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品種豊富で手入れが楽、ボケ(木瓜)盆栽の育て方講座!植え替えの適期も解説!

ボケ(木瓜)は丈夫で樹高も低く盆栽にしやすい植物です。ボケ盆栽でも実もなり香りがよいため玄関の室内飾りにも最適!ボケ盆栽の植え替え用土や肥料・水やりの注意点など簡単な育て方から針金掛けなど中級者の方の参考にもなる、ボケ盆栽のお手入れ方法も解説していきます。
2021年9月15日
佐藤3
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はじめに:ボケ盆栽のお手入れ方法を解説

初心者にも育てやすいボケ盆栽

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ボケの木は日本の気候にとても合った植物なため育てるのがとても簡単です。また美しい花だけでなくとてもよい香りがする実もなり、育てる利点がたくさんあるのもその大きな魅力となっています。

これから盆栽をはじめてみようという方は、育てやすくていろいろと楽しみがあるボケ盆栽から試してみてはいかがでしょうか。

ボケ盆栽の用土や肥料など準備から解説

ボケ盆栽の育て方を見て覚えることで、盆栽栽培の基礎がわかります。丈夫で育てやすいボケ盆栽で注意しなければいけないことは、多くの盆栽において注意点となるためです。

盆栽用土や水やりに肥料、盆栽の形を整える針金掛けの方法などボケ盆栽の育て方を基礎から詳しくレクチャーしていきましょう。

盆栽にも人気のボケという植物について

人気のボケ盆栽をはじめるにあたってボケ(木瓜)という木の基本情報や、ボケ盆栽の特徴・開花時期や実のりの季節など、育て方の節目となるタイミングについても解説していくところからはじめていきます。

ボケ(木瓜)の基本情報

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科・属 バラ科ボケ属
原産地 中国
英語名/学名 flowering quince/Chaenomeles speciosa
ボケ盆栽の難易度 簡単

木瓜の名前の由来

ボケは木瓜という漢字をあてていますが、これは瓜のような実がなる木という見た目から来た漢字です。ボケという呼び方に合わせた漢字で毛介(もうけ)や母計と書かれることもあったそうです。

ボケという名前は中国から植物が渡ってきたときに漢字・読み両面から日本人に馴染みのあるものに当てられた当て字となっています。

ボケ盆栽の特徴

ボケが盆栽によく使われるのはこの木の樹高がそれほど高くならない低木であることも影響が大きいでしょう。

具体的にボケの木には大きく分けて3品種があり50cm程度しか大きくならないもの・1mくらいには成長するものがほとんどで、それ以上大きくなっても1.5m止まりであるコンパクトな植物です。

花色は赤のほか白やピンクなど

ボケの花といえば赤が代表的ですが、このほかに白やピンクの花を咲かせる品種も多いです。珍しいものではオレンジ色の花を咲かせるボケも存在します。

また白にピンクや赤の絞りが入るもの・赤やピンク・白が1本の株で咲く変わり品種などボケは色や咲き方も個性的です。

ボケ盆栽は鋭いトゲに注意

ボケは可憐で美しい花の低木に少し不向きなイメージがある棘付きの幹も特徴です。この棘は非常に硬くするどいため、ボケ盆栽の針金掛けをする際には指を怪我しないよう十分注意してください。

ボケ盆栽の開花時期や結実時期

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ボケには四季咲きという環境があえば春夏秋冬いつでもつぼみを付け開花する種類もありますが、一般的にはボケ盆栽として売られているものは4-5月が開花時期です。

その後受粉をしたボケは秋10-11月ころに実りの季節を迎えます。ボケは果実を果実酒にしたり、そのまま玄関に置いて香りを楽しむ方も多いでしょう。ボケ盆栽でも果実収穫はできますので花の春だけでなく秋も楽しみな季節ですね。

