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ガーデニングや盆栽に欠かせない!接ぎ木の仕方や準備、必要な物などを解説!

接ぎ木を自分でやってみましょう。育ちにくい野菜の苗や美味しい果物・形を整えたい盆栽などに接ぎ木は有効です。接ぎ木は難しそうと感じる方が多いようですが、コツやポイントを押さえておこなうことで初心者でもかなりの確率で成功させることができますよ。
2021年9月13日
佐藤3
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はじめに:接ぎ木の時期や簡単な方法を解説

はじめてでも出来る!接ぎ木にチャレンジ

出典:https://photo-ac.com/

接ぎ木は難しそうと感じていませんか?実はやってみると意外と簡単で、初心者でも高い確率で成功することができてしまいます。もちろん木の相性を知ったり、やり方のコツやポイントを押さえることは必要です。

接ぎ木には薬剤が必要?準備もご紹介!

まずは前準備として、口コミ人気が高く便利だといわれている使う道具・用品を用意したり、接ぎ木のやり方動画を見ながら自分の中でイメージをふくらませることからはじめましょう。

コツやポイントがわかりやすくなる!接ぎ木とは

まず最初は接ぎ木とはどのようなものなのか。どうして必要なのかという基本的なところからご説明します。木同士の相性など、接ぎ木全般で知っていると失敗しづらいコツやポイントも、具体的なやり方を見ていく前に要チェックです!

接ぎ木はなぜ必要なのか

弱い株の強化としての意味

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例えば丈夫な渋柿に根が付きにくい甘柿を接ぎ木するというのは、果樹園芸ではよく目にする手法です。このような弱い木を健康的で丈夫に育てやすい木にする目的は、接ぎ木の一般的なやり方となっています。

果樹だけでなく野菜の栽培においても特定の病気に強い株を作るために接ぎ木のテクニックはよく使われており、野菜の接ぎ木苗も珍しいものではありません。

面白い木をつくるため

子どもの頃にりんごやオレンジ・バナナなどひとつの木にたくさんのフルーツがなっていたらいいなと考えたことはなかったでしょうか。接ぎ木はそんなある意味夢の果樹を作ることもまったく不可能ではありません。

それどころか、そういった木を作られている方も多いです。1本の木に複数の種類の花を咲かせたり果樹をならせたりするのも接ぎ木の目的のひとつとなっています。

盆栽の形を整える意味もある

小さな鉢の中で美しい形の木を栽培する日本の独特の園芸方法に盆栽があります。海外からも盆栽の修行にくる方もいるほど世界的にも注目されている植物の仕立て方ですね。

この盆栽の形を整えるという意味でも接ぎ木は重要で有用な方法となっています。自分で盆栽づくりをこれからはじめてみたいという方も接ぎ木のやり方をいろいろと知っておくことで役に立つでしょう。

接ぎ木で重要なコツやポイント

木同士の相性

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接ぎ木も成功しやすいしにくい木の相性があります。残念ながら完璧にこれとこれと言われるものはないのですが、同じ種類の木の近い品種である方が接ぎ木が成功しやすいでしょう。

接ぎ木をおこなう時期

接ぎ木をおこなう時期も成長率に関わってくる大切なポイント。どのような植物でも成長期直前に接ぎ木をすると付きやすいです。

この成長期は植物によって変わってきますが、一般的に接ぎ木をする時期として推奨される月は3-4月ころと言われています。もしも成長期がわからない植物の接ぎ木がしたい場合は、まずこの3-4月のタイミングで1度接ぎ木をお試しください。

形成層

木には水分や栄養を送る形成層という層があります。接ぎ木を成功させるのには使用する2種類の木のこの形成層を合わせることです。いくら木同士の相性がよくても形成層がずれてしまっていると、穂木に水分や栄養が送られないため接ぎ木は成功しないでしょう。


穂木と台木の相性!考え方のコツ

出典:https://photo-ac.com/

台木と穂木の相性は接ぎ木の成功率をあげるにはとても重要なポイントです。近い種類の植物がよいといわれても、何がいったい近い品種なのかわからないということも多いでしょう。そんなときにひとつの目安となるのが同じ属であるということです。

自分で相性のよい品種を探す楽しさも

植物同士の相性(親和性)はバラつきがあって一概には言いにくいところも多いのですが、トライアンドエラーで何でも試してみることが大切です。そのわかりやすい目安して同じ属の品種同士からまずは試してみましょう。

