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【初めての方向け】テント泊登山ガイド!その方法や必要なものなど、基本知識を解説!

山行でのテント泊の成功は、出発前の準備に掛かっているといえます。道具は日帰り登山の装備に加えてテントや寝袋などが必要ですが、さらにちょっとした工夫も必要です。夜が長く感じられるテント泊を快適に過ごすため、必要な準備と道具をご紹介するので参考にしてくださいね。
2021年7月7日
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目次

この記事で紹介しているアイテム

モンベルムーンライト

<ブラックダイヤモンド> コズモ250

コールマン(Coleman) 寝袋 コージーII 封筒型

初めてのテント泊は念入りな準備が必要!

出典:ライター撮影

テント泊で過ごす山での時間は特別に素晴らしい経験となります。山小屋泊も楽しいのですが、テント泊は大地に接するため自然のパワーをより強く受けられる気がするのです。

快適なテント泊には、普段の山行の装備に加えて泊まり道具が必要となります。もちろん重い荷物を一人で背負える体力も必要です。そこで今回は荷物を厳選して持っていくために、あると便利な小道具もご紹介します。(この記事は2021年7月5日時点の情報です)

テント泊の快適な過ごし方:事前準備

1.登山する山を決める

出典:ライター撮影

テント泊する山のレベルは、普段日帰りで山行している山よりも低い場所がおすすめです。テント泊では最低でも10キログラムもある荷物を一人で背負うことになります。そのため同じ山でも重装備になるテント泊での登山は、日帰り登山での身体への負荷がまったく異なるからです。

テント泊が初めての人は、テント場の確認などの基本知識をチェックしつつ軽い低山から始め、少しずつテント泊の経験や知識を積んでいくとよいでしょう。

2.テント泊の訓練をしておく

出典:ライター撮影

テント泊に必要な荷物を日帰り登山の荷物に加えると、7~8キログラムは重たくなります。そのためテント泊での山行は、歩行スピードが日帰り登山の倍かかると考えたほうがよいでしょう。

8キログラムほどの負荷が増えると歩けない人もいるかもしれません。テント泊を計画したら、実際にテント泊と同じ重さの荷物をザックに入れて近所を歩いてみてください。重さに慣れておけば実際のテント泊の山行も少し楽に感じられるはずです。

登山のベストシーズンもチェックする

テント泊する山が決まったら、いつ登るか時期を決めましょう。初心者がテント泊をするならば、やはりベストシーズンは山開き後となり、山頂付近でも暖かい日もある夏がベストシーズンです。

ただしベストシーズンということは他の登山客も多くなることが考えられます。テント場が込み合うため注意が必要です。ベストシーズンで条件のよいテント場を確保するためになるべく早めの現地入りをおすすめします。

3.必要なものを揃える

出典:ライター撮影

テント泊する山を決めた次は山行で必要なものや装備品を揃えてください。普段の山行の装備品や携行食・飲料水の他に、主に必要なものは次の内容となります。テント・シュラフ・マット・ヘッドライト・防寒服・3回分の食料と水・調理道具です。

日頃レインウェアを持参していない人は、テント泊の場合は必ずレインウェアも準備してください。必要なものや装備品を床に並べて確認すると不足しているものが分かりやすくなります。

山行する仲間と分担する

テント泊の装備品は、山行仲間がいる登山であれば分担することで軽量化を図れます。テントは分解してポールを持つ人とフライシートを持つ人を決めてください。夕食と朝食で使う調理道具や食料と飲料水も、それぞれ分担して持つなどの工夫が求められます。

道具は持ち主だけに持たせるのではなく、登山する全員で持ち運ぶことで結束力も高まるでしょう。

4.山での過ごし方を決める

出典:ライター撮影

テント泊は夜の過ごし方も工夫すると素敵な時間を過ごせます。テント泊の楽しみは、山での時間をゆっくり過ごせることにも見出せるのです。

夜は、ランプの下で暖かい夕食を食べる楽しみ、晴天時であれば星空を見る楽しみ、好きな本をじっくり読む楽しみ、友と静かに語らう楽しみもあります。もちろん何もせずに夜の静寂に耳を傾ける楽しみなど、山の夜での過ごし方はいろいろあるのです。

