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渓流ミノーのサイズとタイプ、カラーをどう選ぶ?ミノーチョイスのコツを徹底解説!

渓流用ミノーは50㎜をベースに各社から色々なタイプがラインアップされバラエティーに富んでいます。しかし、どれを選び、どう使い分けるか?悩む方も多いのではないでしょうか?ここでは、渓流用ミノーを中心としたサイズの選び方や使い分けを解説してみたいと思います。
2021年7月19日
木下進二朗
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目次

渓流で使うミノータイプ

渓流のルアーフィッシングではシンキングミノーの出番が多くなります。しかし、このシンキングミノーも幾つかのタイプに分かれるので整理しておきましょう。

シンキングとヘビーシンキング

Jackson 奏
上 40㎜ 3.0g ヘビーシンキング
下 45㎜ 3.5g ノーマルシンキング

シンキングミノーとは文字通り「沈むミノー」です。自重が有りゆっくりと沈む為、飛距離が稼げて流れの中で飛び出し難い特徴があります。では、雑誌等でよく目にする「ヘビーシンキング」や「ファーストシンキング」の違いはなんでしょうか?実は正直に申し上げると、定義は存在しないのです。

発祥はボディの体積に対して仕込まれたウェイトの割合で、メーカーがシンキングかヘビーシンキングと銘打って市場に分かり易くしたものが始まりと思われます。
 

見分け方の目安

大方の目安としては40㎜台のミノーなら3.5g以上、50㎜台は4.5g以上、60㎜台は7g以上のウェイトであればかなりの沈下速度と成る為、「ヘビーシンキング」、それ以外は「ノーマルシンキング」と解釈して良いでしょう。

平打ち系

Jackson メテオーラー52(下) 同45(上)

平打ち系は昨今のトラウトフィッシングで最もポピュラーとなったタイプ。ボディのサイドが平らな形状をしている為、「フラットサイドミノー」とも呼ばれます。

トラウトがバイトする条件である、フラッシングを発生させ易く、ヒラヒラと木の葉が舞う様なイレギュラーなアクションが特徴です。

スライド系

Jackson 雫62V

トラウトの動体視力は並外れて高く、最盛期になるとどんなにリアルなミノーも簡単に見切りってしまいます。そこで、スライド系ミノーを使い、左右に大きく素早いスライドをさせる事で、スイッチを入れると同時にルアーを見切る隙を与えずにバイトさせる事が得策となるのです。

渓流で使うミノーサイズ

渓流で使うミノー:ベースサイズ


渓流釣りで使用されるミノーは50㎜を基準に考えられています。水生昆虫を主食とするトラウトにはやや大きいと思えるサイズですが、これには理由があるのです。

トラウトがミノーを襲う際、食性よりも好奇心や闘争心が働いていると考えられ、その本能を刺激する為にはある程度のサイズ感が必要となるります。大きすぎれば警戒され、小さければ相手にされない。トラウト達を刺激する丁度良いサイズが50~55㎜のミノーなのです。

 

「共食い」の性質も利用する

エサの少ない渓流域では稚魚を捕食する「共食い」も起こり得ます。自然界で捕食されやすいサイズもこの50㎜台の小さな魚達なのです。つまり50㎜台のミノーは、好奇心と食性のどちらにも作用するサイズと言えそうです。

ミノーのダウンサイジング

解禁当初の低水温の流れはコンパクトミノーの出番

50㎜が基準とは言え、釣りをしていて50㎜台のミノーには全く反応が無い事もしばしば起こり得ます。特に春先の低水温時や夏の渇水時には顕著に表れます。その様な時は、ミノーのサイズを少し小さくする『ダウンサイジング』が効果的です。

50㎜を基準とする渓流の場合、40~45㎜程度のサイズのミノーが適当でしょう。

低水温渇水の渓で45㎜ミノーにヒットしたアマゴ

低水温期や渇水時は、警戒心が強い為アピールの強すぎるミノーは逆に警戒心を抱かせてしまいます。その様な時は、なるべく自然界の生き物のサイズに近付ける事で反応が得られる事があるのです。

ミノーのアップサイジング

河原一杯に水量を有した流れ

渓流というと沢の様なか細い流れを想像する方が殆どでしょう。しかし、条件次第では水量が増しライトなタックルでは要所を攻め切れない事もあるのです。

特に雪代の発生や梅雨に入る5~7月上旬は、普段水の少ない河川でも潤沢な水量を保有しています。また、ダムの在る河川ではその下流側は放水の影響がある為、増水が長引く傾向にあるのです。
 

