オレンジカリフラワー
紫カリフラワー バイオレットクイン
はじめに:人気のカリフラワーの栄養と体への作用
ブロッコリーと違うカリフラワーの栄養
カリフラワーの栄養について気になりますか?茹でて温野菜サラダなどにして人気のある野菜ですね。茹でたてはえぐみも少なく味もマイルド。いろいろなドレッシングやソースとの相性もよくお好きな方も多い人気があります。
そんなカリフラワーと形が似ていて色が違うだけのようなブロッコリー。よく似ている作物でも、その色が違えば含まれる栄養素も変わってきます。
カリフラワーの茹で方や冷凍方法も解説
茹でたては美味しいカリフラワーですが加熱してから時間がたつと食感や味が変わって感じるという方も少なくないでしょう。味や食感だけでなく栄養素も茹でる・加熱するという行動で変化します。
今回はカリフラワーとその豊富な栄養・栄養素が作用する体への効果をはじめとして、美味しい栄養素をできるだけ逃さない茹で方や冷凍保存の方法など詳しく解説していきます。通常よりも栄養豊富な変わり種カリフラワーの品種にもご注目ください。
栄養効果の前に知りたいカリフラワーのこと
さて、豊富に含まれる栄養素の種類や効果を解説する前に、まずはカリフラワーという植物についての基本情報・特徴・美味しい旬の季節についてお話しましょう。カリフラワーの美味しい食べ方や体に良い栄養素を知るのに役立ちます。
カリフラワーの基本情報
科・属 | アブラナ科アブラナ属 |
原産地 | 地中海沿岸と考えられる |
英語名/学名 | Cauliflower/Brassica oleracea var. botrytis |
植物分類 | 一年生植物 |
カリフラワーは原産地がハッキリしない
後述でも触れますがカリフラワーはブロッコリーの突然変異種であり、またここからも多数変異種が生まれています。
ブロッコリー自体も地中海沿岸が原産のケール(青汁の原材料でも有名な栄養豊富な緑黄色野菜)の変異種であることから、カリフラワーの原産地として有力な場所は地中海沿岸とされているのです。
カリフラワーの特徴
太い茎が栄養の貯蔵庫
カリフラワーといえば白い花蕾の集まりの下に太い茎が付いている野菜です。主に花蕾部分を食べる野菜ですが、実はこの太い茎には花を育てるための栄養であるビタミンとミネラルを、たっぷり貯蔵させるための倉庫の役割をしています。
そのため栽培しすぎてもほかの作物にあるような、茎が伸びて花が咲くというようなことは起こらず、草丈は低いままなのが特徴です。
栄養豊富なカリフラワーの旬の時期は
カリフラワーの栄養は気温が低い11月から
スーパーマーケットでは通年を通して流通しているため旬のわかりにくい野菜ですが、栄養をたっぷり蓄え旬の美味しさが味わえるのは晩秋から翌年春までの間です。
具体的には11-3月くらいの気温の時期が、カリフラワーの花蕾に栄養がいきわたり、大きく成長させ美味しくするのに適した季節となっています。
ビタミンなどカリフラワーに含まれる栄養
カリフラワーは寒い時期が栄養もたっぷりあって美味しい野菜であるということがわかりましたね。また普段はあまり食べない太い茎部分にも豊富な栄養が詰まっていることも驚きだったのではないでしょうか。ここではカリフラワーに多く含まれる栄養についてご紹介します。
カリフラワーの豊富な栄養1.
カリフラワーのカロリーは27kcal(100g中)
まずは気にされる方も多いカロリーから。カリフラワーは野菜の中でもタンパク質や炭水化物をやや多めに含む作物となっています。そのため100gのカロリーも少し高めの27kcalです。
栄養があるからと食べすぎには注意して適量を少しずつ召し上がるようにすると、ビタミン・ミネラルにタンパク質と炭水化物も摂取できるためダイエットにも向いている食品といえます。
カリフラワーの豊富な栄養2.
体によい予防作用がいろいろある
野菜といえばビタミンが多い食品ですね。カリフラワーに多く含まれる代表的な栄養はビタミンCとなっています。このほかビタミンB6やビタミンB群の一種である葉酸という成分もカリフラワーには多い栄養成分です。
カリフラワーの豊富な栄養3.
ミネラルはカリウムが多い
野菜や果物にはカリウムというミネラルをたくさん含むものも少なくありません。カリフラワーもそんな野菜のうちの1種類です。そのほかカリウムにはおよびませんがカルシウムもカリフラワーに含まれるミネラル成分となっています。
カリフラワーの豊富な栄養4.
