ユーパトリウムとは
ユーパトリウムは、キク科のこのクリニウム属の多年草の植物です。原産国はアメリカ南東部やメキシコで、ブルーや白、ピンクや紫の花を咲かせます。
自生しているユーパトリウムは主に森林や茂み、河川や池などの場所で見かけることがあり、草丈は50㎝から100㎝ほどです。
ユーパトリウムはキク科でもあり、育てやすいことから、自宅の庭や鉢植えで楽しまれています。耐寒性や耐暑性も特に問題はないので、初心者でも育てやすい植物です。
ユーパトリウムの花の特徴
ユーパトリウムは、7月から10月に開花時期を迎えます。茎の上の花序を出す咲き方で、キク科だけあってキクにもよく似た花です。
細い花びらが35個から70個密集する形で開花し、花冠から雄しべの花柱が長く突出しています。花の色は青紫や白が多く、葉は卵型のような三角形をしているのです。
茎は、紫色を帯びており、細い毛に覆われています。よく花を咲かせて地下茎によって、どんどん増えて行くので、花壇などに植えると華やかです。
ユーパトリウムの由来
ユーパトリウムは、現在はコノクリニウム属に分類されていますが、元々は、フジバカマと同じユーパトリウム属たったため、現在でもユーパトリウムと言われています。
日本では切花として販売されていましたが、耐暑性や耐寒性があることから、苗や鉢植えとしても販売されるようになり、現在では花壇や寄せ植えなどでも活躍しています。
また、ユーパトリウムは思いやりやためらいという花言葉も持っているので、切り花として贈り物にしてみるのもおすすめです。
ユーパトリウムの種類と品種
ユーパトリウムの種類には、アトロプルプレウムがあります。草丈が2mほどになる品種で大きいのが特徴です。赤い花が特徴的になっています。
他にもレッドドワーフという種類は、アトロプルプレウムと比べると草丈は低いですが1mほどです。
さらにユーパトリウムチョコレートという品種もあり、和名ではマルバフジバカマと言われています。暗紫の入ったダークグリーンの葉と紫の茎が特徴的で、白い花を咲かせるのが特徴です。
ユーパトリウムの育て方
ユーパトリウムの育て方は比較的手間がかかりません。ユーパトリウムの好む環境は、日当たりがよい場所や明るい日陰です。苗で植え付けを行う場合は、3月から4月の時期に植え付けを行います。
ユーパトリウムは、地植えで栽培するととにかくよく増えます。その為、株と株の間をとって植えるようにしてみて下さい。また、茂ると他の植物の日差しを遮ることもあるので、場所選びは大切です。また風通しをよくするための剪定も行って下さい。
ユーパトリウムに適した用土
ユーパトリウムは、水はけがよい用土を好みます。水はけが悪い用土だと、根腐れを起こすことがあるので、注意が必要です。鉢植えで栽培する場合は、市販の草花用の腐葉土や赤土と腐葉土を合わせて用土を用意してみて下さい。
鉢植えの場合は、場所の移動が可能ですが庭植えの場合は日当たりがよい場所を選びます。また、庭へ植え付ける場合は腐葉土や堆肥を混ぜて水はけをよくしておくのもいいでしょう。水はけさえよければ、その後の手入れも簡単です。
水やりと肥料
ユーパトリウムの水やりは、あまり過湿状態も嫌うため、庭植えの場合はあまり水やりは必要ありません。しかし鉢植えの場合は、表目の用土は乾いてきたら、しっかりと水やりを行います。
ユーパトリウムは増やし方も簡単で丈夫な植物なので、肥料は特に必要ありません。生育が悪い場合は、肥料を与えてもいいですが、与えすぎると増えすぎてしまうので、注意しましょう。肥料を与える場合は、緩効性のある化成肥料を使うのがおすすめです。
摘芯をしよう
ユーパトリウムは、草丈がどんどん高くなるので、30㎝ほどに成長したら、摘心を行うのがおすすめです。草丈ではなく、枝数を増やすことで、見た目も美しくなります。草丈を整えることで、花が咲いた時にボリュームがあり、見栄えもよくなるのです。
また、ユーパトリウムは病気や害虫の心配もないので手入れが楽な植物です。育て方を行う際は、過度な草丈などを抑えるだけでほぼ手間もかからないでしょう。ユーパトリウムは初心者でも手軽にチャレンジできます。
開花後の手入れ
ユーパトリウムは、開花後に花をそのままにしておくと、余計な栄養が取られてしまう上に、見た目も悪くなります。その為、開花後は花を摘み取るようにしてみて下さい。
開花している姿は美しいですが、枯れてしまうと、花が見苦しくなってしまうので、枯れた花から順番に摘み取ると綺麗な状態を保つことができます。
また、生育が良すぎて根から芽が伸びてくるようなら根から芽を抜き取って数を調整することも可能です。
植え替えしてみよう
ユーパトリウムは、とにかくどんどん増えていきます。その為、株が混みあってきたら、植え替えを行うのがおすすめです。最初の植え付けの際も大きめの鉢で育てるのがおすすめですが、さらに大きくなったら、鉢も大きくしましょう。
肥料を与えなくても次から次へと増えるので、植え替えも大切な作業になります。また、植え替えの際に、増やし方にチャレンジしてみるのもおすすめです。すぐに根から数を増やすので、定期的に植え替えを行ってみて下さい。
ユーパトリウムの増やし方
ユーパトリウムは多年草でもあり、耐寒性もあるのでどんどん増えていきます。その為、植え替えの際などに株分けをするのがおすすめです。
株分けに適している時期は3月から4月で、株をいくつかに分けて他の場所や鉢に植え付けてみて下さい。株分けによる増やし方が1番簡単なので、初心者でも株分けにチャレンジしやすいです。
他にも挿し木による増やし方があります。挿し木の場合は、5月ぐらいの暖かい時期に行うのがおすすめです。
挿し木による増やし方
ユーパトリウムを挿し木での増やし方を行う際は、茎の先端を切り取って、挿し穂にします。後は下の葉を取り除いて水揚げをしてから用土に植え付けするのです。
この際、水やりをしっかり行い明るい日陰で管理します。用土の水を切らさないようにしっかりと管理することで発根するので、その後庭や鉢に植え付けしてみて下さい。増やし方が簡単なのもユーパトリウムの魅力なので、数を増やして庭を彩ってみてはいかがでしょうか?
