ネオエアートポリュクス
Zenbivy マット
マット選びで大切なR値とは
冬は底冷えに注意
冬キャンプは地面からの冷気が伝わりやすく、寝袋の対応温度内でも寒く感じることもあり寝付きが悪くなりやすいです。そのため冬のキャンプでは底冷えをいかに防ぐかが重要になり適切なマット選びも寝袋と同様に重要になります。
底冷えを感じないようにするには、断熱性の高いマットを用意する必要がありますが、インフレータブル、エアー、クローズドセルの3種類のマットがさまざまなメーカーから発売されているため選びにくいのが現状です。
断熱は厚みで判断
寒さを防ぐ断熱性は、マットの厚みが暑ければ厚いほど高くなります。しかし材質やクローズドセル、インフレータブル、エアーのような種類によって快適さや体感も異なるため一概にわかりやすいとはいえません。
前述したように底冷えを防ぐのは冬キャンプの重要な要素ですが、厚みやマットの種類だけでは寒さや冷気に強いマットをすぐに見つけるのはなかなか難しいです。そのため選び方や今回紹介するR値を参考にして選びましょう。
R値とは
R値とはThermal resistance valueという言葉になり熱抵抗値を意味します。熱の伝わりにくさを意味し、Thermal resistance value(R値)が高いほど寒さや冷気が伝わらず冬キャンプではマット選びの指針として近年はキャンピングマットの選び方で重要視されている要素です。
R値はひと目でどれくらい断熱性があるか簡単に性能がわかるため、R値を確認して選ぶと失敗しにくい選び方になります。
R値の正体
R値は、物体の断熱性能を意味する熱力学用語になります。また、各社がそれぞれ独自試験を得てR値を算出している状態のため、わかりやすい指針ではありますが、メーカーによって誤差も生まれやすいです。
R値の表記がないものと比べると信頼性の高いですが、表記のあるもの同士を比較すると体感で得られる暖かさが異なる場合があります。2020年よりも前に製造されたマットだと誤差が生まれる場合もあるため注意してください。
2020年以降は安心
R値は2020年頃からは、ASTM F3340-18という規格に統一されたことからよりキャンプ用マットの選び方の指針として使いやすくなりました。同じ条件でR値を測定することでどのメーカーが図っても誤差が生まれなくなり、体感で得られる暖かさや断熱性のずれがなくなり、冬キャンプで暖かいマットが選びやすくなっています。
R値からマットを選ぶときはASTM F3340-18(ASTM)に準じているか確認しましょう。
R値の注意点とは
R値はひと目でマットの暖かさがわかるため冬キャンプに便利ですが、ASTM F3340-18規格は、世界最大の標準化団体のASTM International(旧称 American Society for Testing and Materials:米国試験材料協会)が定めた海外の規格です。
ASTM規格は任意規格のため日本国内のアウトドアメーカーから発売されているマットにはR値の記載はほとんどありません。
選び方が大切
日本メーカーは人気ブランドでもR値が記載されていないことが多いためマットの選び方が大切になります。詳しい選び方は後述しますが身長に合っているものや、使い方に応じたマットのタイプなどから選ぶようにしましょう。
海外ブランドのマットの場合は、R値が記載されている事が多いため書いていないか確認して選ぶようにすると冬キャンプでも使いやすいマットが見つかります。
R値の使い方
R値は数値が大きいほど快適
R値は物体が以下に熱を伝えないかを科学的に基づいて表している数値のため非常に説得力があります。R値の使い方、選び方としては製品を見比べてR値の高いものを選びましょう。R値は数値が大きくなるほど熱を遮断してくれます。
クローズドセルマットは2前後のものが多く他のマットは厚みによってR値が変わりやすいです。キャンプ用のマットのR値は高いものでは6程度までありクローズドセルマットより断熱性が高くなります。
R値は足し算可能
R値が低いキャンプマットでも簡単に高くできます。例えばR値が2のマットが2枚しかない場合での冬キャンプは寒く感じやすいですが、重ねるとR値は4となり一枚で使ったときよりも冷気が伝わらず保温しやすくなります。コットにマットを使うのと似たような感じで足し算できますが、空気を入れるエアーマットを重ねるのは難しいです。
