腰壁とは
みなさんは「壁」と言って思い浮かべるのは、お部屋を間仕切っている面積の広い部分を思い浮かべませんか?ですが意外と壁には「垂れ壁」や「そで壁」のように、様々な種類があるのです。中でも腰壁(こしかべ)は比較的聞き馴染みのある言葉ではないでしょうか。腰壁(こしかべ)とは、腰の高さほどの位置に木材などで飾られた、元の壁面とは違う仕立ての壁や、階段の転落防止壁、キッチンカウンター、ベランダなどでよく見る、腰の高さの壁の事を指します。
腰壁の効果
近年よく見る、壁面に別仕立ての壁を付けた腰壁は元々、傷つきやすく汚れやすい腰下の高さの部分の壁を守ったり掃除しやすくする効果を狙って取り付けられていました。またベランダなどは目隠しや転落防止の目的で作られるなど、腰壁とは本来「機能性重視」でした。
ですが近年では腰壁を付ける事によって広く平面で単調な壁面に「立体感」が生まれアクセントとなる効果もあり、どちらかというと機能性というよりは「おしゃれ」である事が腰壁人気の理由となってきました。
おうちのあらゆる所に腰壁
リビングからキッチン、階段、ベランダに至るまでおうちの中には実は多くの腰壁が存在しています。ここではインテリアをおしゃれに彩る様々な腰壁の種類をご紹介していきます。
リビング、ダイニング
家の中でも一番広いリビングには、どんなインテリアにも合わせやすい木目の腰壁が不動の人気です。
木目の腰壁を付けるだけでナチュラルテイスト漂うインテリアとなります。白の木目は主張しすぎないのも良いですね。どこか北欧風で植物が映える腰壁です。
こちらはアンティーク調の家具に合わせた古材風木材で作った腰壁です。このように、お部屋を占める面積の大きい腰壁はインテリアのテイストを揃えたい時にも大きな効果をもたらします。
キッチン
キッチンカウンターなどの腰の高さの壁も腰壁といいます。リビングのような広い面積ではなくお部屋のアクセントに、という方にはキッチンの腰壁がおすすめです。
こちらは真っ白い内装にグレーの腰壁が大人可愛い雰囲気を醸しています。白だけでは単調になりがちなインテリアもグレーが入る事によって優しい印象そのままに良いアクセントとなっていますね。
こちらの腰壁はカウンターの下部のみ黒にする事によって、スタイリッシュで大人っぽい雰囲気となっています。レンガ模様の壁紙とレトロな雰囲気の照明とも良く合っています。
トイレ、洗面台
トイレや洗面台はリビングとは一続きになっていない場合が多いため、そこだけ違う空間やインテリアにしやすい場所なので、腰壁でガラっと雰囲気を変える人も多いようです。
木材の腰壁をつける事によって、清潔感と温かみのある水回りとなっています。明るい印象も与えてくれていますね。
少しだけ個性的な壁紙もトイレの腰壁としてなら思いっきり使えそうです。クロスを腰壁にする場合、巾木で壁との境界線をはっきりつければメリハリが出ます。
階段
実は、階段付近の転落防止の壁も「腰壁」と言います。
飾り柵の腰壁なら開放感もありスペースが広く感じられます。
せっかくだから転落防止の機能性だけではなくおしゃれさにもこだわりたいですよね。こちらは最近流行りのガラスブロックが階段の腰壁に埋められています。より立体的に、そしてガラスが透過する光が優しい空間を作り出します。
腰壁はdiyでも人気
賃貸物件でもクロス(壁紙)や100均で売っている壁紙シート、カッティングシートなどを貼付ければ、元の壁を傷つけず腰壁を作る事ができるのでdiyの中でも比較的初心者が取り入れやすい施行です。
トイレの腰壁程度であれば1時間ほどで貼れてしまうのでdiy初心者でも挑戦しやすいスペースです。今の壁紙やカッティングシートはリアルな柄が豊富にあるので、柄選びもワクワクしますね。
