サルスベリ / 百日紅(紅花)樹齢46年
【盆栽】ミニサルスベリ
イッサイサルスベリ/白花
はじめに:百日紅盆栽の管理や剪定方法
百日紅のミニ盆栽の育て方
百日紅は育て方も簡単な花木で、たくさんきれいな花を付けることから人気があります。それは盆栽にしても同じで特にかわいらしいミニ盆栽を中心に多く流通されており、盆栽をはじめたばかりの人にも育てやすくておすすめできるものです。百日紅の盆栽の育て方を見ていきましょう。
百日紅盆栽の開花時期や植え替え方法も解説
百日紅の盆栽を育てるにあたってその見ごろの時期はいつなのか、鉢植えにはつきものの植え替え時期とその方法も詳しく解説していきます。
これから百日紅の盆栽を栽培しはじめてみようかとお考えの方のヒントとして、あるいはすでに盆栽をお持ちの方のお悩み解決に是非ご利用ください。
ミニ盆栽もかわいい百日紅(サルスベリ)について
育て方解説の前にまずはこの百日紅という植物についての基本情報・名前からわかる百日紅の木の特徴や、盆栽の管理には重要な花の時期についてもお話していきます。
基本を知ることで百日紅という植物とより身近になれるため、栽培・管理する時にも熱が入りやすく、ただ見ているだけでは気づけない変化にも気づきやすくなるでしょう。
百日紅の基本情報
科・属 | ミソハギ科サルスベリ属 |
原産地 | 熱帯アジア |
英語名/学名 | Crape-myrtle/Lagerstroemia indica L. |
育て方難易度 | 簡単 |
百日紅盆栽の特徴
百日紅の名前の由来がズバリ!特徴
百日紅と書いてサルスベリ。これは猿もすべってしまうようなつるつるの幹を持つことから名付けられました。ミニ盆栽ではわかりにくいかも知れませんが、庭や公園などに植えられている大きな木を見ると一目瞭然。その幹には皮がなくすべすべの木が見えています。
花色は赤・ピンクがほとんどですが、中には白い花を咲かせる百日紅の木も見ることができるでしょう。
百日紅盆栽の見ごろ・開花時期
夏に映える明るい百日紅の花
百日紅の開花時期は7-8月の夏の暑い盛りの頃となっています。百日紅の木は剪定を失敗しなければ花つきもよく、株全体が赤く染まって見えるほど、明るい日差しに映える花色はとても見事なものです。
百日紅(サルスベリ)盆栽栽培に必要なもの
それでは次に百日紅の盆栽管理・育成に必要な用意するものについてのご紹介です。一部ご注意ですが、こちらで紹介している肥料は元肥として植え替え・植え付け時に使用するもの。すでに植えてある百日紅に追肥として与えるものとは別になりますので、それほど量は必要としません。
百日紅盆栽の選び方
よい百日紅の株は枝ぶりがよくて葉が茂っているもの。また盆栽用には近年増えつつある変わった咲き方の品種も盆栽にしたときに面白い鉢になりますし、矮性のもの・そしてもちろんお好みの花色なども考慮に入れて選んでいきましょう。
百日紅盆栽用の道具
盆栽は鉢植えなので、土や石が出てきてしまわないように鉢底ネットは必須です。盆栽の育て方に慣れてきて苗もある程度の大きさになったら形を整えるために針金やそれをカットするペンチ・ニッパー類もあるとよいでしょう。
枝がよく伸びる百日紅盆栽に剪定はつきものですので、剪定バサミやピンセット・剪定バサミでは切れない太い枝には又枝切はさみというものがあります。
百日紅盆栽用土や肥料
盆栽の植え付けや植え替えには用土が必要。また元肥として肥料も土に混ぜ込んで入れておくとよいですね。水切れを嫌うので保水性を高める赤玉土と養分をプラスするための腐葉土を混ぜましょう。
どちらかというと赤玉土多めの配合が百日紅盆栽用土には適しています。土の作り方が難しいという方には盆栽用の培養土を使うのがおすすめ!肥料は元肥は化成肥料で十分です。追肥はまた別の適した肥料があるので育て方の章を御覧ください。
百日紅(サルスベリ)盆栽の管理と育て方
百日紅盆栽の管理1.
