調理方法別!美味しいうど(独活)の食べ方8選
うどの食べ方のコツは茎や葉・皮で変わる
うどは茎の部分を食べるという方が多いですが、食べ方を変えれば普段捨ててしまうような葉や皮の部分まで美味しくいただけることをご存知ですか?きちんとあく抜きや下処理をした真っ白いうどは、薄くスライスしたものを生でマヨネーズで食べるだけでも美味しいものです。
旬の時期しかなかなか食べることができない、山菜であるうどは食べる部分ごとに調理方法を変えるのがおいしく食べるコツと言えるでしょう。
調理方法を変えて楽しむうどの食べ方
山菜としても人気が高いうどの調理方法。普段酢味噌での食べ方が多いという方は少し損をしているかも知れません。うどの食べ方はいろいろなバリエーションに富んだ調理方法ができ、それぞれ個性的な美味しい季節の味が楽しめるものばかりだからです。
うどの食べ方を酢味噌和えしか知らないという方に、是非実行して欲しい簡単で美味しいレシピをご紹介しましょう。
食べ方の前に知りたい!うど(独活)について
うどの食べ方を部位ごとに分け調理方法別にご紹介していきますが、その前に!まずはうどという植物の基本情報や特徴・美味しくいただける旬の時期はいつなのか?ということからご覧いただきましょう。
うどの基本情報
科・属 | ウコギ科タラノキ属 |
原産地 | アジア各地 |
英語名/学名 | oudoやspikenard/Aralia cordata Thunb. |
植物分類 | 多年草植物 |
うどの特徴
日本で生産されていたり山野で野草として採取できるうどは太くて色が付いていて少しかたいものと、上から下まで白くてひょろひょろと長いタイプがありますが、これはどちらも同じ種類のうどで日光に当てて育てるか遮光して育てるかの差だけです。
中国やアイヌ民族の間ではうどは打ち身時のしっぷになる薬草として扱われていますが、中国での独活と日本の食用うどは実は別の品種。ただし日本のうどでも代用品として使うことは可能です。
漢字で書くと独活となる意味は
独活は日本語ではうどと読まれますが、もともとは中国産のうどの呼び方が日本に伝わって該当する植物がないためうどに当てられたものです。読み方はどっかつ。
なぜこのような名前が付けられたのかは明らかにされていませんが、山菜採りをする方のマナーとして春先うどの新芽がかたまって何本か出てきているときは、1本だけ残してあとは刈り取ってしまっても(絶えないから)大丈夫というのも関係しているのではないでしょうか。
うどの美味しい旬の時期は
先程少しフライングぎみにお話してしまいましたが、うどは春になると芽吹いてくる新芽と茎の部分がやわらかくて食用となります。
成長するとうどの大木という言葉があるように、とても大きな木となってしまうため、若い芽・葉・茎があるうちが美味しい旬の時期です。地域によってズレがあり3-6月ころとなっています。
食べ方は同じ!少し風味が違ううど(独活)の種類
うどの種類1.ヤマウド
うどと聞いてどのような形や色をしたものをイメージするかは、大きく個人差があるようです。あなたがイメージしたうどの姿が丈が短く穂先に緑の葉などが付いているようであれば、それはヤマウドとよばれるうどの種類です。
ヤマウドの特徴は
やまうどは山菜扱いの野菜で、栽培する場合は非常に手間がかかります。しかしそのぶん風味は濃厚でより山菜らしさを感じる味と感じるでしょう。
茎部分はしっかりと太く固く、葉が青々としているものが新鮮なヤマウドの目安です。しかしあまりに硬いと可食部分が減ってしまうので、そのあたりも考慮しつつ選ぶ必要がでてきます。
うどの種類2.ナンパクウド
一方ナンパクウドは人の手によって長く柔らかく栽培されたうどの種類です。株を植え付けてから光の当たらない場所で育てるため、緑の部分がなく白く長く柔らかく育ちます。
これは好みにもよりますが、あまり山菜の風味がお好みでない場合はナンパクウドのほうが食べ方のバリエーションがあって食べやすいという方もいます。
ナンパクウドの特徴は
ナンパクウドの特徴は先程も述べたとおり緑色の部分がなく全体的に白くて茎の下の方も比較的柔らかいのが特徴です。そのため皮の部分も厚くむく必要がなく可食部分が多いのもナンパクウドのよいところ。
サラダなど生食での食べ方でも、しゃきしゃきとした歯ごたえはそのままに、ほのかな山菜の風味が感じられるでしょう。うど初心者の方や山菜があまり得意ではないという方でも食べやすい味となっています。
スーパーで手に入りやすいのはナンパクウド
