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カブトムシにスイカをあげてはダメな理由
以前は、カブトムシのエサと言えばスイカという時代がありました。ですが、カブトムシはスイカをあげるのは本当のところ、どうなのでしょうか。
結論を先に言うと、スイカをカブトムシに食べさせるのはよくありません。なぜよくないのでしょうか。もちろんこれにはちゃんと理由がありますので、これから解説していきます。
カブトムシにスイカがよくない理由①下痢になる
カブトムシにとってスイカは決してよい食べ物とは言えません。スイカはカブトムシにとって水分が多すぎるたべものなので、それを食べるとカブトムシが下痢を引き起こしてしまいます。さらにスイカにはカブトムシに必要な栄養分があまり含まれていないので、エサにすると、下痢と合わせてカブトムシを弱らせる原因になってしまうのです。
カブトムシにスイカがよくない理由②不衛生になる
スイカを食べて下痢をすると・・・
スイカのような水分の多いえさを食べて、カブトムシがお腹を壊して下痢をしてしまうと、飼育ケースの中が不衛生になってしまうのでよくありません。下痢などしないよう、カブトムシの健康のためにも、飼育ケース内の衛生面にも十分に気を配ることが大切です。
スイカが腐ると・・・
えさとしてあげたスイカなどの野菜やくだものが腐ると、衛生上よくありません。腐ったスイカにコバエなどが発生する原因にもなります。カブトムシが腐ったスイカを食べてしまうことがないよう気を付けましょう。
呼吸を妨げる原因になる
不衛生な環境では、カブトムシの呼吸を妨げてしまう恐れがあります。スイカなどの水分の多いえさを与えていると、下痢の排泄物や、スイカなどえさそのものの水分で飼育ケース内の湿度が短期間のうちに高くなってしまうのです。
そうなると、過剰な水分のためにカブトムシの呼吸孔が詰まってしまい、呼吸不全を起こし、カブトムシが衰弱する原因になってしまいます。
カブトムシにあげてよいえさは?
おすすめのえさ①昆虫ゼリー
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昨今、お店に行くとよく見かけるようになった昆虫ゼリーはとても人気があり、おすすめのえさです。なんといっても蓋を開けて置くだけですから簡単でとってもお手軽。人気があるのもうなずけます。
スイカよりもずっとおすすめなワケ
昆虫ゼリーは、カブトムシの生態の研究に研究を重ねた結果、カブトムシに必要な栄養素をバランスよく含んでいて、カブトムシの好む風味になるよう開発されています。
水分もちょうどよく調整されていて、さらに、スイカなど生の食べ物に比べ腐りにくいというありがたい特徴もあります。カブトムシを飼育する上では理想的なえさといえるでしょう。
昆虫ゼリーにはどんな種類があるの?
お店の売場に行くと、最近はとてもたくさんの種類の昆虫ゼリーを見かけるようになりました。昆虫ゼリーは大きく分けると2つの種類に分けられます。ひとつは色が透明な黒糖系のタイプ。そしてもうひとつは、色が濁った高たんぱく質系のタイプです。
どのタイプを使うか①透明黒糖タイプ
自然界にいるカブトムシはクヌギや͡コナラなどの木の樹液をえさにしています。スイカのようなものを食べることはありません。
透明な黒糖系の昆虫ゼリーは樹液に近く、必要な栄養がバランスよく入っています。さらに、お求めやすい価格となっているので特に人気があるようです。
どのタイプを使うか②高たんぱく質タイプ
色が濁ったタイプはたんぱく質が多く添加されたタイプのものになります。ですから、栄養価が高めな分、透明な黒糖タイプのものに比べると価格もちょっと高めになっていることが多いようです。
使い分けをしてみる
普段あげるえさとしては、自然の樹液の味に近い黒糖系のものでよいでしょう。値段も安く求めやすいです。産卵期のメスや、カブトムシが弱ってきたときには、高たんぱく質系のものをあげるとよいでしょう。
最近は味もさまざまなものがあり、種類も迷ってしまうほどたくさんあります。カブトムシにも好みの味というのがあるかもしれないので、よく観察して時期や食べっぷりをみながら決めてください。
昆虫ゼリーを選ぶときのポイント
昆虫ゼリーを選ぶときは、なるべく栄養価が高く、添加物が少ないものを選びましょう。タンパク質をはじめ、栄養がバランスよく入っていること。
合成保存料、着色料、香料などの添加物を使用してないものが安心です。これについては、私たち人間にとっても同じことがいえそうです。
どのくらい食べるのか?
カブトムシは1日にどのくらいえさを食べるのでしょう?また、どのくらいあげればいいのでしょうか?昆虫ゼリー1個16gもしくは17gとして、1匹で1日1個といったところです。1個が30g、60gといった大型タイプのものや広口タイプのものもあります。
クワガタに比べてカブトムシの方がかなり大食漢で、産卵期のメスとなるとさらに大食いです。
与え方の工夫
カブトムシのメスは問題ありませんが、オスの場合はツノがあるので、容器が深いと最後の方が食べにくい場合があります。昆虫ゼリーには広口タイプのものもあるのでそちらもおすすめです。
また、方法の一つとして、ゼリーカッターなどで容器を半分にカットしても食べやすいので試してみてください。
どこで売ってる?
