はじめに
種まきから増やし方まで!三つ葉栽培のコツを紹介
三つ葉はプランターで手軽に自家栽培することが可能です。収穫期間も長くベランダ菜園で育てるとほぼ1年中自宅で収穫したものが食べられるのでとっても家計にやさしい野菜。今日は種まきの時期や適温から間引きや収穫などプランターで育てる三つ葉栽培の方法を解説します。
栽培前に知る!三つ葉について
栽培の前に三つ葉についてご紹介します。どんな野菜でどこで生まれたのかは、日本では育てやすいかどうかの判断基準ともなります。
三つ葉の基本情報
科・属:セリ科ミツバ属
原産地:日本
英語名/学名:Japanese honeywort/Cryptotaenia canadensis
三つ葉の特徴
三つ葉はその葉の形からもわかるようにセリ科の植物。野草として田んぼの畦などの生えているセリと比べると茎が非常に長くその先にセリ科特有の葵のような3枚に分かれた葉がついているのが特徴。
成長は真夏真冬を除く1年中の三つ葉
夏に花も咲きますが、この花をそのままにしておくと栄養がすべて新しくできる種にいってしまうので長く収穫しようとするなら見つけ次第摘み取ってしまうのがおすすめ。種まきでの増やし方を希望するなら、種取りの株を選んで他は花を摘むようにしましょう。一度収穫しても同じ株で繰り返し収穫できます。
失敗なし!簡単三つ葉のプランター栽培1.準備
三つ葉は初心者でも簡単に栽培をはじめられるおすすめの家庭菜園入門野菜です。株や種を購入したら道具など揃えて気楽にはじめてみましょう。
三つ葉栽培で用意するもの
【関西系ミツバ】白茎三ツ葉(三つ葉) 【タキイ種苗】(15ml)野菜種[春まき][秋まき]MF
三つ葉栽培でまず用意してほしいのが種です。園芸店や通販で購入することが可能です。畑に種まきして育てることももちろん可能ですが、今回はプランターを使ったベランダ菜園ということでプランターと土・肥料も緩効性肥料または液体肥料を用意しましょう。
育て方のコツ・道具選び
プランター 600E テラコッタブラウン・ホワイト アイリスオーヤマ 新生活
三つ葉栽培で使用する道具は、土をならしたり溝を作るための移植ゴテ。水やりのためのジョウロ。種まきの発芽率を上げるには適温時期を知ることも大切なので、これは特に栽培に絶対なくてはいけないものではありませんが、温度計もあると良いでしょう。
失敗なし!簡単三つ葉のプランター栽培2.土
土作りはいろいろな種類の土を混ぜて植物に合った性質を持つ土壌を配合することです。難しそうに感じるかも知れませんが、やってみると意外と簡単なもの。それでもどうしてもできないという場合は、市販の培養土がありますので初心者の三つ葉栽培にはこれを利用すると良いでしょう。
三つ葉栽培用の土の配合は
種まきの適温である20度が安定した気温となるころ、種まきの準備をはじめましょう。まずは土づくりから。土は一般的な土作りで大丈夫です。例として赤玉土7に対して腐葉土3の割合。この配合はほとんどの植物(野菜・花木など)に使えるので土の配合がわからない植物の場合はここに元肥として化成肥料を混ぜたものを使うとよいでしょう。
育て方のコツ
三つ葉栽培のコツは乾燥させないことにあります。そのためにある程度保水力が高い土であると、育てやすく失敗しづらいといえるでしょう。保水力を上げるにはやや腐葉土の割合を多めにするのも良いですね。土づくりがわからないという方は、市販の土を使うことをおすすめします。
三つ葉栽培におすすめの培養土
特選有機花ごころ培養土12L×4袋
家庭菜園など口に入れるものを育てるには土も安全・安心なものを使うのが良いでしょう。こちらは天然有機を利用した培養土。根張りがよくパーク配合で保水力がある肥えた土となっているのがポイントです。
元肥入りの培養土がおすすめ
この他にも野菜用の培養土とされるものはいろいろなメーカーから販売されていますので、栽培できる野菜に三つ葉と書かれたものなら何を選んでも良い配合となっているでしょう。また元肥入りの培養土なら最初の肥料は準備しなくて良いので心に余裕も出てきます。
