リビングファーム ミニ水耕菜園キットBR
サカタのタネ ルッコラ(ロケット) ハーブ
ハイポニカ 水耕栽培 液体 肥料 500ml
ルッコラの水耕栽培に挑戦しよう
古代ギリシャ・ローマ時代から栽培されてきたハーブ、ルッコラ。ゴマを思わせる香りとカイワレダイコンのようなピリッとした辛みが特徴で、サラダなどによく用いられます。
ルッコラは畑やプランターでの土耕栽培はもちろん、水耕栽培でも比較的簡単に育てられるハーブです。窓際など、室内に日当たりと風通しのよい場所があれば、気軽に無農薬で育てられますので、ぜひチャレンジしてみましょう!
ルッコラとはどんな野菜?
ルッコラはアブラナ科キバナスズシロ属の一年草植物です。別名ロケット(英語名はRocket、Arugula)とも呼ばれ、原産地は地中海沿岸になります。
発芽率がよく、種まきから収穫までは約30~40日間と比較的短め。目立った病気や害虫もあまりないので育てやすく、家庭菜園に人気の植物です。春に白色~クリーム色の花が咲き、開花した花も食べられますが、主にやわらかい葉を収穫して食用にします。
ルッコラの栄養
ルッコラは栄養価が高く、緑黄色野菜として知られます。βカロテンの他、ビタミンC、ビタミンKが豊富で、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどミネラル成分や鉄分も豊富です。
さらに、ルッコラに特徴的な辛み成分ですが、これはアリルイソチオシアネートといって、ダイコンやからしに含まれる辛み成分と同じもの。アリルイソチオシアネートには癌予防効果や抗菌作用、血栓予防効果が期待されています。
ルッコラの種類
ルッコラの仲間としてはワイルドルッコラが知られています。別名セルバチコ、ワイルドロケットとも呼ばれる植物です。ルッコラよりも葉の切れ込みが深く、水菜のような見た目が特徴。ルッコラと同じような風味ですが、ワイルドルッコラの方が辛みや苦みがやや強めで、ワイルドな印象になります。
ルッコラが一年草なのに対してワイルドルッコラは多年草です。一度植えると何年間か収穫できるのが魅力ですね。
水耕栽培での育て方
水耕栽培とは、土を使わない植物の育て方です。土耕栽培と異なり、土の代わりに栄養分(肥料)を溶かした水、「養液(培養液)」に根を浸し育てます。
家庭で行う水耕栽培のメリットは、日照条件と風通しのよい場所さえあれば室内の小さなスペースで気軽に始められること、天候に左右されにくいことなどがあります。また、虫の心配があまりないので、農薬に頼らず無農薬野菜を収穫できることも大きな魅力です。
ルッコラ水耕栽培での育て方(1)種まきの時期と置き場所
ルッコラの種まきに適したシーズンは春4~6月頃と秋9~10月頃の年二回です。寒さには比較的強いですが、暑さに弱いので夏は半日陰の涼しい場所で育てた方がよいでしょう。
種を植えてから収穫までの期間は約30~40日。育成に適した温度は15~20℃です。日当たりと風通しのよい窓際などの場所を選び、室内のエアコンの風が直接当たるような場所は避けるようにします。
ルッコラ水耕栽培での育て方(2)必要な物を準備する
まずは、ルッコラの水耕栽培に必要なものを準備しましょう。必要なものは、ルッコラの種、栽培容器、水耕栽培用の肥料、スポンジだけ、とシンプルです。土耕栽培のように重たい土や土を耕す道具類は必要ありません。
ルッコラの種
ルッコラの種を用意します。ルッコラは発芽率がよい植物なので、種から育てましょう。発芽の適温は15~20度です。園芸店やホームセンター、インターネットなどで入手できます。
サカタのタネ ルッコラ(ロケット) ハーブ
水耕栽培容器