昆虫ゼリーは、ホームセンターのペット用品売り場などに置かれていることが多いです。人気があるので、夏になると特設コーナーも設置されたりして売られています。
最近は100円ショップなどでも昆虫の飼育コーナーがあったりしますので、そういったところでも手軽に買うことも可能。もちろん、ネットでも手に入ります。
スイカをあげていたのは過去の話
昆虫ゼリーがまだ一般的ではなかった頃は、スイカなどの野菜やくだものをあげていました。今では、昆虫ゼリーのような便利なものが簡単に手に入るようになりましたから、あえてスイカをあげる必要はなさそうです。
おすすめのえさ②水分の少ない野菜やくだもの
バナナ
昆虫ゼリー以外で野菜やくだものをあげたい場合は、なるべく水分の少ないものがよいでしょう。例えばバナナです。バナナは栄養価が高く、水分もそんなに多くない部類に入ります。スイカはよくありません。
りんご
リンゴもカブトムシが好むくだものです。リンゴは皮はむかずに、適当な大きさに切って皮を下にして置いてあげましょう。ただ、バナナ同様、生ものですから、腐りやすいので適度に交換するようにしてください。
おすすめのえさ③高たんぱくなえさ
高たんぱく質なえさを自作してみるのはどうでしょう。牛肉の脂身を加熱してドロドロに溶かして糖を加え、冷ましてゲル状にします。産卵前のメスは動物性のたんぱく質を必要としているので、このようなものを与えてみるのもよいでしょう。
カブトムシだけでなく、多くの昆虫にとって産卵前には動物性たんぱく質が必要なようです。そう考えるとスイカは栄養価が低いのでダメということもうなずけます。
おすすめのえさ④自分で樹液を作ってみる
野生のカブトムシは主として樹液をえさとしています。昆虫ゼリーはお手軽でよい手段ではありますが、もし手持ちのもので作れるなら、自分で手作りしてもよいでしょう。
作り方は簡単です。まず、水と黒砂糖をドロドロになるまで鍋で煮込みます。そして、それに焼酎とはちみつを混ぜて冷ましたら完成です。これを脱脂綿にしみこませて与えます。これは、野生のカブトムシを捕まえる時のしかけとしても有効です。
カブトムシにあげるとよくないえさとは?
水分の多い野菜やくだもの
スイカ以外にもカブトムシによくない食べ物はあります。例えば、きゅうりなどウリ科の野菜やメロンなどのくだものです。これらはスイカ同様、水分が多くて栄養価が低い食べ物なので、与えないようにしましょう。
栄養面だけでなく、飼育環境にも影響してきますので、スイカをはじめとした、水分が多く、腐りやすい野菜やくだものは極力避けた方がよさそうです。
砂糖水
水分の多いものといえば、砂糖水もあげられます。砂糖水もスイカなどと同じで水分が多く、栄養価が低いという理由で、よくないたべものです。こういったものはカブトムシにとっては決してよいものとはいえないので、なるべく与えないようにしましょう。
はちみつ
はちみつなど糖度の高いものも要注意です。口のまわりや体のなかで糖分が固まってしまうことがあります。そして、糖度が高いゆえにはちみつは粘度も高く、とても危険です。どうしても、という場合は水で薄めるなどしてください。
カブトムシがえさを食べないとき
食いしん坊のカブトムシですが、飼っていると、成虫がえさを食べないということがあります。主な原因として、一つは与えているえさがカブトムシの好みに合っていない場合。そしてもう一つは、カブトムシが弱っている場合の二つが考えられます。
えさがカブトムシの好みに合わない
人間も一人一人食べ物の好みがあるように、カブトムシにも個体によってそれぞれに好みがあるようです。こんな時は、いろいろなものを置いてみてカブトムシの好みを探ってみましょう。昆虫ゼリーでもメーカーや種類によって食いつきに違いがあります。
元気がない時の裏ワザ
寿命の場合は仕方がありませんが、その他何らかの理由でカブトムシが弱ってきて元気がなくなってきた・・・そんなとき、カブトムシブリーダーの間で以前からよく効くと言われている方法があります。
それは、ユンケルを使う方法で、使うのは中でも少し値段の高いユンケルです。これを脱脂綿などにしみこませてカブトムシに吸わせてあげます。これは案外よく効くようですから、カブトムシが弱ってしまった時にはお試し下さい。
えさ台はあった方がいい?
昆虫ゼリーをえさとして与える場合、飼育ケース内に置くスペースがあるなら、えさ台はあった方がよいでしょう。昆虫ゼリーがひっくり返ってこぼれてしまうのを防げるからです。
それに、えさ台がとまり木代わりにもなるので、カブトムシがひっくり返るのを防ぐこともできます。ひっくり返ると体力を消耗するのでカブトムシの寿命が短くなる原因にもなるのです。
カブトムシにスイカはダメなのか
カブトムシにスイカをあげるのはよくないというお話をしてきました。スイカのように水分を多く含む野菜やくだものや砂糖水を与えるとカブトムシが下痢をしてしまいます。すると、カブトムシの健康だけでなく、飼育環境も不衛生になるのでよくありません。
人気でおすすめのえさは昆虫ゼリーでしたね。カブトムシが元気で長生きできるよう、えさにも十分に気を配ってあげましょう。
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出典:unsplash.com