重ねて使いやすいのは厚みは少ないですが、薄い発泡樹脂のクローズドセルマットと他のマットになります。
季節に合ったR値を参考に
R値は高すぎると熱がこもってしまい熱く感じやすくなります。そのため季節に合ったR値のマットを使ったほうがいいでしょう。マットの高さや素材によってR値は変わるため、マットの形状やタイプで使える季節を覚えるのではなくR値で使える季節を覚えたほうが早いです。
詳しい目安は後述しますが、夏季にR値5などの冬用を使うと体感温度が高くなり寝苦しくなります。
R値の目安について
春夏秋冬の目安を紹介
R値はマットの断熱性を意味することから春夏秋冬それぞれ適したR値を覚えると快適に過ごせる目安がわかりやすくなります。暑い時期と寒い時期ではマットを変えるか、重ねて使うようにするといいでしょう。数値はあくまでも目安の一種となるため注意してください。
R値0~2
R値が1の場合は保温性を必要としない夏におすすめマットになります。暑いときは底冷えしないため低くても問題なく使えます。夏の場合はR値よりも寝心地や使いやすさなどを優先に考えた選び方がいいでしょう。
例えば自転車、徒歩での夏のキャンプはR値が高いインフレータブルマットよりも、R値が低めでも収納サイズが小さいエアーマットのほうが持ち運びやすいためおすすめになります。このように夏はあまり意識しなくても大丈夫です。
R値2~4
R値2~4は夏を含め気温がまだ高くない、春やこれから寒くなる秋などでも使えるマットになります。寒さは人によって感じ方が異なりますが夏用のマットでも可能です。前述したようにクローズドセルマットはR値が2程度のものが多く冬を覗いた3シーズンで使いやすいマットになります。
冬にキャンプをしないという方や初心者の方は、2~4の数値を目安にマットを購入すると3シーズンで使えるため非常に使いやすいです。
R値4以上
R値が4以上になると初冬でも安心して使える保温性が高いモデルになります。冬キャンプをするなら4以上を目安にして低くしても3以上を目安に選ぶといいでしょう。また、前述したように薄いマットでも重ねて使うと4以上にすることもできるため冬キャンプではマットを重ねて4にすることも可能です。
4以上のマットは比較的少なめになりますが、国内メーカーは記載されていないことが多いですが、厚手のものを選ぶとR値が大きくなります。
R値6
R値が5や6になると高地や積雪している真冬に向いているマットです。真冬や高地でもキャンプをする方にはおすすめのマットになります。寒さに強い方は5、寒さに弱い方は6を目安にするといいでしょう。
R値が6になるものは有名ブランドでもなかなか見つからないため、高地や真冬でキャンプをする場合は重ねて断熱性を高めることで対応できます。また、コットにも断熱性があるためコットとの併用もおすすめです。
マットの選び方
タイプを確認
国内メーカーはR値を記載していないメーカーが多いためマットの選び方が重要です。まずはタイプを選びましょう。空気を注入するエアーマットは手のひらに収まるぐらい小さく軽量です。登山など軽さを優先にしたい場合はおすすめのモデルになります。
クローズドセルマットは故障に強く、空気を入れないためパンクに強く登山にも向いているモデルです。インフレータブルは中にウレタンがあり、重たいですがクッション性が高めになります。
タイプの早見表
簡単にですが3種類のマットのタイプを紹介します。それぞれ特徴があるためキャンプのスタイに合わせて使いやすいものを選びましょう。
インフレータブル | 断熱性高い・自動膨張 寝心地がいい |
重たい |
クローズドセル | 故障に強い・軽い・安い | クッション性が低め |
エアーマット | 軽い・コンパクト | パンクに弱い |
サイズを確認
サイズを確認することも大切です。キャンプ用のマットは布団のような長方形の形になっていますが、登山向きのモデルは足先がない短く四角形に近かったり幅が短い場合もあります。きちんとサイズを確認して選ぶといいでしょう。
横幅が60cm以上あると使いやすい快適なサイズになります。また、形状も体型にフィットするマミー型というものもあります。マットを選ぶときはサイズや形状をきちんと確認しましょう。
重量に注意