初回はガイドツアーに参加する

出典:ライター撮影

「テント泊はしたいけど初めてで不安……」という人は、テント泊をする有料の山岳ガイドツアーに参加するのがおすすめです。知識も経験も豊富なガイドが山行での注意点はもちろん、テント泊での装備品などの必要なものもアドバイスしてくれます。

とても勉強になるので、不安な人はガイドから得た知識を身に着けて、次回以降に個人でテント泊デビューをするのもおすすめです。

テント泊の快適な過ごし方:装備品の確認

1.テント


出典:ライター撮影

テント泊を快適に過ごすための最大の道具がテントです。テントは、自分だけのプライベートな空間を生み出す、山中の小さな家といえるでしょう。快適なテント泊をするためには、テントに断熱性・保温性・防水性・軽量性が求められます。テントを買う際はこれらの点に注意してください。

またテントの形には屋根型・家型・ドーム型・かまぼこ型がありますが、テント泊初心者は吊り下げ方式などの設営しやすいものがおすすめです。

テントの必須条件

テント泊初心者は設営のしやすいテントという他に、軽くてコンパクトなことも必須条件となります。もちろん、きちんとザックに収納できるものでなければいけません。

金銭的な余裕があれば、耐久性と軽量化を重視したテントがおすすめです。一人用テントないし二人用テントの平均重量は1.5~2.0キログラムとなります。ポールは折れることもあるため、ガムテープやつぎ用部品などの補修用具を必ず持参してください。

出発前に山行仲間と設営する

テント泊をするときは、出発前に必ずテント設営をしてみることが大切です。そのときは必ず共に山行する仲間と行ってください。

テントの設営を持ち主だけに任せてしまうと、当日現場でトラブルが生じる可能性もあるからです。山行する全員で設営方法を共有することで快適なテント泊ができることでしょう。

初心者のテント泊におすすめのテント

モンベルムーンライト

出典:Amazon
重さ軽め
重量1.49g

モンベルでイチ押しのロングセラー「ムーンライト」は、月明かりでも簡単にテント設営ができるモデルです。軽くてテント内は広々としており、混み合うテント場でもプライベート空間を満喫できる仕様になっています。

保水しにくい生地と蒸れにくい生地のダブル仕様で、初心者でも快適なテント泊になることでしょう。

2.シュラフ

出典:ライター撮影

基本的にシュラフは、テント場の最低気温を想定して選んでくださいメーカーによってシュラフの適用温度が明示されているので必ず参考にしましょう。

初心者のシュラフ(寝袋)選びのポイントは、シーズンや山の高さによって持参するタイプを決めることにあります。シュラフの素材は主に羽毛と化繊に分けられますが、羽毛は化繊よりも保温性に優れるため高価です。しかし化繊は濡れても速乾性が高いというメリットもあります。

シュラフの形「封筒型」と「マミー型」

シュラフの形には「封筒型」とミノムシのような「マミー型」があります。初心者におすすめの「封筒型」はゆったりした寝心地で、夏期の暖かい低山向けのシュラフです。連結できるタイプも人気があるので、家族で利用するときに重宝します。

頭もすっぽり覆う「マミー型」は身体にフィットし、高い保温性を期待できるタイプです。身体への密着度が高いため、初心者でも防寒対策を徹底するならばマミー型をおすすめします。

想定より寒いときの工夫

テント場の最低温度が想定よりも寒く感じるときは、上はセーターやフリースを着用し、下にはタイツや雨具を重ね着してシュラフに入ります。想定よりも暑いときはシュラフのファスナーを下げて手を出せばよいので、特に問題はありません。

シュラフは翌日の登山に疲れを残さないための安眠・快適性が求められる道具です。濡らさないようにシュラフカバーは、ゴアテックスなどの透湿性と防水性の高いものをおすすめします。

初心者のテント泊におすすめのシュラフ

コールマン(Coleman) 寝袋 コージーII 封筒型

出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon
重さやや重め
重量約2㎏

テント泊の初心者は封筒型のシュラフから始めて、慣れてきたら高山で活躍するマミー型のシュラフを購入するのもよいでしょう。

コールマンのシュラフはゆとりがあるため、普段の布団での寝心地に近づけたい人には更におすすめです。丸洗いもできることから、万が一汚しても洗濯機で安心して洗えます。

3.暖マット

出典:ライター撮影

暖マットは、地面からくる山岳地帯の冷気を緩和させるために必須の道具となり、シュラフの下に敷いて使ってください。

暖マットには一人用(全身・半身)やテントサイズのものがありますが、ダブルでエアマットやウレタンマットを敷いて防寒に備える人もいます。荷物がかさばりますが、これだけ準備すると確実に快適なテント泊となることでしょう。

