鶏足寺についておさらい
鶏足寺は滋賀県長浜市に所在地を置く古寺で、西暦724年に僧行基によって創建されました。いったん荒廃してしまった期間もありましたが、西暦799年に最澄が天台宗の寺院として鶏足寺を再興しました。
室町時代には僧兵を擁するほどの大寺院となりましたが、地理的悪条件などの理由から次第に衰退していき、最後まで残されていた寺の本堂も昭和時代になって焼失してしまいました。現在は地元長浜市民の手によって管理が行われています。
鶏足寺は滋賀県を代表する紅葉名所
滋賀県内には紅葉の綺麗な有名どころがたくさんありますが、鶏足寺は北近江随一の紅葉の名所として大変人気です。昔は隠れた穴場の紅葉名所でしたが、その綺麗な紅葉の景色が有名になり今では拝観に訪れる観光客の数が急激に増加しています。
境内には約200本ものモミジの木々があるため、秋の季節の境内は赤一色です。これだけたくさんの古木のモミジがある場所は滋賀県内でも少ないでしょう。一度拝観に訪れれば鷄足寺の紅葉の魅力にはまります。
鶏足寺の紅葉の見頃は?
鶏足寺を含め長浜周辺の緑が色づき始めるのは11月上旬からです。200本ものモミジの木々が真っ赤に染まるのは11月中旬から下旬となるので、ぜひその時期に合わせて紅葉狩りの計画を立ててみてはいかがでしょうか。
木々の葉が赤くなった景色を撮影するなら見頃前半がおすすめですが、モミジの葉が絨毯のようになる景色を撮影するなら見頃後半に出かけるのがいいでしょう。週末や休日は紅葉狩りをする観光客が多いため可能なら平日がおすすめです。
鶏足寺の紅葉の見どころ
境内には緩やかな石段の参道があり、両側を苔むした石垣に囲まれています。大寺院であった当時の面影を残す境内を歩きながらモミジの紅葉を満喫するのが鶏足寺の紅葉狩りの楽しみ方ですね。
上から降るような紅葉の景色も素敵ですが、葉が落葉して真っ赤な絨毯のようになった景色もまた素敵です。晴れの日に紅葉狩りに出かける人がほとんどですが、そぼ降るような雨の日に出かけると濡れて光る艶やかな色の紅葉の景色を眺めることができます。
鶏足寺の紅葉祭りもお見逃しなく!
11月中旬から下旬の見頃の時期に合わせて地元長浜市民による紅葉祭りが行われます。「紅葉おもてなし期間」として臨時駐車場や仮設トイレが設けられ、周辺には模擬店が出店して盛り上がりを見せます。
地元の女性たちがつくるうどんやカレーライスなどをいただける屋台や、手づくり人形や木工細工、陶器など地元の職人がこしらえる作品を販売する屋台など楽しい模擬店がいっぱいです。地元感溢れる紅葉祭りもぜひ楽しんでみましょう。
紅葉狩りの際に拝観料はかかるの?
有名になるにつれて観光客が増えているため、地元では鶏足寺の管理を徹底しています。拝観料は必要ありませんが紅葉散策協力金として200円を徴収しています。いつまでも鶏足寺の綺麗な紅葉を楽しめるようにぜひ協力しましょう。
鶏足寺での紅葉狩りを計画する際には拝観時間に注意が必要です。地元では拝観時間を午前9時から午後4時までと決めています。午後に紅葉狩りを予定している人は遅くとも午後3時半までには入場するようにしましょう。
鶏足寺へのアクセス方法は?
鶏足寺で紅葉狩りを楽しみたい人は鶏足寺までのアクセス情報も気になるところでしょう。人気の紅葉名所だけに混雑を完全に避けることは不可能ですが、いくつかの選択肢を用意しておけば渋滞回避や混雑回避に役立つに違いありません。
これからご紹介するのは鶏足寺へアクセスするための3通りの方法です。マイカー、鉄道、シャトルバスでのアクセス方法をわかりやすく解説しましたので、ぜひ紅葉狩りに出かける際の参考にしてみてください。
マイカーで鶏足寺にアクセス
鶏足寺の紅葉をマイカーで楽しみたい人は北陸自動車道を利用するのが便利です。最寄りのインターチェンジは「木之本インターチェンジ」で、高速道路を出たならそのまま国道303号線に乗り、高時川を渡った所で県道281号線へ入って鶏足寺へと向かいます。
紅葉の時期でなければ10分ほどでアクセスできますが、紅葉狩りのシーズンに突入すると二倍から三倍の時間を確保する必要があるでしょう。駐車場は鶏足寺総合案内所の周辺など数ヶ所あります。
JRで鶏足寺にアクセス
鶏足寺の紅葉を鉄道を使って楽しみたい人はJR北陸本線を利用して「木之本駅」で下車します。木之本駅から鶏足寺までは徒歩で40分ほどかかるため、木之本駅から路線バスに乗り換えるのがベストでしょう。
最寄りのバス停は鶏足寺から徒歩3分ほどの場所にある「古橋バス停」です。紅葉の見頃の時期には「紅葉循環バス」も運行されるので利用してみてはいかがでしょうか。JRとバスを利用すれば駐車場探しに苦労することはありません。
シャトルバスで鶏足寺にアクセス
紅葉の見頃の時期には紅葉狩りの観光客を鶏足寺まで送迎するシャトルバスが運行します。残念ながら土日のみの運行となっていますが、渋滞回避のためにも週末の紅葉狩りはこのシャトルバスの利用がおすすめです。
バスの乗車場所はJR「高月駅」近くにある「北近江リゾート」の駐車場で、朝9時から午後2時半まで15分間隔で運行します。乗車する前に拝観料金を徴収するシステムになっているので、ぜひ前もって小銭を用意するようにしましょう。
鶏足寺の住所・問合せ先
鶏足寺
- 住所長浜市木之本町古橋
- 電話番号0749-65-6521
鶏足寺周辺のお宿情報はこちら!