ユーパトリウムの冬越し方法
耐寒性や耐暑性のあるユーパトリウムの冬越しは簡単です。栽培場所は暖地や温暖地の場合は冬越しの準備をする必要はありません。
地面が凍ってしまうような寒冷地での栽培の場合は、ユーパトリウムの用土の上に敷き藁や盛り土をして、凍結を防いで下さい。
鉢植えでの育て方の場合は、凍結しない場所に鉢を移動させるか鉢を土の中に埋めるような対策を取るのもおすすめです。基本的にユーパトリウムの芽吹きは遅いので、ゆっくりと冬越しさせましょう。
冬のユーパトリウム
冬のユーパトリウムは、まるで枯れている様に見えます。地上部は枯れているように見えますが、土の中では宿根し、春が来るのをじっと待っています。
冬の時期は枯れてしまったと思うこともありますが、春になると再び芽吹き、どんどん成長していくのも特徴です。毎年毎年、株の数は増えていくので、場所を増やしたり、間引いたりしながら長く楽しんでみて下さい。冬越しさえ覚えておけば、毎年楽しめるのもユーパトリウムの魅力です。
ユーパトリウムの楽しみ方
ユーパトリウムは寄せ植えとしても楽しむことができます。育て方も簡単なので、寄せ植えにして部屋のインテリアとして飾ってみるのもおすすめです。
寄せ植えにする際は、同じユーパトリウムの色違いで楽しんでみるのもいいでしょう。白のユーパトリウムと青のユーパトリウムを寄せ植えにすることで、涼し気な印象になります。
寄せ植えにする際は、どうしても草丈が出てしまうので、切り戻しを行うことが大切です。また、鉢のバランスを見て植え替えや株分けを行いましょう。
花束として楽しむ
ユーパトリウムは、元々切り花として親しまれていました。その為、花束にしてみるのもおすすめです。自宅で栽培したユーパトリウムを摘んで、花瓶に挿してみるのもいいでしょう。
ユーパトリウムは、丈夫なので切り花としても長期間楽しめます。また、切り花の場合は他の花と合わせてみるのもおすすめです。小さな蕾や花びらが他の花を引き立ててくれます。
自宅で栽培した、ユーパトリウムを摘み取って、飾ったり友人へのプレゼントにしてみるのもおすすめです。
ドライフラワーにしてみる
ユーパトリウムは、ドライフラワーとして楽しむこともできます。ユーパトリウムはドライフラワーにしても綺麗に花の色が残りますです。
ユーパトリウムをドライフラワーにする際は、水がなくなると茎が下向きになってしまうので、吊るすような形でドライフラワーにしてみるのがおすすめです。
ドライフラワーにすることで、長期間ユーパトリウムの花を楽しむことができるので、たくさん咲いた際にはドライフラワー作りにもチャレンジしてみて下さい。
たくさん育てて楽しみ方いろいろ
ユーパトリウムは、どんどん数を増やしていく植物でもあります。そのまま株分けをしたり鉢を大きくして愉しむこともできますが、切り花やドライフラワーなど違った楽しみ方をできるのも魅力です。
たくさん育てたユーパトリウムの花は、鉢植えだけではなく、いろいろな楽しみ方をしてみて下さい。
まとめ
ユーパトリウムは、キク科の植物で育て方も簡単なので、初心者にもおすすめの植物です。苗で植え付けるとどんどん宿根で数を増やしていくので、植え替えや株分けなどを行うようにしてみて下さい。
多年草でもあり、冬越しをさせれば翌年も綺麗な花を咲かせてくれます。株分けだけではなく挿し木や種によっての増やし方もあるので一度育てたら数を増やすことも簡単です。
手軽に植物を栽培してみたい人は、耐寒性や耐暑性もあり増やしやすいユーパトリウムはを育ててみて下さい。
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