4.ランプ

出典:ライター撮影

ヘッドランプは、テント泊を快適に過ごすための必須道具です。通常日帰り登山でも遭難時などの不測の事態を考えての携行が求められます。LED電池式か充電式の2タイプがありますが、山岳地などの低温に弱く、乾電池も併用できる充電式がおすすめです。

さらにテント泊の時間を素敵に演出してくれる道具は、ヘッドランプに装着するモンベルの「ランタンシェード」となります。テントの天井から吊り下げられるタイプが便利です。


懐中電灯とロウソクもあると便利

ヘッドランプの他に懐中電灯はテント泊でも便利な道具です。軽量でコンパクトな懐中電灯の中から好みのものを購入して持参してください。

ロウソクは太いものが一本あるとちょっとした暖房にもなるため、とても便利な道具です。ロウソクの灯を見ながらの談笑は素敵な経験になることでしょう。アルミホイルで包んで持参すると夕食時にはホイルが燭台になってくれます。使用時には火事を起こさないよう充分に気を付けてください。

初心者のテント泊におすすめのヘッドランプ

<ブラックダイヤモンド> コズモ250

出典:Amazon
重さ軽い
重量68.04g

こちらのヘッドランプにはセカンドスイッチが搭載されており、ONとOFFスイッチを直感的に操舵できます。

照射距離は72メートルで最大照度は250ルーメン、防水性にも優れており、テント泊で活躍してくれるコストパフォーマンスのよいヘッドランプです。単4アルカリ電池式となっています。

5.防寒服

Photo byPexels

真夏でも夜の気温がぐんと下がる山岳地では、予備も含めた防寒服は必須です。保温着としてフリースやウール混紡のセーターを用意します。セーターの注意点としてタートルネックではなく、体温が上昇しても熱を逃がせるVネックか丸くびにしましょう。さらにその上に着るライトダウンも用意してください。

パンツは保温性の高いダウンパンツが夕食時にも重宝します。寝るときはタイツやスパッツの他に靴下も履くとよいでしょう。

ウールの帽子と手袋

夏でも気温が冷え込むことが多い山岳地ではウールの帽子も必須です。耳を覆わない登山帽子は、寒い夜には冷えてしまいます。そのため耳もしっかり覆う毛糸の帽子を用意してください。

手袋は登山グローブとは別に軍手があると重宝します。また、ホームセンターなどで販売されている掃除用のゴム手袋も意外に暖かいのでおすすめです。

6.軽めのシューズ

Photo byHeliDm

テント泊では、テントを設営した後は遠くに移動するわけではないので、登山靴を脱いだほうが楽になります。テント場で快適に過ごすために、軽量でかさばらないシューズを持参するとよいでしょう。

テント場には岩や石がゴロゴロしている場所もあり、つっかけタイプのサンダルよりも足首を守ってくれるシューズをおすすめします。

7.調理道具とガス道具

出典:ライター撮影

テント泊での食事は大きな楽しみとなります。そのため、鍋やヤカン、フライパンの代用になってフタもセットの炊事用具のコッへルは必須です。初心者は、お湯も沸かせて調理もできる必要最低限の鍋タイプをおすすめします。テント泊の経験を積んでから増やしていくとよいでしょう。

携帯用のガスストーブは一般的な230グラムとなり、最大出力で約1時間は使用できます。料理の量と回数によりますが予備に2缶あると安心です。

食器・コップ

食器やコップはコッヘルの代用にもなる、アルミやチタン製で手つきのものが便利です。スプーンなどは、何かと重宝するフォーク・スプーンのナイフ付のセット品をおすすめします。箸・フォーク・スプーンの他に割りばしがあると調理にも使えるので便利です。

包丁はナイフで代用し、まな板もコッフェルのフタを使うなどの工夫をしてください。テント泊ではなるべく軽量化を図る必要があるので、代用品で済ませる工夫が求められます。