深い流れの低層に70㎜ミノーを通してヒットしたイワナ

水量多く流れの押しが強い状況では、ルアーが流されてしまいトラウトが反応するレンジまで届ける事が難しくなります。そこで、流れに負けないレンジキープ力を持つ優れたバランスのミノーを選ぶ必要が有るのです。

また、サイズの大きなミノーはアクションを起こす際に発する波動も強くなるので、トラウトがルアーの存在に気付き易くなると同時に闘争心を刺激してくれるのです。
 

渓流域ポイント別お勧めミノー


ザーザーと音を立てて流れる「瀬」。渓流釣りの代表的なポイントですが、流れが効いている為初心者には少し攻めるのが難しくも有ります。そこでお勧めしたいルアーが Jackson 奏45(シンキングミノー)です。

流れによってルアーのレンジが浮き上がりがちな瀬ですが、セミロングリップが自動的にレンジキープしてくれる為、トラウトのバイトゾーンをしっかりとトレースする事が出来るのです。

絶対的なポイントでもある淵。しかし、良さげに見えるのに意外と反応が無かったりする、ツンデレなポイントでもあります。

その原因の多くはレンジにあるのです。ルアーがトラウトのバイトゾーンに届いていない為、魚は居るのに反応させられていないケースです。

この様な場合はヘビーシンキングのミノーでしっかりとボトムにルアーを届ける事を意識しましょう。そして、なるべく移動距離の少ない平打ちアクションで動こうとしない頑固なトラウトを刺激する事が得策です。

 

その様なポイントと攻め方には Jackson メテオーラ52(フラットサイド系) がお勧めです。5gのウェイトがある為沈みが早く、ロッドを縦に煽る事で移動距離の短い平打ちアクションを簡単に演出してくれます。

反転流

トラウト達がエサを待ち構える時に定位するポイントである為、なるべく自然な流下速度でアプローチする事が重要です。その様な場合は沈下速度は遅めで尚且つ水平姿勢を保ちやすいミノーが良いでしょう。

 

石際の反転流にアーティストFR55をドリフトさせてヒットしたアマゴ。

Jackson アーティストFR55 は55㎜/4g(シンキングミノー)と絶妙なバランスでユラユラと自然な姿勢でフォールする為、食性にも訴えかける優れモノ。また、しっかり水を掴みレンジキープにも優れるので流れの中でも飛び出し難いのが特徴です。

ミノーイングにおけるカラーチョイス

言い伝えとは裏腹に、アカキンのミノーにヒットしたヤマメ。
当日は陽が差さず薄暗い天候だった…

その昔、『イワナは金、ヤマメは銀』と言われている時代がありました。しかし、実際のところゴールド系でヤマメは釣れるし、シルバー系でイワナも釣れます。では、なぜこの様な言い伝えが広まったのか考えてみましょう。

晴天


トラウトにバイトのスイッチを入れさせる要因のひとつが、フラッシングです。太陽光の届きやすい晴天の浅瀬では特に多くの光を使ってトラウトを刺激出来るしシチュエーションです。この様な場合は、ベイトフィッシュの輝きに近いシルバーベースのミノーがおススメです。
 

強いフラッシングにリアクションバイトしたイワナ。

雨天・曇天

太陽光が少なく薄暗い状況では、フラッシングの効果は薄れてしまいがちです。その様な時は、色味のある光。つまりゴールド系の輝きで視覚的なアピールが有効となります。

この項の冒頭で紹介した『イワナは金…』という言い伝えが広まったのも、岩陰の様な暗い場所を好むイワナがゴールド系のルアーに良い反応を見せた為ではないでしょうか?
 

木陰の暗がりでオリーブゴールドのミノーにヒット。

最後に

昨今の渓流ルアーフィッシングではミノーイングが最も釣果に繋がる釣り方である事は間違いないでしょう。その反面、マンネリ傾向にあることも否めません。ミノーとひとことで言ってもその種類やタイプ、サイズ、ウェイト、カラー等特徴は様々です。

また、同じルアーでも使い方によって全く別物となる事もあるのです。一度釣れたミノーにだけ頼るのではなく、色々なミノー、色々な使い方を試す事で新しい扉が開かれるはず。ミノーイングの更に奥の世界に足を踏み入れてみては如何でしょうか?

トラウトフィッシングが気になる方はこちらをチェック!

暮らし~のではこの他にもトラウトゲームのルアーチョイスについて解説している記事が多数あります。トラウトゲームのルアーチョイスに悩んでいる方はこちらの記事もおすすめです。