はじめに:人気の再生野菜をはじめよう
再生野菜とは手軽にはじめられる家庭菜園
ガーデニングや家庭菜園に興味があるけれど、やり方が難しそう・土いじりをする庭や広いベランダがない・成功するかわからないものにあまりお金をかけたくないなどはじめられていない理由はそれぞれあるでしょう。
そんな人におすすめなのが再生野菜(リボベジ)と呼ばれる育て方です。最近はじまったことではなく何年も前からやっている人も多い、簡単でお金のかからない野菜の育て方となっています。
育て方解説と収穫しやすい再生野菜の種類も
再生野菜はそれほど難しいお世話は必要ではありませんが、植物自体をはじめて育てるという方にはそれでも難しいと感じることもあるでしょう。
育てる植物の種類による再生野菜のやり方とそのコツ、初心者にもおすすめで手に入りやすくて育てやすい再生野菜の種類と交えて解説していきます。
再生野菜とは?初心者におすすめな理由
再生野菜とは?
まずは再生野菜とは何か?通常の種や苗からの家庭菜園とはどう違うのかというご説明からします。再生野菜は種や苗からではなく野菜そのものから葉や球根を収穫する野菜の育て方です。
庭があり土がすぐに手に入るという方は園芸店にいかずとも、捨ててしまうような生ゴミからもう一度食べられる野菜が作れるローコストな方法となっています。
再生野菜に適した野菜できない野菜
スーパーなどで買うことのできる野菜がすべて再生野菜できるわけではありません。詳しくは再生野菜のおすすめの種類でご紹介しますが、主に根まで付いて売られているスプラウト類・根菜類・球根野菜が比較的簡単に再生野菜として活用できます。
逆に向かないのはカットされた状態で売られている根菜類(だいこんの下だけなど)・じゃがいも(売り物は発芽しないよう薬処理されているため)などです。
再生野菜のメリットとは
再生野菜にどれほどの収穫を求めているのかにもよりますが、キッチンガーデンとして少し必要なものを収穫するという目的であれば、種や苗代金がかからずローコストでガーデニングできるのが一番のメリットです。
いろいろとお金をかけて準備をして失敗してしまうとショックが大きいですが、どうせ再生野菜だし失敗しても気にしないという気軽な気持ちでチャレンジできるのも初心者向けなよい点といえますね。
室内管理ならば時期を選ばない
また再生野菜のような小規模な家庭菜園であればキッチンの窓辺など日当たりのよいところで育てた方が欲しいときにすぐにカットして使えるので便利です。
室内栽培で再生野菜をそだてる育て方であれば、種まきや苗の植え付け時期などはほぼ気にする必要はありません。いつでもやってみようかなと思い立ったら始められるのも再生野菜のよいところといえますね。
簡単!再生野菜(リポベジ)の育て方5選
再生野菜の方法にもいろいろありますが、ここでは人気のある失敗しにくい5種類の野菜にスポットをあててその育て方とコツについて解説していきます。基本的な育て方は同じですがどこを使うのか・水耕栽培か土で栽培するのかなどは要チェックです。
再生野菜1.スプラウトの育て方
スプラウトとはご存知の方も多いでしょうが、かいわれ大根や豆苗などをはじめとする芽を食べる野菜のことです。
市販されている状態がすでに栽培されているときに近い形で売られているため、手軽に水耕栽培で普通より多くの芽を食べられるだけでなく、植物が成長していく様子も観察でき一石二鳥となっています。
再生野菜のやり方
スプラウト栽培は買ってきた野菜をすべて食べた残ったスポンジの状態を水耕栽培するだけです。少し深さのある皿などに水を張りそこにスポンジを浸して日当たりのよい窓際などに置いてください。発芽せず残った豆や種などからまだまだ芽が出てきてそれを食べることができます。
スプラウト再生野菜のコツ
コツは水をできれば毎日取り替えてあげること。日当たりのよいところに置くとコケが生えてくることがありますが、それほど長く栽培するものでもないのでこのコケは気にしなくて大丈夫です。とにかく水は定期的に交換してあげてください。
再生野菜2.根菜の育て方