うどは前述のとおり春の訪れを教えてくれる季節の野菜。ナンパクウドに関しては株を植え付けて遮光して育てることで容易に作れる野菜であることから、スーパーマーケットでも旬の時期であればよく見かける手に入りやすい野菜となっています。
ヤマウドも近年は買い求めやすくなった
ナンパクウドはサイズも大きく可食部分が多いことから栽培され一般的な季節ものの野菜として、商店で購入できる機会が多いうどとして知られていました。一方ヤマウドは山菜扱いで個体数が限られるため、採取しても売り物ではなく個人で愉しむなど小規模の消費が目立った野菜でした。
しかし最近はヤマウド自体採取しても自分で食べるよりも、欲しい人のために売ろうという意識が高くなり、値段はやや高いながらも購入がしやすくなっています。
きんぴらなど加熱するうど(独活)食べ方
うどの基本的な情報をご覧いただいたところで、早速調理方法別に分けてうどの食べ方をご紹介していきましょう。まずは似たり焼いたりと加熱して食べる食べ方からです。しかしその前にどちらの食べ方でも共通する下ごしらえの方法から御覧ください。
うどの下ごしらえの方法
下ごしらえ1.不用な部分の処理
うどは茎を主に食べる山菜ですが、大きく成長しすぎた山うどでない限り皮や葉の部分も食べ方・調理方法によっては可食することが可能です。唯一どのようなうどでも食べられない部分はうどの根元となっています。
とても硬くて煮ても焼いてもやわらかくなく口の中に残ってしまうため、この部分は必ずカットしてから下ごしらえをはじめましょう。
下ごしらえ2.あく抜き
うどのような山菜はあくが強いという特徴があります。うどのあく抜きの方法はごぼうと同じとおぼえておくと、理解しやすく記憶しておくのも簡単です。
あく抜きには酢水を用いて、すぐに色が変色してしまうため切ったそばからすぐに酢水に漬けるようにすることで、仕上がりがきれいな食べ方ができます。
下ごしらえ3.皮むき
ナンパクウドでない山うどの場合や生食にする場合は皮が口の中に残ると食感がよろしくありませんので好みにより皮をむく場合もあります。山うどの場合は少なくともはじめの節の部分までは硬いので、ここだけは取り除いて可食部分と分けて破棄した方がよいでしょう。
やわらかい皮は変色しないよう酢水に入れて保存しておき、あとできんぴらなど加熱して食べる調理に使用可能です。
加熱するうどの食べ方レシピ1.
山菜の食べ方といえば!山うどの天ぷら
□こごみ 適量
□たらの芽 適量
□うど 1本
■小麦粉 大さじ6
■片栗粉 大さじ6
■炭酸水 150ml
こちらの紹介動画では山菜の天ぷらということで、旬の時期が同じ山菜としてこごみやたらの芽も一緒に天ぷらにしていますが、うどの葉だけでも十分天ぷらとして美味しくいただけるでしょう。
茎や皮と比べると葉の部分は変色しないので色止めをする必要はありません。よく洗いキッチンペーパーなどでしっかりと水気を切ってからサクサクに仕上げるための炭酸水で溶いた衣でカラッと揚げます。
加熱するうどの食べ方レシピ2.
うどの簡単な食べ方!卵とじ
うど1本
卵1個
塩小1/3
顆粒ダシ少々
うどの茎部分を加熱して食べる食べ方として非常に簡単な家庭料理として卵とじはおすすめです。
ご家庭によっては彩りとしていんげんの斜め切りや筋を取り除いたさやいんげんなど、緑の野菜を一緒に入れて少し煮込んでから卵とじにする場合もありますが、何もないときはうどとたまごだけでも十分美味しい一品になるでしょう。
加熱するうどの食べ方レシピ3.
きんぴらで皮も残さない食べ方を
うど(皮だけでなくてもOK) 1本
人参 うどと同量程度
下ゆでした糸こん 1袋
ごま、糸唐辛子 お好みの量
サラダ油またはごま油 大さじ1程度
醤油 大さじ1から2
砂糖 大さじ1
照り出し用のみりん 小さじ1
うどを余さず食べる食べ方にきんぴらがあります。作り方や味付け・食べ方はごぼうを使ったきんぴらと同様です。ただしうどは縦に強い繊維が通っていますので、繊維が気になる方もいるでしょう。
そんな場合はまっすぐ細切りにせず少しななめに包丁を入れると、口の中に繊維が残りにくくなっておすすめ。お好みで鷹の爪を入れたりごまを振ったり・甘みを強くしたりとうどのきんぴら作りを楽しみましょう。
サラダや漬物に!うど(独活)の生での食べ方
うどは天ぷらやきんぴらにして食べる食べ方が知られていますが、食べ方レシピ的には生食で食べる食べ方の方が圧倒的に数が多く知られています。
生のほうがより山菜らしい春の香りが感じられること、山うどよりも生で食べやすいナンパクウドの方が一般的に広く食べられていたことにも関係あるのかも知れませんね。
生でのうどの食べ方レシピ1.
