【家庭菜園キャベツの育て方】特徴を知ろう!
家庭菜園が初めての方でもうまく育てられるようになるには、キャベツの特徴をしっかり知らなければなりません。そこでこちらの項目では、好む環境や苦手な環境、付着しやすい害虫、連作の注意を中心に紹介しています。
特徴をしればおのずと育て方もわかるようになってくるので、ぜひ目をとおしてください。
キャベツの特徴:好む気温や気候
キャベツは 15℃~25℃と涼しい気温や気候が好み。そのため冬の強さには強い方ですが、夏の暑さは苦手です。そのため温度の管理に注意をしないとすぐに枯れてしまいます。先ほど、初心者の方に「夏」と「秋」種まきをする育て方をおすすめしたのはそのためです。
キャベツの特徴:日当たりについて
キャベツは基本的に日当たりが良い場所を好みますが、注意が必要な時期もあります。種をまいて気温30℃以上になると発芽しにくくなるので、日陰で風通しがよい涼しい場所に移動させなければなりません。
発芽したら風通しがよく日当たりがいい場所での育て方に切り替えて大丈夫です。発芽前だけ日当たりによる温度管理を気をつけてください。
キャベツの特徴:好みの土壌
キャベツが好む土壌の性質は、弱酸性~中性です。そのためアルカリ性に傾いた土壌での育て方は向いていません。元々日本は酸性雨が降るため、特に整備していなければ土は弱酸性。日本の土壌はキャベツを育てるのに適しているといえます。
キャベツの特徴:連作について
野菜には連作に向いているものと、向いていないものがあります。キャベツは連作に向いていません。連作というのは、同じ野菜を同じ土壌で再び栽培をすることです。キャベツは連作をすると「連作障害」による生育に関わる根こぶ病などの病気にかかります。
連作をしたい場合
もし栽培が終わり再びキャベツを育てたい場合、土壌を変えれば連作は可能になります。畑であれば、アブラナ科を3年程度育てていない土壌を探し、プランターであれば土を丸ごとリセットさせましょう。
キャベツ以外の野菜を育てていた土壌でも、アブラナ科であれば「連作障害」は起きるので要注意です。
【キャベツの育て方】栽培時期別の収穫目安
キャベツの育て方で最初に知るべきことは、種まき時期と栽培時期です。種まきの時期は「春」「夏」「秋」の、年3回チャンスがあります。家庭菜園未経験の方は、温度管理のしやすさと害虫が少ない「秋」または温度管理がしやすい「夏」がおすすめです。
春まきの収穫目安
春まきの種まき時期は、2 月下旬~3 月中旬・6 月上旬~7 月中旬の2つです。2~3月に種をまけば、収穫をするのは3 月中旬~4 月中旬となり、6~7月に種をまけば、収穫をするのは梅雨や夏となります。
キャベツが発芽する適温は15~30℃なので、15℃以下になる気候の春まきの栽培は、難易度が少し高めの育て方です。因みにこの時期に収穫されたキャベツを「春キャベツ」といいます。
夏まきの収穫目安
夏まきの種まき時期は7 月中旬のみで、収穫をするのは11 月中旬~12 月中旬の冬の時期となります。植え付けてから約45日ほどでキャベツが収穫できるため、栽培時期も一番短いです。キャベツ栽培をじっくり楽しみたい方には、夏まき冬どりの育て方は向いていないといえます。
この時期に収穫されたキャベツは「夏秋キャベツ」です。
秋まきの収穫目安
秋まきの種まき時期は10 月初旬~11 月下旬のみで、収穫をするのは4月下旬~5 月中旬となります。害虫や温度の管理が一番しやすい時期。春に新芽がでて成長するまでは追肥もないので、育て方の手間もそれほどかかりません。
この時期に収穫されたキャベツを「冬キャベツ」といいます。
【家庭菜園キャベツの育て方】準備を整えよう!
