キッチンタイルをDIY!自分でできる?
タイルはキッチンなど水回りのDIYによく使われる素材ですね。デザインが豊富で張り方によって様々な表情を楽しむことができるためDIYの素材としても人気が上昇しています。コツさえつかめば簡単に張ることが出来るのでぜひ挑戦してみましょう。
キッチンに向くタイルの選び方から、キッチンにタイルを上手に貼る方法、メンテナンスの方法まで詳しくご紹介していきます。
キッチンにタイル仕上げが向く理由
キッチンのタイル仕上げメリットとデメリット
メリットはキッチンに求められる耐水性と耐火性を備えていることです。キッチンでは油分や洗剤の付着への考慮も必要ですが、タイルは水にも火にも強く、汚れをサッとふき取ることもできてその点でもキッチンに最適な素材。キッチンのDIYに適した建材です。
デメリットはタイルの弱点である衝撃への弱さです。キッチンでは重たいものも扱うので、落としたりして割れてしまうかもしれません。タイルを張り替えるのは手間がかかりますから、そそっかしい人はキッチン床面への使用は控えたほうがいいでしょう。
簡単!キッチンタイルのDIY:準備編
意外と大事!施工範囲を決める
まずはタイル仕上げにする施工の範囲決めです。キッチンの壁全面をDIYするのか、一部分だけをDIYするのか、床やキッチンカウンターなどをDIYでタイル張りにするかなど仕上がりをイメージしながら計画します。
DIY範囲が決まったら縦横と面積を計算します。面積は、接着剤や目地材を買うときに必要です。施工面積が広い時にはキッチン壁面とキッチンカウンターなど、分けて考えるとデザインがまとまります。
仕上がりをイメージして!デザインを決める
キッチンタイルを選ぶ
キッチン用タイルだけでも種類は豊富です。キッチン用ではなくても透水性のないものなら大丈夫。色々選ぶことが出来るのはDIYの醍醐味ですね。タイルのDIYで気を付けたいのが厚みと大きさ。面積が大きなタイルや厚みのあるタイルは重くなります。垂直面に張る場合は完成後に落下してくることもあるので慎重に選びましょう。
タイルの大きさが合わないときは
施工範囲からがはみ出してしまうなど、タイルの大きさが合わないことがあります。タイルのカットにはグラインダーという専用道具が必要になりますが、DIYとしては大掛かりな作業になるので、カットサービスを利用してもいいでしょう。
キッチンのDIYではタイルの大きさが合わない、綺麗にカットもできないという場合があります。簡単で綺麗に仕上がる大きさ合わせの方法は3つ。目地を広くとる方法、大きさの違うタイルを部分的に取り入れる方法、タイル以外の建材で額縁のように見切りをつける方法です。
施工例の載ったデザインブックも豊富に出回っていますので参考にしてみて下さい。
キッチンタイルに目地は必要?
基本的にタイルに目地は必要です。目地が無いとタイルの側面から水や汚れがしみ込んでしまい、衛生上よくありません。キッチンでは水をよく使うので目地を極端に減らした張り方は避けた方が無難です。また、タイルには若干の歪みがあるので、目地が無いとDIYではうまく施工できないという事態も起こります。
キッチンには色が豊富なカラー目地を
タイルの目地は白が定番ですが、カラー目地も販売されています。スタイリッシュなキッチンを目指すならタイルと同色を使うのがおすすめ。アジアンテイストなキッチンならインパクトのあるカラー目地をあえて使ってもいいですね。
キッチンは汚れが付きやすい場所です。せっかくDIYするなら汚れの目立たないカラー目地も検討してみてください。必要なら目地材を混ぜてオリジナルカラーも作ることができますよ。
ホームセンターで揃う!DIYに必要な道具
タイルのDIYで必要な道具
- 養生テープと養生ビニールシート
- コテとコテ板(トレーなどでも代用可)
- 櫛目ヘラ
- 目地埋め用のゴムコテかヘラ
DIYに必要な道具は、ホームセンターやネット通販で購入できます。本格的に揃えるなら、接着剤やモルタルを一時的に乗せるコテ板や、圧着につかうタイル用の金づち、はみ出した目地をふき取るスポンジなど、タイル張り専用の道具はたくさんあります。
床や天井も忘れずに養生をする
施工範囲の周囲をしっかりと養生しておくと綺麗な仕上がりになります。接着剤や目地が付いてしまった部分はなかなか取れませんから養生面積は広めにが鉄則です。養生テープやビニールシートで施工面のキワをしっかり止めて養生します。
キッチン床面にもシートをひくなど忘れずに養生しておくと傷がつかずに安心です。この養生は最後の完成まで剥がさないようにしましょう。
凹凸や強度をチェック!下地を確認する
DIYでタイルを貼る方法
