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鮮やかな青色の花咲くチオノドクサの育て方ガイド!植え付けの適期や開花期をご紹介!

チオノドクサは、強い耐寒性と早春に開花期を迎えることで知られる球根植物です。鮮やかな青い花色と可憐な花姿、丈夫な性質もあって、ガーデニングで人気が高まっています。チオノドクサの植え付けの適期、水やりや肥料、増やし方など育て方のポイントについて解説します。
2021年6月1日
Laylah
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早春に咲く球根植物チオノドクサとは

出典:photo-ac.com
 

チオノドクサは、クレタ島、キプロス島、トルコを原産とし、晩冬~早春に開花期を迎える植物です。耐寒性があり、霜や凍結にも耐えられるほど寒さに強いことで知られています。一方で暑さに弱く、夏期は休眠に入る球根植物です。花は小さく形もシンプルですが、花色が美しいため、群生させるとすばらしい景色を作り出してくれます。

チオノドクサの基本情報

学名 Chionodoxa
科名・属名 キジカクシ(ユリ)科チオノドクサ属
別名 ユキゲユリ(雪解百合)
園芸分類 草花、球根植物
園芸形態 球根植物(秋植え)、多年草
草丈・樹高 10cm~20cm
開花期 2月中旬~4月中旬
花色 青、紫、ピンク、白
耐寒性 強い
耐暑性 弱い(夏は休眠期)

名前の由来

出典:photo-ac.com

チオノドクサという名前は、学名の「chionodoxa」を日本語読みしたものです。「ユキゲユリ(雪解百合)」の別名は、雪が溶けだす頃に開花期を迎えることから名づけられました。

学名の「chionodoxa」はギリシア語で雪を意味する「chion」と、輝きや栄光を意味する「doxa」をあわせた言葉で、「雪の栄光」という意味になります。まだ寒い時期に咲き、鮮やかな花色を見せる特徴が由来です。

チオノドクサの育て方のポイントとは

Photo by sayo-ts

チオノドクサは耐寒性が強く、耐暑性が低いという性質を持っています。チオノドクサの栽培サイクルは秋に植え付け、晩冬~早春に開花し、夏の間は休眠します。球根が休眠している間も油断せず、暑さや乾燥から守ることが、チオノドクサの育て方の重要ポイントといえるでしょう。

チオノドクサは鉢植えでも庭植えでも育ちます。初心者は管理しやすく、移動させやすい鉢植え栽培がおすすめです。

チオノドクサは寒冷地向けの植物

耐寒性が強いチオノドクサは、寒冷地での栽培がおすすめです。庭植えにすると、球根の増殖とこぼれ種で、勝手に増えていきます。逆に暖地の庭植えは暑さで枯れたり、球根が育たず増えにくかったりと育ちにくい場合があります。

暖地におけるチオノドクサ栽培方法は、鉢植えがよいでしょう。夏は涼しい場所へ避難させて、球根を暑さと乾燥から守れば、問題なく育ちます。

チオノドクサの一年間の栽培スケジュール
時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え付け
植え替え
肥料
休眠期
開花期

チオノドクサの育て方

栽培環境・置き場所

出典:photo-ac.com
 


チオノドクサ栽培に好ましい環境は、開花期にあたる冬~春は日当たりがよく、休眠期の夏は涼しく過ごせる場所です。鉢植えの場合は植え付け時~開花期は日当たりのよい場所に置き、夏は明るく風通しがよい半日陰に移動させましょう。

庭植えの場合は、落葉樹の下が理想的です。秋~早春は葉が落ちるため日光がよく当たり、夏は葉が生い茂って、強い日差しと暑さをほどよくやわらげてくれます。

植え付け・植え替え

Photo byPezibear

チオノドクサの植え付けの適期は9月下旬~11月です。チオノドクサは耐寒性が強いぶん耐暑性が低いため、暑さが完全に去る時期に行います。鉢植えの植え付けの基準は4号鉢に5球~7球が目安です。植え方は球根頭部の先端が、地表ギリギリの位置になる深さで植え付けていきます。

庭植えの植え付けは、5cmほど間隔を空けて行いましょう。球根の植え方は、地表から2cmほどの深さになるように植え付けます。

植え替えの適期は?

チオノドクサの植え替えの適期は、10月~11月です。暑さが過ぎ去った時期に行います。順調に育つと球根が増殖するため、鉢植え栽培の場合は1年~2年に1回のペースで植え替えましょう。植え方は植え付け時と同じです。

庭植えの場合は、数年間はほったらかしでも問題ありません。球根が増え過ぎて窮屈になってきたら、10月~11月に球根を掘り上げ、植え付けと同じ植え方で違う場所に植え替えます。

用土

Photo by yto

チオノドクサにとって好ましい用土は、水はけがよく有機質をたっぷり含んだ土壌です。鉢植え栽培なら、赤玉土6:腐葉土4で配合した土がよいでしょう。川砂を少し混ぜると、さらに水はけがよくなります。市販品ですませたい場合は、球根植物用培養土で十分です。