失敗なし!簡単三つ葉のプランター栽培3.種まき
三つ葉の種まきはほぼ1年を通して時期を選ばないのが特徴。ただし、種には発芽適温というものがありますのであまり寒かったり暑かったりすると発芽しないので注意が必要です。
三つ葉の種まきの時期と適温
三つ葉をプランターや畑で育てるには苗を買ってきて植え付けるか種まきからの2種類の方法があります。種は手に入りやすく発芽率も良いので種まきからがコスパがよくておすすめです。種まき時期は真夏と真冬を除く1年中いつでも可能。ただし発芽の適温が20度ということで、できるだけその適温に合った時期におこなってください。
種まきのやり方
種まき前夜から種を水につけておきます。プランターに培養土を入れたら溝を浅く引いて筋蒔きで種まきを。土をかけるのもできるだけ薄くすることで好光性の強い三つ葉の種の発芽を促します。水やりは種が流れないようにやさしく。発芽まで乾燥しないように管理してください。
育て方のコツ・種まきのポイント
種まきをしてから草丈が伸びればすぐに収穫できるので、種まき時期をずらすことによって収穫できる時期を選ぶことができます。冬は水やり管理が少し難しいので秋まで育てて冬はお休み、春に再びプランターに種まきからはじめるのがおすすめです。
失敗なし!簡単三つ葉のプランター栽培4.間引き
種まきから育てる作物は、混み合っているところを間引きすることによってひとつの株が大きく育ちよい野菜が収穫できます。その回数やタイミングをご紹介しましょう。
三つ葉の間引き時期とやり方
三つ葉は少しくらい株が混雑していた方が葉がやわらかく美味しく育つのであまり神経質に間引きをしなくても良いでしょう。間引きは発芽してしばらくしたころに1回と10センチほどの草丈になったら2回めをおこないます。
育て方のコツ・間引きについて
ご存知のように三つ葉はひょろひょろと草丈が高い植物なので、土寄せをしないと倒れてしまうことも。2回めの間引きのタイミングで、プランターの端の方の土をすこしかいて柔らかな土を株元に集めて根元をしっかり固定してください。
失敗なし!簡単三つ葉のプランター栽培5.害虫
三つ葉につく害虫は目視で確認しやすく、手で駆除することが可能なので家庭菜園初心者でも対処しやすいでしょう。害虫の発生しやすい時期や駆除方法も解説します。
三つ葉栽培で気をつけたい害虫は
葉もの野菜の中では害虫被害は少ないのが三つ葉などセリ科の植物の特徴です。セリなどは野草でありながら、ほとんど食害の被害は受けず収穫することができます。気をつけるのはアブラムシ。夏の乾燥する時期にはハダニ被害がある場合も。
害虫に注意する時期と対策・駆除
ウォータースプレー ナチュラルカラー 350ml
害虫被害は春から夏ころ。とくにハダニは夏の乾燥する時期に多いのですが、水で洗い流すには三つ葉の茎はあまり強くありません。霧状に噴霧できるジョウロや霧吹きがあれば水で洗い流すのがハダニ駆除には一番の方法。
育て方のコツ・害虫対策
アブラムシやハダニは見つけ次第指で潰したり、水で洗い流したりと駆除していくのが良いでしょう。オルトランなどを散布して対策するという方法もありますが、必ずしもそこまでやらなくても三つ葉の栽培期間なら良いものだけ収穫するという方法で家庭菜園では必要数収穫できるでしょう。
失敗なし!簡単三つ葉のプランター栽培6.収穫
大きく育った三つ葉は食べ頃の時期に収穫しましょう。自分で作った新鮮野菜をいただく。家庭菜園の最大の楽しみですね。そのタイミングとやり方を紹介します。
三つ葉の収穫時期とやり方
収穫時期は株が20cmほど大きくなったころに行います。若い三つ葉でも食べることができるので、20cmに満たないからといつまでも放置する必要はありません。必要なときに収穫するという方法で良いでしょう。やり方は茎をまとめてハサミで刈り取ります。
