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バラがなりやすい病気って?予防&対策方法を症状別に解説!時期で変わるため注意!

バラは種類も豊富で人気の高い園芸品種ですが葉の虫による食害や病気も多いことで知られています。バラの病気の多くは高温により発生するもの。症状も落葉などさまざまです。今回はバラの病気の予防の初期対策方法や時期・効果のある農薬などを一覧にして解説します。
2021年5月27日
佐藤3
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はじめに:バラの病気種類と予防対策法

バラ栽培で気になる病気の種類は多い

Photo by T.Kiya

バラの病気にお困りですか?バラは花が美しい植物であるために、病気で黒くなったり蜘蛛の巣状態・枯れて黄色く変色したり落葉すると見た目が悪くなってしまって困りますね。

しかし美しいバラには気をつけたい病気や害虫が多いというのも多くの園芸家の方々の悩みのたねです。

バラの病気は放置しない

バラの病気を発見したら時間経過しても治癒することはないどころか、伝染して葉のほかに茎・つぼみなどにも症状がでることもあるのです。バラの病気を見つけたら時間をおかずに初期の段階で、農薬散布をしたり病気の葉を剪定してしまうなど対処していきましょう。

病気の予防対策の前に知りたいバラについて

バラの基本情報

Photo byminiformat65

科・属 バラ科バラ属
原産地 北半球の多くの地域に分布
英語名/学名 rose/Rosa
栽培難易度 普通からやや難しい

バラの特徴や性質

バラの種類は約2万品種以上あるともいわれているので、それぞれ病気に強かったり弱かったり・つる性のものや立ち木性のもの・スプレー状にたくさん花を付けるものもあれば大輪な大きな花1本だけ見事に咲かせるようなものもさまざまな様子が見られます。

花の咲き方は年に何度も環境があえば咲く返り咲きや春と秋の2度咲く二度咲き(二季咲きとも)と、通年何かしらのバラが咲いているといわれるほど開花時期もいろいろです。

バラの病気一覧!時期の予防や対策方法も

バラの病気1.うどんこ病

バラの病気の中でも被害報告が多いもののひとつにこのうどんこ病があります。症状は名前のとおりうどんこ(小麦粉)のような白い粉が葉や茎、花の付け根部分に発生するものです。

バラだけでなくほかの植物や農作物にも発生するやっかいな病気ですが、植物の種類に発生条件が依存するためほかの植物から感染する(逆のパターンも)ことはありません。

うどんこ病の発生時期

うどんこ病は真夏には発生しません。春暖かくなった4月ころから高温になる7月までと、涼しくなってきた9-10月いっぱいくらいまでが発生時期として注意したい期間です。

うどんこ病の予防対策


この病気は多くの人がかかるのを想定して予防対策をしていきます。早い方ならば新芽が5cmほどでも農薬散布をはじめる場合も。ダコニール1000やベンレート水和剤・ベニカXなどがホームセンターや園芸店・通販などでも手に入りやすくポピュラーな農薬となっています。

バラの病気2.黒星病(黒点病)

バラの病気といえば葉や花・茎などにも発生するものに黒星病(黒点病と呼び名が違うだけで同じ病気)もあります。これも名前のとおりでバラに黒い点のようなものが発生する病気。ひどくなると落葉させるため光合成が著しく阻害される場合もあるので注意が必要です。

黒星病(黒点病)の発生時期

黒星病(黒点病)の場合は真夏の高温下でも発生を続けるため4-11月と春から秋にかけてずっと気をつけて観察をする必要があるでしょう。

ひどくなると葉が黄色くなり枯れた状態になるためほかの病気との混在を疑うケースも見られますが、黄色く変色しているのが黒い点がある部分だけであれば農薬散布をしてしばらく様子を見てください。

黒星病(黒点病)の予防対策

予防のための農薬はうどんこ病と同じくダコニール1000・ベンレート水和剤があげられます。黒星病(黒点病)は高温多湿になると発生しやすい性質をもっているため、特にじめじめとした季節には注意が必要。

雨水によって保菌している土を跳ね返し別の部分にも感染する経路も見逃せません。マルチングをすることでも予防となるでしょう。

バラの病気3.根頭がんしゅ病

バラの病気でもあまり症状に出ないことと見えない地下での発生ということで気づきにくいのがこの病気です。主にバラの根に発生しますが接ぎ木バラの接合部分がかかるときもあります。

まれに発育障害がでる場合があるでしょう。見つけてもプロではないと治療が難しいのとあまり株そのものに影響がでないことからそのままにされることも多い病気になります。

根頭がんしゅ病の発生時期

発生に条件などはなく病気の菌が入り込むと通年発生する可能性がある病気となっているため、気をつけなくてはいけない時期はありませんが予防についてはいつでも必要です。該当するケース下においてはしなくてはならないという面をもっています。

根頭がんしゅ病の予防対策

原因は病原菌のバラへの侵入ですので一番気をつけたいのは接ぎ木の時。市販のバラ苗は接ぎ木されているものがほとんどですので、まずは信頼できる有名で人気の高い園芸店から苗を買うことがわたしたちができる予防方法・対策法といえるでしょう。

バラの病気4.サビ病

バラの病気で多く症状が発生する黒星病(黒点病)と少し似ている状態になり混同されやすいのがさび病です。

発生部位も葉でひどくなると落葉ということで余計に見分けがつきにくくさせています。特徴としては患部がたいらではなくいぼ状に隆起することなのでそこで判断するとよいでしょう。