盆栽の置き場所は通常は陽のよくあたる場所にしてください。庭植えでも育つ樹木ですから冬になっても屋外で平気ですが、盆栽ですので室内鑑賞に切り替えてもよいでしょう。ただし植え替え前後の時期だけは室内ではなく、盆栽を外の空気に当てることも大切です。
育て方ポイントと注意
成長期にはその年に伸びてきた新しい枝の勢いが非常によい樹木です。そのため剪定をすることになるのですが作業が楽な場所に置いてあげると、剪定をする側も後回しにせずに手軽に開いた時間にさっとできるためおすすめ!
庭に設置したガーデンテーブルの上や適度な高さのある盆栽棚など近くに椅子を置き、落ち着いて剪定や針金かけ作業ができるようにしてみましょう。
百日紅盆栽の管理2.
植え付けと植え替え
サルスベリの植え付けや植え替えに適した時期は真夏と真冬を除く季節となっています。しかし初めて育てるという方は成長期を控えそのあと冷害などの心配のない春に植え付け・植え替え作業をした方が失敗しづらくてよいでょう。
育て方ポイントと注意
植え替えは毎年おこなわないようにしてください。樹姿が乱れる原因となるためです。コンパクトな盆栽として育てるには、少し窮屈な思いをさせるくらいの2年に1度がおすすめ。
根鉢を半分ほど崩してから細かい根をカットして元々の半分くらいの大きさまで整えましょう。根を切りすぎるのもよくありませんので、切っても半分までとしておくのがポイントです。
百日紅盆栽の管理3.
水やりと肥料
盆栽の育て方では水やりは基本です。小さな鉢で木を育てるので、水やりを忘れるとあっという間に枯れてしまうでしょう。しかし水をあげすぎるとこちらも徒長の原因となりせっかく整えた樹姿を乱す原因になります。
土が湿っているようであれば1日程度は水やりを控えても構いません。肥料は骨粉を中心とした有機肥料を5月から2ヶ月おきに10月ころまで続けましょう。
育て方ポイントと注意
肥料のタイミングはこれから大きく成長する5月・花前の7月・花後の9月と10月とおぼえておくとよいでしょう。しかしこの月は一般的な目安でしかなく、百日紅の成長に合わせた追肥が必要となるのでお住まいの地域やその年の成長具合により、オーナーの判断によって時期はずらしても問題ありません。
百日紅盆栽の管理4.
剪定時期は百日紅のような花を楽しむ樹木にとっては時期がとても大切となっています。花木には花を付ける枝の種類と、目には見えないですが枝の中に花の芽を作るタイミングがあるからです。
花を付ける枝を全部切ってしまっても、花芽が作られてから切ってしまっても花が咲かない・花の数がとても減るということが起こってしまうでしょう。
気をつけたい百日紅の選定時期
百日紅の剪定をするのに適した時期は春です。あまり剪定作業が何度もできない大きな庭木や街路樹の百日紅は秋に強い剪定をする場合が多いのですが、盆栽の場合は春に剪定をすることで樹姿があまり乱れません。
花芽はその年に伸びてきた枝に付くことから花が咲きやすいという点でも5月ころの剪定がおすすめです!
初心者におすすめの剪定方法
さて剪定のやり方ですがこれは前の年に伸びてきた枝を、今年の新しい枝を出すように2節残してその上で切り詰め剪定します。春に剪定をするとその切り詰めた先からその年の枝が伸びてきて、樹姿を乱さずにバランスのとれた百日紅の開花盆栽が簡単につくれるでしょう。
育て方ポイントと注意
5月の剪定前に出てきたその年の枝も、放置しておくと長く伸びて樹姿を乱します。この新しい枝についても5月までに剪定すればさらにそこから更に新しい枝を出し花を咲かせるので、前年の枝同様2節残して剪定をしてください。
こうすることで樹姿をコンパクトに押さえつつたくさんの花を咲かせる百日紅の盆栽が出来上がりです。くれぐれもこの剪定は5月までに済ませておくこと。遅くなると花付きが極端に悪くなってしまいます。
百日紅盆栽の管理5.
