【長野県】上高地の宿泊施設11選！中心地・河童橋周辺でアクセスの良いホテルも紹介！

上高地は見どころ満載の名勝で登山の拠点

長野県の西北部に位置する上高地は、北アルプスの穂高連峰を間近に望む景勝地です。周辺には河童橋や大正池などの絶景が多く、また槍が岳や涸沢への登山拠点としても最高の立地で、観光客や登山客などで常ににぎわいます。

上高地が観光地として注目され始めたのは昭和に入ってからです。ただ、アクセスが未整備なこともあって、開発は急激には進みませんでした。徐々に知名度が上がるにつれて自然保護の動きも同時進行し、幸いなことに豊かな自然が今なお楽しめます。※この記事は20212年7月の情報によります

上高地の見どころを巡るには宿泊施設で泊まるべき

長野県の上高地近辺には絶景のビューポイント河童橋を始め、穂高橋、田代湿原、大正池、岳沢湿原、明神池など徒歩圏内に数々の見どころが集積しています。特別名勝と特別天然記念物にダブル指定された、一級品の観光地です。

せっかく行くならすべてを堪能したいもの。上高地は車の規制もあって、こういったスポットを巡るには泊まることが必須です。幸い上高地にはそのためのホテル、旅館、ロッジなどの宿泊施設が充実しています。質のいい宿泊施設をまとめて紹介していきましょう。

上高地の宿泊なら河童橋近辺のおすすめ5選

上高地の紹介には必ずと言っていいほど河童橋が出てきます。やはり上高地のシンボル・梓川にかかる河童橋に立つと、正面には絵のような穂高の山なみが迫り、周辺の焼岳や梓川の清流も間近に望めるポイントです。

河童橋は上高地バスターミナルから徒歩5分、宿泊施設や飲食店なども多い中心街です。そしてここに宿泊した翌朝、日の出前に起きて観光客がいない河童橋へ行くと、朝陽に染まる感動的な穂高が見られます。こんなメリットがある、河童橋近辺の宿泊施設をまとめました。

上高地河童橋近辺の宿泊施設①小梨平キャンプ場

自然の宝庫上高地に来たからには、その自然と直接触れ合いたいものです。それにはキャンプで宿泊が一番でしょう。河童橋から梓川の上流方向へ5分ほど行くと小梨平キャンプ場があります。8，9月の夏の間だけ宿泊予約が可能で、あとはフリーのキャンプ場です。

上高地バスターミナルから10分ほどで着くので、重いキャンプ道具運搬に不慣れな初心者でも大丈夫でしょう。キャンプ用品やバーベキュー用の食材などは、サイト内の売店でもレンタル、購入できます。

上高地の林の中のおしゃれな宿泊施設

小梨平キャンプ場は、梓川沿いの道を穂高、涸沢方面へ歩いた木立の中にあります。250ものサイトがあるので、景色がいい川べりや落ちつける林の中など、好きな宿泊場所を選んでください。キャンプに不慣れな家族なら、常設テントや9棟あるロッジでの宿泊がおすすめです。

調理が面倒なら、管理施設内の食堂・喫茶が利用できます。また、お風呂に入りたいのなら入浴も可能です。テントサイトやロッジなど、宿泊パターンごとに割り当てられた時間内に宿泊客限定での入浴になります。

上高地河童橋近辺の宿泊施設②上高地アルペンホテル

上高地アルペンホテルは創業が昭和29年という老舗で、リゾートホテルでは草分け的な存在でしょう。現在の宿泊施設は平成30年にリニューアルした気持ちのいいホテルです。市営の宿泊施設なので必要以上にゴージャスではありませんが、リゾートホテルとして評価が高い、上質なホテルになります。

ホテルの場所はバスターミナルの梓川対岸になり、ターミナルから河童橋を渡って左へ5分ほど行ったところです。宿泊して明神池や大正池周辺を散策するには最適でしょう。

上高地ならではのお得な宿泊プランも

ホテルの客室は洋室ツインがメインですが、和洋室、和室と好みのタイプが選べます。また、上高地らしい部屋ではハイカーズルームというのがあり、男女別の相部屋で二段ベッドの山小屋風の部屋に泊まるプランです。料金は和風会席の夕食と朝食付きで14,500円というお得価格です。

もう一つ、見どころの多い上高地の宿泊施設らしく、格安の連泊プランもあります。見どころをじっくり回ると2泊は宿泊したいので、そんな人にはありがたい宿泊プランといえるでしょう。