家庭菜園でのキャベツの育て方の紹介・解説の前に、まず準備を整えましょう。こちらの項目では、畑・プランター、種や肥料、防虫対策グッズなど、必要な準備を紹介しています。
是非買いそろえて準備万端な状態で、楽しくキャベツを栽培しましょう。
キャベツの育て方①:畑orプランターの準備
家庭菜園でキャベツを育てる場合、畑かプランターどちらかの育て方を選ぶ必要があります。両方やってみたいという方は、畑とプランターの育て方を両立することも可能ですが、初心者であれば片方だけを選ぶ方がよいです。
畑の準備
畑を一から作るのか、元々ある畑で育てるのかにもよりますが、土壌や肥料の準備、そして土壌の性質のチェック、水はけ、日当たりを確認しなければなりません。キャベツが好む場所でなければ栽培するのは難しいです。
一から畑を作る場合は、場所選びを慎重にしましょう。
プランターの準備
キャベツの育て方をプランターにする方は、深めで大きなサイズのプランターを準備しましょう。大きいイメージがありますが、小ぶり品種もあるので育てたい品種によってプランターの大きさを変えるとよいです。
キャベツの育て方②:種や苗の購入場所
キャベツの種と苗は、ホームセンターで購入することが可能です。他にも種だけであれば、お近くの郵便局にも販売されています。ちなみに初心者の方は、種ではなく苗の購入をおすすめ。手間がかかる育苗をせずに済むので、比較的育てやすいです。
キャベツの育て方③:土と肥料の準備
キャベツの育て方で重要になってくる水はけや栄養は、土と肥料で決まります。水はけがいい土の準備も、栄養補給の肥料の準備もどちらも欠かせません。土は肥料入りで水はけに長けた野菜培養土をおすすめします。
自分で数種類の土を混ぜて作れますが、野菜培養土は非常に楽で使いやすいです。初心者から上級者まで幅広く愛用されているので、利用できるものは利用しましょう。
畑は耕して土壌づくり
畑の場合は、育苗中に耕して土壌づくりをしておかなければなりません。手順としては、キャベツを植え付ける2週間前に苦土石灰(1㎡あたり約100g)を全面にまいて耕します。1週間前になったら次は堆肥(1㎡あたり約2000g)と肥料を(1㎡あたり約100g)まいて耕してください。
キャベツの育て方で一番といっても過言ではないくらい、土壌づくりは大切な工程なので、丁寧に準備しましょう。
キャベツの育て方④:防虫ネットや寒冷紗の購入
キャベツの育て方で重要な害虫対策についての紹介です。キャベツは防虫ネットまたは寒冷紗の使用で、付きやすい「アオムシ」などの害虫被害から守ることができます。さらに寒冷紗は防虫の効果だけでなく、温度の上昇を抑制することも可能です。
キャベツは防虫ネットと寒冷紗で対策しながらの育て方が、一般的でありおすすめなので、必ず準備しましょう。
【家庭菜園】キャベツ種からの育て方!
こちらの項目では、キャベツの育て方について紹介しています。種まきから栽培までのキャベツの育て方に加え、育て方や収穫時に関する注意点やポイントを詳しく解説しているので、ぜひご活用ください。
また、栽培時期別の収穫目安についても解説しています。
キャベツの育て方①:2つの種まき方法
最初に解説するキャベツの育て方は、種まき方法と育苗についてです。種まきと育苗はキャベツの育て方で重要な工程。ここでしっかり手間をかけることが、上手に育ってくれる近道になります。
ちなみに育てやすいのはポットまきですが、以下の方法の解説を読んで挑戦したい方法でチャレンジしてみてください。
種まき方法:箱まき
1つ目に紹介するのは箱まきです。用意する箱は専用の「種苗箱」といわれるものを使用します。箱まきを行うために準備するものは、培養土、種苗箱、新聞紙、キャベツの種です。
まず種苗箱に培養土を入れたら、1㎝程度の深さの溝を、8㎝の間隔で作っていきます。作った溝に種を1粒ずつ1㎝の間隔でまいていき、5mm程度の高さになるように土を被せましょう。その上に新聞紙を被せて上から水をやって終了です。
種まき方法:ポットまき
2つ目に紹介するのはポットまきです。ポットはホームセンターや園芸店に置いてある、専用の黒いポットを使用します。ポットまきに用意するものは7㎝程度のポット、培養土、キャベツの種です。
方法についてですが、まずポットに培養土を入れたら、真ん中に直径3㎝の深さ1㎝の穴を掘ります。穴の中に3~4粒間隔をあけながらキャベツの種をまき、5㎜程度の高さに土を被せましょう。最後に水をやったら終了です。
キャベツの育て方!種まきのポイント
- 水やりはたっぷりの水を与える
- ポットまきは種が重ならないようにまく
- 発芽するまでは土が乾燥しすぎないように注意
キャベツの育て方②:水やりの量と頻度
キャベツは常に湿っている状態は根腐りの原因になるため、夕方には土が乾いてくる朝に水やりをします。こまめに水をあげなくてもいいくらいに、1回の水やりでたくさんの量を与えましょう。
特に苗を植え付けてからしっかりと根付くまでの最低7日間は、たくさんの水を与えるのが育て方の重要ポイントです。
上手な育て方ポイント!
