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紫色の花が美しい、ムラサキクンシランの育て方講座!乾燥に強く枯らしにくい!

梅雨の時期、美しい花が見ごろになるのがアジサイとムラサキクンシランです。こんもりとしたアジサイとは異なり、凛とした姿は梅雨の季節に爽やかさを与えてくれます。乾燥に強くガーデニングにもおすすめのムラサキクンシランとはどんな花か、特徴と育て方をご紹介します。
2021年6月21日
こなみん504
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目次

ムラサキクンシランとは?

Photo by kuribo

ムラサキクンシランとは、学名をアガバンサスといい、南アフリカ原産の乾燥に強い植物になります。クンシラン」という名前が付いていますが、君子蘭の種類ではありません。まして蘭の分類でもなく、ヒガンバナ科に分類される植物になります。

多年草で株分けをすることで増え、畑や道端でも咲くほど、丈夫で育て方が簡単です。一つの株で紫色の美しい花をたくさんつけるのが特徴的で、日本の寒い冬の季節も乗り越えることができます。

原産国とムラサキクンシランの品種

Photo by yamada*

ムラサキクンシランの原産国は南アフリカで、日本には明治時代に観賞用として輸入されました。ムラサキクンシラン、学名アガバンサスはその後日本で品種改良もされ、園芸用では多品種の花がつくられています。

花の色は紫ですが、品種によっては白に近い紫や青に近い紫があり、原種のアフリカヌスの花は少し青が強い紫色です。花びらの形や大きさも様々で原種は20種類以上、世界中では300種類以上の品種があります。

アフリカヌス

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日本に入ってきた最初のムラサキクンシラン「アフリカヌス」は、少し青みの濃い紫色の花です。花の先は漏斗型で背丈は50~60㎝くらいまで成長します。

暑く乾燥した場所を好み、原産国の南アフリカでは山岳地帯に自生する植物です。ムラサキクンシランには冬でも枯れない常緑種と冬は枯れる落葉種がありますが、アフリカヌスは常緑種になります。

プラエコクス

Photo byvizyweb

世界で最も栽培されている品種で、背丈は80~100㎝まで成長します。花は薄紫で、ガーデニング用として販売されているムラサキクンシランの多くは、プラエコクスから改良されたものです。

代表的な品種では、小型にして鉢植えに人気のプラエコクス・ミニムスと、逆に一株で50以上の花をつけることができる豪華なプラエコクス・オリエンタリスがあり、日本で最もよく見かける品種です。

フローレプレノ

Photo byPitsch

フローレプレノは、プラエコクス・オリエンタリスの変種で、花びらが開かないのが特徴です。ずっとつぼみのままという花が珍しいため、その後多くの品種を作る原種となりました。

フローレプレノの元となったオリエンタリスは、同じ紫でも色の種類が豊富で、白っぽい薄い紫から濃い紫、青に近い紫まであります。フローレプレノは路地植えでも越冬できる、寒さに強い品種です。

リリプット

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リリプットは小型で花付きが良い品種です。鮮やかで濃い青紫の花をつけるリリプットは、狭い庭にも鉢植えにピッタリのサイズで、育て方も簡単なガーデニングしやすい花になります。

リリプットは落葉種で、寒い季節は地上部分が枯れてしまいます。寒冷地では根の部分を腐葉土でしっかりと盛り土してあげましょう。庭に地植えする時は、日当たりの良い場所で育ててください。


イナペルツス

Photo bymfuente

イナペルツスは、ムラサキクンシランには珍しく特徴的な色で、薄い紫から白になります。つぼみの時は上向きに、花が咲くと下向きに咲くという特徴もあり、成長の過程が楽しい花です。

形も色もユリやスイセンのように見える花で、涼しげに見えると人気です。冬は根の部分だけが残り、地上部分は溶けるように枯れ春を待つ落葉種になります。

ムラサキクンシランの育て方

Photo byCapri23auto

ムラサキクンシランは南アフリカ原産のアガバンサスという植物です。道端や畑に自生しているくらい強い植物で多年草になります。簡単に育てることができるため、ガーデニング初心者におすすめです。