ボケの花言葉は先駆者

ボケの花には先駆者という花言葉が付けられています。先駆者とはほかに先駆けて何か行動を起こした人のことをいいますが、ボケにこの花言葉が付けられている理由はほかの春の花より早く咲くことが由来です。

一般的な園芸品種のボケ盆栽の場合は開花時期は4月ころとなっているため違和感がありますが、ボケの品種の中にはまだ寒い時期から咲き始めるものもあるので、これを指してこの花言葉が付けられたのでしょう。

ボケ盆栽の準備・用意するものチェック

ボケ盆栽の植え替えをしたり手入れをするために用意したほうがよいものをご紹介しましょう。ボケ盆栽として鉢植えで購入したものも根が回ってきたら植え替えも必要となりますので、用土も用意しておいてください。


ボケ盆栽の準備1.用土

ボケ盆栽には赤玉土と鹿沼土を混ぜたものを使用しますが、水持ちをよくするために腐葉土を混ぜ込んであげてもよいでしょう。市販の培養土を使う場合は盆栽用の土というものが売られているので、こちらを使えばいろいろな土を買い集めて混ぜるという作業がなくなり簡単です。

ボケ盆栽の準備2.鉢と関連用品

盆栽鉢 色マドリ長角鉢 8号

出典:楽天

盆栽鉢はお好みのものをご用意ください。鉢底には穴が開いていますので必ず鉢底ネットを置きずれないように針金を通して左右に開き、鉢の裏側で留めておきますのでこれらの鉢用品も揃えておきましょう。

盆栽鉢はどうしても株に比例して土の容量が少ないので鉢底から入れた用土がこぼれ落ちないように鉢底ネットは必需品です。

ボケ盆栽の準備3.剪定バサミ

ボケ盆栽をはじめとする盆栽は太い幹は基本的に剪定することはありません。剪定バサミはボケ盆栽の形を整えるのには必需品ですが、去年や今年生えてきた枝を払うくらいの切れ味・力のある剪定バサミがあれば十分でしょう。

ボケ盆栽の準備4.

盆栽道具 盆栽用アルミ線セット

出典:Amazon

苗木からボケ盆栽づくりをはじめる方、新しい枝を成形したいと考えたら盆栽用のアルミ針金もご用意ください。盆栽の大きさによってアルミ線の太さは変わりますので、セットで何種類か揃っているものを用意すればずっと使えてお得です。形を整えたい枝の太さに合わせたアミル線を使います。

ボケ盆栽の準備5.

ガーデニングツールセット GTS-500

出典:楽天

市販の完成品のボケ盆栽を楽しむだけであれば、ここまでご紹介したものすべてを用意する必要はありません。しかし最低限水やりの道具など一般的な園芸用品はどの場合でも揃えておく必要があります。

これからガーデニングや盆栽を趣味として続けていきたいとお考えの方であれば、この機会に一度揃えてしまっておくとよいでしょう。

ボケ盆栽の育て方や手入れ方法と注意点

ボケ盆栽の準備ができたら早速育て方を見ていきましょう。ボケ盆栽の育て方はほかの植物よりも簡単な部類です。

これは木瓜という植物が日本の気候にあっており、土もそれほど選ばず花や実を付けてくれるというところにほかなりません。はじめて盆栽の育て方にチャレンジされる方も気負わずトライしてみましょう。

ボケ盆栽の育て方1.

室内管理の方法

Photo by coloredby

盆栽ですので室内に飾りたいという方もいらっしゃるでしょう。基本的に盆栽は植物ですので日光にあてることが必要です。室内で鑑賞する場合も、期限付きで飾るようにしてください。

目安として日光に当てずに室内に置くには2-3日が限界です。それまで十分に日に当てておくこと、2日ほどしたら必ず昼の間だけでも水やりをして屋外に置いてボケの木の健康に気をつけましょう。

ボケ盆栽の育て方2.

