可憐な花を咲かせるディアスキアを育てよう!
ディアスキアで花壇を彩る
ディアスキアは、ピンクや赤色の小さな花をたくさん咲かせます。高温多湿を苦手としますが、耐寒性が強く、上手に育てれば品種によっては、花期が長く花壇を彩る存在となる品種です。当記事ではディアスキアの栽培品種や、育て方と注意点を解説します。
ディアスキアの植え付け時期や温度・湿度管理3つの注意点を覚えて花壇や、鉢植えとして楽しんでみましょう!花期が長いディアスキアは春・秋とガーデニングを華やかにしてくれる植物です。
ディアスキアの育て方を知ろう!
ディアスキアとは?
ディアスキアとは、ゴマノハグサ科ディアスキア属の植物です。丈夫で育て易く、常緑性で花期が長いなどの特徴があります。加えて、一年草や多年草といった品種があり、耐寒性が強いことで地域によっては越冬も可能です。
ディアスキアという名前は、ギリシア語で「2つ」を意味する「dis」と、袋という意味の「askos」からきた造語です。花びらはゴマノハグサ科の植物に多く見られる唇形。上唇は分かれており、下唇は大きな1枚になっています。下唇には距(キョ)と呼ばれる中が空洞になった袋のような突起が2つあり、後方に伸びています。
南アフリカ原産
ディアスキアは南アフリカが原産であり、約70種が分布しています。分布域は、クワズール・ナタール州やレソト、東ケープ州などの南アフリカ東部に広がっており、花色の鮮やかさや見た目の美しさから、観賞用に世界中で愛されています。
一年草と多年草の品種がある
ディアスキアには、一年草と多年草の品種がありますが、育て方は同じです。一般的には、多年草タイプが多く流通しています。一年草とは、種を撒けばその年に発芽して開花し、同じ年中に枯れてしまうタイプのことを指します。多年草とは、同じ株が枯れずに、翌年も開花するタイプのことです。いずれも春は3月〜5月、秋は10〜12月の年に2回花期を迎えます。
耐寒性が強い
ディアスキアは耐寒性が強く、−5℃程まで耐えることができます。そのため、関東以南の地域であれば、戸外でも冬越しできる力強い草花です。しかし、霜や梅雨時期の長い雨には弱いので、鉢植えで栽培場所を移動しながらの育て方が適しています。
ディアスキアの品種
ディアスキアは、草丈や花色がピンクや赤、白色など品種ごとに見た目がさまざまです。ここではディアスキアの栽培品種でも特に人気が高いものを3つ選んで紹介します。自宅で栽培する品種選びの参考にしてみてはいかがでしょうか?
品種1:ピンククィーン
ディアスキア「ピンククィーン」は草丈が約25cm、明るいピンク色の花を咲かせます。種を多くつけ、高さよりも横へ広がる大きな花びらが特徴です。こんもりと生い茂るので、ボリュームのあるイメージに仕上げたい人におすすめの品種ですよ。
品種2:レッドエース
ディアスキア「レッドエース」は、草丈が15〜20cm、異種間交配種です。鮮やかな赤色の小ぶりな花をたくさん咲かせるのが魅力的な品種。花色が濃いので、華やかな印象の鉢植え、ガーデニングに仕上がります。
品種3:ジュリエットシリーズ
ディアスキア「ジュリエットシリーズ」は、草丈が15〜20cmで、ピンククィーンよりもコンパクトな品種です。花色はオレンジやピンク、白や赤といったさまざまな種類があります。カラフルに咲き乱れるので、賑やかな印象の花壇を作りたい人におすすめです。
ディアスキアを育てる注意点は?
ディアスキアは丈夫で育て方が簡単な草花ですが、高温多湿を嫌うなどの特徴があります。植え付け時期や、温度・湿度の管理を行うことによって、枯らさずに育てることが可能です。ここではディアスキアを育てる注意点をそれぞれに分けて解説します。
注意点1:植え付け時期
ディアスキアは、秋〜春にかけて日なたに植え付けをしましょう。気温が上がると成長が鈍くなってしまうので、春は暖かくなる前に植え付けるのがおすすめです。また、秋に植え付ける場合は寒さが訪れる前に植え、寒い地域の場合は藁を敷くなどの防寒対策が必要になります。
注意点2:温度管理
ディアスキアの発芽温度は、20℃前後です。そのため、比較的暖かい地域であれば、一年中戸外でも育てられます。耐寒性は強い植物ですが、寒いと発芽温度に達しないので、注意しましょう。また、暑さも嫌いますので、気温が極端に上がる季節は日陰に移し、直射日光を避けてください。
注意点3:湿度管理
ディアスキアは多湿を嫌います。梅雨時期は特に注意が必要で、伸びすぎた枝や茎を切り取る「切り戻し」を行い、雨がかからない場所で育てましょう。用土の水はけが悪い、湿度が高いなどの場合は盛り土や腐葉土を混ぜることが必要なことがあります。
用土や肥料は?
