はじめに:ミツバの育て方のコツを解説
ミツバは家庭菜園で育てると便利な野菜
ミツバの育て方はとても簡単です。畑がなくてもプランターで栽培できるので、集合住宅のベランダでも十分な量の収穫がのぞめます。彩りや香味野菜としてだけでなくサラダやおひたしにしてもok。
野菜の分類では緑黄色野菜となり栄養価も期待できるミツバは是非積極的に毎日の献立に活用して欲しい作物です。この機会に手軽にプランターでのミツバ栽培をはじめてみませんか。
肥料のあげ方や間引きなどミツバの育て方を紹介
ミツバは苗からの育て方でもよいですが、種まきから間引きをして育てるのがコスパもよくおすすめです。今回は主に種まきからはじめる育て方を解説していきます。
ミツバの育て方で重要な間引きタイミングやそれによって変わってくるミツバの味や食感の違いもご紹介しつつ、肥料やりのコツや水やりのポイントなど詳しい育て方で初心者の方でも失敗しづらいミツバ栽培をレクチャーいたしましょう。
育て方の前に知りたいミツバの基本情報
育て方の前にまずは分類であったり見た目や味などの特長といったミツバの基本的なことを知っておくことは大切です。育て方で困った時にも使えることも多いでしょう。あまり知られていないミツバの花の時期や花言葉も一緒に御覧ください。
ミツバの基本情報
科・属 | セリ科ミツバ属 |
原産地 | 日本 |
英語名/学名 | Japanese honeywort/Cryptotaenia canadensis |
育て方難易度 | 簡単 |
ミツバの見た目の特長や性質
ミツバはせりと同じ種類の植物です。せりは香りの高い香味野菜でそのあたりがとてもよく似ています。見た目もミツバという名前のとおり茎の先の方を中心に葉が3枚生えてきて主にその葉と茎を食用とする野菜です。
生育適温は15-23度程度と少し涼しい環境を好む作物ですので、育て方ではこの適温を意識すると種からの発芽率や株の生育も旺盛になって家庭菜園がより楽しめます。
ミツバの花と花言葉
ミツバの開花時期は夏から秋
ミツバは実は耐寒性が高くて冬になっても地下の根の部分は残り春になるとまたそこから芽吹いてくる多年草植物に分類されています。このように2年以上の株になるような育て方をすると、夏から秋くらいにかけて収穫せずにおくととう立ちして白い花が咲きます。
自分で種を収穫して増やしたいという方はこのような冬越しをした育て方にもチャレンジしてみるとよいでしょう。
ミツバの花言葉は「意地っ張り」
野菜であるミツバでもしっかりと花言葉は存在します。ミツバの花言葉は意地っ張り。茎の先に葉を3枚付けることからこの花言葉が付けられました。耐寒性も高くて冬の間は枯れていて、すっかり忘れていたころに新芽を出してくるところから奔放という花言葉もあります。
育て方の役に立つ!ミツバ栽培に必要なもの
ミツバ栽培で必要なもの1.
ミツバは種か苗から育てるのが一般的な方法です。今回はコスパがよく量も多く作れる種からの方法をご説明しますが、ミツバを少しだけ収穫したいという方は苗の方が無駄がなく健康な苗を簡単に手に入れることができるでしょう。
ご自分のニーズにあった種か苗を用意してください。購入する場合は信頼のある種苗会社のもので葉や茎に病気や虫がない健康なものを選ぶようにしてください。
ミツバ栽培で必要なもの2.
ミツバは畑や鉢でもどちらの育て方も可能ですが、家庭菜園で食べる十分な量を収穫するならプランターでの育て方が適度な量の収穫が見込めるためおすすめです。
100均などで売られている小型で長いものから、しっかりとたくさん収穫したい方は野菜用の大きなタイプでも。一度野菜用のプランターを購入しておけば、ほかの家庭菜園にも流用でき結果的に無駄が防げるでしょう。
ミツバ栽培で必要なもの3.