100円ショップで手に入るタッパーのような容器でもいいですし、自宅にあるペットボトルを使って作ることも可能です。2リットルのペットボトルをカッターで加工し、底穴のないプランターのようにして使います。
ペットボトルやタッパーで作った水耕栽培容器はアルミホイルなどで覆って遮光しましょう。光が入ると容器内に緑色の藻が発生して生育が悪くなるので注意が必要です。
スポンジ
水耕栽培容器内に敷いて、種をまくスポンジを用意します。100均などで売っているスポンジでかまいません。3㎝角に切っておくと、後から株間を取ったり、スポンジ底面の位置を高くして根を伸ばしたりと、大きく育てたいときの植え替えに便利です。
水耕栽培用の肥料
土には植物が生長するのに必要なさまざまな栄養素があらかじめ含まれています。しかし、水にはこれらがありません。水耕栽培で土耕栽培用の肥料を使ってしまうと、足りない栄養分が出てきますので、必ず水耕栽培用の肥料を使いましょう。
水耕栽培では液肥を水で希釈して使います。市販されている液肥はパッケージに書かれている表示を参考にして、正しい手順と濃度で希釈して使ってくださいね。
ハイポニカ 水耕栽培 液体 肥料 500ml
水耕栽培キット
ルッコラなど家庭菜園向けの人気野菜は、水耕栽培キットが発売されていることもあります。水耕栽培に必要なものが一通りそろっている、専用キットです。こうした専用キットはデザイン性に優れ、野菜をおしゃれなグリーンインテリアとして室内に飾れる点も魅力です。
より確実に、失敗なく栽培したい人は、以下のような専用キットの利用を検討してみてもいいかもしれませんね。
リビングファーム ミニ水耕菜園キットBR
ルッコラ水耕栽培での育て方(3)種をまいてみよう
水耕栽培容器に3㎝角のスポンジを敷き詰め、3~4個ずつルッコラの種を重ならないようにまきます。スポンジにしっかりと水を吸わせ、3分の1が浸るほどの水を入れ、明るく風通しのよい窓辺に置いて育てましょう。
ルッコラは日当たりのよい場所で育てると味も色も強くなり、半日陰で育てると淡緑色の柔らかい葉になります。室内で育てる場合はガラス越しの採光になりますから、日当たりのよい場所を探してください。
ルッコラ水耕栽培での育て方(4)発芽したら
ルッコラの発芽は早く、室内でも種まきから2~3日で発芽します。5日程度で可愛らしい双葉が出るので、双葉が開いたら1回目の液肥を与えましょう。
水耕栽培容器内の余分な水を捨て、軽く水道水ですすいできれいにします。容器がきれいになったら水耕栽培用の肥料を説明に従って希釈し、スポンジが浸る程度に容器内に入れます。
ルッコラ水耕栽培での育て方(5)間引きと肥料
水耕栽培の間引き
発芽以降、育ちの悪い芽があれば適宜間引きを行います。ベビーリーフとして収穫する場合は多少混み合っていてもかまいません。
ただし、1株ずつを大きく育てたい場合は、本葉4~6枚に育つころに3㎝角のスポンジひとつにつき1~2株まで間引きましょう。間引いた葉は順次収穫としておいしくいただきましょう。
肥料と水の管理
1回目の水耕栽培肥料を与え終わったら、1週間に1回を目安に液肥を与えます。しかし、水が減っているようなら、1週間の期間を待たずに水耕栽培容器内の水を交換したり、液肥をつぎ足すようにします。まめに容器内を水道水ですすぎ、きれいな状態を保ちましょう。
水耕栽培ではいかに水をきれいに保つかがポイントです。夏場は特に水が汚れやすいので気を付けます。本格的な水耕栽培では、エアーポンプを使う方法もあります。
ルッコラ水耕栽培での育て方(6)収穫しよう
ルッコラの収穫の仕方には、ふたつの方法があります。育てながら外側の葉から摘んで少しずつ長く収穫する方法と、ある程度育てて一度に株元から切り取って収穫する方法です。
ルッコラの収穫の目安は草丈約15㎝ほど。小さな葉はより柔らかく、大きく育てるほど葉が固く、苦みが強くなります。