ディアスキアを元気に育てるためには、用土や肥料が重要です。鉢植えで育てる場合と、花壇で育てる場合とでは若干の違いがありますので、チェックしておきましょう。
鉢植えの用土・肥料
ディアスキアを鉢植えで育てる場合の用土は、下記の配合土が理想です。赤玉土:腐葉土:酸度調整済みピートモス=5:3:2肥料は緩効性化成肥料を使用し、10月〜4月にかけて少量ずつ、定期的に施すようにしてください。しかし、夏場に肥料は必要ありませんので、肥料のやりすぎには注意しましょう。
花壇の用土・肥料
花壇で育てる場合には、用土の準備にそこまで神経質になる必要はありません。しかし、前述した通り、ディアスキアは多湿を嫌いますので、水はけが悪いようであれば注意が必要です。花壇の土の水はけが悪いと感じたら、腐葉土を混ぜて対策しましょう。
また、肥料は元肥として、緩効性化成肥料を予め施しておけば、あとは放っておいても問題ありません。もし地植えにしたい場合は、植え付ける約2週間前に、土を苦土石灰で中和しておきましょう。
ディアスキア鉢植えでの育て方は?
ディアスキアは高温多湿を苦手とするため、鉢植えで育てる際は季節によっての対策が必要です。しかし、対策と言っても難しいことはありませんので、ディアスキアを鉢植えする際の参考にしてみてください。
季節によって置き場所を変えるのがポイント
鉢植えは、栽培場所を手軽に移動できるのがよいところです。ディアスキアを高温多湿から守るために、季節に合った場所に移動しながら栽培するのがポイント。具体的には、10月〜3月や4月の花期は日なたへ、5月〜9月頃までは半日陰がよいです。多湿を避けるために、雨が直接かからない置き場所へ置くことも、忘れないようにしましょう。
ディアスキア花壇での育て方は?
ディアスキアは、極端に寒い地域でなければ花壇で育てることも可能です。花壇で育てる際には、水はけが重要になりますので、用土づくりのポイントを押さえておきましょう。
水はけのよい用土づくりがポイント
花壇は戸外にあるため、雨が降ればそのままになりますよね。水はけが悪いと、多湿を嫌うディアスキアは枯れてしまったり、病気になってしまったりするので注意が必要です。そこで、水はけのよい用土づくりがポイントになります。
方法は簡単で、土を追加する盛り土や、腐葉土を混ぜるだけで大丈夫です。花壇の場合は、雨だけで十分な水やりになるので、水やりは必要はありません。
ディアスキアの日常管理
ディアスキアは比較的育てやすい草花ですが、だからといってまったく手をかけなくてもいいわけではありません。日常管理を怠らないことで、病気になりにくく丈夫に育ちます。水やりや摘心、花がら摘みは日常的に行いましょう。
日常管理1:水やり
ディアスキアを鉢植えとして植え付ける場合は、日々の水やりが必要になります。しかし、ディアスキアは乾燥気味に育てるのが最適です。土の表面が乾いたときに、たっぷりと水をやりましょう。花壇で育てる場合には、日頃の水やりは必要ありません。しかし、極端に雨が少ないときには、様子を見て水やりをします。
日常管理2:摘心
摘心とは、胚芽の生長を促すために行う作業のことを指します。ディアスキアの場合は、草花の茎の部分をカットすることによって、残った茎に栄養が行き届き、生長を促すことが可能です。摘心は主に生育期に行う作業なので、ディアスキアであれば、秋〜春に行うのがよいでしょう。
手で摘み取るか、ハサミを使用する際には清潔なものを選びます。また、頻繁に行う必要はありません。過度な摘心は、ディアスキアを弱らせることになるので注意してください。
日常管理3:花がら摘み
花がらとは、咲き終わってしおれてしまった花を指します。花がらをしおれたまま放置していたり、自然に地面に落ちる最中に茎や花びらに引っかかってしまったりすることで病気の原因になります。
そのため、咲き終わった花はこまめに摘んでおきましょう。しおれたものは、茎から切り取ります。花がら摘みは、3〜5月、10〜12月の開花時期にこまめに行う必要があります。また、カビや病気になっている花を発見したら、切り取るか廃棄する必要がありますので、よく観察しましょう。
ディアスキアの栽培を楽しもう!
ディアスキアを育てる上で、大切な植え付け時期や温度・湿度管理、3つの注意点を解説しました。品種にもよりますが、耐寒性が強いので、上手に夏越しすれば数年にわたって花壇や鉢植えを彩る中心として栽培できます。
鉢植え・花壇それぞれの植え方や育て方に関することも解説しましたので、ポイントを押さえてディアスキアの可憐な花で庭やベランダを彩ってみましょう!
植物の育て方が気になる方はこちらもチェック!
当サイトではディアスキアの育て方ガイド!植え付け時期や温度・湿度管理の3つの注意点を解説!以外にも植物の育て方に関することを取り扱った記事をたくさん掲載しています。気になる方はチェックしてみてください!

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