リボベジとしてスーパーで買って食べ終わったミツバを水耕栽培でおこなう育て方もありますが、種から育てるなら土で栽培するのがおすすめ。また定期的に肥料をあたえることによって、長い期間同じ株で何度も収穫を繰り返すことも可能です。肥料の種類は固形・水性どちらでもかまいません。
そのほか一般的な園芸用品
このほかにも一般的な園芸に必要になるジョウロ・スコップもミツバの育て方でもよく使う道具類です。支柱を立てずに育てる場合はスコップで定期的に土寄せしていきますので、簡単なものでもよいのでご準備ください。
間引きで大きく!簡単なミツバの育て方とコツ
ミツバは生育適温に気をつければ1年中栽培が可能や野菜です。いつからでも育て方がスタートできるという利点がありますが、日あたりや気温の面で育て方が楽なのは春からの栽培スタート。初心者の方はまずは春から育て初めてみてください。
ミツバ育て方1.日当たり
育て方に重要な日当たり
ミツバは日なたで栽培すると葉の緑が濃く茎の部分も少し固めで味も香りも濃いものが収穫できます。
スーパーマーケットで売られているような白っぽい茎でひょろっと長く、葉のグリーンも薄く柔らかいサラダ向けのミツバが栽培したいなら、日かげでわざと密になるような育て方がおすすめ。日なたでも日かげでもお好みの育て方ができるのが、ミツバ栽培の簡単なところです。
ミツバ育て方2.植え付けや植え替え
ミツバの種まき
ミツバの育て方の第一歩は、野菜用の培養土をプランターに入れそこに種まきから栽培をはじめるのがコスパもよくおすすめです。種まき時期は真夏と真冬を除く春と秋で、この季節であればいつからでもかまいません。
プランターに棒などで1cmほどの溝を作り、そこに1列に種を筋蒔きして軽く土をかぶせ十分に水やりしていただければ種まきは完了です。
間引きのやり方とコツ
ある程度発芽が揃ってきたら最初の間引きをします。株と株の間隔が3cmくらいになるように、できるだけ大きくて形がきれいなものを残して他を引き抜きます。
2回目の間引きは草丈が10cm程度になったころにおこないます。株間を5-7cm程度になるようにこちらもより健康そうな株を残して間引いてください。間引き菜は味噌汁の浮身や卵焼きの具材などにも使えますよ。
苗の植え付け時期とやり方
苗で購入したミツバの育て方は種まきとスタート時期が少し変わります。苗の状態になるまで育てる必要がないので、園芸店やホームセンターにミツバの苗が並びはじめたら育て方スタートとなります。
用意したプランターや鉢に等間隔に苗を植え付けていきます。株間が密だと白っぽく柔らかいミツバに、十分な株間があると茎も緑がかって草丈も短く香り高い加熱用ミツバができます。
ミツバ育て方3.日常管理
ミツバの水やり
ミツバは水をとても必要とする作物です。水切れには注意するのがよい育て方のコツ。ただし気温が下がった秋から冬にかけての育て方では生育スピードが落ちますので過湿になるのは好ましくありません。
しっかりと土が乾いてから十分な量の水をあげるのが気温が低い場合の水やりのポイントです。
追肥の時期とあたえ方
ミツバの育て方でも追肥は重要です。元肥だけで追肥をせずに育てる方法もありますが、せっかく家庭菜園で育てるのですからスーパーで売られているミツバよりも味が濃いものをたくさん収穫したいですね。
追肥の時期は2回めの間引きが終わったころからスタートしてください。元肥が切れ始める時期だからです。月に1回を目安として緩効性化成肥料を株元に与えるという育て方になります。
ミツバ育て方4.病気と害虫
野菜の育て方は楽しく面白いことばかりではなく、害虫や病気は付かないよう注意が必要です。ミツバで気をつけるのがアブラムシの害虫被害。アブラムシの発生時期となる春から夏には特に気をつけて見つけ次第指で捕殺するか、春になったらオルトランなどの浸透性の薬剤を散布しておくことでアブラムシの発生を防ぐこともできます。
ミツバ育て方5.収穫
野菜の育て方のクライマックスともいえる収穫。ミツバは収穫してしまうとあまり日持ちしない野菜ですので、とう立ちしなければ必要な時期に好みの大きさの株を収穫してかまいません。
