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植物の花つきが良くなる、誘引とは?目的からやり方&コツまで徹底紹介!

バラのアーチを作りたい!トマトを大きく育てたくはないですか?誘引とは園芸において植物の成長をうながすお手入れのひとつ。正しい誘引の意味を利点や目的・やり方種類と分けわかりやすく解説しますので、バラやトマトの簡単な誘引のやり方のコツを知りたい方必見です。
2021年9月28日
佐藤3
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はじめに:植物を成長させる誘引とは

バラやトマト栽培に誘引は必要な作業

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言葉は目にしたり聞いたことがあっても誘引とはどうするのかやり方がわからないという方も多いといわれます。摘心をして茎を枝分かれさせたり・重なっている部分を広げてあけるという意味でも植物栽培では誘引は大切なお世話です。

簡単にできる植物の誘引方法を解説!

植物の誘引の仕方をできるだけ簡単にわかりやすくご説明します。植物の風通し・日当たりをよくして花をたくさん咲かせたり、美味しい野菜づくりのために誘引のやり方をマスターしましょう。

自分からつるを巻いていかないバラやトマトの誘引の仕方を、工程ごとのポイントやコツを交えて解説します。

誘引の意味や目的・必要な植物の種類について

具体的なケースによる誘引のやり方の前にまずは誘引とはどんなものなのか、その目的を知りましょう。誘引はどんなものかわかったら、誘引がおすすめな植物の種類もチェックしてくださいね。

誘引とは

誘引の意味と利点

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誘引にはいくつかの意味があります。ひとつはたくさん枝分かれする種類の植物の増える茎を整理することです。その利点は植物の管理がしやすくなるというところ。

このほかにも実を収穫する作物では日光によくあたるようにできるのも、誘引の大きな意味となっています。

誘引の目的

長く伸びて増えていく茎を整理したり、広げたりする意味がある誘引の最終的な目的は花をたくさん咲かせる、作物の場合はそれによって収穫物も増やすということです。

誘引すると日当たりをよくして風通しもよくなるため、どのような植物にもよいと思われがちですが、多くの植物は誘引するまでもなく剪定で同様なことができてしまいます。そのため目的のために誘引を必要とする植物の種類は限られてくるでしょう。

誘引が必要な植物の種類

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誘引が必要となる植物の種類は茎が長く伸びてそのままでは倒れたり、枝葉がぐちゃぐちゃになり日当たりや風通しが悪くなってしまうものです。この条件にあてはまるものであれば、花や観葉植物など観賞用の園芸と菜園の種類にはこだわりません。

ただしその茎の伸び方によってはそのやり方が園芸と野菜で変わってくるので、誘引したい植物に合わせて具体的なやり方を解説します。

誘引の準備とあるとよいものリスト

誘引に必要なもの1.支柱

バラの場合でもトマトの場合でも、茎を固定するためには支柱が必要となります。支柱はいろいろなものが売られていますが、選び方は自分が手が届き剪定をしたりできあがった作物を収穫できる高さでないといけません。

植物にあった支柱選びを

株が大きく立派になればなるほど本数も複数必要となってきます。バラの場合はそれほどがっしりとした支柱でなくワイヤーでも可能ですが、トマトは実の重さに耐えなければいけないためできるだけ太くしっかりとした支柱を選んでください。

誘引に必要なもの2.麻紐など

誘引は支柱だけではできません。支柱と枝をつなぐものが必要となってくるので麻ひもも忘れずにご用意ください。誘引の支柱の代用品を麻ひもを十字にしっかり張っておこなうことも可能です。

支柱と茎を固定するだけであればそれほど太いものは必要ありませんが、誘引する枠を組むようであれば、よりしっかりとするために太めのものがよいでしょう。


誘引に必要なもの3.ワイヤー

タカショー ガーデンワイヤー

出典:楽天

バラなどを観賞用に誘引する場合はできあいのネットではなく、自由に形が作れるワイヤーで枝を固定することも少なくありません。またワイヤーは麻ひもの代わりに支柱と枝をつなぐ資材としても使えます。選ぶときはやわらかく扱いが楽な園芸用のアルミワイヤーがおすすめです!

