白子の食べ方を解説!
独特の食感とクリーミーな味わいがクセになる、白子。実は、バリエーション豊かな食べ方ができる食材としても知られています。食べ方のレパートリーを増やして、お気に入りの白子料理を堪能していきましょう。
白子とは?
そもそも白子とは、魚から取れる精巣のことを指します。鮭やフグ、アンコウなどから取れますが、最もポピュラーなものとしてあげられるのが真鱈です。どの魚から取れた白子も、濃厚でまろやかな味わいを楽しめるのが特徴。調理法次第で、さまざまな味わいに仕上げられます。
好みの食べ方で白子を楽しもう
濃厚な味わいの白子があれば、食卓が一気に豪勢になるのが嬉しいポイント。ワンランク上の食事を楽しみたい時に、取り入れてみませんか?
本記事では、おすすめしたい白子の食べ方についてご紹介します。基本的な白子の調理法から、アレンジレシピまで、多種多様な食べ方を集めました。いろいろな食べ方を把握していれば、新鮮な白子が手に入った時に役立てられるので、参考にしてみてください。
基本的な白子の食べ方・調理法
プリッとした食感と濃厚な味わいを楽しむためには、基本的な食べ方・調理法を把握しておくことが大切です。今回はタラの白子を使った調理法を紹介します。タラ以外の白子の下ごしらえにも共通する点がたくさんあるので、参考にしていきましょう。
白子の食べ方①:水洗い
最初に、水を使って白子を洗います。表面には滑りや血がついていることがあるため、しっかりと流しましょう。水洗いが足りないと、調理した時に生臭さが残る場合があります。
洗う時は、優しく触れることが大切です。力を入れてゴシゴシ洗おうとすると、表面が傷ついてプリプリ食感が損なわれてしまいます。力加減に気をつけながら水洗いをするようにしてください。
白子の食べ方②:筋を取って切る
全体を洗って、気になる滑りや血が取れたら、筋切りに入ります。白子をよく見てみると、赤い筋がついていることがわかるのではないでしょうか。これは、白子同士をくっつけているものです。取っておかないと、大きな塊のまま調理しなければならなくなるため、切ってください。
この筋を上手に切れるか否かによって、食感が変わります。本体を傷つけないように、包丁の刃先を使って切るようにしましょう。筋が取れたら、好みの大きさにカットします。
白子の食べ方③:30秒ほど湯通し
鍋の中にたっぷりのお湯を沸かし、沸騰させます。沸いた時に少量の水を入れて、少し温度を下げましょう。沸騰させた状態で湯通しするよりも、少し温度を下げた状態で湯通しした方がプリプリ食感に仕上がります。
1個の白子に対して、30秒ほど湯通しするのが基本です。時間がある時は、1個ずつ湯通しするのがおすすめ。まとめて湯通ししようとすると一気にお湯の温度が下がり、バランスよく火を通せない可能性があります。
白子の食べ方④:氷水につける
ボウルに水を入れたら、氷と酒を入れておきましょう。その中に、湯通しをした白子を入れて冷やします。酒を入れるのは、水っぽさを少なくするため。水だけよりも、酒が入っていた方が水気を取りやすくなります。
しっかりと冷えたら、キッチンペーパーを使って水を拭き取ってください。火が通った後の白子は皮が裂けると中身が飛び出るので、優しく扱うのがポイントです。
白子の食べ方⑤:ポン酢などをかける
全ての下ごしらえを終えた白子は、ポン酢をかけるだけの食べ方でも美味しくいただけます。ポン酢のさっぱりとした風味と、濃厚な白子が絶妙にマッチ。お好みでもみじおろしや大葉を添えるのもよいでしょう。
きちんと下ごしらえをしておけば、生臭さを感じずに済みます。ポイントを踏まえた調理法で、下ごしらえをしてみてください。
食べ方いろいろ!白子レシピ3選:揚げ物編
白子は、揚げ物を作るのにぴったりな食材です。フライや天ぷら、唐揚げなどの調理法があり、シンプルな材料で簡単に作れるのも嬉しいポイント。濃厚でトロッとした食感を堪能できる食べ方を楽しんでいきましょう。
白子の食べ方①:サクサクフライ
フライは、新鮮な白子が手に入ったら作っておきたい食べ方の1つです。トロトロの白子と、サクサク食感の衣は相性ぴったり。食感のコントラストを楽しめます。
また、下味に唐揚げ粉を使用するため、初心者でも簡単にチャレンジできるのがレシピの魅力です。揚げる時は、低温でじっくり揚げることで白子の旨味を引き出していきましょう。
真だらの白子1パック
小麦粉適量
卵1個
★パン粉適量
★からあげの粉適量(小さじ1~)
