桜盆栽の魅力とは
桜盆栽は、日本の春の象徴でもある桜を盆栽で楽しめるとあって、人気があります。桜盆栽の魅力は、何と言っても春になると綺麗な桜の花をつけることです。小さくても立派な桜盆栽の花は、手軽にお花見を楽しみたい時にもピッタリだと言われています。
桜盆栽は、育て方が難しいとも言われていますが、基本の管理方法をしっかりと覚えておくことで、初心者でも挑戦しやすい盆栽の1つです。桜盆栽は花だけではなく、新緑も楽しめるので1年中見ていても飽きません。
桜盆栽の種類
桜には400以上の品種がありますが、桜盆栽として人気なのが、小輪で剪定に強い江戸彼岸系のしだれ桜や十月桜、富士桜などがあります。富士桜は別名豆桜とも呼ばれる品種で、富士山周辺などに多く自生している日本固有の桜の原種です。
そんな富士桜は、樹高や花びらが小ぶりなことから桜盆栽に使われることが多く、花色は白から淡紅色をしています。一重咲きで5枚の花びらがありまさに桜の原型とも言える品種ではないでしょうか?
桜盆栽の開花時期は?
桜盆栽の開花時期は、品種によっても異なりますが富士桜の場合は、3月下旬から5月上旬に見頃を迎えます。つまりこの時期になれば、自宅で簡単に桜盆栽でお花見が楽しめるのです。
なかなかお花見に出かけられない人も、桜盆栽なら自分だけのお花見が自宅で簡単に楽しめます。また、桜盆栽は花だけではなく、新緑も楽しめるので1年を通して自宅で四季を感じられることでしょう。桜の栽培は難しいと思っていた人も桜盆栽なら手軽に始められます。
開花後は
桜盆栽の開花後は、花がらを取り除くようにすると見た目も美しく、さらに病気になる原因を防ぐことができます。また花をそのままにしておくと実がついて来年の花付きが悪くなることがあるのです。そのため、桜の花が開花した後は、花柄を定期的に取り除いてあげるといいでしょう。
桜盆栽の場合は、桜の開花後から翌年の開花に向けての成長が始まります。日々のちょっとして手入れが翌年の桜盆栽の美しさにも繋がるのでチェックしてみて下さい。
桜盆栽の育て方
桜盆栽の育て方として、基本の管理方法を知っておく必要があります。綺麗な桜の花を楽しむためにも、桜盆栽に適した環境や管理を行うことが大切です。
桜盆栽は、日当たりを好みますが基本的に環境に合わせて育つので、半日陰で栽培することも可能になります。風通しがよい、室外で管理するのがおすすめです。気をつけたいのが、冬の屋外での風や霜が当たらないようにすることになります。しかし室内では3日ほどを目安にして屋外で管理しましょう。
管理場所を知ろう
桜盆栽は、基本的には丈夫なので管理も難しくありません。しかし注意したいのが夏の西日と水切れです。日当たりが悪くても花芽が成長しにくく枝が弱り、桜盆栽の樹形を作りにくくなります。そのため、できるだけ日当たりよく管理してあげるのがいいでしょう。
葉焼けが心配になる人もいますが、多少葉焼けをしても日に当てるのがおすすめです。水や肥料の管理をしっかり行えば葉焼けの心配も少なるなります。真夏や真冬は、日よけや霜よけ対策をするのもいいでしょう。
桜盆栽の水やり
桜盆栽は、根の生育も早く、水やりは大切な管理になります。春から秋にかけては、1日に1回から2回の水やりが必要でしょう。特に、桜盆栽の葉が開くと乾燥しやすくなります。夏は水切れすることで葉焼けの原因や、花芽の生育に影響を及ぼすことがあるので注意して下さい。
桜盆栽の水やりは、葉に水をかけるようにするのではなく、根本にしっかり水やりを行うことが大切です。桜盆栽の葉は水を弾いてしまうので、根本にかけないとしっかり根まで水が届きません。
水やりのポイント
桜盆栽の水やりは季節によって回数を変えるのもおすすめです。春は1日2回程度でいいですが、夏は1にい3回ほどと回数を増やすのがいいでしょう。さらに冬は実宇槍の回数を減らして、3日1回ほどで水やりを行います。
いくら水を好む桜盆栽でも、常に土が湿っている状態はよくありません。水分が多すぎると根腐れを起こしたり秋に調子が悪くなることがあるのです。水やりは少なすぎても多すぎてもよくないので、用土の状態を確認して行いましょう。