薬剤やテープなど接ぎ木の準備をしよう

接ぎ木の準備1.おすすめテープ

接ぎ木には接ぎ木テープというものがあるととても便利です。昔は針金などで固定していましたが、近年は簡単に使えて台木も穂木も傷めにくいテープ式のやり方が主流となっています。木の固定だけでなく乾燥を防ぐ効果もあっておすすめなのがメデールというテープです。

ホームセンターや通販で入手

メデールは人気商品なのでホームセンターの園芸コーナーでほとんど取り扱いがある商品なので入手も簡単です。もし売り切れなどで手に入らない場合でも通販を利用すれば簡単に購入できます。

一度に利用する量は少なくてすむよく伸びるテープなので、定期的に接ぎ木をするという方でも、1巻きあれば一生分の量があるといわれるコスパのよいおすすめ商品です。

接ぎ木の準備2.切り口保護の薬剤

メデールにも乾燥を防ぐ効果がありますが、より確実に乾燥を防ぐためには薬剤と併用することをおすすめします。継ぎ木用の薬剤にもいろいろありますが、初心者の方には蝋タイプよりも使いやすいチューブ式の乾燥を防ぐ薬剤を選ぶのがよいでしょう。

接ぎ木の準備3.接ぎ木の必需品

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接ぎ木は木の切り方が重要になってきます。成功率をあげるにはスパッとしたきれいな切り方が必要になるため、刃こぼれなどしていないできれば新しいよく切れる刃物を用意しましょう。他の用途には使用せず、できれば接ぎ木専用としてメンテしながら大切に持っていたいものです。

成功率の高い接ぎ木の方法【剥ぎ接ぎ法】

接ぎ木にはいろいろなやり方がある

出典:https://photo-ac.com/

接ぎ木の方法にはいろいろな種類や流派があり、どこで接ぎ木するのかなどによってもやり方を変えた方がよい場合もあります。

いろいろとある接ぎ木の仕方の中で成功率が高いものとして有名なのが剥ぎ接ぎ法というやり方です。方法としても簡単なので初心者の方にもおすすめ!まずはこの方法からご紹介しましょう。

剥ぎ接ぎ法の接ぎ木の時期

剥ぎ接ぎをする時期は一般的に4-6月です。成功率は下がりますが秋9-10月頃にも接ぎ木ができるタイミングがやってきますので、このどちらか一方で試してみましょう。

植物の品種による適した接ぎ木タイミングがある場合もあります。この時はその植物がいつごろ芽吹くのか・葉を茂らせるのかを考え、その直前に接ぎ木をお試しください。

剥ぎ接ぎ木の固定の仕方


剥ぎ接ぎの剥ぎとは皮を剥ぐというところから来ています。台木に切れ目を入れる接ぎ木も多いですが、皮を剥いだ状態は接ぎ木では大切な形成層がたくさん出ているといえるでしょう。形成層は幹の外側付近・皮のすぐとなりにあるからです。

形成層と形成層を合わせて固定する接ぎ木のやり方では、穂木をどこに合わせても形成層からずれることがないこの方法は、非常に成功率が高くなります。

穂木の切り方

穂木は節の芽が出るところを中心に考え、その上で45度ほどにななめにカット。穂木を180度回して上下を逆にした状態でさきほどのななめの切り口に合流するようなラインで薄く(目安として5-10度程度)角度を付けてもう一度切ったものを使いましょう。

台木と穂木をテープで固定

切り口同士を合わせてあとはメデールテープをまくだけです。この時カットした穂木や台木の切り口がむき出しになっているところに乾燥防止の薬剤を塗るのもひとつの方法となりますが、メデールテープでくるんでしまってもかまいません。

太い枝につなぐ接ぎ木の方法【腹接ぎ法】

腹接ぎ法の接ぎ木の時期

Photo bysandid

腹接ぎの接ぎ木時期も基本の考え方に変わりはありません。継ぎたい植物の成長期手前の時期が一番成功率があがるタイミングとなります。春の芽出し直前か8-10月の期間のうちでおこなってください。

腹接ぎ木の固定の仕方

腹接ぎは太い幹の途中に穂木を継いでいく接ぎ木のやり方です。台木が太いためテープはたくさん使いますので、長めにカットして使いましょう。

穂木のカットの仕方は剥ぎ接ぎと同じく、芽の部分を中心として元の部分をななめに2つの向きからカット。芽の先で余分な部分を切り取ったものを使います。

腹接ぎの巻き方

台木となる太い木ですが、どの部分でもかまいませんので外皮部分だけ切り込みが入るようにごくごく薄く切れる刃物で切れ目を入れてください。このように台木の腹(幹)の部分に接ぐことから腹接ぎと呼ばれています。