植え付けや植え替え

自分で育てた苗や購入した小さな株をボケ盆栽にするには植え付けからはじめましょう。また購入して何年かたち鉢に根がまわってきて水切れが早い場合も植え替えが必要です。

ボケ盆栽の植え替えに適した時期は十分涼しくなった10-11月ころとなっています。ボケは涼しくなった方が成長がよくなるためです。

植え付け植え替えのやり方

取り出した株の根鉢は崩してから植え付けてください。古い土をたくさん残しておくのは盆栽では好ましくありません。根も伸びている部分は鉢に収まる程度にカットしてしまいましょう。

鉢底ネットを設置して新しい用土を敷いた上にいったん株を置き高さを調整して追加の土を周りに入れ、棒などでつついて根の間にもしっかり用土を入れ込みます。ぐらぐらしなくなったらたっぷりと水やり、そのあと乾燥防止の苔を張って仕上てください。

ボケ盆栽の育て方3.


ボケ盆栽の水やり

Photo byJillWellington

地植えのボケの木には特に水やりは必要ありませんが、盆栽鉢に植え付けてしまうと水切れが心配になってきます。ボケは水が大好きな植物ですので、鉢植えの場合は土が乾いたら季節に関係なくたっぷりと水を与えるようにしてください。

水やりの時間は朝日が昇ってから午前中くらいまでか理想的。このタイミングで植物は水を必要とするからです。真夏など午後になってしまうと水がお湯になってしまって株を痛める原因になることも。

ボケ盆栽の肥料

ボケ盆栽の肥料は年に2回。初夏(6月ころ)と秋(10月)となります。株元に固形肥料をぱらぱらとあげてください。地植えの場合は寒肥といって寒い2月ころに有機肥料を与えるのですが、盆栽の場合は寒肥は無理してあげる必要はないでしょう。寒肥を与えたい人はあげてもかまいません。

ボケ盆栽の育て方4.

ボケ盆栽の病気と害虫

春から夏・秋くらいまで温かい時期になるとアブラムシの被害が報告されています。風通しをよくして健康な株にすることで予防していきましょう。剪定も有効な方法です。

剪定のお手入れのやり方に関しては次章の針金掛けにも関係してきますので、そちらで詳しくお話します。

ボケ盆栽の針金掛けを自分でやってみよう

盆栽の楽しさ・よさといえば針金掛けをして植物の樹姿を自分でデザインでこるところですね。ここでは初心者の方でも簡単に針金掛けができる、やさしい基本のやり方を、一緒におこなうことの多い剪定の方法とともに解説していきます。

ボケ盆栽の針金掛け1.

不要な枝を剪定しながら針金を掛ける

こちらはご自分で挿し木で増やした苗をボケ盆栽として実際に鉢に植え付け、針金掛けもしている動画となります。針金掛けは4:55秒あたりからとなっていますのでそれだけ見たいという方はシークバーを利用してそこまで飛ばして御覧ください。

こちらは自然に出てきた枝がそのままの苗となっていますので、形的に不要と感じた枝を剪定していっています。

木の剪定のコツ

ボケ盆栽に対しては、時期的には植え付け時期と一緒にするため秋が剪定や針金掛けの適期となります。こちらはそれほど枝が増えていない苗ですので剪定は不要なものだけ。

もっと年数がたってたくさん枝が出ているようであれば、混み合ったものを整理する意味で内側に向いて伸びているもの(内側がごちゃごちゃするのを避ける)・今年花が咲いた枝(翌年には花が付かない)を切るのが基本のやり方となっています。

針金掛けの始め方

針金掛けの始め方はそれほど難しく考えず固定されていればよいという気持ちでよいでしょう。こちらの動画では太い幹に簡単に掛けただけではじめています。右と左に1本の針金で針金掛けをしているためです。

幹に掛けた部分がずれないよう片手で押さえながら、形づくりたい枝にぐるぐると螺旋に巻いていき、余ったものはニッパーなどで切り取ってしまいましょう。

ボケ盆栽の針金掛け2.