誘引に必要なもの4.ネット

野菜などつる性植物ならネットでの誘引が支柱よりも有効です。2階のベランダにネットの上部を固定して庭の地面に下部を固定すれば、夏の暖房効率を上げるグリーンカーテンを作るのも簡単にできます。育てる植物の種類によっては支柱の代わりにネットを活用していきましょう。

誘引に必要なもの5.植木鉢

トマトを少数育てるのであれば地植えもよいですが、ベランダでも栽培できる野菜用の支柱が立てやすい鉢(プランター)が使いやすいでしょう。利点としては通常の鉢であると高さがあり上にいきやすい重心を、たっぷりの土を入れた鉢で安定させることが可能なところです。

また鉢に支柱を立てる穴が開いていることにより、誘引する支柱もしっかりと固定できて初心者の方も失敗が減ります。

【鑑賞園芸】誘引のやり方【バラ】

バラは低木なので1年で枯れてしまうことなく次の年もその次の年も花の季節がやってきます。バラの誘引作業は前年までやっていた誘引に足すか一度誘引をほどいてやり直すことになるでしょう。バラの誘引のやり方を手順に沿って解説します。

バラの誘引のやり方1.

まずは枝に付いている葉を取り除きわかりやすくする

バラの誘引をするのにおすすめの季節は花が咲いておらず枝ができるだけむき出しになっている冬です。花が付いていると誘引しながら散らしてしまいますし、何より花をきれいに咲かせるために誘引するのに咲いてからやったのでは遅いといえますね。

誘引のやり方コツ

バラは四季咲き種もあって冬でも葉が付いているものもあるので、そんな場合はできるだけ葉を取り除いてバラの株を裸にしてしまってください。バラのような枝がしっかりとしている花木の誘引では枝どうしを結んで固定することもあるため、葉が付いていると邪魔になってしまいます。

バラの誘引のやり方2.

誘引の前には古くて細い枝の整理からはじめるとよい

これから芽吹く前の冬におこなうため、ある程度の古い枝の整理もしてあげるとよいでしょう。枝の数が減ることで誘引もしやすいくなるので一石二鳥となっています。剪定してしまうのは古くて、しかもそれほど成長しなかった細い枝です。

誘引のやり方コツ

バラの枝をできるだけ太くて若い枝が下から上まで枝分かれせず1本になるようにしてください。まずその方が誘引がしやすいです。それだけでなく誘引したあとにそこから新芽が出てきて、ネットやワイヤー・支柱を埋めるように成長して美しく仕立てることができます。

バラの誘引のやり方3.

去年の誘引紐をほどいていく

枝の整理が終わったら、支柱に固定されている古い紐を外していきます。これは外さず上や外側に足していくやり方もありますが、一度外して最初から誘引しなおした方が全体のバランスがよくなるためおすすめです!


誘引のやり方コツ

つるバラで枝が長いものは外していくうちに乱雑になってあとで作業がしづらくなる場合もあるでしょう。外す場合もできるだけ株に近い部分からはじめて、枝どうしでこすれて傷ついたりごちゃごちゃするのを防いでください。

バラの誘引のやり方4.

横やななめ上など枝を広げていくと花が咲くエリアが増える

不要な枝を払い古い誘引の紐を解いたら準備は完了です。あとは今年の誘引をやっていくだけとなります。動画では円柱の柱に巻きつけていっているので戻ることはありませんが、平面的なネットやワイヤーにおこなう場合でも基本的なやり方は同じです。

バラの株元である下から横やななめ上へ向けて枝を折ってしまわないよう注意しながら誘引していきます。

誘引のやり方コツ

バラの枝になるとしなやかではありながら、曲げようとする力に対して反発力があります。大変と感じたら手伝ってもらって押さえる人と紐をかけて固定する人に分かれるとやりやすいです。

枝がクロスする部分は枝どうしを紐で固定するのも、おすすめのよい方法となります。支柱などにくくる場合は野菜とは違いバラの枝は隙間がないようにまわすのがコツ。これは風などにより枝が揺れた時に支柱にあたって傷つかないようにする工夫です。

バラの誘引のやり方5.

最後にもう一度余った枝を剪定をして誘引は完成!

ななめ上や横など全体にバランスよく枝を誘引して固定しても、枝全部が支柱におさまらない場合もあるでしょう。余った枝はそのままにせずに支柱の上の位置で剪定してよいです。

基本的に支柱や紐・ネットなどの範囲にバラの花・葉・枝といった全体がおさまるようにするのがきれいな誘引のコツとなります。

【野菜栽培】誘引のやり方【トマト】

バラの誘引のやり方とトマトの誘引のやり方は違ってきます。野菜は1年で植え付けから収穫して終了する植物なのでバラのような誘引は必要ないからです。

個数をたくさんならせたい・少数精鋭でりっぱなトマトを作りたいどちらの場合も誘引が効果的となります。いかに剪定や摘果をおこないやすく管理しやすくできるかがトマト誘引のポイントです。

トマトの誘引のやり方1.