鶏足寺での紅葉狩りを泊まりでゆっくりと楽しむために、おすすめしたいお宿の情報をお届けします。くわしくはこちらのサイトをご覧ください。
鶏足寺と一緒に巡りたい紅葉スポット
せっかく紅葉狩りで鶏足寺を訪れるなら、周辺にある紅葉の有名どころにも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。鶏足寺から比較的近い場所にはたくさんの人気紅葉スポットがあります。
全部で6ヶ所の紅葉の綺麗なスポットをピックアップしましたので、ぜひこれらのスポットと組み合わせて紅葉狩りのプランを立ててみてください。(鶏足寺の紅葉狩りの際に立ち寄りたい紅葉スポットについての情報は2021年9月1日現在のものです)。
鶏足寺周辺の人気紅葉スポット①:清瀧寺徳源院
鶏足寺から車で35分ほどの場所にある紅葉名所です。弘安9年に当時北近江を治めていた京極氏の初代当主「京極氏信」が創建した寺院で、京極氏の家臣であった浅井氏の台頭によってひと時は衰退の一途をたどってしまいました。
しかし、江戸時代に亀岡藩主であった「京極高豊」によって再興され現在に至りました。国の史跡にも指定されている有名な観光スポットですが、秋の季節は滋賀県を代表する紅葉の名所として大勢の観光客が訪れます。
庭園の紅葉の美しさは圧巻!
鶏足寺では体験できない庭園の紅葉がこのスポットの最大の魅力です。寺院の境内には米原市にそびえる清滝山を借景につくられた池泉回遊式庭園があり、秋になると庭園に植えられたモミジが真っ赤に色づきます。
灯篭や岩を配した美しい庭園がモミジの葉で真っ赤に染まった景色は鶏足寺にはない絶景です。紅葉狩りをするには拝観料がかかりますが、客殿にあがり込んで座りながらゆっくりと庭園の紅葉を眺めていると時のたつのを忘れてしまいます。
清瀧寺徳源院の住所・問合せ先
清瀧寺徳源院
- 住所滋賀県米原市清滝288
- 電話番号0749-57-0047
鶏足寺周辺の人気紅葉スポット②:養老公園
鶏足寺から車で50分ほどの場所にある紅葉名所です。養老公園は滋賀県のお隣の岐阜県の紅葉名所で、滝の水がお酒に変わったといういい伝えで有名な養老の滝を中心に整備されています。
公園内は豊かな自然に恵まれており、11月下旬になると公園内の随所で綺麗な紅葉を撮影することが可能です。養老駅から養老の滝まで遊歩道がのびているため、紅葉狩りを堪能しながら養老の滝に近づくことができます。カエデやイチョウの紅葉がとりわけ綺麗です。
7つの橋は紅葉の撮影ポイント
養老の滝の水は小川となって公園内を流れており、その小川には全部で7つの橋がかけられています。橋によって形状や周りの自然環境が異なっているため、異なる紅葉の風景を撮影することができるのが魅力です。
「万代橋」や「不動橋」は特に綺麗な紅葉を堪能できる養老公園随一の見どころとなっています。橋のほかにも日本名水百選に選定されている「菊水泉」や、希少な魚が住む「不老ヶ池」なども紅葉の見どころとして挙げられるでしょう。
養老公園の住所・問合せ先
養老公園
- 住所岐阜県養老郡養老町高林1298-2
- 電話番号0584-32-0501
鶏足寺周辺の人気紅葉スポット③:彦根城
鶏足寺から車で40分ほどの場所にある紅葉名所です。彦根市のシンボル的存在になっている有名スポットで、お城の天守は国宝にも指定されています。国内で昔のままの天守が残されているお城は12しかないため、それに含まれる彦根城は貴重な存在です。
慶長9年に建築工事が始まり20年の歳月をかけて築城された彦根城は、今や滋賀県を代表する観光スポットのひとつとなっています。桜の咲く春の季節が人気ですが秋の紅葉もまた素敵です。
モミジとお城のコラボレーションが見どころ!
