テーブルヤシの育て方を解説
枯れる!? 原因を解明!
ホームセンターや雑貨屋さんでも買える、テーブルヤシ。スタイリッシュでおしゃれな見た目が人気です。サイズもテーブルに乗るくらいコンパクトで、管理しやすいので、初心者さんでも購入してみる方も多いはず。ひとつあるだけで、お部屋が一気に格上げされるような雰囲気があります。でも、「テーブルヤシが枯れる! 原因が分らない!」なんてトラブルがあると、「この日当たりと水やりの量で合ってるの?」「害虫のせい?」などと疑問に思う方も少なくないのではないでしょうか。テーブルヤシは、ちょっと意外な環境を好む植物なんです。テーブルヤシの詳しい育て方を解説していきます!
テーブルヤシの特徴
特徴1.耐陰性がある
テーブルヤシは耐陰性があります。日当たりの悪いお部屋でも大丈夫! 窓がひとつもない部屋では厳しいですが、ほどほどの明るさがあれば育てられます。
特徴2.狭いところにも置ける
ちょこんと机の上に乗せられる鉢植えのテーブルヤシ。場所を取らないので、狭いスペースにも置けるのがメリットです。また意外にも花も咲くので、オフィスのデスクにちょこんと乗せれば、作業中に疲れた心をほっと和ませてくれますよ。
特徴3.リゾート感があっておしゃれ!
観葉植物の中でも、ヤシ類にはリゾート感があります。まるで南の島やホテルのロビーのような、おしゃれでくつろげる空間を演出したいなら、欠かせない存在!
育て方1.日当たりや置き場所
1-1、テーブルヤシの日当たり
ヤシ系の植物は、総じて日当たりのよい場所が好きな傾向にあります。が、テーブルヤシはちょっと違うんです! あまり日の当たらない場所を得意とし、逆に直射日光は苦手。「いままで日の当たる窓際に置いていた!」なんて方も多いのでは? カーテン越しの光でも、窓辺に近いと枯れてしまうことがあるので、ほどほどに窓から遠ざけた場所へ置きましょう。「明るめの日陰」が最適です。
1-2、暗めの場所でもOK!
暗い場所では成長がゆっくりになる傾向があります。が、ずっとテーブルサイズの小さいままで管理したいなら、特に問題はありません。たくさん日を当てて成長を促すのは、大きく育てたいなら良いのですが、そうでない場合、植え替えが頻繁に必要になって面倒です。小さな窓がひとつだけ付いているトイレや、薄暗い玄関にも置くことができます。ただし、冬場は温度管理に注意!
1-3、テーブルヤシは外に置けるの?
基本的には室内で管理すべきです。が、冬以外の季節であれば、外に出すこともできます。春~夏の夜が冷え込まない時期であれば、テーブルヤシをベランダや庭に置いてもいいでしょう。ただし直射日光には弱いので、屋根のあるところの下や、木陰などの半日陰に置きます。真夏の日照りと、冬の寒さには注意しましょう。
育て方2.水やりと肥料
2-2、テーブルヤシの水やり頻度
土の表面が乾いたら水やりをします。冬はテーブルヤシの成長がゆっくりになるので、水もそれほど必要としません。この時期は土の表面が乾いてからしばらく待ち、1週間に1~2回程度の水やりに留めてください。春~夏と同じ感覚で水やりしていると、根腐れしてしまいます。秋頃から徐々に水を減らしましょう。ポイントは、一度に与える水の量を減らすのではなく、「頻度」自体を減らすこと!
2-3、テーブルヤシに肥料は与えるべき?
さほど必要ありませんが、 ・元気に育てたい ・早く成長させたい といった場合は、肥料をあげてみましょう。与える肥料の種類は、ハイポネックスのような一般的な液体肥料でOKです。水やりがわりに与えます。「観葉植物の肥料」も使えます。肥料を与えるおすすめの時期は、春~夏です。この時期はテーブルヤシがよく成長するので、肥料がブーストになります。大きくしたくないのであれば、肥料は控えめにしましょう。
育て方3.植え替え
3-1、テーブルヤシに対して鉢が小さくなったら
テーブルヤシの地上部分に対して、鉢がこぢんまりと窮屈な印象になってきたら、植え替えどきです。植え替え不足は根詰まりの原因になります。
3-2、植え替えの手順
①屋内で行うなら、新聞紙を敷いて部屋が汚れないようにしましょう。まずは植え替える鉢を準備します。鉢の選び方はひとまわり大きく、鉢底に穴が空いているものが望ましいです。床に土や水が流れ出ないよう、水受け皿の上に乗せてください。 ②鉢底石を敷き、土を3分の1くらいまで入れます。 ③続いて、古い鉢からテーブルヤシを抜きます。古い土をある程度落としてください。 ④新しい鉢の中心部に、テーブルヤシを固定します。縁を埋めるように土をかぶせましょう。ウォータースペース(水やりをしたとき、土が流れ出ないようにする余裕)も設けます。 ⑤最後に水やりをして完成!