★塩コショウ少々
おすすめレシピ
白子は、湯通しまで基本の下ごしらえを行っておきます。パン粉・唐揚げの粉・塩胡椒をビニール袋に入れて、全体を混ぜてください。白子に小麦粉をまぶした後、溶き卵をくぐらせ、ビニール袋の中に入れます。
しっかりと衣をつけた後、150〜160度くらいの油で揚げましょう。全体がキツネ色になったら、完成です。
白子の食べ方②:ゆかり天ぷら
ゆかりの爽やかな香りが特徴的な食べ方です。こちらの食べ方は、タラではなく鮭から取れた白子を材料に使用していますが、他の魚の白子を使っても問題はありません。手に入った白子を活用していきましょう。
天ぷら粉を使えば、特別なテクニックを駆使しなくても、カラッと揚げることが可能になります。便利な材料を活用して、美味しい天ぷらを作ってみてください。
鮭の白子食べる量
水+酒
天ぷら粉大匙5
水大匙5
ゆかり大匙1
塩必要ならば
揚げ油適量
おすすめレシピ
鍋に、白子全体がかぶるくらいの水と酒を加えます。火をつけて沸騰させたら、白子を1分ほど加熱してください。軽く加熱した白子を食べやすい大きさにカットします。
天ぷら粉・水・ゆかりを混ぜた衣に白子をつけ、油で揚げましょう。カラッと揚がったら、お好みで塩を振りかけて完成です。
白子の食べ方③:エスニック唐揚げ
エスニック風味にアレンジするのも、人気の食べ方です。漬けダレにカレー粉やナンプラーを入れることで、アジアンテイストの風味を感じられる唐揚げにできます。
「いつもの唐揚げに飽きてきた」と感じた場合は、少しアレンジを加えた食べ方で楽しんでみてはいかがでしょうか。仕上げにレモンをかけて、さっぱりとした風味にするのが食べ方のポイントです。
たらの白子(生でも加熱済みでもOK)100g
酒大さじ1
ナンプラー大さじ2分の1
おろし生姜小さじ1
おろしにんにく少々
カレー粉少々
薄力粉大さじ1
片栗粉大さじ2分の1
レモン少々
おすすめレシピ
ナンプラー・おろし生姜・おろしニンニク・カレー粉を混ぜ合わせて、漬けダレを作ります。白子は、基本の調理法で下ごしらえをしておきましょう。下ごしらえを終えた白子をタレの中に入れて、5分ほど寝かせます。
片栗粉と小麦粉を混ぜたものをまぶし、180度の油で揚げてください。お好みでレモンと塩をかけたら完成です。
食べ方いろいろ!白子レシピ3選:焼き物編
簡単に白子の美味しさを引き出したい時は、焼く食べ方もおすすめです。じっくり焼くことによって旨味を引き出し、ワンランク上の味を楽しみましょう。味付け次第でいろいろな料理に仕上げられるので、ぜひ参考にしてみてください。
白子の食べ方①:醤油バター焼き
濃厚な味わいを楽しみたい時におすすめの食べ方です。バターのリッチな味わいと、醤油の香ばしさが食欲を引き立てます。醤油ではなく、ポン酢を使って味付けをする食べ方もおすすめ。お好みでアレンジをしながら焼くようにしてください。
白子200g
小麦粉適量
オリーブオイル適量
バター適量
パセリ適量
白ワイン大さじ1
塩適量
醤油適量
おすすめレシピ
白ワイン・塩・黒胡椒・パセリをビニール袋に入れておきます。白子は、基本の下ごしらえをして加熱しておきましょう。下ごしらえを終えた白子をビニール袋に入れて調味料をなじませ、30分ほど置きます。
水気を拭き取ったら小麦粉をまぶし、オリーブオイルで焼く工程に入ってください。両面に焼き色がついたらバターと醤油を加え、全体に味をなじませたら完成です。
白子の食べ方②:バルサミコソテー
適度な酸味と甘みを感じられるバルサミコは、白子と合わせておきたい調味料の1つ。シンプルな材料なのに、お店で食べるような本格的な味わいを楽しめます。醤油やみりんを使って、和風の味に仕上げるのも食べ方のポイントです。
鮭の白子200g
塩大さじ1
牛乳適量
薄力粉大さじ1
オリーブオイル大さじ1
ミニトマトあれば2個
■ 【A】
バルサミコ酢大さじ1
しょうゆ大さじ1
みりん少々
おすすめレシピ
水洗いをした白子を食べやすい大きさに切ってから、水気を拭き取ります。牛乳に白子を浸して、一晩置きましょう。白子を取り出して水気を拭き取った後に、小麦粉をまぶします。
フライパンにオリーブオイルを加熱し、白子を焼く工程に入ってください。両面に焼き色をつけ、バルサミコ酢・醤油・みりんを混ぜ合わせたソースを絡めて完成です。
白子の食べ方③:和風ソテー