お城の近くには大きなモミジの木があるので、ぜひお城とコラボさせて撮影を試みましょう。11月下旬に出かけると真っ赤なモミジを入れたお城の写真を撮影できるに違いありません。
紅葉狩りをする際はぜひ歩きやすい靴を持参しましょう。お城は標高約130メートルほどの山に築かれているため、散策路の途中には坂道や階段がいっぱいです。天守など主な見どころの多くが山の上部に集まっているため、ぜひ足元に注意しながら観光を楽しみましょう。
彦根城の住所・問合せ先
彦根城
- 住所滋賀県彦根市金亀町1-1
- 電話番号0749-22-2742
鶏足寺周辺の人気紅葉スポット④:玄宮園
鶏足寺から車で40分ほどの場所にある紅葉名所です。前述の彦根城と一緒に観光したいスポットのひとつで、彦根城のちょうど北側に位置しています。彦根城の城主は有名な井伊家ですが、その井伊家の4代目藩主「井伊直興」によって玄宮園は造営されました。
変化に富んだ池泉回遊式庭が特徴で、池に浮かぶ島や入り江にかかる9つの橋が庭園の風景に華を添えています。池の周りにはモミジやカエデなど紅葉する木々がいっぱいです。
紅葉のライトアップも見どころ!
玄宮園は庭園の部分を「玄宮園」、建物の部分を「楽々園」と呼んでいますが、その楽々園の「鳳翔台」と呼ばれる茶室からの眺めが大変素敵です。観光客にも解放されており抹茶とお菓子をいただきながら紅葉見物を楽しむことができます。
昼間の庭園も非常に魅力的ですが、見頃の時期に合わせて行われる庭園のライトアップも見逃すことができません。風の穏やかな日に見ることのできる暗闇の中の池に映り込む紅葉の景色は大変幻想的です。
玄宮園の住所・問合せ先
玄宮園
- 住所滋賀県彦根市金亀町3
- 電話番号0749-22-2742
鶏足寺周辺の人気紅葉スポット⑤:三島池
鶏足寺から車で30分ほどの場所にある紅葉名所です。この池は米原市の人気レジャー施設「グリーンパーク山東」の敷地内にあり、春は桜の名所として大勢のお花見客がやってきます。
多種多様な水鳥たちを観察できるのも三島池の魅力で、マガモの自然繁殖地としてはこの池が南限です。池の周辺は鳥獣保護区に指定されているため、開発が規制されていて自然がそのまま残されています。11月中旬になると池の周りで綺麗な紅葉が楽しめるようになります。
散策路から紅葉の景色を眺めよう!
池の周囲は約780メートルで、池の周りには歩いて一周できる散策路が整備されています。散策路の周りにも紅葉する木々がたくさんあるため、歩くだけで手軽に紅葉狩りを堪能できるのが魅力です。
紅葉に包まれた池を手前に見ながら向こうにそびえる標高1,377メートルの伊吹山を眺めるのがこのスポットの醍醐味ですね。紅葉狩りの時間を余分に確保できれば、三島池の北側にある小さな池「女溜」の紅葉も一緒に楽しんでみることをおすすめします。
三島池の住所・問合せ先
三島池
- 住所滋賀県米原市池下
- 電話番号0749-58-2227
鶏足寺周辺の人気紅葉スポット⑥:マキノ高原 メタセコイア並木
鶏足寺から車で35分ほどの場所にある紅葉名所です。滋賀県を代表する人気観光スポットで、高島市を通る県道287号線沿いに約2.4キロメートルにわたってメタセコイアの木々が並んでいます。
国内にはメタセコイア並木を見ることのできるスポットがほかにもありますが、これだけの規模の並木はここだけです。その数何と500本。風光明媚なマキノ高原にあるスポットだけに、周辺の美しい山々の景色にメタセコイアの並木が見事にとけこんでいます。
紅葉の並木道は絶景!
メタセコイア並木は四季折々に美しい景色を見せてくれますが、とりわけ人気なのは木々が紅葉する秋の季節です。紅葉は11月下旬から楽しむことができ、見頃前半の時期は葉の色が黄色に変色した紅葉の景色を撮影することができます。
見頃後半の12月中旬になると、今度はレンガ色に変色したひと味違ったメタセコイア並木を撮影することが可能です。路上駐車は危険なため紅葉狩りをする際には必ず「マキノピックランド」の駐車場に車をとめましょう。
メタセコイア並木の住所・問合せ
マキノ高原 メタセコイア並木
- 住所滋賀県高島市マキノ町寺久保
- 電話番号0740-33-7101
鶏足寺で紅葉狩りを満喫しよう!
ここまで鶏足寺で紅葉狩りを楽しむ際に役立つ情報をお届けしましたがいかがでしたか?滋賀県屈指の紅葉名所である鶏足寺は一度は出かけてみる価値があります。今年の秋の紅葉狩りは撮影機材を準備して鶏足寺に出かけてみてはいかがでしょうか。
鶏足寺以外の滋賀県の紅葉名所が気になる方はこちらもチェック!
紅葉狩りを計画している方にはこちらの記事も参考になるに違いありません。鶏足寺と同じ滋賀県にある紅葉の綺麗なスポットがたくさん掲載されています。ぜひこちらもお役立てください。
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