サイズが同じでも前述したタイプにより重さも異なるため重量にも注意しましょう。インフレータブルマットは自動で空気が入る便利な構造ですが中にウレタンのマットが入っているため重たいです。軽い順はクローズドセルマット、エアーマットというような順になります。
厚み・高さを確認
マットによって厚みが異なります。厚みがあると重たくなりやすいですが、クッション性が高くなり断熱効果も高くなることからマットの厚み、高さは重要な要素です。キャンプなら5cm程度を目安に選ぶといいでしょう。
国内メーカーでR値を記載していないものは厚めのマットを選ぶと断熱性が高くなるため冬キャンプでも使いやすくなります。また、高さが10cmを超えるマットはキャンプだけではなく車中泊でも段差を感じないためおすすめです。
R値の記載があるおすすめマット3選
1:モザンビーク キャンプマット
モザンビーク
モザンビークのキャンプマットは夏に使いやすく登山でも使えるクローズドセルマットタイプです。アルミ蒸着フィルムにより熱を反射するようになっていて厚みは2cmあります。エアーマットと比べるとコンパクトにはなりませんが軽量なため徒歩でのキャンプや自転車でのキャンプにおすすめです。
R値は2.6の3シーズン向きですが、暖かい季節はアルミ面を下にすることで保温されにくくなるため熱がこもらず快適に過ごせます。
性能がいい
モザンビークのマットはきちんとR値の記載があり選びやすいですが、アルミ蒸着フィルムにより使い勝手がよく暑い日でもやや寒い日でも使いやすいマットです。寒いときはアルミ面を上にすることで保温性が増し気温が少し低いときでも使いやすくなります。
また、本品は専用の収納ケースもきちんと付属し、裸のまま持ち運ばなくてもよく非常に使いやすいクローズドセルマットです。R値2.6というのは同タイプマットの中では高めになります。
2:ネオエアートポリュクス
ネオエアートポリュクス
人気ブランド「サーマレスト」の空気を入れて膨らませるタイプのマットです。使いやすい3シーズン向きモデルとなりR値は3.7になります。マットは屋外で寝る時に必要なアイテムのため登山のテント泊でも必要です。本品はエアーマットのため使わないときはコンパクトにたため、非常に軽量な魅力があります。
高さは10cmもありクッション性も高く車中泊でも使いやすいタイプになる万能型のエアーマットです。
人気モデルのエアーマット
エアーマットのためキャンプツーリング、徒歩などスタイル問わず導入できるところが人気のマットです。また、きちんとR値が記載されていて選びやすいところも人気の理由の一つになります。
R値が4に近いため10度程度の気温でも底冷えしにくい、寒さを感じにくいと言われていて冬以外はツーリングキャンプをするという方に人気です。エアーマットのため収納サイズが小さいことから車の中に常に積載しておけます。
3:Zenbivyフレックスマットレス
Zenbivy マット
ゼンビビーのインフレータブルタイプのマットです。中にウレタンが入っているためクッション性が高くR値も高いマットになっていてインフレータブルマットとしては軽量なモデルになります。
付属するスタッフバッグタイプの空気入れを使って好みのあり具合に調整できるなど非常に使い勝手がよく、同タイプの人気ブランドのマットと比べると価格もやや安く冬キャンプもやってみたいという方におすすめのマットです。
軽量マット
インフレータブルマットは中にウレタンマットが入っているためクローズドセル、エアーマットと比べどうしても重たくなりやすく1kgを超えるものが多いです。
本品は51×183×4.5cmサイズで重量は964gと非常に軽いインフレータブルマットになっていて収納サイズも25×15cmと比較的コンパクトになります。R値は5となり真冬でもキャンプをする方におすすめのマットです。
R値とマットのまとめ
マットはキャンプに必要なアイテム
マットはキャンプに必要なアイテムですが種類や製品が多く一つに絞りにくいアイテムです。今回はマットを選ぶ基準としてR値について紹介しましたが、マットは重さやサイズなど選び方も重要になります。
徒歩やバイクツーリングなら軽さや収納サイズを優先し車を使う場合は、厚みや寝心地を優先するといいでしょう。R値は秋以降はR4以上がおすすめとなり夏は0~2でも大丈夫です。
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出典:https://www.amazon.co.jp