根菜類の場合たとえば人参がまた増えることはありませんが、首の部分を水耕栽培することにより葉が伸びてきて薬味や彩り・乾燥させゴマやじゃこなどと一緒にして自家製ふりかけなどにも使用できます。
これらの葉も緑黄色野菜になりますのでβカロテンが含まれ、毎日積極的に摂取したい栄養素が豊富です。健康にもよい再生野菜の方法となっています。
根菜再生野菜のコツ
根菜類の再生野菜の育て方は水耕栽培でも土を使った方法でもどちらでもOK。根菜の部分を食べてのこった首から上のへたの部分を使います。
スプラウト同様皿に水を張り日当たりのよい窓辺に置く方法と、小さなプランターに土を入れ首を少し出すくらいに埋めて乾いたら水やりという方法でも葉が伸びてくるでしょう。あまり大きくは育たないので美味しそうだなと感じる色も鮮度も良い状態で収穫して召し上がれ。
再生野菜3.葉物野菜の育て方
葉物野菜にもいろいろありますが、その中でも達成感があるのがキャベツの再生野菜の挑戦でしょう。ここまで簡単と書きましたがキャベツの場合は通常の苗から育てる場合と変わりません。ただ苗代のコストがかからないものと考えてください。
キャベツではなく葉を食べる方の青ネギ・薬味ネギならばスプラウトと同様に水耕栽培で再生野菜が楽しめます。キャベツが難しそうだなという場合はネギから試してみるのもおすすめです。
葉物の再生野菜のコツ
動画ではキャベツの再生野菜を結球した形で収穫したいとチャレンジされている様子です。何度か大きな鉢やコンテナに植え替えをしたり、液肥を与えたりと手間はとてもかかっています。
コツはこの植え替えと肥料にあるでしょう。水耕栽培では無理ですので必ず土を使い鉢植えやコンテナ栽培で楽しんでください。もちろん日当たりのよいところに置くこともお忘れなく。
キャベツの結球には時期も大切
キャベツはご存知のとおり高原野菜といわれるくらい涼しいところで育ちます。だいたい気温は15-20度程度が成長適温といわれるので、このくらいの時期に外側の葉を大きく育てておくのがポイントです。
動画では8月末から再生野菜栽培をはじめて2月までの結果をまとめています。外側の葉の枚数を大きく20枚以上秋までに育てることができれば、キャベツの結球も夢ではありません。
再生野菜4.ハーブの育て方
ハーブ類は非常に生命力が強いため再生野菜向きの植物といえます。使用するハーブは茎がついていればほとんどのものが挿し木や水につけて根だしをしたあとプランターなどに寄せ植えしておけば、小さなハーブガーデニングも気軽に楽しめておすすめです。
ハーブ再生野菜のコツ
動画内でも触れられていますが、葉のみで売られているハーブは再生野菜には使えません。必ず茎があるものの茎部分、葉も多くある必要はありませんが、最低2枚はあるとよいです。ほかの葉は取って食べてしまい茎と葉2枚ではじめるのがコツとなっています。
その理由は葉が多すぎると水分の蒸発も多く根が生える前に水分不足で枯れてしまうことが多いためです。根だし・挿し木どちらの方法にもいえることなのでご注意ください。
再生野菜5.球根野菜の育て方
球根野菜とは玉ねぎやにんにくなど地下で根が太ってそれを食べる野菜を差します。動画では市販の玉ねぎからの再生野菜栽培の様子となっています。使用するのは玉ねぎの芯の部分だけなので他は食べてしまいましょう。
葉を食べるなら短期間で簡単に、玉ねぎとして収穫するなら8ヶ月くらい長い期間かかりますがそれだけ育て甲斐もありますよ。
球根の再生野菜のコツ
再生野菜栽培の育て方はキャベツと似ています。種や苗の代わりに市販の野菜の芯を使うと考えてください。動画では栽培開始が9月で収穫は5月となっています。葉を食べるのであれば屋外でなく室内のプランターで簡単に短時間に収穫できるでしょう。
しっかりと玉ねぎとして収穫するには定期的な肥料やりを繰り返します。プランター栽培であれば土が乾いたら水やりも忘れないでください。
初心者にもおすすめ!人気の再生野菜(リポベジ)
人気の再生野菜栽培をこれからはじめてチャレンジするという方におすすめな、簡単に短期間で収穫できる野菜をご紹介します。もちろんこれ以外にも同じように根がついたまま売られているような野菜ならば、植え付け時期などをネットで調べてそれに準じて行えば普通の育て方も可能です。