腰壁をdiyする人の中にはモールディング(飾りのふくらみ)を付ける人も多いようです。ペンキで塗ったり壁紙やカッティングシートを貼ったりしただけの腰壁もモールディングを付けるだけで立体的になりまた新たな表情を見せてくれます。モールディングはホームセンターなどで売っている細めの木材をボンドなどで貼付けるだけで作る事ができます。
腰壁をdiyする際の費用
木材の場合
木材を貼っていくのなら安価で取扱いやすいバイ材がおすすめです。中でも厚みが19mm、巾が89mmの「1×4(ワンバイフォー)」材が腰壁には丁度良いでしょう。
「1×4(ワンバイフォー)」材は大きめのホームセンターで買う事ができ、2,440mmの長さで1本1,000円前後で売られています。木材をカットしてくれるホームセンターもあるので、予め腰壁の高さを決めていくと良いでしょう。
クロス(壁紙)の場合
diy愛好家の強い味方、「クロス(壁紙)」で腰壁を作る場合は、ネットショップなどで探してみましょう。様々なメーカーからたくさんの種類のクロス(壁紙)が売られており、目移りするほどです。クロスならコンクリートっぽい腰壁を作る事も可能です。
クロス(壁紙)は1m400円前後のものからあります。腰壁にしたい場所の高さと巾をきちんと計って無駄無く購入しましょう。クロス(壁紙)は「のり付」のものが扱いやすくおすすめですが、到着から2〜3週間ほどでのりが乾いてしまうので貼るスケジュールもきちんと立てる事をお忘れなく。また賃貸物件などには貼ってはがせるタイプのものを選びましょう。
フェイクのブリックタイル
腰壁をdiyするなら軽量で扱いやすい薄めのフェイクブリックタイルもおすすめです。両面テープで貼れるものもあるので、特別な技術や道具がなくてもリアルなレンガ柄の腰壁を作る事ができます。
大きめのホームセンターやネットショップで約200mm×65m程の大きさのフェイクブリックタイルが1枚100円〜400円程度で売られています。少々割高ではありますが、屋外で使えるものもあるので、ベランダ腰壁への取付けにもおすすめです。
その手があったか!!様々な腰壁の種類
有孔ボード
シンプルな有孔ボードがとてもおしゃれですし質感もナチュラルなインテリアと相性抜群です。
有孔ボードにフックを取り付ければ「見せる収納」の役割も果たします。モザイクタイルとの組み合わせも抜群でぜひとも真似したい腰壁のアイデアです。
タイル
タイル素材の腰壁は個性的でとても素敵です。
木材やクロス(壁紙)よりは少し高額になりますが、キッチンカウンターの一部など面積の狭い部分であれば思い切って取り入れてみても良いかもしれません。汚れがふき取りやすいのもタイルの魅力です。
腰壁にディスプレイ
なんと腰壁にディスプレイ棚を作ってしまう、というアイデア。
腰壁は実は面積がそこそこ広い「デッドスペース」。ここを有効かつおしゃれにディスプレイ棚にしてしまうこのアイデアは秀逸。お気に入りの食器を置いたり、季節のお花を飾ったり。置くものによってお部屋の雰囲気も変えてくれます。
一角だけに腰壁
こちらはスペースごとに腰壁をつけるのではなく、壁の一部分にだけ腰壁を付けたアイデアです。たった1mほどの巾に腰壁をつけ、ディスプレイを施しそこだけ異空間にしてしまいました。
お好きな世界感のステージをほんの少しのスペースで創りあげれば、おうちがもっと好きになりそうですね。腰壁のほんのちょっとのせり出しを利用した棚や、下に置かれた花台など、実はここだけでも収納力が随分とアップしてる事に気がつきましたか?お手本にしたい腰壁の、おしゃれで機能的な使い方です。
腰壁diyでお部屋のイメチェンを
いかがでしたでしょうか。このように腰壁は、傷対策や空間の間仕切り、センスアップなど様々な役割と効果があります。ぜひ腰壁diyにチャレンジしてお部屋のイメージを変えてみませんか?