常緑種のムラサキクンシランは、緑の葉をつけて冬を越すことができますが、落葉種のムラサキクンシランは、根の状態で冬を越します。それでは、ムラサキクンシランの育て方のご紹介をしましょう。

植え付けに適した季節と植え方

Photo byNennieinszweidrei

ムラサキクンシランの植え付けや植え替えの時期は、日本では年に二回あります。関東地方よりも西側なら3~4月、寒冷地なら6月までの春と、9~10月の秋です。球根を地植えする時も同じ時期に植えましょう。

球根を地植えする時は、15~20㎝間隔で地面に穴を掘り、球根の頭が土の上から少し出るような深さに植えます。株を植えるときも、鉢から地面に植え替える時、株分けをして植え替えをするときも、この時期がおすすめです。

栽培に適した土と肥料

Photo byJing

ムラサキクンシランは、南アフリカのやせた土地でも元気に育つ植物のため、あまり肥料をあげる必要はありません。普通の庭土でも育ち、市販の草花用培養土で十分です。球根を植えるときのおすすめは、赤玉土とバーミュキライトを7:3の割合で混ぜた土になります。

ガーデニングで地面に直接植えるときは、ほとんど肥料をあげる必要がありません。鉢植えのときは、開花前の4~6月と9~10月に置き肥をします。月に数回液肥をあげるのも有効的です。落葉種のムラサキクンシランは冬の間だけ培養土で覆っておきましょう。

日当たりと水やり

Photo byannawaldl

ムラサキクンシランの原種は、アフリカの乾燥した暑い場所育ちです。そこで日当たりのよい水はけのよいところを選び置いてあげましょう。地植えの場合水やりは不要ですが、雨が当たらない場合は、土の乾き具合で水やりをしましょう。

日陰が苦手で、日当たりが悪いと花が付きにくくなります。鉢植えで育てる場合は、日当たりのよいところに置き、土が乾いたら水をたっぷりと与えてください。春の成長期は、特に多めに水をあげましょう。

開花の時期

Photo bymatthiasboeckel

ムラサキクンシランの開花は、5月半ばから8月上旬になります。ちょうど梅雨の時に咲く花になるため、地植えの花にはそれほど水やりをする必要はありません。開花すると花の向きが変わるという品種もあり、楽しむこともできます。

開花の前は少し多めに水をあげますが、日本の梅雨時はムラサキクンシランにとって過湿になってしまうこともあります。たくさんの花を楽しむためにも、庭で育てる時は水はけのよい場所を選んで育ててあげましょう。


病気・害虫と注意点

Photo by harum.koh

ムラサキクンシランは、病気や虫にも強い植物です。しかし日本の土は南アフリカと違い、水気が多く含まれている場所があります。湿気に弱く、水はけが悪いと根腐れを起こしてしまうため、水やりには注意をしましょう。

ムラサキクンシランにとっての害虫は、アブラムシになります。庭先や畑で自然に育てている場合は、テントウムシがアブラムシを退治してくれるかもしれません。しかし、鉢植えでは柔らかい蕾にアブラムシが付くことがあります。様子を見て防虫しましょう。

株の植え替えと増やし方

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ムラサキクンシランは、株が増えやすく株分けがしやすいのが特徴です。株分けや植え替えは、植え付けの時と同じ季節に行います。手や園芸用のハサミで丁寧に株分けをし、新しい鉢や地面に植えていきましょう。

株分けによる植え替えも、植え付けと同じ法法で行います。多年草なので根がしっかりとしていれば、株がどんどんと大きく成長し、次の季節には新しい芽が出ることでしょう。放置していても、次の季節には新しい株から花をが楽しむことができます。