下地の種類は、ボードや合板、コンクリートなどが殆どです。もし、クロスやペンキ仕上げになっているならいったん剥がしましょう。そのままタイルを張りつけると、タイルや目地の重みでクロスやペンキがはがれて大崩壊を引き起こすかもしれません。ここで丁寧に下地の凹凸を補正しておくと仕上がりが綺麗です。
DIYで既存タイルを張り替えずに張る方法
タイルの張り替えは剥がす作業が大掛かりなので、DIYでは既存タイルの上から貼る上張り工法が手間いらずです。既存タイルの汚れをよく拭き取り、凹凸があればモルタルや石材用の下地材で均します。ただし、既存のタイルが浮いている場合は剥がして張り替えないと剥がれてきますから注意しましょう。
DIYで既存のタイルを張り替える方法
上張りは簡単ですが、接着剤とタイルの分だけ厚みが増すのがデメリットです。壁面なら厚みの分だけ狭くなり、キッチンカウンターなら厚みの分だけ高くなります。気になるようなら、少々手間はかかりますが張り替えましょう。
DIYで既存のタイルを張り替える場合は、ゴムハンマーなどでタイルを剥がします。あまり強い衝撃を与えると下地に穴が開くことがあるので気を付けましょう。剥がした後は、凹凸をモルタルや下地材で均してください。
DIYで部分的に補修する方法
浮いてきたタイルや部分的に割れてしまったキッチンタイルなどをDIYで張り替えるときは、張り替えるタイルだけを綺麗に剥がします。剥がしたタイルをもう一度張るときには特に慎重に。補修する部分のタイルを全て剥がしたら下地の凹凸をよく均しましょう。
1枚だけDIYでキッチンタイルを貼り替える場合は、下地に接着剤を塗るよりタイルに接着剤を塗る方法が簡単です。最後の目地埋めでは、周囲の目地も一緒に上塗りしておきます。こうすると張り替えた部分と古い部分の境目が目立たなくて綺麗です。劣化でひび割れた古い目地の補修にもなります。
張ってからでは修正が難しい!レベルチェック
キッチンタイルに限らず、どんなDIYでも綺麗な仕上がりに必要不可欠なのがレベル出しです。特に施工範囲が広い時には省略してはいけない作業です。まずは、目安となる水平ラインをしっかりと引きます。プロの職人が使う計測器は高価なので、DIYなら水平器を使います。
水平器はDIY必須アイテムなのでこの機会にぜひ手に入れたいアイテム。スマートフォンのアプリでも水平器アプリを取得できます。レベルが出せたら画鋲と糸などを使って水平の目安線を作ります。
簡単!キッチンタイルのDIY:施工編
慌てず均一に!接着剤を塗る
目地に使うモルタルだけを使って仕上げてしまう方法もありますが、DIY上級者向けです。力もコツも必要なのでお勧めしません。DIYでタイルを張るなら、接着剤を使うのが簡単で失敗の少ない方法です。
接着剤も種類は豊富です。耐荷重に注意してタイル用のものを選びます。施工後は見えなくなるので何色でも構いませんが、ガラスタイルを使う場合は透けるので目地と同色か透けても違和感のない色を選ぶといいでしょう。
接着剤の厚み目安
- モザイクタイルなど小さなタイル…1~1.5㎜
- 300㎜×300㎜程度までのタイル…1~2㎜
- 600×600㎜程度までのタイル…2~2.5㎜
接着剤を塗る時は厚みに注意しましょう。きちんと養生していればはみ出しは気にしなくてもいいはずなので、簡単です。大きくコテを動かして塗っていきましょう。コツは厚さを揃えることだけです。接着剤には、乾かないうちに櫛目を付けていきます。全体に表面を荒らすイメージで模様を付けることが出来ればOKです。接着剤の厚みの6割程度の深さを目安にしてください。
落とさないように慎重に!タイルを張る
接着剤の上にタイルをあて、押し込むように圧着させます。簡単な作業ですが、DIYで失敗するのはこの圧着が不完全な場合がほとんどです。完成後にタイルが落下することもあるので、しっかりと押し込みましょう。
歪まずに綺麗に仕上げるコツは目安線に沿って丁寧に張り進めていくこと。時々、離れたところから歪んでいないか確認するといいでしょう。
慌てないで!シートをはがす
シートタイルの場合は、ここでシートを剥がします。DIY用のシートタイルは霧吹きなどで濡らすと剥がれるタイプですが、剥がし方は商品の説明書に従いましょう。タイル表面にノリが残っている場合は軽く拭き取っておきます。
完成間近!目地を埋める
触ってもズレない程度に接着剤が固まったら、目地を埋めていきます。ここで注意したいのが、目地材は強アルカリ性だということです。皮膚にダメージがあるので、作業の最後まではゴム手袋などで保護をする必要があります。
