パイナップルは育てることができる!
パイナップルの基本情報
パイナップルの基本情報についてご紹介します。パイナップルは、観葉植物として栽培されている代表的な熱帯果実の一つです。茎の先端に大きな実をつけます。実の形は、松ぼっくりのような見た目ですこしとげとげがついています。へたから育てると、2年ほどで収穫することができます。種から育てると5年ほどで収穫できます。
熱帯のやせた土でも育つことが出来、タイなどの暑い地域で生産されています。南国での栽培のイメージがありますが、日本では沖縄でよく生産されています。
最近では、自宅で栽培する人も増えてきています。すこし酸味のある味が特徴のトロピカルフルーツです。
パイナップルの実のつき方
パイナップルは、夏になると紫色の花を咲かせます。花が枯れてから茎の先端に実がついてきます。パイナップルの実は、「集合果」といわれるものです。集合果とは、たくさんの果実が集まって一つの果実になっているものです。
パイナップルの表面のうろこのようになっている一つ一つが、実はすべて別々の実です。全部で100~200の実が集まって一つの果実になっています。見た目が松ぼっくり(pine)、味がりんご(apple)に似ていることからパイナップル(pineapple)と名づけられたとされています。
パイナップルを育てることができるってほんと?
実は、パイナップルは鉢植えでも育てることができます。最近では、鉢植え用の苗が販売されていますし、種から栽培をする方法もあります。他にも、お店でよく売っているパイナップルの下手からパイナップルを栽培することもできます。
今まで、パイナップルのへたを捨てていた人は、パイナップルの栽培にチャレンジしてみませんか?苗木や種から育てる方法より、へたから育てたほうが早く育ちます。
種の場合は、5年ほどかかってしまいますがへたからだと2~3年ほどで収穫することができます。今回は、パイナップルのへたから栽培する、パイナップルの栽培方法についてご紹介していきます。
パイナップルの植え付け時期
パイナップルの植え付け時期についてご紹介します。パイナップルの植え付け方法で一般的なのが苗木を購入して植え付けるか市販のパイナップルのへたを使って栽培する方法です。苗木の場合は、5~6月が植え付け時期で、へたを使う場合は6~8月が植え付け時期です。この期間に植え付けるようにしましょう。
パイナップルの植え方
沖縄のような暖かな地域では地植えで育てることができます。ですが、それ以外の地域では鉢植えで育てることをおすすめします。鉢植えだと、移動がしやすいので温度管理がしやすいメリットがあります。
へたからの育て方
パイナップルのへたをつかって栽培する方法についてご紹介します。へたを使って栽培する方法を挿し木といいます。まず、市販のパイナップルを準備します。パイナップルの葉がついた部分を3cmほど果肉を付けて切ります。
下葉を6枚ほど取り除いて、果肉の周りをきれいにそぎ落とし、芯をむき出しにします。そのあと、約4日ほど日陰で切り口を乾燥させます。
5号の鉢を準備し、鉢底石を入れます。土は、赤玉土(小粒)6:腐葉土2:川砂2の割合で土を作り苗を挿し木ます。たっぷりと水を与えたら1か月ほど日陰で管理します。この時、乾燥気味にしておきましょう。
パイナップルは簡単に挿し木で育てることができます。発根しない場合もありますが、こりずに何度も挑戦してみましょう。挿し木後は、日当りのいい場所で管理していきます。発根したら冬以外は屋外で管理し、冬は室内で管理していきましょう。
へたの下の部分に実が少しでもついていると虫が発生しやすくなり、すぐに腐らせてしまう原因になります。なので、かならず実の部分はきれいに取り除いておきましょう。
実を少し残して育てていく方法もありますが、くさりやすいため失敗しやすいです。なので、おすすめしません。実を完全に取り除いたほうが、失敗する確率が下がります。
水耕栽培での育て方
育て方の手順
パイナップルは、挿し木のほかに水耕栽培で育てることができます。水耕栽培のあと、土に移して育てるとおいしいパイナップルを作ることができます。水耕栽培の方法についてご紹介します。
水耕栽培をするために準備するものは、パイナップルとカップ、水です。この方法でもへたを使用します。まず、パイナップルを実と葉に包丁で分けます。下から順番にすこし葉をはがしていきます。
そのまま、水にさして完成です。生育温度は、20度~30度が適温です。根が生えてきたら土に移し替えましょう。
水耕栽培での育て方のポイント
水耕栽培をするときのポイントは、パイナップルの葉をカットするときに実が残らないようにカットします。実が残っていると、水が腐ってしまう原因になってしまうので注意しましょう。水は、毎日変えて腐らないようにしましょう。
パイナップルを入れたカップは、日が当たる暖かい場所で管理しましょう。発根したら腐ってしまう前に土に植え替えてあげましょう。
パイナップルの水やりと肥料
水やりの方法