人気の再生野菜1.豆苗
簡単なだけでなく2-3回は収穫できるのでとてもコスパもよくスプラウトが食べられるおすすめの野菜です。豆苗は豆から芽を出しますのでその中の栄養を使って成長します。
そのため肥料などはまったくあげなくても日当たりと水の交換に注意をしていれば、市販品と同じようなものが簡単に自分で育てられて楽しいですよ。
人気の再生野菜2.ニンジン
ニンジンは再生野菜でニンジンを作ることはできません。そのかわりパセリに似ている葉は栄養豊富でちょっとした薬味などに使うのにピッタリです。育て方も切り口を下にして水に付けておくだけなのでとても簡単となっています。
もしニンジンそのものを再生野菜栽培したいのであれば、土に植え付け花が咲き種ができるまで育ててください。その種を収穫して種まきからニンジン栽培することになります。
人気の再生野菜3.薬味ネギ
ネギでも葉の緑色の部分をいただく薬味ネギは根付きのものであれば捨てずに水を入れてコップやプランターの土に植えておくだけで葉が再生して何度か食べることができます。
こちらも特に追肥は必要とせず市販の培養土なら充分収穫まで大きくなってくれるでしょう。プランター栽培ですとあまり放置すると大きくなりすぎて硬くなることもあるため、触ってみてやわらかくて美味しそうと感じたらカットして収穫してしまいましょう。
人気の再生野菜3.小松菜
小松菜も捨てるような根元の部分を土に埋めておくだけで、そこからまた葉が出てきてもう一度食べられる野菜です。こちらは小さな葉であれば水耕栽培でも良いですが、プランターでも培養土に植えて1ヶ月半くらいで市販のものくらいの大きさになり収穫までが早いので追肥の必要もなしでおすすめ。
葉物野菜の再生栽培注意点
栽培する時期によってはアオムシ被害が多い野菜です。春(冬も)から夏までは特に防虫ネットをして対策した方がよいでしょう。気にされないという方はそのままでも。最初の葉は食べずに内側のきれいな葉だけ食べれば問題ないです。
人気の再生野菜4.トマト
トマトは中に種がある野菜なので、その種から再生野菜をすることになります。種がある野菜もたくさんあるのですが、その中でもトマトの再生野菜は簡単で試されている方も多い人気の野菜。
成功率が高いことから誰でも育てられる再生野菜として初心者の方にもおすすめです。
トマトの再生野菜栽培の注意点
ただしトマトはガーデニングの趣味としてはよいですが、食べると元のトマトの味と違うものがほとんどです。これは品種改良によって(主にF1種)1世代だけ美味しいトマトがなる苗を作っているため。その種を使っても同じものは収穫できないのです。
またトマトはミニトマトであっても草丈がとても高くなります。そこに実がなりますので倒れる危険性も大いにあるのが注意点。育てる際には必ず支柱を立てて茎をしっかりと支えてあげてください。春から夏の屋外栽培が時期的におすすめです。
まとめ:手軽にできる再生野菜
スーパーの野菜で再生野菜を楽しむ
今回は再生野菜とはという基本的な情報からいろいろな野菜の育て方・おすすめの種類という流れで解説と紹介をしてきました。野菜の家庭菜園はお金がかかる・手間がかかる・収穫が難しそうというイメージを持たれていた方でも、自分にもできそうと感じていただければ幸いです。
普段は捨ててしまうものを再利用できるためとってもエコですし、何より植物が大きくなっていくのを見るのは非常に楽しくおすすめ。収穫までが早い葉物野菜などは子どもさんの夏休みの自由研究の素材にもよいですよ。
再生野菜が気になる方はこちらもチェック
今回は種や苗を買わない再生野菜についての育て方解説でしたが、暮らしーのではこのほかにもベランダや小さな庭でもプランターで栽培する季節の野菜やサラダに活躍してくれ収穫までも早いベビーリーフの育て方などいろいろな家庭菜園のやり方記事ご用意しています。

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