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【連載】原付スクーターでツーリングはおすすめできる?距離の限界は?

バイク屋と実家を経由地にした原付ツーリングのデータをもとに、走行距離の限界を計算しました。原付バイクは思いのほか限界が高く、ツーリングバイクとしても優秀です。気軽に楽しめるのが原付ツーリングのおすすめポイント!オーバーヒートなんて気にする必要ありません。
2021年5月6日
hosokawa_taka
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目次

原付ツーリングはおすすめできる?はじめに

出典:ライター撮影

「連休中にビーノのオイル交換をしてきてほしいねん」と妻。妻が通勤で乗っている原付スクーターは、オイル交換を春と秋の気温が変わる時期にしています。しかし、お世話になっているバイク屋までの距離が遠く、妻はオイル交換へ行きたがりません。

「しゃあないなぁ」と恩着せがましく返事をしながらも、寄り道ツーリングの計画を立てました。どうも!暮らし~のでライターをしておりますhosokawa_takaです。

原付スクーターのメリット

ゆったりとしたツーリングを楽しめる

原付スクーターは毎日の移動手段として愛用でき、気軽に乗り出せるのがメリットです。コンパクトな車体は扱いやすく、故障や不具合は思いのほか少ないといえます。しかも、妻のビーノ(SA37J)は燃費が約50km/L!航続距離は約200kmです。

原付バイクの時速30km/hの世界はゆったりとしていて、大人っぽい時間を楽しめます。小回りが利きますので、好奇心のまま寄り道するのが楽しいですね。

実走データから走行距離の限界を計算する

出発前のオドメーター:14,278.5km
出典:ライター撮影

しかし、原付バイクでのツーリングでは走行距離の限界が気になります。たったの50ccでどこまでいける?オーバーヒートしない?など、心配事は多いことでしょう。

では本題!ここでは原付スクーターはツーリングにおすすめできるか?について語ります。実走データをもとに一日の走行距離や平均速度を計算しました。なお、この記事は2021年5月5日現在の私の心境をもとに作成しておりますことをご了承ください。

原付ツーリングの実走データ

バイク屋と実家の寄り道ツーリング


帰宅後のオドメーター:14,422.6km
出典:ライター撮影

今回の原付ツーリングは、バイク屋でオイル交換をして、寄り道をしながら実家を目指す計画です。朝9時半に出発して夕方6時30分に帰宅し、9時間で走行した距離は144キロでした。

休憩を1時間に1回10分とった計算ですと合計7回、そのうち1回30分はお弁当タイムです。バイク屋でのオイル交換の待ち時間60分と実家で父と話した時間60分、合計2時間は観光を楽しむ時間に置き換えます。

平均速度と巡航速度は別のもの

出典:ライター作成

ツーリングで走行距離の目安になるのは平均速度です。今回の原付ツーリングの平均速度を計算すると、約25.4km/hでした。私はツーリング先でのんびりと散策をしたり昼寝をしたりすることが多いので、観光時間の合計が2時間なのは妥当なラインです。

おや?原付バイクの制限速度は30km/hではないの?そう、平均速度と巡行速度は別のものです。発進からの加速や停止するための減速を含めると、平均速度は巡航速度の30km/hより遅くなります。

時速30キロは現実的?

原付バイクの制限速度は30km/hです。ここだけの話、それは建前の話であって、現実的ではありません。今回の原付ツーリングでも、巡航速度は40km/hでした。スピードメーターは実際よりも遅い速度を表示しますし、ツーリングでは他の交通との調和も考慮すべきだからです。

しかし、それ以上の速度はおすすめできません。原付バイクはフレームが柔らかく、サスペンションも必要最低限の性能ですので、速度が速くなると走行安定性が確保できなくなります。

原付ツーリングの限界

日の出出発の日の入り帰宅ならもっと!

