真夏が旬のすもも
ちょっと酸っぱい魅惑の果実!
ちょっと酸っぱく、でもその酸っぱさが後を引いてしまう果実、すももを好きな方は多いのではないでしょうか。 実は、すももの旬は夏真っ盛りの6月~9月頃で、7月頃に出荷されることを知っていますか? 今回は、そんな美味しいすももの選び方や食べ方、レシピをご紹介します。
すももの特徴
すももってどんな果実なの?
甘酸っぱくて、身がジューシーなすももは、初夏から真夏の期間に多く出荷される果物になります。産地は多くあるものの、実は大きく2つに種類が分けられているのを知っていますか? 1つ目は、中国を原産とする「日本すもも」です。プラム、というとわかりやすいかもしれません。 2つ目は、ヨーロッパのコーカサスを原産としている「西洋すもも」です。プルーンになることが多いので、食べたことがある方も多いでしょう。どちらも、色味や味わいが違うので、いろいろな種類を楽しめるのが、すもものいいところですね。 ちなみに、日本すももは生食用として栽培されていますが、西洋すももは乾燥用にされたり、コンポートやジャムの加工用に栽培されています。
すももの産地はどこ?
すももの原産地は日本国内ではなく、中国地方やコーカサス地方になります。もちろん、国内での出荷量が少ないということはなく、2015年度の収穫量は山梨県がトップを取っています。約6700トンもの収穫量を誇る青森県は、国内でも群を抜いてすももを収穫しています。 次いで長野県が3270トン、和歌山県が2350トンとなっています。
すももの歴史は奥深い!
ヨーロッパのコーカサス地方で作られた西洋すももは、昔のローマ帝国の書物にも登場しています。その歴史は古く、紀元前にはヨーロッパの各地で栽培されていたと推定されます。そしてその後、大航海時代に突入し、アメリカへ渡りました。19世紀頃には、カリフォルニアで大量に栽培されるようになります。 一方の日本すももである中国原産のすももは、奈良時代に日本へ伝わってきたとされています。日本書記や古事記、和歌にもすももは登場しています。とても日本人にとっては馴染み深い果物だと言えますね。 日本ですももを栽培し始めたのは、明治時代へと入ってからになります。実は、それまでの日本では、酸っぱい桃だから、と軽んじられてきました。そのため、本格的に日本で栽培されるようになったのは大正時代、アメリカに渡った19世紀のすももが、品種改良され戻ってからになります。
すももの保存方法などなど
良いすももを見分けてみよう!
まず、すももがたくさんスーパーなどに並んでいる時、気になるのが色や傷の有無だと思います。 すももを選ぶコツは、その皮に色むらがなく、傷がないかを確認します。並んでるものを手に取ってみて、よく見るとわかるかと思います。それから、張りがあって弾力がしっかりとあるものを選びます。少しでも柔らかいものは熟れすぎてしまっているので、あまりおすすめはできません。 さらに、持った時に重さがあるすももが一番いいです。他にも、皮の表面にブルームと呼ばれる白い粉のようなものが付いているものは新鮮な証拠です。食べごろになると、だんだんいい香りがしてくるので、匂いでも見分けられます。
すももを美味しく保存するには?
すももがまだ熟していない状態の場合は、そのまま常温の場所で置いて追熟させます。ただし、品種やすももを収穫したときの状態によっては、追熟することがなかったりもします。 完熟したすももは、冷蔵庫での保存をおすすめします。新聞紙や、紙袋に入れて日に当たらないようにし、冷蔵庫に入れます。ただ、完熟してしまったすももはあまり日持ちをしません。3日~5日以内のうちに早めに食べることが美味しく食べられる期間になります。
すももの剥き方はこうだ!
小さくて可愛いすももは、皮を剥くのが難しい果物ですが、ペティナイフなどの小さいナイフを使うと楽に剥けます。けれど、包丁しかない家庭の方が多いはず。すももの皮を剥くコツをお教えします。 まず、すももを熱湯に漬けます。あまりやりすぎるのもいけないので、10秒くらいがおすすめです。その後に冷水へと漬けます。すると、剥きにくかったすももの皮が綺麗に剥けるようになります。 あまり熱湯に漬けたくないな、と考える方はまず種を取り除いたすももを食べやすい大きさにカットします。それを、りんごの皮を剥くように包丁を滑らしながら剥くようにしてください。
すももの切り方!