定番の食べ方酢味噌和え
酢 大さじ2
味噌(米麹味噌使用) 大さじ2
グラニュー糖 大さじ1と1/2
先程の章で解説した下ごしらえの仕方(あく抜きや色止め)をしっかりしさえすれば、うどは細切りにして生食でも美味しくいただける野菜です。うどを生食で食べる場合のソースとして日本では昔から酢味噌がよく合うとして使われます。
酢味噌和えに熱湯でゆがいたうどを使う場合もありますが、どちらの食べ方も酢味噌のレシピさえマスターしておけば簡単に作れるでしょう。
糀味噌を使う場合はすりおろして
動画では小さなすり鉢とすりこぎで調味料を合わせています。これは味噌にこうじ味噌を使用しているためつぶつぶが残り食感が悪くなるため。白味噌で作るレシピの場合はこの作業は必要ありませんが、その場合でも十分味噌とほかの調味料が溶けるよう混ぜ合わせるよう注意してください。
生でのうどの食べ方レシピ2.
うどの長期保存がきく食べ方
ウド 適量
塩 ウドの30%
水 1リットル
重曹 2g
うどを旬の時期だけしか食べられないのはさみしいといううど好きな方におすすめなのが、数ヶ月(動画内では7ヶ月)保存可能な塩漬けの作り方をお試しください。
よりしっかりとあく抜きするため、酢水でおこなうすぐ食べる時用ではなく、重曹を入れたお湯に2-4時間漬けるという念を入れた方法をとっています。うどの分量の30%の塩をふり保存袋に入れて空気を抜き冷蔵庫で漬け込みます。
生でのうどの食べ方レシピ3.
少し変わったうどの食べ方!はりはり漬け
うど 500g
砂糖 40g
醤油 100cc
酢 50cc
みりん 50cc
本だし 小さじ1
いりごま 少々
はりはり漬けとは通常大根を温かい漬け汁に漬ける漬物の作り方ですが、うどでも作るやり方がありましたのでご紹介しましょう。まずはごま以外の調味料を合わせて小鍋で加熱します。
その間にうどの硬いところを取り除いたものをななめに厚めのそぎぎりにして酢水につけて準備しておきます。
うどのはりはり漬けの仕上げと保存
沸騰した漬け汁を水を切ったうどに回しかけ常温で冷ましたら、もう一度汁だけ濾して小鍋に入れて沸騰させたら、先程と同じことをもう一度繰り返します。あとはつけ汁ごと冷蔵庫に入れて保存しましょう。
生でのうどの食べ方レシピ4.
うどをおしゃれな副菜にする食べ方
うど 1本
伊予柑 1個(好みの柑橘で代用可)
オリーブオイル、白ワインビネガー 各大さじ1
塩 ひとつまみ
うどは生で食べるときは、ソースや一緒に和えるものを変えることで少し洋風なおしゃれな皿になります。こちらは動画ではいよかんを一緒にしてオリーブオイルや塩で和えていただくレシピです。
ポイントは白くきれいに仕上げるために皮は厚めにむくこと・しっかりと酢水で色止めすることとなります。
生でのうどの食べ方レシピ5.
昔ながらの食べ方に洋風をプラス
・ウド:60g
・マヨネーズ:20g
・味噌:10g
・砂糖:3g
一番簡単に手軽に生のうどをいただく方法としてマヨネーズをかけて食べるという食べ方があります。また酢味噌でいただくのもポピュラーですね。
その両方をミックスしたような味噌とマヨネーズを合わせたソースでいただくのがこちらのレシピとなっています。
豊富なうど(独活)の食べ方バリエーション
酢味噌に飽きたらいろいろなうどの食べ方で
今回は短い季節しか食べることができない旬のうどを美味しくいただく食べ方を調理方法別に分けて合計8つご紹介してきました。うどの食べ方のレパートリーを広げたいという方は、気になったレシピを作ってみてはいかがでしょうか。
うどや食べ方が気になる方はこちらもチェック
今回はうどの食べ方ということで解説してきましたが、うどのような山菜は旬の季節にのみ限定して食べられる貴重な味です。暮らしーのではこのような山菜の旬の時期や採取方法に食べ方も詳しく解説した記事がありますので、こちらも是非見てくださいね。

【季節を堪能!】春に旬の山菜10選!その特徴や美味しい食べ方もご紹介!
4月から6月といえば山菜狩りの季節。おすすめの春の山菜を、詳しいレシピと一緒にご紹介します。「春の山菜を食べたいのに調理が難しそう」「山菜の...

クセが少ない山菜、わらびの食べ方&人気料理12選!簡単な下処理の方法も解説!
山菜の中でもクセが少なく、いろいろな食べ方ができるわらびは、料理初心者にもおすすめの食材です。本記事では、山菜の食べ方&人気料理レシピをご紹...
出典:https://photo-ac.com/