上高地河童橋近辺の宿泊施設③五千尺ホテル上高地

五千尺ホテル上高地は河童橋のたもとにあって、上高地を訪れる人はほぼ全員この前を通っているでしょう。周囲の自然と一体化して違和感がないのも、大正7年創業という老舗ホテルならではの風格によるものです。

ホテルの名前は立地する標高1,500m＝5千尺にちなむもので、梓川の流れに河童橋、北アルプスの山なみに囲まれた絶景の中の宿泊施設です。2018年に対岸の関連施設・パークロッジ上高地とともにリニューアルしましたが、施設内外ともに重厚さを保ちます。

上高地の自然の中で豚汁とフレンチを楽しもう

五千尺ホテルでの宿泊は、リゾートにふさわしい良質な洋室ツインが基本です。梓川や穂高連峰が望める河童橋側と、静かな自然の六百山側のどちらでも選べます。ディナーはレストランGRANDで、地元の食材を生かした本格フレンチが自慢です。

また、朝食に出される豚汁は、創業当初からの伝統的な定番です。松本のブランド卵や五千尺オリジナルのジャムなども朝食で味わえます。1階にあるカフェのスイーツや2階の五千尺キッチンのランチは、上高地名物として観光客にも大人気です。

上高地河童橋近辺の宿泊施設④パークロッジ上高地

バスターミナルから河童橋を渡ってすぐ左の上高地の有名ホテル・五千尺ロッジは、創業から100年目を迎えて関連の五千尺ホテルとともにリニューアル。ザ・パークロッジ（THE PARKLODGE）上高地になりました。

周囲の景観に配慮した山荘・旅館風の宿泊施設で、そこから受ける印象どおり飾らないカジュアルなリゾートホテルです。客室は8帖ある和室がメインで、ベッドのツインルームもヒノキの香る和テイスト、お得なシンプルツイン、二段ベッドルームなどが選べます。

パークロッジ上高地の食事は伝統のビュッフェ

五千尺ロッジの時代から、食事の形式はビュッフェスタイルで有名でした。地元の食材を使い、季節で内容を変える30種類を超える料理の中から好きなものを満足いくまで食べられます。特設キッチンからはできたての料理が出され、パティシエの特製デザートも見逃せません。

食事の後はゆったりした大浴場で、散策での疲れをゆっくりと癒してください。用意されたアメニティには細かい気配りが感じられます。部屋ごとの狭いユニットバスは、思い切りよく撤廃しました。

上高地河童橋近辺の宿泊施設⑤上高地西糸屋山荘

河童橋近辺の宿泊施設、4つ目は上高地西糸屋山荘です。バスターミナルから河童橋を渡って左に折れ、やがて見えてくる大きな三角屋根が目印になります。西糸屋山荘は大正時代に始まった登山客相手の売店が原点です。

昭和になって登山客の宿泊設備を整え、アクセスルートの整備につれて観光客の宿泊受け入れが増えて現在に至ります。前を流れる梓川の向こうは六百山や霞沢岳、背後には西穂高から焼岳までが望める、絶好のロケーションが自慢の山の宿泊施設です。

山小屋の雰囲気を感じる和室がメインで相部屋もあり

西糸屋山荘の宿泊室は40室あり、本館は洋室ツインが2室と和室が28室、別館は相部屋が10室という構成です。本館では展望により梓川側、穂高側を選べます。別館は低料金の相部屋タイプ・2食付1～1.2万円という宿泊プランが一人旅の方に人気です。

大浴場は穂高からの伏流水を使い、窓からは穂高を眺められます。また、ここのおすすめは食堂での昼食です。信州名物のおやきセット、山賊焼き定食が自慢で、若い腹ペコの方は、カレー・蕎麦の本当にすごい大盛をお試しください。

上高地の宿泊なら大正池近辺でおすすめ3選

大正池は上高地の南部下流にあり、梓川が大正4年の焼岳噴火でせきとめられた火山湖で、鏡のような水面に映る北アルプスの絶景が見事です。近くには草花で知られた田代池、日本アルプスを見出したウェストンにちなむ園地などがあります。

この近辺で宿泊すると、夏の日の出前だけの幻想的な朝もやの大正池が鑑賞できます。田代池の湿原から見る穂高も絶景で、夜は温泉や降るような星空を堪能してください。大正池からウェストン園地にかけての、おすすめ宿泊施設をまとめました。