まず、すももの果肉を半分に切るようにナイフや包丁を入れます。コツとしては、筋のようにへこんでいるところに沿いながらナイフを入れてください。途中ですももの種に当たり、さらに切りやすくなります。それから、そこでナイフを固定したまますももを回転させ、果肉を切ります。一周させると、皮から種まで切り込みが入るので、一旦ナイフを外します。その切り込みを境にし、両側を手で持ったらゆっくりとひねります。そうすることで、種が外れてぽっかりと穴が開いている果肉と、種が付いたままの果肉に分かれるので、見えている種を外すだけです。まだ慣れていないうちは難しいかもしれませんが、やっていくうちに簡単に取れるはずです。
すもものおすすめの食べ方3選!
どうしても食べたくなっちゃうすもも!
皮の酸っぱさ、身の甘さ、どれをとっても食べたくなってしまいますよね。そんなとき、生で食べるのもいいけれど、自分で何か作ってみるのも美味しく食べれて幸せが溢れてしまうのではないでしょうか。 自分で作りたいけど、どんなレシピがあるの?という方に、おすすめのすももレシピをご紹介します。
すもものおすすめの食べ方【1】
これぞ鉄板、すもものジャム!
材料
材料はいたってシンプル!それだけで美味しいジャムができます。
すもも 500g グラニュー糖 250g
作り方
作り方はとっても簡単。好きな時に作れてしまいます。
1:スモモはきれいに洗って、水分を拭き取ります。 2:スモモの量の半分の砂糖を準備します。 3:種をよけるような感じで、4〜5等分に切ります。種はついたままでいいです。 4:グラニュー糖をまぶして、1時間くらいなじませます。 5:火にかけて、煮ます。 6:アクがたくさん出るので、しっかりとりましょう。 7:煮詰めていると、種が外れてくるので、引き上げます。 8:少しとろみがついてきたら、火を止めて、煮沸した瓶に入れます。
すもものおすすめの食べ方【2】
甘酸っぱいコンポート!
材料
とろとろで美味しいコンポートを作るための材料がこちらです。
大石プラム(すもも) 7〜10個 水 400cc グラニュー糖or氷砂糖 160g バニラビーンズ 4㎝ シナモンスティック 1/2本
作り方
難しいと思っていたコンポートが、こんなに簡単にできてしまうのは驚きですよね。作り方を見ながら、作ってみてはいかがでしょうか?
1:プラムを洗い、薄く十字に切れ目を入る。 トマトの湯むきの要領で、熱湯に5秒入れ、引き上げ氷水で冷やす。 2:皮ををむく。むいた皮はお茶パックに入れ色付けに使用。 3:鍋に浄水とグラニュー糖、プラムの皮をを入れたお茶パックを入れ加熱する。 4:グラニュー糖が溶けたら、皮むきプラム、バニラビーンズ、シナモンスティックを入れ、弱めの中火で5分煮てそのまま冷ます。 5:冷めたら、崩れやすいプラムをそっと容器にいれ冷蔵庫でつめたく冷やす。
すもものおすすめの食べ方【3】
おしゃれに決める、チーズケーキ!
材料
サクサクの土台と、ふわふわのチーズケーキで、手が止まらなくなってしまうかもしれません。難しそうでも、材料はこれだけ!
■ 【台部分】 お好きなクラッカーorクッキー(粉々に砕く)適量 バター適量(クラッカーがまとまる量) ■ 【チーズケーキ部分】 クリームチーズ(常温で柔らかくしておく)250g プレーンヨーグルト150g 生クリーム 150g 砂糖80g レモン汁 大さじ1 プラムソース大さじ2 粉ゼラチン(大さじ1の水でふやかす) 6g ■ 【Aのトッピング】 プラムソース大さじ3 粉ゼラチン(大さじ1の水でふやかす) 2g ■ 【Bのトッピング】 プラムソース小さじ1/2 水200ml 粉ゼラチン(大さじ1の水でふやかす) 5g お好きなエディブルフラワー適量
作り方
どちらを作ろうか迷ってしまいますよね。いろいろとアレンジしやすいチーズケーキのレシピはこちらです。
1:台部分の材料を混ぜ、しっとりまとまってきたら方に敷く。しっかりと押さえつけて固める。 2:クリームチーズを泡だて器で滑らかになるまで混ぜたら砂糖を少しずつ入れる。 3:砂糖が完全に混ざったらヨーグルトを少しずつ入れる。完全に混ざったらレモン汁を入れる。 4:レモン汁が混ざったら泡だて器ではなくゴムへらに変え、プラムソース、生クリームを各自少しずつ入れながら混ぜる。 5:粉ゼラチンを湯煎にかけて溶かす。 6:ゼラチンの中に④のチーズケーキフィリングをヘラでひとすくい入れて混ぜる。混ざったらもうひとすくい入れて混ぜる。 7:混ざったらゼラチンをフィリングの中に全て入れて更によく混ぜて型に流し込む。 『Aのチーズケーキ』 1:【Aのトッピング】材料の湯煎で溶かしたゼラチンとプラムソースを混ぜ、円を描くようにフィリングにかける。 2:冷蔵庫で3時間以上冷やす。 『Bのチーズケーキ』 1:まずフィリングだけを2時間以上冷蔵庫で冷やす。 2:【Bのトッピング】材料の湯煎で溶かしたゼラチンとプラムソース、水を混ぜ固まったフィリングの上に静かに流し込む。 3:優しく洗って水気を拭いたエディブルフラワーを飾り、冷蔵庫で3時間以上冷やす。
すもものちょっと変わった食べ方
シャリシャリの食べ方、冷凍すもも!
