はじめに:パイナップルは栄養豊富なフルーツ
ビタミンや食物繊維など豊富なパイナップルの栄養
パイナップルには便秘を予防したり老化を防ぐなど、うれしい効果のある栄養がたっぷり含まれています。また疲れやすい人には特に嬉しい、疲労回復の効果もある果物としておすすめです。
パイナップルを普段からよく食べる人も、今まであまり食べなかった人もその豊富な栄養成分と効果をチェックして、毎日の食生活に役立ててみてください。
パイナップルの栄養と食べ方・選び方を解説
パイナップルにもビタミンなどフルーツにはつきものの栄養成分だけでなくミネラルや食物繊維もたくさん含まれています。今回はその栄養成分だけでなく、パイナップルを生で食べるだけではなくいろいろな料理に使って、飽きることなく食べられる簡単な調理方法レシピもご紹介しましょう。
栄養の前に知りたい!パイナップルのこと
今回はパイナップルの栄養成分とそれぞれの効果や働きをご紹介しますが、その前にパイナップルという果物についてその分類や見た目の特長・生パイナップルを購入して美味しく食べるための、旬の時期からご覧ください。
パイナップルの基本情報
科・属 | パイナップル科アナナス属 |
原産地 | ブラジル |
英語名/学名 | pineapple/Ananas comosus |
植物分類 | 多年草 |
パイナップルは新大陸発見と共に広まった果実
パイナップルはブラジルが原産ですが早い時代から園芸品種として栽培が盛んで、コロンブスが新大陸を発見したときには(現在の)アメリカ大陸全土で栽培されていたくらい流行っていた果実です。
その理由は多年草で気候があえば年に数回収穫できること・数年は同じ株を植えっぱなしで手間がかからないことにありました。その後ヨーロッパに伝わったあとは驚くほどの速さで世界各国で栽培されるようになったといわれています。
パイナップルの特長
パイナップルの特長といえば何といってもその甘くて少し酸味のある果実の味でしょう。その実を守るように付いている、硬い先が尖った葉の中央に実ります。
市販のパイナップルの首から上の部分を水栽培で発根させ、土に植え付けることでエコ栽培も簡単にできます。文末の別記事のリンクでその記事もご紹介していますのでご興味のある方は是非そちらもご参照くださいね。
日本でも簡単に収穫できる手軽な果実
果物は植え付けから収穫まで何年もかかるものがありますが、パイナップルは購入した苗である場合植え付け後から1年から1年半くらいで結実を開始するため比較的早く食べられる果実。
また受粉の有無に限らず花さえ咲けば実のる手軽さで日本では沖縄など温かい地域中心に盛んに栽培されています。
パイナップルの美味しい旬の季節
栄養豊富で美味しい旬の時期は6-9月ころ
どんな食料にも一番美味しい食べごろの旬の時期というものが存在します。それは成長によるタイミングなのですが、野菜や果物の場合は気温や日照時間が関係してくるので季節に大きく影響されるでしょう。
パイナップルの場合は6-9月の温かい時期が成長期となり、根からたくさんの栄養を摂取して実も大きく甘くなり食べごろです。
冬に収穫したものは缶詰などに加工される
日本でパイナップルを栽培している地域として沖縄は有名です。ここでは本州よりもずっと気温が高いため1年のうちに2回収穫が可能。それでも冬場のパイナップルは甘みに欠けるためシロップ漬けなどに加工されて主に缶詰の栄養となっています。
市販の生パイナップルで国産品を購入する場合は、夏から秋くらいまでの時期が美味しくておすすめです。
子供には何歳から食べさせられるか
甘くてビタミンなど栄養もたっぷりなフルーツは離乳食やおやつとして子供に食べさせてあげたい方も多いでしょう。しかしパイナップルには強めな酵素が含まれているため、大人でも食べすぎると舌がぴりぴりとするなどよくない症状ができます。
幼児にはこの酵素は強いので離乳食などに使うのは避けてください。子供にパイナップルを食べさせられる目安は、2-3歳程度といわれています。
パイナップルの栄養成分は?甘くて美味しい部分も紹介
パイナップルは温かい時期が旬で美味しい果物で、ひとつの株で何度も収穫ができる多年草であることがわかりましたね。それでは早速このフルーツに多く含まれる栄養成分とその効果や働きをご紹介していきます。
パイナップル栄養1.ビタミン
ビタミンB1とその効果
フルーツにはビタミンを含むものが多いですが、パイナップルにはビタミンCとビタミンB1成分が多いです。ビタミンB1は疲労回復に効果のあるビタミンといわれており、酵素の働きを助けるものとしての働きをします。
ビタミンCとその効果
ビタミンCは皮膚や血管の修復という人の老化に影響する部分に大きな働きを見せる栄養成分です。体内に蓄積しておくことができず、使われないビタミンC成分は体外に排出されてしまうため、できるだけ毎日摂取したい栄養素としても有名でしょう。
パイナップル栄養2.ミネラル