- 頻度を少なく1回の水量は多く
- 植え付けた後最低7日間は特にたっぷりと水やり
- 根付いてきたら、水やりタイミングは土の表面が乾いて白っぽくなったとき
キャベツの育て方③:育苗について
苗の育て方は主に間引きと水やり。間引きというのは、生育がいい苗だけを残して余分な葉を抜き、元気に苗が育つようにするためのお手入れ方法です。種をまいてから3~5日ほどで発芽した後の育て方の紹介するのでぜひご活用ください。
箱まきの育苗方法
キャベツの発芽の育て方を箱まきにしていた方は、本葉が2枚になったら地床かポットに移植しなければなりません。地床育苗を選ぶ場合は、防虫ネットでトンネルを作らなければならず大変なので、今回は初心者におすすめのポットでの育苗方法を紹介します。
ポットまき・ポットに移植後の育苗方法
ポットまき若しくは、箱まきからポットに移植した後に行うポット育苗の方法の紹介・解説です。発芽してから1週間経過したら、2株になるように間引きします。本葉が2枚になったらどちらか生育が一番いい方を選んで残し、片方は間引きしましょう。
育苗期間は種まきした時期によって異なります。夏まきであれば本葉が5~6枚になるまで、秋・春まきであれば本葉が7~8枚になるまでです。
キャベツの育て方!育苗のポイント
- 育苗中の苗は害虫に狙われやすいため、防虫対策をしっかりする
- 間引きは一番生育がよい株を残すことを意識する
キャベツの育て方④:植え付け時期と方法
本葉が7~8枚になったときが植え付け時期。キャベツが植え付けできる場所は、プランターと畑です。植え付け方は同じですが、植え付ける前の準備がそれぞれ違っているので気をつけてください。
初心者におすすめの植え付け場所はプランターですが、自分に合う育て方をみつけましょう。
プランターへ植え付ける前に
キャベツをプランターへ植え付ける前の準備を解説します。まず最初に培養土をプランターの7分目くらいまで入れて準備しましょう。7分目にすることで、ウォータースペース(水が溢れて土などが流れないようにするスペース)を確保できます。
畑へ植え付ける前に
畑への植え付けの前に、まず畑の畝を作らなければなりません。畝の作り方は、畝に何列でキャベツを植え付けるのかによって変わります。1列にキャベツを植え付けるのであれば高さ 10cm、幅 50~60㎝、2列であれば高さ 10㎝、幅 80㎝です。
プランターと畑への植え付け方法
キャベツの植え付け方を解説します。まず根鉢の高さと同じ深さの穴を掘ってください。株間のスペースは、早生種であれば40㎝、中・晩生種であれば40~45㎝をあけます。次に根鉢を壊さないように優しく持って穴に植え付け、すきまを土で埋めましょう。最後に軽く根元を抑えてなじませ、水をたくさんやって終了です。
畑に植え付ける育て方は、次の項目で紹介する防虫対策が必要となります。
キャベツの育て方⑤:防虫対策をする
防虫対策を特にしなければならないのが、育苗中と畑へ植え付けた時です。育苗中の防虫対策は、育苗する場所に虫が侵入阻止できる対策をとる形となります。畑の場合は防虫ネットや寒冷紗を使用することで、防虫対策が可能です。
キャベツの育て方⑥:肥料(追肥)と土寄せのタイミング
追肥と土寄せのタイミングは、春まき・夏まきと、秋まきの2パターンに分けられます。春まき・夏まきの追肥と土寄せの1回目は、植え付けて2週間後、2回目は結球する前です。秋まきの追肥と土寄せの1回目は、春に新葉が出たとき、2回目は結球が始まる前となっています。
キャベツの育て方⑦:収穫方法
キャベツの収穫方法についてです。まず収穫する前に手で押して固くなっているか確認します。固くなっていれば収穫可能なので、結球を押しながら根元に包丁をいれて切り離してください。
冬キャベツの場合は収穫を急がなくても大丈夫ですが、春や夏は気温が高く腐りやすいことに加え、虫もたくさんいるので気をつけましょう。
収穫時の注意点
キャベツの収穫で気にしなければならないのが、「とう立ち」と「裂球」の2点。「とう立ち」とは主に冬越しの間の低温状態によって、花芽のついている茎が伸びている状態をいいます。「裂球」は収穫時期を過ぎてしまい外の葉が割れて腐りやすくなっている状態です。
上記2点の状態になると収穫ができないので、冬越しの温度管理と最適な収穫時期の見逃しがないようにしましょう。
【キャベツの育て方】注意すべき害虫
キャベツは害虫がつきやすい野菜。そのため害虫がつかないように育て方に工夫が必要です。キャベツに付きやすい害虫といえば「アオムシ」のイメージがありますが、他にも「ナメクジ」「アブラムシ」「コナガ」などもいます。
苗の状態で被害に遭って生育が悪くなることもあるので、防虫対策はしっかりしましょう。
家庭菜園のキャベツの育て方をマスターしよう
今回は家庭菜園で育てるキャベツの育て方を、初心者向けに紹介しました。初めての家庭菜園は戸惑いが多いかもしれませんが、この記事をぜひ活用していただき、キャベツ収穫の助けになれれば幸いです。ぜひキャベツ栽培のマスターを目指してください。
キャベツについて他に気になる方はこちらもチェック!
こちらの記事では、キャベツの栄養や美味しい食べ方、キャベツの美味しい簡単レシピを紹介しています。キャベツが無事に収穫できた際には、ぜひこちらで紹介しているレシピや美味しい食べ方を実践してみてください。

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