冬を越す方法

Photo by Konstantin Leonov

ムラサキクンシランには、冬でも葉をつける常緑種と、冬は根だけになる落葉種があります。どちらも多年草になりますが、原産国が南アフリカのため常緑種は寒い季節には弱く、日本の寒冷地では不向きになります。それぞれの特徴を知って品種を選んで下さい。

地上部分が枯れてしまう落葉種の方が、寒さに強いようですが、根元が凍結しないように腐葉土などで上から覆ってあげましょう。庭に地植えする時は、日当たりの良い家の壁際に植えると、家の暖かさで地面の温度もそれほど下がらないようです。

ムラサキクンシランの分類

Photo byCollectingPixels

ムラサキクンシランはヒガンバナやネギ、クンシランのように、一本の茎の先にたくさんの花が付くのが特徴的な単子葉植物になります。いずれもヒガンバナ科に入る植物で、その中でユリ科やネギ科に属していたこともあります。

ヒガンバナ科

Photo by houroumono

ムラサキクンシランは、ヒガンバナ科アガバンサス亜科やアガバンサス属に分類されます。ヒガンバナ科にはヒガンバナ亜科、ネギ亜科、アガバンサス科があり、ヒガンバナのように一本の茎の先にたくさんの花をつける特徴の単子葉植物ばかりです。

以前の分類はネギ科やユリ科に属していたこともありました。日本産の亜種は品種改良により南アフリカ原産と異なる品種もあるようです。現在の新エングラー体系という分類では、原種はヒガンバナ科アガバンサス亜科やアガバンサス属になります。

クンシランとムラサキクンシランの違い

Photo by Neoadam(네오아담)

「クンシラン」という名前の付く和名「紫君子蘭(ムラサキクンシラン)」ですが、「君子蘭」とは違う分類になります。これはアガバンサスが日本に渡ってきたとき、その姿がクンシランに似て、花が紫だったことが由来です。

クンシランも蘭科ではなく、アガバンサスと同じヒガンバナ科に分類される花で、クンシラン属という分類になります。ムラサキクンシランと同じアフリカを原産とし、多年草で根の姿も似ているようです。違いは花の色や形、育て方、開花の時期になります。


ムラサキクンシランの花言葉

Photo byToniaD

ムラサキクンシランの花言葉は、学名からも推測することができます。ムラサキクンシランには「アガバンサス」という学名がありますが、この名はギリシャ語の「アガぺ(愛)」と「アントス(花)」が由来と言われます。

その名から「愛の花」にちなんだ花言葉が多く「ラブレター」や「恋の季節」といったものがあげられています。英語でも「Love letter」という花言葉があり、ほかにも「恋の便り」や「優しい気持ち」「情熱」といったものもあります。

青紫の花の花言葉

Photo bymatthiasboeckel

ムラサキクンシランの中でも、はっきりと青紫色をした品種は、その姿から「知的な装い」「実直」といった花言葉もあります。花言葉で相手に気持ちを伝えるとき、ムラサキクンシランの花を贈ってはいかがでしょうか。

ムラサキクンシランを育ててみよう

Photo byPastorG

ムラサキクンシラン、学名アガバンサスは南アフリカ原産の過酷な自然に強い植物です。梅雨から夏の暑い季節に開花し、日本では道端や公園でも見かけることができます。多年草で育て方も簡単、ガーデニング初心者にもおすすめの植物です。

狭い庭の家やベランダ、どんな場所でも育ちやすい特徴があります。手間もかからず簡単に育てることができるムラサキクンシランです。青紫の美しい花を庭の風景の一つにし、梅雨の季節や暑い季節を、爽やかな気持ちで過ごしてみませんか。

多年草の植物が気になる方はこちらもチェック

Photo byPitsch

多年草の植物は、長く楽しむことができます。ムラサキクンシランと同じ多年草の植物はたくさんありますが、それぞれが美しく特徴的です。自分好みの多年草を探して、ガーデニングを楽しんではいかがでしょう。