暑い日に食べたくなる冷凍すもも。調理法は本当に簡単で、すももを冷凍庫に入れるだけなので小さいお子様でもできます。親子で一緒に作って、アイスの代わりに食べるのもいいですよね。生のものを入れるだけなので、新鮮さはばっちり。完熟にさせた甘いものを入れてもいいし、少し酸っぱさが残るくらいのものを冷凍しても美味しくできます。お酒のおつまみとしてもぴったりなので、ぜひ試してみてください。
これも美味しい食べ方、漬けすもも!
すもも酒にするためにお酒に漬けることはよくありますが、実はその漬けている実もとても美味しいです。皮にも酸っぱさが残りつつ、実は甘くてとろとろ。お酒を飲む楽しみもありますが、漬かった果実を皮ごと戴くのもいいですよね。作り方は、よく洗った皮付きのすももを、まだ青いうちに漬けるだけです。時間はかかりますが、とっても美味しくできますよ。お酒が好きな方はぜひ試してほしい一品です。
塩をかけても美味しい?
スイカに塩をかけて食べることはよく聞きますが、すももにも?と驚かれる方が多いかもしれません。実は、すももにお塩をかけて食べるのはとってもあいます!スイカにかけると甘みが増すのと同じように、すももにかけると実の甘みがより際立ちます。 お塩を使うなら、塩漬けにするのもおすすめです。まだ青いすももを皮ごと切ってから塩漬けにします。すると、まるで瓜のような味になり、漬物のように食べられます。ビールにもあい、ご飯のお供にもばっちりな塩漬けすももを、ぜひ試してみてくださいね。
すももの食べ方にはこんな効果や効能が
どんな栄養があるの?
すもも一個に含まれる成分は、貧血予防に効果がある葉酸が含まれています。他にも、不足しがちのカリウムが多く含まれていたり、通常の食事ではなかなかとれないアントシアニンや、ソルビトールも含まれます。さらに、実だけではなく、皮にも栄養がたっぷりです。すももの皮には、ビタミン、ミネラルといったお肌に嬉しい栄養成分がたっぷり入っています。実は、加工をせずに生のままで食べるのが一番いい食べ方で、体にもいいです。しかし、生の皮だと酸っぱさが気になるという方には、数日放置して熟させ、生で食べると酸味が和らげます。ちょっとしたひと手間だけで、栄養も取れて美味しい生のすももが食べれるので、おすすめです。
すももには効能がいっぱい!
すももには、貧血予防や高血圧の予防、眼精疲労の回復や便秘の改善といった効能があります。貧血になりやすい方はもちろんのこと、妊娠している女性にも嬉しい効能があり、もちろん妊娠中に欲しくなるとされる酸っぱい食べ物としても効果的です。高血圧になってしまう人にも、高血圧の予防になるためすももをおすすめされることもあります。また、毛細血管を強くしてくれる効能や、パソコンでの作業が多い方におすすめの眼精疲労を回復する効能、便秘気味の方にも助かる便秘予防といった効能もあり、すもも一つでこんなにたくさんの効能があります。
まとめ
すもものレシピや、栄養についてまとめてみましたが、いかがでしょうか。他にも多くのレシピがあるので、夏になったら全部試してみたくなりますよね。これを機会に、栄養満点のすももに手を伸ばしてみてはいかがでしょうか?ジャムにコンポート、ケーキにお酒、生で食べるなど、あなたのお気に入りの一品をみつけてみてくださいね。