パイナップルはいくつかのミネラルも栄養成分として含む果物です。主なミネラル成分として鉄・マグネシウム・カリウムがあります。鉄はもちろん血液に多く含まれるミネラルでので不足すると貧血状態になることもあります。
カリウムは体の塩分濃度の調整をしてくれるのでむくみ防止に、マグネシウムは骨や歯を作るのに必要となります。
パイナップル栄養3.タンパク質分解酵素
パイナップルの成分としてよく特筆されるのがパパインと呼ばれる酵素の存在です。これは摂取するよりも筋が硬い肉などに用いると美味しくなるパイナップルの効果で、例えばステーキ肉にパイナップルがトッピングされているものがその使い方のひとつです。
パイナップルの酵素にはタンパク質を分解する働きがあるため、硬い肉の筋が分解され食べやすくなります。
パイナップル栄養4.食物繊維
パイナップルは食物繊維が豊富な果物です。食べると便通がよくなる成分としてもご存知の方が多いでしょう。その量はくだものの中では多いといわれているりんごと比べても約1.5倍と、少しの量でもたくさん摂れるのが特長となっています。
パイナップルは不溶性食物繊維食品
食物繊維には水に溶けるものと水に溶けにくい不溶性食物繊維があって、パイナップルの食物繊維は後者です。水に溶けにくいため腸の中で水分を吸収して大きく膨らみ体積が大きくなるため、排出しやすくさせ便秘予防・対策となってくれるでしょう。
パイナップル栄養5.糖質
フルーツの甘みでもあるのが糖質という栄養成分。これは脳の栄養として不足すると思考能力が低下したり、体の栄養としては疲労回復がなかなかできないなどの弊害が起こります。
またそれだけでなく肌あれや筋肉量が減ったりなどということも引き起こされるといわれている栄養成分です。
糖質が多いのはおしりの部分
果物の甘さは外見からわかることもありますね。パイナップルでは葉の付いている上の方よりも反対側のおしり部分の方が甘みが強くなっています。このほかにもパイナップルの選び方にはいろいろな目安があるので、次はその選び方についてご紹介しましょう。
栄養豊富なパイナップルの上手な選び方
パイナップルの食べごろや甘いものを見分ける方法にはいくつかのチェックするポイントがあります。パイナップルは収穫してしまうと追熟しない果物なので、買った時が一番甘い状態です。そのために少しでも熟した果実を選ぶ必要があるでしょう。
栄養があるパイナップルの選び方1.
葉の緑が濃いもの
パイナップルの葉はその実が日光にあたっていたかの証明になります。緑が濃いほど太陽の光に当たりたくさんの栄養を蓄えています。またこの葉が枯れてきてしまっていれば収穫から日数が経過してしまっているということ。
前述のとおりパイナップルは追熟しませんので、収穫後はどんどん腐敗に近づき味は落ちていきます。葉が黄色っぽくなっているものは古い果実ですので、選ばないようにしましょう。
栄養があるパイナップルの選び方2.
香りが高いもの
パイナップルの実が熟すと香りが高くなります。収穫が早すぎると香りがたつ前で成長が止まってしまうので、におってみると香りもあまりしません。香りはパイナップルの完熟度の目安。できるだけ香りのよいものを選んでください。
栄養があるパイナップルの選び方3.
下の方が大きなもの
パイナップルは下の方が甘くて葉に近い方の糖度は低いです。下の方が大きいものほど甘い部分が多いということ。また大きさだけでなく触れてみてわずかに弾力があるものが熟していて甘いので、選ぶ時は下に行くほどふっくらしていてふれるとわずかに押し返すようなみずみずしいものがおすすめです。
栄養があるパイナップルの選び方4.
よりずっしりと重量があるもの
パイナップルに限らずたっぷりと水分を含みフレッシュなものはずっしりとした重さがあります。パイナップルを買う時にも手にとって見て重みを感じるものの方がよりみずみずしく美味しく感じるでしょう。
栄養を余さずいただくパイナップル料理
パイナップルはそれほど高い果物ではありませんが、自分でまるごとカットして食べるなら少しでも栄養を余さず無駄になる部分を少なくすべて調理して美味しく食べきりたいですね。
パイナップルと栄養の最後のコンテンツは、パイナップルの捨てる部分を少なくするベトナム流のカットの仕方と中華料理・スイーツ・タイ料理のチャーハンのレシピをご紹介しましょう。
栄養そのまま!生パイナップルのカット方法
パイナップルをまるごと買うとついている切り方レシピ。そのとおりにカットしてももちろん美味しいのですが、捨ててしまう部分が多くて栄養を残らず活用できるかというと少しもったいないカット方法となっていることが多いでしょう。
ベトナム流の栄養たっぷりパイナップルカット方法
まずやって欲しいのが葉の部分の硬い部分を鉛筆を削るようにそぎとり手に持ちやすい形にします。そのあとできるだけ薄く外側の皮をカットしてください。目のような黒い部分が残っていてOKです。
あとはその黒い目のような部分を2-3個ずつ三角に包丁を入れ丁寧に取り除きます。あとは縦に十字に包丁を入れ4等分にして芯を切り取り食べやすい大きさにカットしたらできあがり!可食部分がたくさん増えてお得ですよ!