桜盆栽の肥料
桜盆栽の管理では、肥料も大切になります。肥料が足りないと桜の花が咲かないことがあるのです。特に桜盆栽は春の肥料やりが大切になります。それは、開花後の枝作りや芽吹きに栄養が必要になるからです。
4月から7月の時期は多めの肥料を与えるようにしましょう。また、秋には花付きをよくするためにリン酸やカリウムが配合された肥料を与えるのがおすすめです。タイミングに合った肥料の種類や量を与えることで、丈夫な桜盆栽が育ちます。
桜盆栽の病害虫
桜盆栽の育て方で特に注意したいのが、病虫害です。桜は病気が原因で枯れてしまったりと深刻な被害を起こすことがあります。桜盆栽が気をつけたいのが、カイガラムシやアブラムシ、チュウレンジバチの幼虫です。特に注意が必要なのが、コスカシバの幼虫で桜の樹皮に侵入して、ヤニを吸いつくしてしまいます。
桜盆栽の根元に虫フンが落ちていたら、注意が必要です。また、剪定を行った場所から虫が侵入することがあるので、剪定をした後は、保護剤を塗るのがおすすめです。
桜盆栽の植え替え
桜盆栽が成長してきたら、9月頃に植え替えを行う必要があります。桜盆栽の植え替えを行うのなら、3月か9月から10月にかけてが植え替えするのがおすすめです。この9月から10月の時期は、桜盆栽の根の回復も早いので、植え替えを行っても根に負担をかけにくくなります。
9月から10月の秋に植え替えを行う場合は、すぐに冬を迎えてしまうので、できるだけ9月から10月中旬までに行うようにしましょう。若い桜盆栽の植え替えの場合は、太い根に注意して行う必要があります。
9月の植え替えの際の注意点
9月の植え替えの際に注意したいのが、桜盆栽の病気です。9月の桜盆栽の植え替えの際に傷がついてしまうと、そこから病原菌が入ることがあります。それを防ぐために小さな傷でも保護剤を塗って桜盆栽を保護する必要があるのです。
他にも桜盆栽は、根頭癌腫病になってしまっている場合は、処分する必要がありますが、軽いものなら、癌腫を取り除いて殺菌する方法があります。桜は病気に弱いので9月頃の植え替えの際は、十分な注意をして行いましょう。
桜盆栽の剪定
綺麗な桜盆栽を管理するには、剪定を行うのがおすすめです。剪定だけではなく、芽摘みや芽押さえなどの作業も行うことで、1年中桜の樹木を楽しむことができるでしょう。
桜盆栽の育て方の中でも覚えておきたい、簡単な剪定方法や管理方法を紹介します。桜盆栽の場合は、基本的には芽摘みや芽押さえを行い、足りない部分を剪定で補うような形です。剪定した箇所から病気が桜盆栽に入らないように注意をすることも大切になるので、チェックしてみましょう。
芽摘みと芽押さえ
桜盆栽の枝は伸びるのが早く、古い枝が枯れることが多いです。そのため、綺麗な桜盆栽を維持するためには、枝作りが大切な作業になります。桜盆栽は、桜の花を気にして剪定をしないと、盆栽としての美しさを失ってしまうのです。
特に若い桜盆栽の場合は、しっかりと枝を切っていくこともおすすめになります。桜盆栽の花を見ながら小枝のバランスを見るのに、芽摘みは大切な作業です。何もせずそのままにしておくと、翌年のお花見にも影響するのでしっかり行って下さい。
養成木の場合
太い枝の剪定は難しいですが、若い桜盆栽の場合は、積極的に剪定を行いましょう。芽摘みはあまり早く行ってしまうと、枝が弱ってしまうので、樹勢をつけてから行うのがおすすめです。
勢いのある桜盆栽の場合は、強く伸びていくので、芽摘みと芽押されを何回も繰り返します。また、完成している桜盆栽の場合は、あまり新芽が伸びないので、若い桜盆栽よりも頻度を少なくして管理してあげるといいでしょう。
剪定を行うタイミング
剪定は、桜盆栽の開花が終わり芽出し前に行うのがおすすめです。伸びすぎた枝を切ることと、成長期には花芽を意識して芽摘みを行う必要があります。