ナイフとフォークのセット

出典:ライター撮影

料理の準備で使うナイフは、缶切り・栓抜き・スプーンにフォークも付いているナイフセットも重宝します。さらにスプーンとフォークが分かれている種類のものであれば、1セットで2人が同時に使えるので便利です。

日帰り登山の際にも使えるので、初心者でも持っておくと便利なアイテムといえます。

マッチ・ライター

マッチとライターはタバコを吸わなくても、ガスバーナーに点火するときに必要なものとなります。自動で点火する調理道具でも点かない場合もあるため、念のために持参してください。

防水マッチも販売されていますが、コーティングされているので着火するにはコツが必要です。事前に着火させる練習を繰り返しておくことをおすすめします。

8.食料と飲料水

出典:ライター撮影


食事の準備は1泊ならば3~4回分の食事が必要になります。テント泊の理想的な食事は「軽量でかさばらない」「高カロリーで栄養豊富」「腐りにくい」「安価で捨てる部分が少ない」です。しかしすべてを実践するのは難しいため、できる範囲で実践してください。

目標地点で昼食となる場合は、時間をかけて凝った料理を作るのもおすすめします。汁物は最後の一滴まで飲めるものや翌朝のご飯でおじやなどに活用できるものが最適です。

手軽なご飯系のレトルト食品

レトルト食品には汚れが少ないご飯系の種類もあります。人気なのはドライフードとなり、おすすめは水かお湯を注ぐだけで作れる尾西食品の「おこわ」シリーズや「ピラフ」シリーズです。袋を器代わりにしてそのまま食べられます。

レトルトカレーやシチューならば、パンを持参すると最後まできれいにソースを食べられるため、非常に優秀といえます。

飲料水

テント泊での水は、山行中の飲料水以外に、3回から4回分の食事用の水が必要となります。作る料理によって事前に必要な分量を確認してください。

1人分の目安は、翌日の山行の飲料水も含めて2リットルを用意すると安心です。残り水は下山中に少しずつ捨てて荷物を軽くしてください。

9.携帯トイレ

携帯トイレは、日帰り登山でも各自必ず持参するようにしてください。テント泊の場合は、山小屋に併設しているテント場ではトイレがあることも多いですが、山行中でのトイレ時に必要となります。

近年は簡易トイレがあるテント場でも、ティッシュペーパーの″お花畑″や汚物が問題になっています。山によりますが登山口に携帯トイレの回収ボックスがある場合は利用し、回収ボックスがない場合は各自持ち帰ってください

10.チリ紙・ゴミ袋

出典:ライター撮影

山行に関係なく、チリ紙(ティッシュペーパー)は水溶性のものが基本となります。当然のことですがチリ紙は山に残さずに持ち帰ってください。小さめのゴミ袋を多めに持参して山行の間に分別しておくと、自宅に帰ってから捨てるのに便利です。

日常生活でもいえることですが、いつまでも美しい自然を残すためにテント泊の場合でも自分で出したゴミは必ず自分で持ち帰ってください。

11.古新聞紙

出典:ライター撮影

古新聞は丸々一日分の朝刊をザックの背中に入れて持参すると重宝します。ストーブの着火や燃料に使えますし、靴が中まで濡れた時に乾かすことも可能なのです。

調理時には雑巾の代わりにもなります。万が一のビバークのときにはシーツやタオルケットの代わりに身体に巻き付けて使うことも可能です。

テント泊で素敵な時間を過ごそう!

Photo byStockSnap

テント泊での最大の注意点は「防寒対策」にあります。防寒が上手にできないとよく眠れず、翌日の山行に差しさわりがあるからです。そのためテントはもちろん、シュラフ、暖マットは機能的なものを選んでください。服装を意識することも重要です。

夜が長く感じられるテント泊は、時間の流れをゆっくり味わうのも山での過ごし方の一つとなります。お料理はもちろん星空や夜の静寂も楽しみながら、最高の時間をお過ごしください。

テント泊での「山めし」が気になる方はこちらをチェック!

テント泊での最大の楽しみは、大自然の中で食べる「山めし」ではないでしょうか。そんなに凝ったメニューではなくても、美しい景色の中でいただくご飯は最高の味わいです。いろいろな美味しいメニューが紹介されているので、ぜひご参考にしてください。