クリスマスローズの花言葉には、不安を取り除く・相手へのいたわりを込めたもの、ネガティブな表現が多くみられます。しかし、最近では花言葉に合格祈願があるという噂があり、受験生にプレゼントする花として人気です。
これは、花の部分にみえるガク片の特徴が由来で、他の花のように落ちる・散るということはありません。そこから、「学がおちない」と、ガクの数が5枚が変換して「合格」という、日本独自のゲン担ぎが花言葉として噂になり広まったようです。
クリスマスローズの特徴から考えられたキャッチコピー
合格祈願のゲン担ぎとして広まったきっかけは、ある花屋がクリスマスローズの花に見えるガク片の特徴をみて思いつき、キャッチコピーとして販売したからといわれています。
また、日本でのクリスマスローズの開花時期は2月下旬から4月頃です。この時期は、ちょうど受験シーズンの真っ只中にあるため、ゲン担ぎに贈る花束としてぴったりだったこともあり有名になりました。花言葉の意味よりもゲン担ぎをメインに推したことが一気に広まった理由と言えます。
クリスマスローズに「結婚しない」の意味はない
クリスマスローズには、「結婚しない」という意味があるという噂があります。これは「結婚しない」というTVドラマで、クリスマスローズとして流通しているレンテンローズが登場したことが由来と考えられています。
ドラマで紹介された花言葉は「大切な人・固い友情」でしたが、いつの間にかドラマのタイトルと花言葉が混同され「結婚しない」になったようです。結論として、クリスマスローズの花言葉に「結婚しない」の意味はありませんので、恋人に贈っても大丈夫です。
クリスマスローズをプレゼントしよう!
プレセント方法①花束にして贈る
花言葉を意識してクリスマスローズをプレゼントしたいときにおすすめするのは、やはり花束です。花言葉の紹介でもわかるように、クリスマスローズの花言葉には、いたわりや不安を取り除くような意味があります。
そこで、引っ越しで別れる相手、気落ちして元気がない人などに、少しでも元気になってもらえるように願いを込めてをプレゼントしてみてはいかがでしょうか?また、受験合格という願いや応援の意味を込めて渡すシーンにもおすすめです。
プレゼント方法②鉢植えを贈る
クリスマスローズは、初心者でも育てやすい花であり、冬の間もガーデニングが楽しめる植物です。そこで、ガーデニングを趣味にしている人、ガーデニングを始めてみたいと思っている人に、クリスマスローズを鉢植えで贈ってみてはいかがでしょうか?
種から育てることに不安を感じている場合、鉢植えであれば、そのまま鉢で育てることも、庭に移し替えて育て続けることも可能です。花言葉の意味は別にして、花の美しさを楽しんでもらうために贈りましょう。
プレゼント方法③フラワーアレンジメント
クリスマスローズは、バレンタインで、気になる相手に花を贈りたいときにもおすすめする花です。色や花かたちが種類豊富なクリスマスローズは、日本での開花時期もちょうど2月からとなっていますので時期的にもピッタリです。
クリスマスローズをメインとしたフラワーアレンジメントで、気になる相手に自分の秘めた思いと一緒に花を贈ってみましょう。花言葉を知っている人であれば、あなたの優しい気持ちにきっと気が付いてくれるでしょう。
クリスマスローズは思いを伝えやすい花
クリスマスローズは、身近な人が何か不安を抱えている人に、元気になってほしいといういたわりの気持ちを伝えたいときに贈る最適な花言葉を持っています。花言葉以外にも合格祈願のゲン担ぎとしてプレゼントできる点も魅力的です。
ピンクや紫などの色とりどり花が咲くので、自分で育ててみてもいいでしょう。花言葉の意味を知っていても、花言葉の意味を意識しなくても楽しめる花としておすすめします。
毒に関する花言葉が気になる方はこちらもチェック!
花の一つ一つに、花言葉の意味が込められています。それは、クリスマスローズのように、いたわりの花言葉であり、毒に関連する花言葉かもしれません。そこで、クリスマスローズに似た花言葉や特徴をもつ植物紹介します。ぜひ、一緒にご覧ください。
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