育て方のコツ・収穫の注意点
1度収穫した後もプランター栽培であれば株の根が残っていると下から新しい芽がでてきてまた収穫できます。そのために株は掘り起こしてしまわずに、株元から少し上の部分でカットして収穫するようにしてください。
真夏の三つ葉の花摘み
これは収穫とは少し違うのですが、夏になると白い花が咲き始めます。花が咲くと食用三つ葉として収穫できなくなってしまうので(栄養が種に取られてしまうため)つぼみの部分は枝ごとカットしてしまいましょう。
失敗なし!簡単三つ葉のプランター栽培7.増やし方
冬越も可能で何度も収穫できる
三つ葉は地植えにしても冬越しが可能な丈夫な植物です。収穫量に問題がなければそのままの株数で何度も収穫できるので収穫量の増やし方は簡単です。もっと株を増やしたい場合は種を取る方法もあるのでご紹介しましょう。
三つ葉の株は種を取って増やせる
夏に咲く三つ葉の花。この花を摘まないで育てることで種が収穫できます。この種をまくことでも三つ葉を増やすことができます。
三つ葉の増やし方時期ややり方
三つ葉の花をそのまま成熟させ、茶色くなったら収穫。種まきの方法は市販の種と同様に。発芽の適温を守れば好きなだけ増やせます。
育て方のコツ・増やし方注意点
種を自分で収穫しての増やし方。とても簡単な方法ですが風味などが市販の三つ葉とは変わって香りが薄かったり味もあっさりしていることが多いでしょう。色味を加えるという使い方なら良いですが、やはり三つ葉は香りも楽しみたいもの。種は市販のものを利用して育てるのがやはりおすすめ。
スーパーの三つ葉の特別な増やし方
市販の三つ葉の増やし方もある
スーパーで買った三つ葉は根までついていますね。根から少し上の茎まで残し食べたあと、清潔な水で管理することでもう一度水耕栽培で三つ葉を収穫することが可能です。
やり方と注意点
根と茎を3センチ程度残したものをコップなどに水を入れたものに付けます。水が汚れてきたら時々交換して新しい葉が出てくるのでそれを食べます。自宅での水耕栽培の三つ葉は生食には品質が心配なので、お吸い物など加熱処理する料理に使うことをおすすめします。
土に植え付ければ何年も収穫可能
1晩ほどスーパーで買った三つ葉の根を水につけたあと、畑やプランターに植え付けます。植え付け時期は真夏と真冬除くいつでもOK。害虫と乾燥に気をつけて管理。元気がなくなってきたり葉色が黄色くなってきたら肥料を与えて生えてきた葉を収穫します。上手に育てられればこの株でも数年の三つ葉の栽培をすることができるでしょう。
まとめ
三つ葉を種まきから栽培しよう
家庭菜園でプランターでも栽培が可能な三つ葉の育て方を見てきましたがいかがでしたか?春暖かくなって、霜の心配をしなくてよくなった頃から真夏を除き10月ころまでが適温的に三つ葉の種まきができる時期。上手に育てれば1年中三つ葉は自家栽培で賄うことも可能です。三つ葉栽培が気になるという方はぜひベランダ家庭菜園をはじめてみてはいかがでしょうか。
野菜栽培が気になる方はこちらもチェック
この他暮らし~のではいろいろな野菜の栽培方法や増やし方など解説しています。自分で作る野菜が気になるという方はぜひこちらも見てくださいね。

スイカの育て方は?家庭菜園初心者でも上手に収穫できる栽培のコツを解説!
夏を代表する味覚の1つであり、風物詩のスイカは品種を選ぶとベランダ家庭菜園という小さなスペースででも育てられる人気の野菜(果物)です。実は育...

ビーツの栽培方法は?種まきから収穫まで育て方のコツをご紹介!
ビーツはかぶのような形をしたまっかな野菜でサラダにすると赤くておしゃれなものが作れます。栽培の方法は難しいのでしょうか?はじめて育てるという...

ナスの育て方講座!植え方から収穫まで初心者でも上手に栽培できるコツを解説!
ナスの育て方はとても簡単。家庭菜園でも花が咲けばほとんどが実になり1本でもたくさんの収穫が得られる作物です。てんぷらや味噌汁など使い方バリエ...