しかし長く収穫するとなると水やりや肥料の手間もかかりますし、それに付随したコストも必要となることに。野菜もたくさんありますが、好みの時期に収穫してよいという育て方はハーブなどに似ていますね。株元から清潔なハサミなどでカットして収穫してください。
美味しく活用!ミツバの栄養と使い方例
最後になりますが収穫したミツバを余らせずきちんと使っていくために、その栄養素や使い方例をご紹介しましょう。少し見かたを替えると意外といろいろな料理に活用できます。野菜嫌いなお子さんがいるご家庭では、食材の組み合わせによって美味しく食べられる香味野菜ミツバの食べ方も必見です。
ミツバの栄養は
ミツバエン
ミツバ特有のさわやかな香りの元となるのがこのミツバエンです。ただの香り成分というだけでなく消化促進効果やこの香りにより脳のストレスを軽減して不眠の方にも効果的といわれています。
βカロテン
緑黄色野菜に多く含まれるのがこのβカロテンで抗酸化作用があることでも有名ですね。このほかにも皮膚のトラブルを防いだり視力低下防止のためにも必要な栄養素となっています。免疫力を高めたい方は積極的に摂取したいのがβカロテンです。
カリウム
夏野菜やくだものに多いのがカリウム。体内の水分量や塩分調整に役立ちむくみに効果がある栄養素です。しょっぱい味付けがお好きな方やお酒を召し上がる方には、この水分調整やむくみ防止の効果は大変ありがたい栄養素といえるでしょう。しかし摂取しすぎると体を冷やすというデメリットもあります。
ミツバの使い方1.料理の彩り
ミツバの使い道として一般的なのは丼ものや煮物の上に添えられる彩りの役割でしょう。丼ものは全体的に茶色い色になってしまうのが難点ですが、そこに緑の葉が少し乗るだけでより食欲をそそる美味しそうなビジュアルにしてくれます。
家庭菜園で手軽に作れるため、いつでも新鮮なミツバを彩りとして料理の添え物として活用することが可能です。
ミツバの使い方2.香り高い薬味
自分で家庭菜園で丁寧に作られたミツバは、誰もが食べやすいように味が薄くなってしまった市販品よりも、より香りが高くより本来のミツバらしい味がするものも少なくありません。そばつゆなどに刻んだミツバを乗せるとわさびとはまた違った風味でいただけます。
ミツバの香りは精神を落ち着かせる効果もありおすすめの薬味。そんなにたくさん必要のない野菜ですので、家庭菜園で手軽に少しだけ摘んできて使えるのは嬉しいですね。
ミツバの使い方3.味の引き立て役
ミツバをコーンや玉ねぎと合わせてかき揚げにするとコーンや玉ねぎの甘みを引き立ててくれる彩りのよい野菜のおかずとなります。緑黄色野菜をなかなか食べてくれないお子さんがいるご家庭でも、子供の好きな甘いコーンと合わせることで緑の野菜をもりもり食べてもらえるでしょう。
ミツバをたくさん使いたいときにも家庭菜園で育てたミツバがあれば、1パックだけでは量が足りなくて困るということはなくなります。
まとめ:プランターでのミツバの育て方のコツ
間引きと肥料をしっかりするミツバの育て方
ミツバの育て方は水切れしないよう注意しながら月に1度固形肥料を与えることで、長く必要なときに収穫できて便利です。種から増やしたいという方は1年で終了してしまわずに根を残しておいて翌年もミツバ栽培を続けるとよいでしょう。
サラダに使うか加熱して食べるかで、日あたりや株間にも工夫することで自分の食べたい食感や味・香りなど変化をもたせることが可能なので、室内で栽培したりベランダでよく日に当てたりといろいろな育て方を工夫してみてくださいね。
ミツバの育て方が気になる方はこちらもチェック
暮らしーのではミツバの土での育て方のほかにも水耕栽培についてや家庭菜園で人気の野菜であるきゅうりの育て方なども解説しています。野菜の育て方が気になった方は是非こちらも見てくださいね。

失敗しない!三つ葉の育て方をご紹介!プランターで簡単に水耕栽培するコツはコレ!
三つ葉はそれほどたくさん毎日使う野菜ではないですが料理に欲しい時というのがありますね。プランターで自家栽培すれば欲しい時に新鮮な三つ葉が手に...

【家庭菜園】きゅうりの育て方!コツと元気に育てる方法をご紹介
サラダや酢の物などさまざまな料理で重宝するきゅうりを家庭菜園で育ててみませんか? 今回は初心者の方でもこれを読めばきゅうりの育て方がすべて...
出典:https://photo-ac.com/