はじめに:話題の人気フルーツペピーノの種類
ペピーノは家庭菜園で育てられる種類か
ペピーノというフルーツをご存知ですか?スーパーマーケットなどの小売店でも見かけることが多くなった、日本でも栽培可能な果実(フルーツやサラダに用いる)です。形は卵型のころんとしたかわいらしい形をしているペピーノは、種類もいくつかあり見た目や実の味などにも違いがあります。
ナス科植物ということで栽培は簡単ではありませんが、いくつか簡単にする方法を実践すれば十分家庭菜園で育てられるレベルです。
ペピーノ栽培は鉢植えを室内管理で
通常ペピーノは苗を春に植え付けて秋まで育てます。収穫時期は2回ありますので、1本の株でもたくさん食べられるので十分でしょう。しかし中にはペピーノの株を冬越しさせたいという方もいらっしゃいます。そんな方には冬場は室内管理をおすすめです。
栽培の前に知りたいペピーノというフルーツのこと
ペピーノの育て方の前にまずは、この家庭で育てられるフルーツのニューカマーについての基本的な情報や、味・食感・植物としての特徴やおすすめの栽培品種の紹介から御覧ください。
ペピーノの基本情報
科・属 | ナス科 |
原産地 | ニュージーランド |
英語名/学名 | pepino melonやmelon pear/Solanum muricatum |
栽培難易度 | 普通からやや大変 |
ペピーノの味や植物の特徴について
ペピーノはその英語名を見ると食感や味が想像しやすいフルーツです。ペアとは洋梨のことでペアやメロンに似た果実の味や食感であることがわかるでしょう。別名をロイヤルカスタードともいわれる甘いくだものです。
またペピーノの植物としての特徴についてですが、元々多年草に分類される果物でありながら、耐寒温度が足りず日本の冬には耐えてしまう1年草扱いとなっているところが栽培にも関係するものとなっています。
人気の高いペピーノの種類は
ペピーノには意外とたくさんの種類があります。ゴールドNo.1という品種は早生で甘みもあり料理だけでなく、果物としても家庭菜園で楽しめる人気種。
このほかミスキもニュージーランドでは家庭菜園種として育てやすい種類で、矮性種というところが人気の理由といわれています。種類によって果実も生食用・調理用・甘いもの・甘くないものといろいろありますので苗選びのときに種類をよく確認してから購入してください。
苗や種まきから育てるペピーノの育て方
それでは早速種まきや購入した苗・自分で前の年から育てた苗を使ってペピーノを栽培していきましょう。ペピーノの育て方にはいくつかのコツが必要となる場面がありますので、注意して育ててくださいね。
ペピーノが好む日当たり
日当たりのよい場所を好む植物であるため、春から秋の気温ならばペピーノは日光がよくあたる屋外での管理となります。おすすめは1年で株を終了させてしまうやり方ですが、冬越しをされたいという方は室内の明るく温かい場所に置いてください。
ペピーノの植え付けと植え替え
一般的にペピーノ栽培は苗を購入して育てはじめます。前述でも触れましたが屋外で育てる場合は1年草扱いのため自家採種の種を使って翌年も育てることになります。
室内管理であれば冬越しして同じ株を翌年も育てることもできますが、連作障害が出てきますので必ず植え替えをするか株分け・挿し木での株の更新をおこなってください。
連作障害とは
植物には育てることによって土の質を変えてしまい続けて育てるには栄養が不足する・病気の発生率が高くなる・特に作物の場合は実りが減るなどの不具合がおこります。
これを連作障害といいますが、土を変えることで回避することが簡単にできます。一度使った土は何年か休ませておくことで再利用が可能となるでしょう。
ペピーノの用土は
前年にペピーノなどナス科の植物を育てていた土は絶対に使わないでください。連作障害が現れやすい植物です。植え付け・植え替えには新しい野菜用の培養土を使うのが初心者にも安全で失敗しづらい方法としておすすめします。
自分で土を配合される方であれば、赤玉土と腐葉土に油かすなどの有機肥料を規定量混ぜ合わせたものを用土としてください。
種まきの時期と発芽率
種まきは気温が22度以上25度前後が発芽率が上がる適温で、春がおすすめの季節となります。そのままでは発芽率が低いため、一度冷蔵庫などで低温処理をして眠らせておいたものを蒔くことで回避します。
種まきのやり方
覆土は軽く、土は種まき用の清潔で肥料分のないものを使いましょう。発芽まで1ヶ月近くかかりますので発芽が気になりますが掘り起こしたりせず、気長に土の乾燥に注意しながら水やりを時々してお待ちください。
ペピーノの日常管理
ペピーノはとても成長が早いので水や肥料もたくさん必要とします。土が乾燥したら十分な量を与えるのが水やりのコツ。
ただしペピーノのような果実をいただく植物は大きくなる時に水をあげすぎると破裂したり味が薄くなったりという現象がおこります。このときだけは水やりをやや控えめにしてください。
肥料は有機肥料を与える
ペピーノの成長期である期間は定期的に肥料をあげてください。あげる種類は有機肥料で完熟させた骨粉がおすすめ。土の量に対して規定を超えないようにして3-4回あげるのが一般的なやり方です。秋は9月くらいに与えたらそのあとは必要ありません。
ペピーノの耐寒温度など
ペピーノの体感温度は5度と高めです。日本の冬はよほどの暖冬の年でも屋外での栽培ができる地域は限られるでしょう。10度を下回るような気温になったら室内管理に切り替えてください。
置き場所は明るい窓際が適していますが窓際は早朝には気温がマイナスになる場合もありますので、夜には窓から離れた場所に移動させるのがポイントです。
冬越しさせる時は剪定もおこなう
この植物は1年のうちに2回収穫時期を迎えますので、それが終わるごとに剪定をしてあげることで脇芽を増やし次の収穫量が増えます。特に秋の収穫が終わったあとは必ず剪定をしましょう。
やり方は高さを15cm程度に切り詰める・古い傷んだ枝は切り取ってしまうこの2つに気をつけます。
ペピーノの増やし方
ペピーノの株株分けすることはできず一般的には株の更新は挿し木でおこないます。冬以外の季節で真夏を除き春か秋におこないましょう。ペピーノの挿し穂として使うのは脇芽でやり方はトマトと一緒です。
伸びている脇芽の摘心を兼ねて試してみてもよいでしょう。分岐しているところを根元からカットして葉を3枚程度に減らし、大きな葉であればさらに半分にカット水差しして発根させたものをポットにあげて秋か翌年春に苗として使います。
まとめ:鉢植えでペピーノを育てよう
ペピーノの増やし方は簡単
ペピーノは暑さにも寒さにも弱いのに加えて、ナス科ということで連作障害も出やすく栽培には手間がかかります。よほど栽培がお好きという方を除いては、自家採取の種をまいたり脇芽で挿し穂を作って新しい苗で更新していくのがおすすめのペピーノの育て方です。
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ペピーノはスイカやメロンのような果物(野菜)です。暮らしーのでは今回ピックアップしたペピーノのほかにも家庭菜園で楽しめる果物(野菜)の育て方についてもたくさん記事をご用意しています。こちらも是非見てくださいね。

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出典:https://photo-ac.com/