白だしを使った和風の食べ方も、人気を集めています。白だしで味を決めるので、少ない材料で簡単に美味しい料理を作れるのが魅力です。白子は焼くことによってトロッとした食感になり、玉ねぎやエノキのシャキシャキ感と絶妙にマッチします。
鮭の白子約200g
塩、胡椒適量
玉ねぎ1/2
えのき1/2袋
サラダ油大さじ1杯弱
酒大さじ1杯
白だし大さじ2杯
ブラックペッパーお好みで
おすすめレシピ
玉ねぎは薄切り、エノキは石突きを取って半分にカットします。白子は流水で滑りを取り、食べやすい大きさに切りましょう。フライパンに油を入れて、玉ねぎとエノキを加熱します。
玉ねぎがしんなりとした後に、白子と白だし、酒を加えてください。蓋をして蒸し焼きにし、白子に火が通ったら黒胡椒を振りかけて完成です。
食べ方いろいろ!白子レシピ3選:主食編
パスタやご飯といった主食系のものと合わせる食べ方も、おすすめです。ボリューム感を出したい場合は、主食系の食べ方を楽しみませんか?人気の食べ方を紹介するので、ぜひ参考にしながら作ってみてください。
白子の食べ方①:アンチョビパスタ
アンチョビの塩気と、クリーミーな白子は相性のよい組み合わせです。レシピでは鮭の白子を使っていますが、タラの白子でも美味しいので試してみましょう。
パスタは、表示時間よりも1分早く茹でるのがポイント。フライパンで炒め合わせる工程があるので、ほどよいアルデンテに仕上げられます。
スパゲティ300g
鮭の白子1/2腹
にんにく2片
アンチョビ1/2缶
酒大さじ2
塩コショウ少々
ネギ(小口切り)1/2から〜1束
パスタの茹で汁お玉1〜2杯
オリーブオイル大さじ2
おすすめレシピ
フライパンにオリーブオイルを入れて、叩いたニンニクを加熱します。ニンニクの香りが出てきたらアンチョビを入れて炒め合わせ、白子も加えましょう。酒を入れて蓋をし、蒸し焼きにします。白子に火が通ったら、取り出してください。
表示時間よりも1分短く茹でたパスタをフライパンに入れ、茹で汁と一緒に加熱します。ネギと塩胡椒を入れて炒め合わせ、お皿に盛り付けてから白子をトッピングして完成です。
白子の食べ方②:ドリア
クリーミーなホワイトソースと白子を組み合わせた、食べ応え満点のドリアです。ご飯にブラックペッパーとガーリックペッパーを混ぜることで、風味豊かに仕上げるのがコツ。ホワイトソースは、市販品を使うとさらに簡単に作れます。
たらの白子100~150グラム
ホワイトソースお好きなだけ
たまねぎ1/2
ごはん2人分
ブラックペッパー少々
ガーリックパウダー少々
とろけるチーズお好みの量or2枚
水菜やパセリ彩り
おすすめレシピ
ご飯にガーリックパウダーとブラックペッパーを混ぜ合わせておきます。白子は、基本の調理法で下ごしらえをしましょう。玉ねぎを薄切りにしたら、バターでしんなりするまで炒めます。
小麦粉大さじ2を加えて玉ねぎになじませた後、牛乳200mlを加えてホワイトソースを作ってください。耐熱容器にご飯・白子・ホワイトソース・チーズを入れ、焼き目がつくまで焼いたら完成です。
白子の食べ方③:照り焼き丼
少ない材料で簡単に作れる丼メニューも、人気を集めています。醤油をベースとした甘辛い味付けにすることで、ご飯が進む味に仕上げていきましょう。ボリューム感が欲しい時は、溶き卵を加えるアレンジもおすすめです。仕上げに刻みネギを散らせば、アクセントになります。
マダラ白子150g
ご飯一合
大葉1枚
サラダ油大さじ1/2
※ 醤油大さじ1
※ 日本酒大さじ1
※ みりん大さじ1
おすすめレシピ
流水で白子を洗ったら水気を拭き取り、食べやすい大きさに切ります。フライパンに油を入れて、白子を焼きましょう。片面を1分ほど加熱したらひっくり返し、醤油・日本酒・みりんを混ぜ合わせたものを加えます。
調味料を煮詰めながら、1分ほど加熱してください。器にご飯を盛り付け、加熱した白子を乗せたら完成です。
美味しい食べ方で白子を堪能しよう
美味しい白子を楽しむためには、下ごしらをきちんと行うことが大切です。どの調理法でも、必ず水洗いをして滑りや血を取っておきましょう。きちんと下ごしらえができていれば、生臭さがなくなり、濃厚な味わいだけを堪能できるようになります。
揚げたり、焼いたり、白子の食べ方はバリエーション豊か。パスタやご飯と組み合わせて、食べ応えのある料理にするのもおすすめです。今回ご紹介した中から、お気に入りの食べ方を取り入れてみてください。
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