はじめに:フェニックスの気になる冬場管理法は
大きさが特徴的な観葉植物フェニックスの木
フェニックスという木の名前を聞いたことがありますか?フェニックスは知らなくてもヤシの木といえば、誰もが聞いたことがある南国を代表とする植物です。
フェニックスとひとくちにいってもさまざまな種類があって、中には室内で鉢植えで育てる観葉植物として扱われるものも。珍しい木を家に置きたいという方には気になる存在でしょう。
フェニックスの木は日本の冬で枯れるのか
一方大きさの都合から庭に地植えにしたいという方にとっては、温かい地域や国に生えているフェニックスの木が寒さの厳しい日本の冬には耐えられないのではないか?と枯れることが心配ではないですか?
庭に地植えしてフェニックスの木を育てられるのか。できるならどんなことに注意したらいいのかなど温かい国の観葉植物を日本で育てる方法についても詳しく解説していきます。
フェニックスの木について
フェニックスの木の日本での管理方法・育て方を解説する前に、フェニックスの木について基本的なことをお話しましょう。
フェニックス木の基本情報
科・属 | ヤシ科ナツメヤシ属 |
原産地 | インドシナ |
英語名/学名 | Roebelen palm/Phoenix roebelenii |
育て方難易度 | 中級者から上級者 |
育てやすいフェニックスの種類
カナリア諸島原産であるカナリーヤシやインドなど原産のナツメヤシが耐寒性も高く日本での地植えでも栽培可能なフェニックスの種類となっています。
小型なものをお探しであればシンノウヤシは耐寒性こそ低く室内でしか育てられませんが、あまり大きくならない種類としておすすめです。
フェニックの木の特徴
フェニックスの木の特徴は何といってもその葉の形と付き方にあるでしょう。種類によって幹の高さ・大きさ太さなどには違いがあるものの、ヤシの木の仲間はどれもその先端部分に放射線状に広がる大きな葉が付いていて目立ちます。
また性質的なフェニックスの木の特徴は温かい地域原産の植物である割に、乾燥しすぎを嫌う傾向が高い観葉植物です。室内栽培の場合は特にこの点に注意してください。
フェニックの花言葉は「躍動感」
フェニックスの花はあまり注目されませんが、しっかりと咲きますし花言葉も決められています。この植物の花言葉は躍動感。扇型の大きな葉が中央から放射線状に開いていく勢いのある樹姿は、この躍動感という花言葉がぴったりですね。
フェニックスの木の育て方
それでは早速フェニックスの木の管理方法・育て方を解説していきましょう。フェニックスの木は実は日本でも育てることができる耐寒性の高いカナリーヤシなどの種類が存在するため、栽培されている方も少なくありません。
美容室などの内装にこだわる店舗の鉢植えや、観光地で地植えにされている街路樹としても見かけたこともあるでしょう。
フェニックスの木が好む日当たり
フェニックスの木は自然界では日のよくあたる場所に生えている日光が好きな植物ですが、明るい場所であれば室内管理も可能です。フェニックスの木を鉢植えの観葉植物として栽培することもできるでしょう。
屋外に地植えにした場合の冬のことを考えた植え付け場所については後述の冬越しの項でまとめて解説します。
フェニックスの木の植え付けと植え替え
フェニックスの木の植え付け時期は5-7月ころ。暖かくなり霜の心配がなくなってからが成長期となるためです。鉢植えで観葉植物として室内管理しているフェニックスの木でも最低3年に1度は鉢増しのために植え替えるようにしてください。
フェニックスの木は鉢から抜くのが大変
鉢増しを頻繁にすると成長が早すぎて室内管理が難しくなるため、あまり植え替えないことが多い植物です。そのため植え替え時には根が鉢いっぱいにまわっていること、大きい植物であるため簡単に持ち上げることも難しいという2点から鉢から抜くのに苦労される方が多いです。
土を乾燥させると抜けやすい
ほかの植物同様鉢の横から数箇所こぶしで強めに叩いて、まずは土と鉢を離すようにします。そのあと株を鉢ごと横に倒して引っ張ってみてください。それでも抜けない場合は数日水やりを控えて、十分に土を乾燥させてから同じことをするとやや抜けやすくなります。
フェニックスの土
水はけのよい土がフェニックス栽培には向いています。通常の花や野菜用の培養土に川砂を1割くらいまぜるとよいでしょう。また植え替えるとき根鉢についている古い土は1/3ほど取り除いて植え付けてください。
このとき根が非常にまわっていて多い場合は、細い繊維のような根は清潔な剪定バサミで剪定してしまってもかまいません。ただしこの根の剪定をするタイミングは必ず5-7月の高温多湿な時期に限定されます。他の季節だと最悪株が枯れてしまうので注意しましょう。
フェニックスの木の日常管理
水やり
フェニックスの木は極端な乾燥を好みませんので水やりは土が乾いたら十分な量をあげます。冬場にはフェニックスの木も休眠期に入りますので春から秋ほど水は必要としません。
特に夏場で室内管理している場合は葉の乾燥にも気をつけて、時々葉水をあげると見栄えよく育つでしょう。大きな葉ですのでほこりなどが気になるという方は市販の葉面洗浄剤・観葉植物の洗浄スプレーなどを利用すると手間が軽減できますのでお試しください。
肥料
固形肥料であれば2ヶ月に1度を、液体肥料であれば月に2回程度を目安として定期的に肥料をあげましょう。こちらも5-11月くらいまでの生育期のみのお世話となるため、冬場には肥料は与えないでください。
フェニックスの木で気になる病気と害虫
フェニックスの木にはアブラムシ・アザミウマなどの害虫が付きます。このほか夏の乾燥期間にはハダニにもご注意を。病気はうどんこ病が発生する場合があります。
ベニカXシリーズが病気と害虫の両方に効果がある薬剤としておすすめ。このほか予防には浸透性薬剤のオルトランやオルチオンなどを春先に株元散布しておくと発生を防げるでしょう。
フェニックスの木の冬越し
フェニックスの木を庭に地植えする場合は、霜に注意してください。フェニックスの木は耐寒性の高い品種もあり温暖な地域では庭植えも十分可能なのですが、霜には弱いところが注意点。
そのほか冬場の枯れた下の方の葉はその根元から剪定してしまうとよいでしょう。もし霜にあたってしまうと葉が枯れるため寒さの厳しい年は、あらかじめ敷きわらなど土のマルチングをしておくと被害が少なくなる場合もありますのでお試しください。
まとめ:フェニックスの木を家で育てる
フェニックス栽培は植え替えがポイント
フェニックスの木は南国のイメージがある植物ですが意外と耐寒性があり日本でも十分栽培可能な観葉植物として人気があります。ただし大きいものですと植え替えも力が必要となってきますので、女性ひとりでは難しい場合も。
ご家族に手伝ってもらったり鉢植え管理が無理であれば温暖地域なら地植えでも育つ木ですので、庭への移植も検討してみるとよいでしょう。
フェニックスが気になる方はこちらもチェック
フェニックスの木のようなヤシの仲間の育て方についても暮らしーのではたくさん記事をご用意しています。種類別にわかりやすい説明となっていますので、こちらの記事もおすすめです。
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出典:https://photo-ac.com/