パイナップルの水やりについてご紹介します。水やりは、春から秋にかけて土の表面が乾いて来たら、鉢の下から流れ出てくるほどたっぷりと与えます。パイナップルの実がついたら、水の必要量が増えます。
なので、乾燥しないようにたっぷりを水を与えましょう。乾燥には十分注意しましょう。冬の水やりは、あまり必要ありません。温度が、10度をしたまわるようであれば水やりの回数を減らして乾燥気味に管理しましょう。
パイナップルは寒さに弱いため、温度管理には十分気を付けてあげましょう。水やりの回数を減らすだけでも温度管理につながります。
室内で育てている場合は、葉水を与えることで乾燥を防ぐことができます。暖房のなかに置いている場合は、葉水をしてあげましょう。
肥料の与え方
パイナップルの肥料の与え方についてご紹介します。肥料は、パイナップルの生育期である5~9月に与えます。2か月に一度、油かす6:骨粉4の割合の有機肥料を与えます。または、リン酸が少し多めに配合されている緩効性化成肥料を与えましょう。
冬はあまり生育しなくなるので肥料を与えないようにしましょう。パイナップルは、15度以下で成長が止まります。0度以下になると枯れてしまうので気を付けましょう。
パイナップルの剪定時期とその方法
パイナップルは実がつくまで2年以上かかります。2年以上育てていると、下の葉が枯れてくることがあります。そのままにしておくと、害虫が寄ってきたり病気になってしまったりするので見つけたら剪定してあげましょう。
パイナップルの葉は、すこしちくちくするので軍手を使うことをおすすめします。
パイナップルの増やし方
株分けでの増やし方
パイナップルの増やし方についてご紹介します。パイナップルは、うまくいくと増やすことができます。パイナップルの増やし方についてご紹介します。パイナップルを収穫した後、約2年後に親株のちかくに子株が発生する可能性があります。
その子株を5~8月に株分けをして育てるとそこからまた実を実らせることができます。株分けでの増やし方は、親株と子株を刃物で切り離します。
根っこの部分に珪酸塩白土(けいさんえんはくど)をまぶします。切り口をよく乾かしてから土に植えます。上手く育てると子株をたくさん作ることができます。株分けの増やし方でどんどん増やしてたくさん収穫しましょう。
パイナップルの収穫時期と方法
パイナップルを苗から育てると約2~3年ほどでパイナップルの果実がつきます。夏ごろの8~9月ごろが収穫時期です。実の5割くらいが黄色くなって来たら完熟のサインです。香りが強くなったり、実が柔らかくなって来たらすぐに収穫してあげましょう。
収穫後は、日持ちしないので早めに食べてしまいましょう。
パイナップルは、放置していても甘みが増すことはありません。品種によっては、放置することで甘みが増すものもありますが一般的に売られているパイナップルは甘みは増しません。なので、腐ってしまう前に食べてしまいましょう。
葉を下にして保存すると、パイナップルの底にたまった甘みが全体に広がるので酸味が和らぎます。完熟したわけではないので覚えておいてください。
パイナップルの育て方で気を付けたいこと
温度管理
パイナップルは、高温多湿を好みます。なので、気温が保てる日当りのいい場所で管理してあげましょう。生育するためには、温度を20~30度にして育ててあげましょう。冬でも最低12度くらいの室温で育てなければいけません。
温度管理がすこし難しいかもしれませんが、枯れてしまわないように温度には注意しましょう。夏になれば、直射日光にどんどん当ててあげましょう。
水を腐らさないようにしよう
苗木や挿し木をして育てた場合は心配がありませんが、水耕栽培の場合は水が腐ってしまわないように気を付けましょう。毎日水を交換してあげなければすぐに枯れてしまいます。失敗してしまう原因の一つがこの水の腐敗です。なので、水の交換は忘れずに行いましょう。
害虫と病気
パイナップルは、丈夫な果樹ですぐに枯れてしまったりする害虫や病気にはかかりづらいです。ただ、ごくまれにカイガラムシやハダニのような株の栄養を吸い取ってしまう害虫が発生してします場合があります。
見つけたらすぐに駆除しておきましょう。薬剤を使ったり、割りばしやピンセットなどではぎとって駆除しましょう。ハダニは、定期的に葉水を行うことで予防することができます。
観葉植物にもなる!パイナップルを育てよう
いかがだったでしょうか?パイナップルは、市販で売られているパイナップルのへたを挿し木して育てることができます。苗木も販売していますが、一番手軽に手に入れることが出来るのは市販のパイナップルではないでしょうか?
そしてなにより、食べ終わった後のパイナップルを使ってまた新しくパイナップルを挿し木して作ることができるなんで魅力的です。また、パイナップルも他の植物のように株分けという増やし方で増やすこともできます。上手くいけばたくさん食べることができます。
もちろん、寒い地域では温度管理も大変ですが、害虫や病気に強いことからそれほど手間もかかりません。育てている間も、観葉植物として楽しむこともできます。パイナップルが実を付けるまで2年以上かかりますが、その分葉の色や香りを楽しみましょう。