出典:ライター撮影

私は夜更かしが好きな夜型人間ですので、朝の早起きが苦手です。ですので、今回の原付ツーリングは一日9時間の日程でした。しかし、朝6時出発の夕方6時帰宅なら一日で12時間の日帰りツーリングを楽しめます。

平均時速25.4km/hで計算すると、12時間のツーリングでは一日の走行時間は8時間弱となり、一日の走行距離は200kmを超えます。夜の9時に帰宅する仮定では、食事の回数を2回にしても、一日の走行距離は260km以上です。

データをとって自分の平均速度を算出する


出典:ライター作成

原付ツーリングの限界は思いのほか高いといえます。仮定だらけの机上の空論ですし、バイクは排気量が小さくなるほど疲労を蓄積します。しかし、比較的に余裕のある計画でも、一日で200kmも走行できれば立派なツーリングです。

平均速度はツーリングのルートやライダーの体力によって変わります。原付ツーリングの限界を知るには、少しずつ距離を延ばしながらデータをとり、あなたのペースから平均速度を求めるのが得策です。私は?かなりのんびりペースです。

長距離でもオーバーヒートの心配なし

原付ツーリングはオーバーヒートにご用心という情報も見かけます。しかし、エンジンのオーバーヒートを気にする必要はありません。こまめに休憩をとり、バイクをクールダウンすれば大丈夫です。

原付ツーリングでオーバーヒートが話題になるのは、かつての2ストロークエンジンの熱量が原因。現在の原付バイクは発熱量が少ない4ストロークエンジンですし、水冷エンジンも増えました。原付バイクは長距離ツーリング向けに作られていないなんて間違った情報です。

原付ツーリングの楽しみ方

原付ツーリングは寄り道が多くなる

出典:ライター撮影

確かに、原付バイクはフレームが柔らかく、サスペンションも必要最低限の性能しか備えていません。走行安定性を保つために体力を消耗し、ライダーがオーバーヒートする可能性があります。しかし、これも心配する必要はありません。なぜなら速度域が低いからです。

原付ツーリングのメリットはゆっくりと流れる景色を堪能できるところ。大きなバイクでは見過ごしてしまうような景色も楽しめ、ついつい原付バイクを止めて眺めたくなるのです。

休憩がオーバーヒートを防ぐ

原付バイクから降りて景色を眺めたり写真を撮影したりする回数が増えると、エンジンがオーバーヒートする可能性は極端に低くなります。ライダーがオーバーヒートする可能性も抑えられて一石二鳥です。

ちなみに、原付ツーリングにはパンク修理キットの携行がおすすめ!という情報も見かけますが、これも心配ご無用。パンク修理キットは安心な備えですが、お世話になる確率は極めて低いといえます。救援を呼ぶ方法を考えるほうが現実的です。

ツーリングは気軽に始められるレジャー

トラブルから自力で脱出する方法をおすすめする情報を見かけますが、そんな心配をしていては原付ツーリングを楽しめません。また、むやみに原付ツーリングの敷居を高くしてしまい、酔狂なライダーの遊びのような印象を与えてしまいます。

ツーリングはスポーツや鍛錬ではなく、ピクニックやハイキングに近いレジャーだと私は捉えています。経験に裏付けられたノウハウが存在するのは事実ですが、まずは体験してから備えるのが現実的です。


原付ツーリングはおすすめできる?まとめ

自由なスタイルで楽しめるのでおすすめ

出典:ライター撮影

原付ツーリングは気軽に始められるのでおすすめです。半袖短パンは避けるべきですが、原付バイクの速度域でバタつかない服装ならおしゃれをしても問題ありません。

今回の原付ツーリングでは、パンツにストレッチ素材のジーンズ、ミドルレイヤーにスウェット、アウターにコットンジャケットを着用しました。グローブは作業用品店で購入した愛用品、ヘルメットはジェットタイプにゴーグルスタイル、靴はハイカットのスニーカーです。

原付スクーターは操作がイージー

私は普段、ホンダのXR250というオフロードバイクで狭路や林道を楽しんでいますが、アドベンチャー感は妻の原付バイクのほうが高いのです。しかも、妻のビーノはシートが優秀でお尻が痛くなりません。

また、原付スクーターはイージーで直感的に操作できます。自ずと疲労の蓄積を軽減し、走行距離を重ねやすいですね。荷物をシート下トランクへ収納すれば、リュックを背負わずに済みます。合理的で便利な原付スクーターは、ある意味で最強のツーリングバイクかもです。

ツーリングが気になる人はこちらをチェック!

ツーリングについてこれまで私が語った連載記事もチェックしてください。夜は夜の楽しさがありますが、ヘッドライトの灯りを頼りに走行しますので、速度は1割減くらいがベストです。バイクの乗り方をマスターすればツーリングは楽しくなりますが、原付ツーリングなら視線を遠くするだけでOK!原付バイクの名車が登場するアニメ「スーパーカブ」はリアルな描写が胸を熱くします。