目地埋めのコツは、タイルごと目地で塗りこめるイメージで大胆に行うことです。目地を塗ってから最後に撫でるようにして余分な目地を取り除くとしっかりと目地が埋まります。厚みの目安はタイルの厚みと同じくらいです。タイルの厚みより極端に薄くすると、完成後にタイルの断面から水分が染みてしましますので注意しましょう。
忘れないで!余分な目地をふき取る
ここまでくればほぼ完成ですが、最後の作業があります。目地埋め後はタイルの表面に余分な目地材がついているので、濡れたスポンジで拭き取ります。拭き取りのついでに目地が入っていない部分がないか確認しましょう。この時点ならまだ上塗りをしても大丈夫です。完全に乾く前に乾いたぼろ布などでもう一度拭いておくと綺麗に仕上かりますよ。
いよいよ完成!仕上げる
目地が乾いたらタイルのDIYは完成です。最後に養生テープをはがして仕上がりを確認しましょう。養生を外した時に綺麗に目地埋め出来ていなかったという場合は、改めて埋めます。キッチンなどの水回りは特に防水処理が大事なのでしっかり点検を。目地が浮いてうまく処理できないときは、プライマーで埋めてしまう方法もあります。
簡単!キッチンタイルのDIY:メンテナンス編
完成後も、張り替え時のにタイルなどの材料は残しておくと安心です。綺麗に仕上がっていても、割れたり浮いてきたりということは起こります。もしも材料がたくさん余ったら、キッチンのタイルとお揃いのキッチン用品や植木鉢などをDIYすれば、インテリアに統一感が出て綺麗ですよ。
タイルを使ったDIYアイデアは豊富なので、キッチンのタイルだけでなくぜひ色々なDIYにチャレンジしてみてください。
キッチンのDIYにおすすめのタイルは?
種類が豊富で簡単:モザイクタイル
最も施工が簡単で、色も豊富なのがモザイクタイルです。全面張りはもちろん、モザイク画を描いたり、縁取りにしたりなどの部分使いにも向きます。ガラスなど素材も豊富で価格も抑えめなので、DIYの強い味方です。目地が多くなるので目地の汚れが気になるというデメリットはありますが、カラー目地を使うなどで解消できます。
重さと厚みに注意:大判タイル
大判タイルは重さも厚みもあるので、壁などの垂直面には注意が必要ですが、施工面積が広い場合には、張る枚数が少なくて済む大判タイルも検討してみてください。大判タイルは目地が少ないので仕上がりがすっきりした印象になるというメリットもあります。継ぎ目が少ないと掃除が楽なので、キッチンのタイルにはピッタリです。
多少のズレも味になる:レンガ風タイル
大きさがまちまちなレンガ風タイルを選べば、目地の太さや垂直ラインが多少ズレても気にならないので、DIY初心者には有難いタイルです。カントリー調のキッチンはもちろん、クラッシックスタイルやナチュラルスタイルのキッチンにも意外と調和します。
注目度急上昇:モロッコタイル
最近、注目されるようになり、デザインも豊富になったのがモロッコタイルです。予算は少々高めになりますが、異国情緒あふれる色鮮やかなタイルなので部分使いでもインパクトは絶大。オリエンタルなスタイルはもちろん、無地を選べば人気の北欧スタイルやナチュラルモダンのキッチンにも馴染みます。
プロに頼むなら予算は?
プロに施工を頼むと、予算はどのくらいかかるのでしょうか?タイルの施工を頼むと、タイルの価格プラス施工費(手間賃)がかかります。この施工費というのが業者によって大きな開きがあるので相見積もりを取るのがおすすめです。1平米あたり3,000~4,000円又は1か所(1日でできる部分)20,000~40,000円というのが大体の予算です。
タイルの費用だけでも1平米あたり10,000~15,000程度の予算なので、施工費を払っても予算に合うのかどうか見極めましょう。ハウスメーカーなどは自社のタイルを使うことが条件だったりします。条件面もよく確認してくださいね。
キッチンのタイル仕上げは簡単
いかがでしたか?タイルをDIYで張るのは、手順さえ守れば難しくありません。プロに頼むとお金のかかる張り替えも、DIYなら材料費だけで思い通りに仕上げられます。キッチン以外の場所でも張り方は同じなので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
キッチンやタイルのDIYが気になる方はこちらをチェック!
準備さえきちんと行えば、DIYはそんなに難しくありません。近年のDIYブームで資材は専門のメーカーから100均のものまで豊富にそろっているので、どんどんDIYにチャレンジしてみてはいががでしょうか。関連記事では、DIYの材料やアイデアを紹介しているので参考にしてみてください。
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