あなたのテーブルヤシが枯れる原因を解明!
パターン1.日の当てすぎ
1番多いのは、このパターンなのではないでしょうか。特に、テーブルヤシの太陽が好きそうなイメージから、健康を考えて日当たりのよい場所に置いている人にありがちです。テーブルヤシは明るい日陰が好きな植物。日に当てたほうがよく育つと言われているのは確かですが、ある程度の明るささえあれば平気な植物です。ポカポカと床が温まるほどの日当たりは避けましょう。
パターン2.水のやりすぎ
植物を育て慣れてない方は、水のやりすぎが原因ということも。冬の水やりは控えていますか? 水を切らすとぐったりしてくるので、見た目である程度判断できるかと思います。土が乾いてから水やりを行いましょう。
パターン3.寒い
テーブルヤシが耐えられるのは、5℃くらいまでです。それ以下になってくると、元気を失ってしまうことも。特に寒い地域の朝晩は冷え込むので、注意が必要です。冷たいタイルの上に置くのも避け、木のテーブルのような、温度変化しにくい場所の上に飾りましょう。
パターン4.根詰まり
鉢の中で根がいっぱいになってしまっている状態です。購入時、値下がりしていたテーブルヤシは特に、長い販売期間の間に植え替えが必要になってしまっている場合も。鉢からテーブルヤシを抜くか、鉢底をのぞくか、どちらかの方法で、根がいっぱいになってしまっていないかチェックしましょう。
葉先だけが枯れるときは
いまの栽培環境が良くないのかもしれません。窓辺に置いているなら、やはり日の当てすぎが原因でしょう。明るい日陰に移動させましょう。
枯れてしまったときの対処法
枯れた部分を剪定する
もしテーブルヤシの葉が茶色く枯れてしまったら、枯れた部分だけを剪定ばさみで切り取ってください。内側のほうから、また新しい芽が出てきますよ。枯れた葉を放置していると、テーブルヤシの株が消耗するので、もったいぶらずにカットしてしまいましょう。ちなみに、葉先だけが茶色くなった場合、その葉だけを短くカットしてもOKです。葉全体を切り落とす必要はありません。
枯れた部分以外は剪定しない
テーブルヤシの場合、枯れていない葉を剪定する必要はありません。あくまで枯れてしまった葉だけをカットしましょう。
テーブルヤシの増やし方
株分けで増やしてみよう
テーブルヤシは挿し木で増やせないので「株分け」という増やし方を用います。株分けとは、根っこごと切り分けて、別々の株にする方法です。テーブルヤシの場合、購入したときからいくつかの茎が地面から伸びている状態だと思います。それを数本ごとに分けてしまえば、増やしていけます。これ以上大きくしなくないときも、株分けしてみましょう。
植え替えと同時に行える
株分けは、植え替えと同時に行える増やし方です。「植え替えように買った鉢が小さすぎた」だなんて時は、根の一部を切り取って、株分けしてしまうのもあり!
株分けの手順
①鉢からテーブルヤシを抜く。 ②古い土をある程度落とし、茎が数本のまとまりになるように、根を刃物で切り分ける。切り分けたら、鉢底石と土を入れた、新しい鉢に植え替える。同じ鉢ではなく、別々の鉢へそれぞれ植え替え。 ③たっぷり水やりをして完成!
テーブルヤシの育て方まとめ!
耐陰性が強く、飾りやすいのが特徴
いかがでしたか? リゾート感を演出してくれるヤシ類の中でも、耐陰性にすぐれ、サイズ感も手ごろなのが、テーブルヤシです。リビングのちょっとしたスペースはもちろん、デスクや玄関にテーブルヤシを置いて、おしゃれで心うるおう空間を作ってみてくださいね。テーブルヤシが枯れてしまったら、日に当てすぎていないかチェックしましょう!