三大栄養素に作用するパントテン酸
カリフラワーの栄養成分で特筆スべきはパンテトン酸が含まれているところです。この成分はこれだけでは健康に作用しませんが、三大栄養素の体への作用をする働きを補助する栄養として必要な成分となっています。
カリフラワーの豊富な栄養5.
色付きカリフラワーは栄養がさらに豊富
ここまでご紹介してきた栄養成分は一般的な白い品種のもの。カリフラワーには色がカラフルな品種も存在します。
それにはオレンジ色をしたものや紫色と濃い色が付いているものもあり、オレンジには白品種には少ないカリウムを多く含んでいたり、紫色のカリフラワーにはアントシアニンをも含んでるのが特徴です。
気になる作用も!カリフラワーの栄養効果
カリフラワーにはいろいろな栄養成分が含まれているだけでなく、品種によってはさらに栄養素がプラスされるということがわかりましたね。ここではそれらの栄養成分によって、カリフラワーを食べることでどのような健康効果があるのかご紹介します。
カリフラワーの栄養効果1.
豊富なビタミンCで風邪予防作用
カリフラワーの栄養成分で量も多く多くの方の病気の予防に必要になってくる成分がビタミンCです。皮膚や目などのダメージを修復する働きのほか、風邪の予防にもビタミンCがよいといわれています。また体の中で蓄積できず毎日一定量摂取したいビタミンとしても有名です。
カリフラワーの栄養効果2.
カリウムはむくみなどによい作用がある
カリフラワーに多く含まれるミネラルであるカリウム。カリウムは体内の塩分濃度の調整に役立ってくれます。塩分濃度によって起こる嫌な症状がむくみです。
疾病などによって引き起こされるものでなく、アルコールや水分のとりすぎなどによって起こるむくみはカリウムを摂取することで効率的に水分をを排出して対策することができます。
筋肉の痙攣予防にもカリウムが効果的
またカリウムはむくみ予防の効果だけでなく、筋肉の痙攣を予防するという働きも持っています。冷えにより足がつりやすいなど筋肉の痙攣にお悩みの方にもカリフラワーはおすすめの食品となっています。
ブロッコリーとの栄養などの違いは
ブロッコリーとカリフラワーの栄養の特徴
カリフラワーと似たような形をしている野菜にブロッコリーがあります。このふたつの野菜はどのような違いがあるのかご紹介しましょう。まずは野菜の分類ですがブロッコリーは緑黄色野菜になります。一方カリフラワーは単色野菜なのでそのたの野菜として分類されるでしょう。
カロテンが豊富なのはブロッコリーだが
ビタミンに着目すると緑黄色野菜であるブロッコリーはカロテンが豊富なことが特徴です。カリフラワーにもカロテンは含まれますがごく少量です。
しかしカリフラワーの中でもオレンジなど有色のものはブロッコリーに近いカロテンを含みますので、この栄養素を欲する時にブロッコリーの代用としてカリフラワーを食べることもできます。
カリフラワーの方が品種が豊富
品種によって栄養も変わる
ブロッコリーとカリフラワーの大きな違いは、品種の多さがあげられます。この品種の違いにより含まれる栄養成分も幅広くなるのがカリフラワーの魅力です。ブロッコリーは緑色のポピュラーなものの他紫色のものがある程度。
しかしカリフラワーは白・黄色・オレンジ・紫・緑(薄い色)など豊富な品種が揃っていて、栄養だけでなく食卓の彩りとしても使いやすい野菜です。
品種改良から見るブロッコリーとの違い
野菜の王様から生まれたブロッコリー
ブロッコリーとカリフラワーの大きな違いは品種改良(突然変異も含む)を考えるとわかりやすくなります。もともとブロッコリーはケールが変種したもの。
このケールは野菜の王様と呼ばれるほど豊富なビタミンなどの栄養を含む野菜です。そこから派生したブロッコリーもケールから引き継いだ栄養成分が特徴となつています。
カリフラワーはブロッコリーの突然変異種
一方カリフラワーですが、これはケールから直接ではなくブロッコリーから突然品種したものとなっています。またカリフラワーの色の違う品種もすべて品種改良ではなく自然界で発生したもの。
そのためケールやブロッコリーとはまた少し違った栄養素を含む食品へと変わっています。
栄養と食感を保つカリフラワーの茹で方・加熱方法
カリフラワーの基本の茹で方
動画はブロッコリーですが茹で方のポイントはカリフラワーを茹でる場合でも同じです。熱で栄養を壊さないようできるだけ短時間だけ加熱するように小房に分けて茹でるのがポイント。
また動画でもやっていますが栄養豊富な茎の部分を捨ててしまうのはとってももったいないので、周りの皮を厚めにむいて茹でていただきましょう。栄養成分により花蕾部分よりもより甘みを感じる方も多く、そのまま食べたりスープなどの具材として活躍します。