少ないコストで誰でもやりやすいトマト支柱の立て方

出典:https://photo-ac.com/

トマトはとても大きな水分たっぷりの実がなるため、近年は吊り下げ式誘引という天井に支柱があるタイプの誘引も注目を集めています。しかし吊り下げ式誘引をするためにはある程度のがっしりとした空中設備が必要となるため、家庭菜園で簡単に真似するというのは難しいです。

ここでは昔からトマトの誘引方法としておこなわれている、コストもかからず誰でもやりやすいトマト誘引の方法を解説しましょう。

トマトの種類を選ばない誘引する支柱の立て方としておすすめ!

この誘引方法で使用するのは太くてがっしりとした支柱を1株のトマトあたり1本だけです。吊り下げ式よりも支柱代が節約できておすすめです。またミニトマトや中・大玉トマトまでこの方法でできるため、植え付ける品種による誘引方法を考える手間もかかりません。

誘引のやり方コツ

トマトの株から少し離した場所の地中(鉢に支柱が立てられる場合はそこに)にしっかりと支柱を差し固定するだけです。地植えの場合は作業しやすいように、自分から見て株の手前に支柱がくるようにしてください。

トマトの誘引のやり方2.

トマトの誘引する時期とやり方

具体的にトマトの誘引をする時期ですが、これは主茎が伸びてきて花が付き始めたころが誘引する方向がわかりやすくておすすめです。動画では3つの脇芽(葉といっているのが脇芽の位置)が出ているタイミングで行っています。

通常ひどく徒長していない限りこのくらいまではトマト株が自立してくれるためです。徒長がひどくて自立しない場合は花が咲く前に仮で誘引しておいてかまいません。

誘引のやり方コツ


トマトの誘引は収穫しようと決めた実によく日光に当ててあげるという意味もあります。しかし基本は株が倒壊しないようにするのと同時に、摘果や収穫の作業がしやすいように実の向きを調整するのがポイントです。

そのため咲いている花が通路に面した手前に向くように、奥から手前へと誘引しています。また支柱に花が当たらないように葉と葉の間の茎を支柱に固定してください。

トマトの誘引のやり方3.

トマトの誘引紐の結び方は8の字がけが基本!

ここで誘引紐のかけかたについても触れていきましょう。バラとは大きく違って野菜は8の字がけというゆるみを加えた紐のかけかたをします。これはバラのような硬くしなやかな枝ではなく、野菜は太さはあったとしてもやわらかく折れやすい茎を支柱に固定するためです。

トマトの誘引のやり方4.

トマトは脇芽かきをしながら主茎を誘引していくのが基本

もうひとつ誘引と同時におこなうのが脇芽かきという作業です。これは収穫量が減りますがりっぱなトマトをならせるためのお手入れとなります。基本的にトマトは主茎を残してそれより下の脇芽をかいて(取り除いて)主茎のみを誘引していきましょう。

ただし2本仕立て程度なら収穫量を増やすのにやっている人も多い

ただし栽培する場所の広さや収穫量を考えて一番下の脇芽のみ残した2本立てというトマト栽培の方法もあります。自分の家庭菜園の環境と合わせて1本にするか2本にするか選んで誘引してください。

トマトの誘引のやり方5.

トマトなど野菜は伸びてきたら支柱に誘引するのを繰り返す

トマトの誘引がバラと大きく違う点は、脇芽かきをしながら成長した主茎を支柱に誘引しながら大きく育てていきます。この場合も最初と変わらず花の向きを手前にするのが重要です。

もし花が支柱にあたってしまうようであれば、それより前にした誘引紐を解いてやり直すことも必要になってきます。

まとめ:誘引で美しく美味しい作物を作ろう

誘引は園芸に広く使用できる植物の仕立て方

出典:https://photo-ac.com/

今回は花木と野菜(バラとトマト)の2種類の植物の誘引方法を解説してきましたがいかがでしたか?同じ誘引という作業でもやり方がずいぶん違いましたね。花で庭を飾るのと野菜を収穫するという目的の違いがあるからです。

このほか野菜によっては茎が折れやすいもの・つるで自分でネットに巻き付いていくものなどでもやり方が変わってきます。しかし基本は主茎の場所を決めて、伸びる場所の日当たり風通しをよくするのは変わりないです。

誘引が気になる方はこちらもチェック

暮らしーのではこのほかにもたくさんの植物の種類の育て方に合わせた誘引の時期ややり方を解説しています。もっと育てている植物の誘引を具体的に知りたい方はこちらも是非参考にしてくださいね。