水耕栽培で大きく育てるコツ
わさわさと密集した状態で育て、ベビーリーフの状態で収穫してしまう場合は、収穫までの生育期間が短く、スポンジを植え替える必要もありません。
しかし、水耕栽培でも1株ずつをある程度の大きさまでしっかりと育てたい場合は、スポンジを突き抜けて下に伸びている根を大きくしてあげる必要があります。スポンジ底面の位置を水面より高くしてあげる工夫をしましょう。
(1)苗を植え替える
ペットボトルや市販のタッパーなどを使った容器の場合、容器の大きさに合わせた蓋を作ります。作り方は、まず発泡スチロールなどの板を用意し、容器よりもひと回り大きなサイズで切り取りましょう。切り取った板に株間10㎝ほど取って、直径2㎝程度の穴を開けます。
蓋に開けた穴に、発芽後10~14日経過し、根が十分育ったルッコラをスポンジごと差し込みます。
こちらはプラスチックのカップを使って株ごとに分けている水耕栽培の例です。同じようなものを500mlのペットボトルを使って作ることもできますのでご紹介しましょう。
500mlペットボトルを使った栽培容器の作り方
まず500mlペットボトルの飲み口がついた上部を切り取ります。切り口はテープなどで巻いて危なくないようにしましょう。次に、切り取った部分を逆さまにさして本体にさせば完成です。
容器が出来たら、ルッコラの苗をスポンジごとペットボトルの飲み口に差し込みましょう。後は、ルッコラの根の先が培養液に浸かるように水位を調整して育てていくだけです。なお、水位を高くすれば種まきからこの容器で育てることもできます。
(2)植え替えのコツ
植え替える際はルッコラの根を傷つけないように気を付けましょう。水耕栽培容器に希釈した液肥を入れ、ルッコラの根がつかるようにします。ただし、水面とスポンジ底面の間には空間が残るように水位を調整します。根は呼吸しているので、根が空気にふれている部分が必要です。
15㎝以上の食べ応えのあるサイズになったら根元からハサミなどで切り取って収穫しましょう。
ルッコラの食べ方
収穫したルッコラの食べ方としては、香りや風味を活かし、生で食べるのが最もポピュラーです。そのままサラダに使われることが多く、カルパッチョやピザ、生ハムと合わせるメニューも定番となっています。
生食以外にも、炒め物やパスタの具、サンドイッチの具にしてもOK。野菜やソーセージと軽く炒めたり、生ハムとルッコラの組み合わせでサンドイッチに挟めば、おしゃれでワンランクアップした料理に仕上がりますね。
まとめ
以上、ルッコラの水耕栽培についてご紹介しました。日当たりと風通しのよい少しのスペースがあれば、簡単に始められるのが水耕栽培のよい所です。栽培容器もペットボトルを使ったり100均の容器を活用するなどすればより気軽ですね。
自分で育てたハーブの味はきっと格別です。室内で、グリーンインテリアとして楽しみながら収穫まで期待できる、ルッコラの家庭菜園にぜひ挑戦してみましょう!
その他の野菜の水耕栽培が気になる方はこちらをチェック!
水耕栽培で育てて収穫が可能な野菜は他にもたくさんあります。ルッコラ以外の人気野菜に興味がある方は以下の記事を参考にしてみてください。役に立つ情報が豊富に掲載されていますよ!
水耕栽培におすすめの野菜10選! 室内で簡単に育てられる種類をご紹介!やり方も!
水耕栽培で野菜を育てる方法をまとめました。また、水耕栽培で育てやすい野菜も10種類紹介しています。水耕栽培は、野菜を収穫するためだけでなく、...
水耕栽培におすすめの植物10選をご紹介!簡単に育てられる方法もご紹介
準備物が少なく、室内でも簡単に取り組める水耕栽培向きな植物をご紹介します。水耕栽培は土などで手を汚すこともなく、水と肥料と容器さえあればすぐ...
出典:ライター作成