パイナップルを使った料理1.酢豚
酢豚は英語ではSweetSourPoke。あまずっぱい豚肉(の調理方法)という名前が付けられています。レシピに砂糖など甘みも入りますがパインの甘酸っぱさとタンパク質分解酵素の働きで、砂糖を入れたのではなかなか出せないほどよい甘みプラス酸味と肉を分解してやわらかくする効果で、食感も代わり美味しさが増す工夫をされた調理方法です。
豚肉とパインの酢豚:材料と作り方
豚肉 350g
人参 120g
玉ねぎ 150g
ピーマン 60g
茹でたけのこ 90g
片栗粉 30g
パイナップル 125g
胡麻油 5ml
醤油 15ml
生姜絞り汁 10ml
紹興酒15ml
サラダ油(揚油)
-ソース-
バルサミコ酢 45ml
醤油 45ml
砂糖 25g
トマトケチャップ 30
紹興酒 30ml
水溶き片栗粉 15ml
水 60ml
料理方法は一口大にカットした豚肉をあわせ調味料に入れて手でもみよく味を染みさせたら片栗粉をまぶしておきます。油で肉と野菜を揚げて下準備はOKです。
ソースの材料を入れてひと煮立ちさせたら硬い根菜類から入れて味を絡めていき、最後に扇型の小さめにカットしたパインナップルをいれひと混ぜしてできあがり!パインナップルは栄養が豊富なだけでなく、フルーツ独特の甘酸っぱさがソースの最後の味付けポイントとなります。
パイナップルを使った料理2.シェイブアイス
シェイブアイスとはハワイで流行している果物を凍らせてすりおろしたナチュラルでさっぱりとした味わいの冷菓です。これはオバマ大統領もよく訪れたというハワイのシェイブアイスのお店のレシピを、家庭で再現できるように簡単にアレンジした作り方となっています。
ハワイで人気の有名店のシェイブアイスレシピ改
・パイナップル 250g
・砂糖 大さじ3
・水 大さじ1
・バニラエッセンス 適量
材料はカップ1杯分の量です。たくさん作りたい方は同じ比率で増やしていくとよいでしょう。またパイナップルの甘さによって砂糖などの量も加減すると自分好みの味付けにアレンジできます。
作り方は簡単で砂糖と水を小鍋に入れて焦がさないよう溶かして作ったシロップを覚ましてから、冷凍保存用のビニール袋などにパイナップルと一緒にいれ揉み込んで味を染みさせてから冷凍。あとはおろし金などですりおろしてアイスにするだけと簡単です。
パイナップルを使った料理3.チャーハン
パイナップルチャーハンレシピ:タイver.
ご飯 : 400g
ハム又はソーセージ : 50g
ピーマン : 1/2個
パイナップル : 1個
レーズン : 30g
ニンニク : 5片
シユーカオ(タイ醤油) : 大さじ2
胡椒 : 小さじ1
パクチーの葉 : 少々
中華鍋に炒め油を少し多めに入れてにんにくで香りづけします。炒める順番は火の通りにくいものまたは火が入っていないと困る生の魚介や肉類から。
野菜などすべての材料を混ぜ合わせたら軽く塩コショウをしてからご飯を加え炒め、お好みでパクチーなども加えたあとパイナップルは最後に加えてひと混ぜしたら調理は完成です。
まとめ:パイナップルの栄養を上手に活用しよう
ミネラル・ビタミンなど栄養豊富なパイナップル
肌や血管の老化を防いでくれたり便秘の解消・脳の栄養となる糖分などいろいろな嬉しい効果がある栄養がたっぷりと含まれているパイナップル。
缶詰となると少し旬の時期からはずれたものが利用されるため、より確実に摂取するには美味しい時期に取れた生パイナップルを自分で切って食べるのがおすすめです!
パイナップルの栄養が気になる方はこちらもチェック
暮らしーのではパイナップルの栄養のほかにもすももの食べ方や栄養素・パイナップルの水栽培のやり方などいろいろなフルーツに関する記事をご用意しています。こちらも是非見てみてくださいね。

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