上高地大正池近辺の宿泊施設①大正池ホテル

大正池ホテルは大正池の水際にあるシックなホテルです。上高地行きシャトルバスの停留所前で、これ以上ないアクセスの良さになります。宿泊室は洋室がメインで8畳和室とあわせて28室。池側と山側がありますが、せっかくなので池側を選びましょう。

大正池ホテルから梓川に沿って散策路を歩けば、約1時間で上高地の河童橋周辺に着きます。美しい穂高連峰や時折煙を上げる焼岳を見ながら歩く道は、上高地観光やトレッキングの出発点にピッタリです。

大正池の絶景鑑賞は一泊でも泊まるべき

大正池といえば、鏡のような水面を漂う朝もやの風景がとても有名です。これが見えるのは日の出前のわずかな時間ですが、大正池ホテルに泊まれば部屋の窓からこの絶景が簡単にみられます。また、夕日に映える赤い穂高の見事な姿も一泊しないと見られません。

ホテルがある大正池の周囲には人工光源がなく、夜は真っ暗です。星空を楽しむのには最適で、淡い天の川まできれいに見えるでしょう。春から夏にかけては、宿泊客向けの朝もや、星空の観察イベントも行われます。

上高地大正池近辺の宿泊施設②上高地温泉ホテル

大正池から上流の河童橋方向へ向かい、絶景の田代池、田代湿原を過ぎた中間地点の梓川沿いにあるのが上高地温泉ホテルです。木をふんだんに使った四階建てで、各宿泊室に作られた木製ベランダが特長的な和風のホテルになります。

江戸時代末期に開業した湯屋が、明治期に宿泊設備を増設して温泉宿として営業を始めました。ここには古くからたくさんの文化人が訪れ、上高地の絶景を美術や文学で表現しています。館内には本格的なギャラリーがあるので、宿泊したら必見です。

焼岳と梓川と六百山に囲まれた源泉かけ流し温泉

上高地温泉ホテルは、背後に焼岳、前には梓川、その向こうは六百山と霞沢岳という絶景の宿泊施設です。源泉は敷地内に3本あり、白い濁り湯が源泉かけ流しで楽しめます。大浴場には露天風呂もあり、宿泊なしの日帰り入浴も15時まで可能です。

客室は55室と多く、うち和室が47室もあります。旅館風の外観通り客室も和風で、温泉旅館の雰囲気が濃厚に感じられるホテルです。夕食はコースの他一品料理もオーダーでき、さらに翌日の散策用に弁当も用意してもらえます。

上高地大正池近辺の宿泊施設③上高地ルミエスタホテル

上高地ルミエスタホテルは、日本アルプスを世界に紹介した明治の宣教師W・ウェストンの定宿でした。近くには彼の業績を顕彰する碑があり、一帯はウェストン園地として整備され、穂高や焼岳を望む景勝スポットでもあります。

このホテルは大正池と河童橋の中間地点で、梓川ぞいに北アルプスの山並みを望むトレッキングコース上にあります。上高地の観光スポット巡りの序盤で、一泊してここを朝スタートすれば上高地のほぼすべてを堪能できるでしょう。
 

上高地の天然温泉かけ流しの宿でフレンチを堪能

上高地ルミエスタホテルは温泉ホテルです。敷地内の自家泉源から湧き出す温泉は湯量が多く、加水・加温なしで全館源泉かけ流しが楽しめます。大浴場から露天風呂、客室内湯まですべてが源泉100％です。

宿泊室は38室で洋室ツインがメインですが、10畳和室やトリプルなどのバリエーションも豊富です。ディナーはフレンチが自慢で、地元安曇野の食材を使った上高地フレンチを、信州ワインとともに楽しみましょう。なお、宿泊なしでも大浴場、レストランは利用できます。

上高地の宿泊なら奥上高地でのおすすめ3選

上高地の中心地・河童橋から梓川沿いに上流へ行くと、明神、徳沢、横尾といった奥上高地エリアに入ります。明神池の絶景や明神岳、穂高の稜線が近づき、珍しい草花や鳥にも出会えるでしょう。

河童橋近辺と比べると人も少なくなり、自分の思うままに景観を楽しめます。ただし、移動はすべて徒歩で、明神まで1時間、横尾までは約3時間の行程です。自然観察には最適なエリアですが、無理のない範囲で楽しみましょう。奥上高地での宿泊におすすめの宿をまとめました。

奥上高地近辺のおすすめ宿泊施設①朝焼けの宿明神館

河童橋から梓川沿いの登山・散策道を落葉松林を眺めながら約1時間歩くと、明神館が見えてきます。眼前にそびえるのは雄大な明神岳です。明神館に泊まって日の出前に明神岳を見上げると、山頂から赤く染まってゆく感動的な風景が見られます。