百日紅の樹姿を整える・針金かけ
百日紅は夏の豪華絢爛な花だけでなく、つるりとした幹も楽しむ盆栽です。基本的に針金かけはしないで剪定だけで樹姿を整えるのがよいとされています。
どうしてもしたいという方は6月に針金かけをして7月には取り除きほかの盆栽のように長期間針金をつけっぱなしにしないということ。それでも幹の見た目はそこないますので、できれば針金かけをせず何度も剪定を繰り返し欲しい姿に整えるようにしてください。
育て方ポイントと注意
簡単で花がたくさん咲く剪定は前述のように5月におこなう方法ですが、樹姿を整えるためには9月頭までに1度(こだわりのある方は小枝で乱れてきたら何度か)剪定をする方法を取ってください。
このとき太い枝は切らない・今年出てきた小枝だけ切り詰めていくことで翌年も今年同様コンパクトなバランスのとれた姿の百日紅の盆栽がキープできます。この時切る枝ですが、花が終わった枝を剪定するという点も重要です。
おすすめの百日紅(サルスベリ)盆栽
健康で育てやすい百日紅の選び方は必要なものの章でご紹介しましたが、ここでは市販の百日紅の盆栽(と苗)の中からチェックして置き場所に合わせた方法やレアな花色の盆栽を作るのに役立つおすすめ商品を解説していきましょう。
立派な百日紅盆栽が欲しい人へ
サルスベリ / 百日紅(紅花)樹齢46年
たくさんの花と見事な枝ぶり。盆栽の醍醐味は樹齢が長い株ほど味が出てくるものです。こちらは樹齢46年という立派な盆栽。買ってすぐに床の間など家の中の特等席に飾って、来客の方に自慢したくなってしまうような見事な鉢植え百日紅となっています。
このような立派な盆栽の管理は
購入した年にはそれまでしっかりと剪定を行い樹姿は整えられています。このままの状態をキープするように心がけ、5月だけでなく9月までの花の終わった不要な枝を切り詰めていくことで、翌年もコンパクトな姿を保つことができるのでこまめに花後の枝をカットして楽しみましょう。
贈り物にも!かわいい百日紅のミニ盆栽
【盆栽】ミニサルスベリ
太い立派な百日紅の木もよいですが、ちょっとした棚や机の上に飾るのであればミニ盆栽が手軽です。ミニ盆栽の多くは和風な部屋だけでなく洋室に飾っても違和感なくマッチするような仕立て方をしてありますので、洋風なインテリアと合わせたいという方にもミニ盆栽がおすすめですよ!
このような小さな盆栽の管理は
まだそれほど太い幹もなくコンパクトな盆栽は5月の剪定だけで基本的によいでしょう。あとは全体的な形から飛び出しているような新しい枝を見た目でカットしていけば形は整います。
その点でもミニ盆栽は立派な〇〇年ものというような盆栽よりも、感覚で扱えて楽な方も多いでしょう。
盆栽に!レアな白花百日紅の苗
イッサイサルスベリ/白花
サルスベリはピンクや赤は多いのですが白は株数が少なくてとてもレアです。開花時期の真夏の日差しに映える白いサルスベリも、ほかの色に負けず劣らずの非常におすすめな花木となっています。こちらは苗木の販売なので、自分で盆栽としての植え付けからはじめてみたいという方へおすすめです。
盆栽づくりに慣れた方向け
百日紅の盆栽は針金かけなどをせずに、剪定で形をつくっていくのがメインな考え方です。小さな苗木を購入して盆栽用の鉢の中で全体の形を意識しつつ剪定を繰り返し育てていくことで、年を重ねることにより立派な盆栽へと進化していきます。
初心者の方では難しいですが、少し盆栽と百日紅の剪定に慣れてきたと感じる方は、是非1から作る自分のレア花百日紅盆栽を楽しんでみてはいかがでしょう。
まとめ:百日紅(サルスベリ)盆栽を楽しむ
百日紅ミニ盆栽の育て方は水切れに注意
百日紅に限らず盆栽はとても小さな鉢で育てますので、植物には大切な栄養補給源となる水切れが起こりやすい状況での管理となります。水をあげすぎるのもよくありませんが、そうならない程度には水やりをして枯らさないようにするのがまず第一のお世話でしょう。
百日紅は剪定好きな人には楽しい盆栽
百日紅においては小枝の伸びがよく剪定が好きという人は春から夏まで何度も剪定できるという楽しみ方チャンスがたくさんある樹木です。
今回は初心者の方でも切る枝やタイミングがわかりやすいように解説してきましたので、剪定して木の形を整える楽しさも是非味わっていきましょう。
百日紅盆栽が気になる方はこちらもチェック
暮らしーののガーデニングカテゴリにはこのほかにも百日紅の立派な花を咲かせるコツや花言葉の紹介に特化した記事も発信しています。今回こちらの記事では知られなかったことも、合わせていくつかの記事をお読みいただくことでより理解が深まるでしょう。ぜひこちらも見てくださいね。

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出典:https://photo-ac.com/