腹接ぎのテープの巻き方のコツ

切り込みに先程用意した穂木を差し込み台木の皮の上から穂木をしっかり押さえてあとはテープで巻いて固定すれば完了です。芽の出る部分にもテープを巻きますが突き破って出やすいようにテープは必ず1重になるようにするのがコツとなっています。

薄く削ぐようにするのがポイント!【芽接ぎ木法】

芽接ぎ法の接ぎ木の時期

Photo bybrenkee

芽接ぎをするのに適した時期は8-9月くらいが適期となっています。春におこなう接ぎ木の時期が多い中、芽接ぎは晩夏が適期となるので少し注意が必要でしょう。しかし、春にしたら付かないというわけでなく芽接ぎという接ぎ方が乾燥しづらい方法となっているため春でも試してみてください。

芽接ぎ木の固定の仕方

芽接ぎ法は使用する穂木を芽の部分を中心に薄くそいで使いますので、継いだところが目立ちにくくとても簡単な方法です。穂木のカット仕方は特徴的で上となる天の部分にまず刃物で切り込みを入れてください。

芽の下から刃を入れて鉛筆を削るように皮とその下の形成層が入る程度の厚みにスライスして、最初に入れた切り込みで切り取れるようにして穂木は完成です。

台木の用意と巻き方

台木の方はいろいろな切り込み方がありますが、簡単でおさまりがよいのが上の動画の方法です。穂木の幅に合わせて台木の平らな部分にまずは刃物を入れましょう。

その後縦に1本筋を入れてから左右に皮を割くようにすれば台木の準備もできました。あとはその切り口に合わせて穂木を差し込んでテープで固定してください。


接ぎ木の成功率を高める接ぎ木のコツ

接ぎ木のコツ1.切れる刃物を使う

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接ぎ木の準備として刃物もご紹介しましたが、使用する種類は自分の手にあった使いやすい切れ味のよいものであれば何でもかまいません。しかし切れ味だけはしっかりとよいものを使うのがポイントです。

その理由は形成層の手術をするときに、切れ味の悪いナイフ類の場合は組織がぐちゃぐちゃになって付きにくくなるためです。人の場合ぎざぎざに切れた傷口が、治りにくいといわれるのと同じ原理と考えてください。

接ぎ木のコツ2.形成層を意識する

出典:https://photo-ac.com/

刃物でも出てきましたが、やはり接ぎ木では形成層がとても重要となっています。しっかりと穂木が台木に付くまで・付いた後も栄養を補給してくれる管が集まっている部分だからです。

カットするときには必ずこの形成層が露出しているか、合わせるときには形成層どうしがつながっているのかを意識することで成功率はアップするでしょう。

接ぎ木のコツ3.薬剤を使う

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木に大切な養分である樹液。これを無駄に蒸発させてしまわないため切り口には薬剤を塗るのをおすすめします。蝋で固めてしまう方法もあり、これもしっかりと乾燥を防ぐ意味で有効な方法なのですが少し取り扱いにくいのが難点でしょう。接ぎ木の乾燥を防ぐ薬剤を使うのが簡単でおすすめ!

接ぎ木のコツ4.乾燥させないテープは大事

薬剤を使わない場合でもテープだけはしっかりまくようにしましょう。テープの巻き方が上手だと薬剤も不要なくらいです。テープの巻き方のコツは、芽の部分に何重にも掛けない・切り口もしっかりとテープでくるんで乾燥させないところとなっています。

まとめ:初心者でも出来る!接ぎ木は意外と簡単

接ぎ木で形を整えたり育てやすくする

出典:https://photo-ac.com/

接ぎ木の仕方を解説してきましたがいかがでしたでしょうか。接ぎ木をすることでいろいろな植物の形を整えたり、あまり丈夫でない作物の栽培を簡単にすることができます。

簡単で成功率が高いやり方を3つご紹介しましたので、気になる方法・自分でもできそうと感じたもの・接ぎ木したい木に合っていると思われるものなど選んでチャレンジしてみてください。

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植物の苗の増やし方として今回は接ぎ木のやり方・コツやポイントを解説してきましたが、暮らしーのではこのほかにも接ぎ木についてやそのほかの株の増やし方記事もたくさん掲載しています!植物を増やしたいと思われている方はこちらも是非見てみてくださいね。