明神館から5分のところに一の池、二の池と呼ばれる美しい明神池があります。この池では、夏の早朝限定で見られる朝もやで有名です。しんと静まった水面に流れる朝もやに出会うと、神秘的ともいえる感動を覚えるでしょう。

朝焼けの宿明神館はやすらぎの山小屋風旅館

明神館は木造の山小屋風旅館です。部屋は和室で34室あり、うち8室は山小屋らしい相部屋タイプになっています。食事は和定食のみで、豪華なディナーはありません。予約制ですが、翌日の昼食用弁当が登山客に人気です。

昔ながらの山小屋風で、訪れるのは散策の観光客からトレッキング、本格的登山者までさまざまです。適度な人数なので河童橋のような混雑はありません。展望大浴場やウォシュレット、wifiも完備で快適に宿泊できる旅館です。

奥上高地近辺のおすすめ宿泊施設②徳沢ロッヂ

明神から梓川沿いにさらに1時間歩くと、視界が開けて徳沢に着きます。一帯は草原で小さな草花の群落がみられる開放的なエリアです。ここまでくると、奥穂高などの穂高連峰本体が見え始め、珍しい鳥や高山植物も増えてきます。

草原から少し外れた徳沢の森の木立にある、センスのいい建物が徳澤ロッヂです。形は山小屋ですが大きな二階建ての宿泊施設になります。ベランダ付き和室3室、洋室4室がありますが、メインは男女別の2段ベッドの相部屋です。

徳沢ロッヂはゆったりくつろげる山小屋

徳沢ロッヂにはカフェラウンジや大浴場、売店もあり、山小屋とはいっても寝場所だけの窮屈な宿泊施設ではありません。トイレは洗浄便座付き、相部屋以外には各種アメニティもそろっています。

徳沢ロッヂは登山基地として利用する人や、ここまでで下山する散策の人など、誰でも快適に宿泊できる施設です。ただし、浴場や売店などは20時までで閉まります。美しい山の朝を楽しむためにはやむを得ない、山小屋のルールです。

奥上高地近辺のおすすめ宿泊施設③徳澤園

穂高連峰が眼前に望める徳沢は、梓川に開けた草原・湿原エリアです。ここにある徳澤園は、ニリンソウが咲く草原と木立の中のキャンプ場に併設された、山小屋風宿泊施設になります。

徳澤園の歴史は古く、昭和の文豪・井上靖の「氷壁」に出てくる山小屋が前身です。ただ、そのままの姿を令和に残しているわけもなく、今は新しいタイプのおしゃれな山小屋風の宿泊施設として知られます。

おしゃれで斬新な発想からできた宿泊施設

徳澤園の部屋数は20室で、うち和室14、洋室3、相部屋が3という構成です。2名から4名以上のグループの利用を重視して、和室をメインに上質なこだわりの洋室を設置しました。

斬新なのが相部屋で、雑魚寝は廃止してカプセルホテル風のボックスが2段に並ぶ部屋です。相部屋といっても個人のスペースは確保されているので、雑音に悩むことなくゆっくり眠れます。また、自家菜園の食材がメインの夕食、男女別大浴場、広いラウンジなど、山小屋の域を超えた快適な宿泊施設です。

上高地に行ったら宿泊しないと後悔するかも

長野県の上高地は北アルプスの山中、標高1,500ⅿのところにあります。昔は容易に近づけないところでしたが、今では新幹線や高速バスで日帰りも可能になりました。アクセスしやすい河童橋近辺は大変な混雑です。

ただ、河童橋と梓川だけで満足されてはあまりにもったいない話です。この記事で紹介したように見どころはたくさんあり、その多くは宿泊しないと見られません。上高地へ行くなら宿泊して、夕映えや満天の星空、見事なモルゲンロートを楽しんでください。

長野県の観光情報が気になる方はこちらをチェック！

長野県はほとんどが山岳地帯で、美しい渓谷や温泉などの観光スポットが集積しています。上高地がある北アルプスに中央アルプス、南アルプスと3つの大きな山脈を抱えるし、木曽谷、伊那谷、軽井沢、野辺山などの景勝地、温泉地が豊富です。

数え上げればキリがないほど多くの名勝があり、歴史的な史跡も数知れず。たくさんの観光資源を持つ長野県に興味を覚えたら、下記の記事を参考にプランを考えてください。

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