Photo by Alexandre H. Sato

針金掛けはたくさん針金をかければよいものではなく、掛けすぎは逆に木に跡が残るなど負担をかけてしまいます。やってはいけない掛け方は2本の針金がクロスするたすき掛け・きつく掛けすぎることとなっています。

またうまく形をつくるためには、らせんの間隔がばらばらなのもよくありませんね。一定の間隔で1本の針金で幹を中心として2本の枝に掛ける、動画のようなやり方が一番理想的でお手本となる方法です。

豊富なボケ盆栽の品種をご紹介!

最後になりますがいろいろとあるボケの品種の中から大きく分けられている種類を参考にどのような花があるのかご覧いただきましょう。ボケ盆栽を選ぶときに参考になりますよ!

ボケ盆栽の品種1.単色の木瓜

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よく見かける1色のみの花が咲くタイプです。シンプルで美しい誰にもわかりやすいボケ盆栽で、流通量も多いため手に入りやすく栽培をはじめやすいのも魅力となっています。

ボケ盆栽の品種2.絞り咲き木瓜


出典:https://photo-ac.com/

絞りとはベースとなる色に別の色が入る咲き方です。画像では中央の花がわかりやすい絞りの花として、こんな咲き方なのだと見ていただけるとよいでしょう。色の混ざり方や割合は近くにある花々を見てるわかるとおり個々に差があります。

また手前に単色の花が咲いているように、ひとつの株でも絞りになるものと単色で花色が出るものもあるのが特徴的です。

ボケ盆栽の品種3.一重咲き木瓜

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こちらも基本的なボケの花の形です。花びらどうしが多く重ならないように放射線状についており、花びらのひとつひとつの形もシンプルなものとなっています。

梅や椿・桜など日本を代表するようなポピュラーな咲き方で安心でき、盆栽に仕立てたときのバランスもよく簡単にまとめることができるのがポイントとなっている咲き方です。

ボケ盆栽の品種4.八重咲き木瓜

出典:https://photo-ac.com/

スプレー咲きのつるバラのように見えるこちらの花もれっきとしたボケの花です。このようにたくさんの花びらが付く咲き方を八重咲きといいます。八重咲きにも二重や三重とその重なり方もいろいろで、もちろん数が増えるほど花はゴージャスに感じるでしょう。

ボケ盆栽の品種5.木瓜の変化咲き

出典:https://photo-ac.com/

ボケには雄しべや雌しべが花びらに変化するものもあり、それらを変化咲きと呼びます。八重咲きと見分けが付きにくい場合も多いです。一重の変化咲き種に金獅子という名前の品種がありますが、こちらだと大きな外側の花びらの中にしべが花びら化したものが付くのでわかりやすいでしょう。

ボケ盆栽の品種6.巨大咲き木瓜

小さな花が咲くイメージのボケにも大輪種や海外から入ってきた品種には巨大咲きと呼ばれる品種もあります。漢字名がついているものもありますが、海外から入ってきたものはカタカナの名前が付いていますので花が咲いていない状態でも見分けるのは簡単です。

名前のとおり大きな花が咲くのが特徴で、56ミリ以上の花びらが付いているものを巨大咲きと分類しています。

まとめ:ボケ盆栽を楽しもう

ボケ盆栽は育て方も簡単

出典:https://photo-ac.com/

今回は美しい花と棘のある力強い枝の比率が面白いボケ盆栽について解説してきました。ボケという植物は冬の寒さにも強く、日本での栽培に適した植物として昔から愛されてきた花木です。

花だけでなく葉や実も楽しめるため盆栽に仕立てても長い間見応えのある、とても有意義な樹木といえるでしょう。はじめて盆栽を育てるという方にもおすすめです!

ボケ盆栽が気になる方はこちらもチェック

暮らしーのではボケの他にも日本の花として有名な桜や梅盆栽についての解説記事もご用意しています。ボケ盆栽をきっかけで盆栽に興味を持たれた方は是非こちらも見てくださいね。