より美味しく仕上げる茹で方
変色を防ぐにはレモン汁をプラス
ブロッコリーの茹で方では不用ですが、白いカリフラワーはできるだけきれいな色に茹であげるために茹でるお湯にはレモン汁(またはお酢でも)を入れる方法がおすすめです。
変色したカリフラワーは見た目が悪いだけでなく、食感も悪く感じてしまいます。
時間があるときはまるごと茹でて冷凍
効果が高いと人気がある糖質ダイエットでは米の代用品として細かくカットされた冷凍カリフラワーを食べる方法もあります。野菜特有のビタミンの多さ・ミネラルも豊富でカロリー的には米などの穀物やイモ類などと比べるとかなり低い食品。
カリフラワーを主食代用にして毎日食べたいという方は、美味しくて栄養がたくさん含まれている旬の時期に多めに茹でて、冷凍しておくという方法はメリットがたくさんある食べ方としておすすめです。
ゆですぎると栄養が損なわれるので注意
加熱後のカリフラワーはビタミンCが減るが
カリフラワーは緑黄色野菜のブロッコリーと比べるとビタミンCの含有量が少ないですが、いったん茹でてしまうとこのビタミンCの差がほとんどなくなります。
カリフラワーは短時間で手早く茹でることにより損失量が抑えられるので、ブロッコリーを食べる時と同様なビタミンCを摂取することができるでしょう。
食べきれない場合は冷凍保存に
野菜は収穫してから時間経過とともに食感が悪くなるだけでなく(ビタミンなど)栄養も破壊されますし味も落ちます。もし当日には食べきれないほどカリフラワーが手に入ったら冷凍保存しておくことをおすすめします。
保存方法は上記のような茹で方をしてから冷凍保存袋に入れて冷凍・または茹でていない生のままでも冷凍保存が可能です。
冷凍したら1ヶ月を目安に食べきる
茹でてからでも生のままでも、どちらの場合も自家製の冷凍食品の賞味期限は1ヶ月となっています。これ以上経過すると味や冷凍独特のにおいが強く気になるようになるでしょう。食感や味にこだわる方はこの期間を意識して食べきるようにしてください。
栄養も豊富!人気のカリフラワー品種3選
ここまでも何回か触れてきましたが、カリフラワーのたくさんある品種の中から人気の高い栄養価の高い種類をご紹介しましょう。ご紹介している商品には苗や種も含まれていますので、スーパーで手に入らないという方は家庭菜園での栽培にもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
カリフラワーの人気品種1.
カロテン豊富なオレンジカリフラワー
オレンジカリフラワー
オレンジ色でカロテンが豊富なカリフラワーも何種類かありますが、栄養価で選ぶならばポイントは色の濃さです。カリフラワーの食感や味がお好みの方で、カロテンも摂取したいという方におすすめのオレンジ色のカリフラワーとなっています。
カリフラワーの人気品種2.
ポリフェノールが豊富や紫カリフラワー
紫カリフラワー バイオレットクイン
カリフラワーというよりもブロッコリーのようにも見えますが、れっきとしたカリフラワーの変異種です。こちらの濃い紫色の野菜にはたくさんのアントシアニンが含まれているのが特徴。
抗酸化作用を促すポリフェノールの一種ですので、体のさびを防いでくれる役割があるカリフラワーとなっています。
カリフラワーの人気品種3.
おしゃれな食卓に!カリフラワーロマネスコ
ロマネスコ
こちらは栄養価ではそれほどポピュラーなものとの違いは見られませんが、おしゃれな形で人気の高いロマネスコというカリフラワーの一種。とがったデザインがおしゃれですね。来客用などおしゃれな食卓にしたいときに使いたい温サラダ用におすすめの野菜となっています。
まとめ:足が速いカリフラワーは冷凍保存で
冬にありがたいカリフラワーの栄養効果
カリフラワーは色によって変わる栄養素もありますが、ビタミンCが豊富で風邪の予防に役立つ冬に嬉しい野菜です。美味しく見た目もよく茹でたら保存したい場合はすぐに冷凍してしまうのがおすすめです。
温かいサラダにスープの具材として。栄養豊富なカリフラワーをもっと食べて、美味しく健康管理していきませんか。
カリフラワーや栄養が気になる方はこちらもチェック
暮らしーのではカリフラワーの家庭での栽培方法や自分で冷凍食品を作るやり方も解説した記事をご用意しています。採れたて新鮮な野菜の栄養とそれを長期保存する方法が気になる方は是非見てくださいね。

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