サビ病の発生時期


黒星病(黒点病)よりも1ヶ月ほど遅く5月ころから病気の発生が見られます。秋は11月くらいまでおこることがあるので真夏の間にも出てきていないか注意して見ておいてください。

サビ病の予防対策

こちらもダコニール1000が有効であるほかエムダイファー水和剤がもっこうバラからつるバラなどにも幅広く効果がある農薬となっています。また放置していても治癒はしませんので病気にかかった葉は早急に剪定してしまうのもひとつの予防対策法となるでしょう。

バラの病気4.ベト病

ベト病と呼ばれるバラの病気は細かい赤紫色の斑点が葉に散らばってくるのが見た目の特徴となっています。出やすいのはまだみずみずしく葉色も薄い若いやわらかな葉。

茶色くなったり枯れることはないですが少しの刺激で葉がぱらりと落ちてしまうので、様子見で放置していて気づいたら葉がかなり少なくなっていたということもあります。

ベト病の発生時期

ベト病も春暖かくなつてから暑い8月にも発生しますが、7月くらいに一度中休み的な感じで発生率が下がります。秋は他の病気と同様に11月くらいまで見られるので長期間注意が必要となってくるでしょう。

ベト病の予防対策

ベト病は風通しがわるい蒸れた株に多く発生するといわれています。鉢植えならば風のあたる場所に置く・地植えでも蒸れやすいような空気が滞る場所を避けて植え付けることで予防とすることができるでしょう。

ベト病はここまでいろいろな病気に有効であったダコニール1000が有効薬剤ではありません。ベンレート水和剤を2000倍希釈したものを散布してください。

バラの病気4.灰色カビ病

灰色カビ病は葉ではなくこれから成長する新芽や花に出てくるので特に気をつけたいバラの病気です。見た目は灰色カビ病という名前のとおり灰色(灰褐色に近い)のカビの点々があらわれて、気づかずにいると患部が腐って落ちてしまいます。

灰色カビ病の発生時期

この病気が発生する時期はうどんこ病とほぼ同じく真夏を除く暖かさを感じるようになってきた4月から秋まで。11月いっぱいくらいまでは注意が必要となるでしょう。多少ほかの病気よりも長めな時期となるため涼しくなってもあまり油断できないのも特徴です。

灰色カビ病の予防対策

この病気の発生しやすい条件が湿り気・悪い風通し・肥料の窒素分の余剰となっています。ほぼ人害といってもよい病気となるため最初から風通しの良い場所に置くのはもちろんのこと、肥料もカリ分の多いものを選ぶことも対策となります。

かかってしまったらベンレート水和剤・ダコニール1000を規定量に希釈して散布してください。

病気とまちがわれやすいバラのトラブル一覧

バラは比較的病気や害虫の被害が多い植物です。ただし害虫によりつぼみの食害や落葉により光合成ができないという場合をのぞいて花は咲くため見た目を気にしないという方はそれほど管理が難しい植物ではありません。

ここでは病気以外のバラの葉のトラブルについて3つ解説します。病気ではないので病気用農薬散布をしても効果はでないため、そんなときはこちらもチェクしてみてくださいね。

バラの葉が蜘蛛の巣のようなものでくっつく


こちらはバラにつくハチの仲間の幼虫が繭を作っている場合によく観察できます。一回の産卵でたくさんのたまごを産み付けられてしまうので株全体にいくつもできているのが特徴・見分け方。

この状態の場合すでにその葉は食害されているので虫のいる葉を剪定してしまうことで簡単に駆除できます。発生時期は気温が高くなる春から初夏ころ。予防策として春早い時期にオルトランなど浸透性の薬剤を株元に散布しておくと被害拡大を防げるでしょう。

バラの葉色が薄くなった

こちらは夏によく見られる葉の症状で原因はハダニの大量発生です。ハダニは高温で乾燥した環境が好きなので室内で管理している場合には特に多く見られます。

対策は簡単で植木鉢ごと外に持ち出しシャワーなどの水流で葉裏を重点的に葉水するだけでOK。これによりハダニは洗い流されます。予防のコツは乾燥させないことにあるので、室内管理のバラは特に葉裏を重点的にスプレーで葉水を与えてあげましょう。

バラの葉が黄色くなってしまう

これはいわゆる葉焼けの状態と似ていますが原因は高温です。特に夏場はあまり気温が高くなるところは避けて30%程度遮光することでバラに適した温度とすることができるでしょう。風通しのよい午前中のみ日が当たる半日かげの場所に鉢を移動させるのもよい方法といわれます。

まとめ:バラの病気を知り予防対策しよう

バラの病気は防げる

出典:https://photo-ac.com/

バラの病気は黒星病やうどんこ病がよく名前があがりますが、そのほかにもたくさん発生することがわかりました。

中には新芽やつぼみを腐らせ落としてしまうものもあるため、バラの病気が発生しやすい時期には気をつけて株の状態を観察するだけでなくかかりやすい時期の前には予防のために農薬散布をして防いでいきましょう。

バラの病気が気になる方はこちらもチェック

今回はバラの病気について解説してきましたが暮らしーのではこのほかにも病気ごとの解説記事やバラの育て方も詳しくご紹介しています。こちらの記事も是非見てくださいね。