春に開花を迎える桜盆栽は、見た目の美しさを求めるために飽きに全体のバランスを整えるのもいいでしょう。若い桜盆栽の場合は、花芽を気にせず伸びた芽を摘む作業を夏まで行うのがおすすめです。さらに太くしたい枝は芽押さえを行うといいでしょう。バランスを見ながら、芽押さえを行ってみて下さい。
桜盆栽の剪定方法
桜盆栽の剪定は、3月から4月の花後と休眠前に当たる11月から12月に行います。花後の剪定は、葉芽が育つ前に行い、長めに残したい枝は2節ほど切りつめるのがおすすめです。
さらに桜盆栽としての樹形を整えるために、針金を使って桜盆栽の樹形を修正するのもこの時期に行いましょう。花後の剪定を行った後は、梅雨明けから夏まで桜盆栽の花芽は分化するので、適度や芽摘みと剪定を繰り返してみて下さい。だいたい9月ぐらいまでこの作業を行います。
休眠前の剪定方法
桜盆栽の場合は、落葉後に本格的な剪定を行います。この時、花芽と葉芽を確認して必要ない枝はしっかりと切りましょう。さらに、樹形を整えるのもこの時期が大切です。桜盆栽の場合は、太い枝の剪定は注意が必要になります。
どうしても太い枝を切りたい時は、根部分まで深めに切るのがおすすめです。中途半端に切り残しがあるとそこから腐敗などが進むことがあります。剪定跡から水分が逃げることも考えられられるので、傷口はしっかりと保護しましょう。
花見のための剪定
桜盆栽の醍醐味でもあるお花見を楽しむには、追い込み剪定が必要です。これは伸ばした枝の葉5枚に達した頃に先端の芽を摘んで枝の伸びを止める作業になります。
桜盆栽の葉数を確認しながら、枝元近くに2番芽を吹かせると、充実した樹形の桜盆栽になるのです。この作業を7月から9月に行うと、枝付近に多くの花芽がついて、綺麗な桜盆栽になり、充実したお花見が楽しめることでしょう。このように枝の状況に合わせて剪定を行うことも大切な育て方になります。
桜盆栽の針金かけをしよう
桜盆栽の樹形を綺麗に保つのなら、剪定の他に針金かけも行うのがいいでしょう。針金かけは難しいイメージがありますが、コツを抑えれば簡単に行えます。
桜盆栽は水分が多いので、古枝に針金かけを行うと枝が折れることがあるので、注意が必要です。針金かけを行うのなら、新しい柔らかい枝に行うのがいいでしょう。針金かけを行う時期は春と秋の剪定の後に行います。桜盆栽の針金かけは、枝向きを直すためだと覚えておいて下さい。
休眠期には行わない
桜盆栽に針金かけを行うのなら、秋の休眠期の前に行いましょう。秋以降に行ってしまうと、枝かれなどの原因になってしまいます。そのため、針金かけを行いたい場合は、9月ぐらいまでに早めに行って下さい。
桜盆栽の場合は、剪定や芽摘みの補助として、針金かけを行います。針金かけで桜盆栽の樹形を決めるのではなく、基本的には芽摘みや剪定で整えるのです。そのため、桜盆栽の状態を見て針金かけを行うか判断するといいでしょう。
水やりを行わない
桜盆栽の針金かけを行うのなら、2日から3日ぐらい前から水やりを行わないのがおすすめです。水分を控えると枝が針金で曲げやすくなります。また、針金かけを外で行う場合は晴れた日に行うのがいいでしょう。雨がかかると水分を含んでやりにくくなってしまいます。
また、針金かけを行う場合は事前にどの枝にかけるかなどを考えてから行うのがいいでしょう。
まとめ
桜盆栽は育て方を知れば、初心者でも簡単に楽しむことができる盆栽です。桜盆栽は、季節によって水やりの回数を変えたり、植え替えや剪定を行う時期を守れば、丈夫な育て方ができるでしょう。
桜盆栽は外で育てることで、花芽がよくつくので外で管理するのがおすすめです。桜盆栽があることで、自宅でも手軽に自分だけのお花見が楽しめます。今まで、盆栽は難しいと思っていた人も外で栽培できる桜盆栽を手軽に始めてみてはいかがでしょうか?
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桜盆栽の育て方だけではなく、他にも桜の仲間の植物はたくさんあります。それぞれの育て方をチェックしていろいろな桜を楽しんでみましょう。

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