庭植え栽培の場合は、植え付ける2週間前に庭土に腐葉土を3割、元肥として完熟した牛糞を混ぜて寝かせておきます。

水やり・肥料

Photo byplanet_fox

チオノドクサは鉢植え栽培と庭植え栽培で、水やりの頻度が異なります。鉢植え栽培は11月~5月頃までは、表土が乾いたときに水を与えます。チオノドクサは水分が多過ぎると球根が傷んでしまうため、水のやり過ぎに注意しましょう。休眠する夏期は必要ありません。

庭植え栽培は水やり不要です。しかし、土がひび割れるほど乾燥がひどい状態が続いたときには、水を与えましょう。夏は休眠期なので、水やりしなくても大丈夫です。

肥料の与え方

チオノドクサは基本的に肥料不要の植物です。腐葉土や堆肥などの有機質をたっぷり含んだ土なら、肥料を施さなくても問題ありません。むしろ肥料のやり過ぎが枯れる原因になるので注意しましょう。

庭植え栽培なら、庭土に腐葉土を混ぜ込むだけで十分です。鉢植えも植え付ける際に、元肥として緩効性肥料を少量施すだけで、問題なく育ちます。肥料よりも有機質豊富な土作りが、チオノドクサをうまく育てるポイントです。

病気・害虫対策

出典:photo-ac.com

チオノドクサは病気に強いため、特別警戒すべき病気はありません。害虫もつきにくく、病気や害虫で枯れる心配はほとんどないといえます。チオノドクサの育て方が容易とされる理由の一つです。

強いてあげるなら、アブラムシに注意が必要でしょう。日頃からこまめに株を観察し、発見次第殺虫剤で駆除します。

チオノドクサの管理方法


日常の手入れ

出典:photo-ac.com
 

チオノドクサは球根植物なので、球根を太らせて来年の開花に備えさせる必要があります。咲き終わった花はエネルギーを球根にまわすため、すみやかに取り除きましょう。

チオノドクサの葉は、光合成で作った養分で球根を太らせる役目があるので、枯れるまでそのままにするのが基本です。しかし、葉が増え過ぎて混みあうと株が蒸れてしまいます。その場合は少し切って通気性をよくしましょう。

夏越し

Photo byFree-Photos

チオノドクサ栽培の天敵は、夏の暑さと乾燥です。このため、外気に触れてしまう球根の掘り上げも好ましくありません。庭植え栽培は植えっぱなしが基本です。球根が土中にあることで、乾燥や暑さからも守られます。

鉢植えの植え替えなどで掘り上げる際は、球根が乾かないように作業を手早く進めましょう。夏の暑さと乾燥から球根を守り、しっかり休ませることが、チオノドクサの育て方および増やし方の重要ポイントです。

冬越し

Photo byjarmoluk

チオノドクサは秋植え球根植物なので、秋に植え付け、冬の間は土中で過ごします。耐寒性が強いため、特別な手入れや作業は必要ありません。霜や凍結にあっても問題ありませんが、心配なら腐葉土でマルチングしておきましょう。

チオノドクサの増やし方

増やし方①分球

出典:photo-ac.com
 

球根植物のチオノドクサの増やし方は、分球が一般的です。よく肥えた球根を掘り上げ、分割して植え付けます。分球の適期は植え替え時と同じ10月~11月です。植え替え時と同時に行うと、効率よく作業を進められます。

暖地の場合、地上部が暑さで早く枯れてしまうため、球根が分球できるほど大きくならない場合があります。球根での増やし方は、充実した球根でないとうまくいきません。球根の状態をよく確認しておきましょう。

増やし方②種まき

出典:photo-ac.com

チオノドクサは種でも増やせます。種まきのやり方は、咲き終わった花から種を採取し、植え付けの適期である10月~11月に種をまくだけです。

しかし種での増やし方は、花をつけるようになるまで4年かかります。気長に待てる方向けの増やし方といえるでしょう。また、暖地の場合は種を採取する前に、暑さで地上部が枯れてしまうことがあります。

チオノドクサの種類・品種

①チオノドクサ・フォーベシー


チオノドクサ・フォーベシーは、チオノドクサのなかでも特に多く流通・栽培されている種類です。花色は青紫色が一般的ですが、色の濃淡など変異が多く見られます。

ピンクの花色のフォーベシー’ロゼア’、白い花色のフォーベシー’アルバ’など、基本種とは違う花色が魅力的な品種もあり、好みに応じて選べる楽しみがあるチオノドクサです。

②チオノドクサ・サルデンシス

チオノドクサ・サルデンシスは、目の覚めるような群青の花色が目を惹く小型品種です。花も草丈も小さく、10cmほどしか成長しません。ほかの品種よりも早く開花する特徴を持っています。

草丈の低さと目立つ花色を活かして、花壇の縁や林縁に群生させるとよいでしょう。

③ピンクジャイアント

ピンクジャイアントは名前のとおり、チオノドクサの大型品種です。ピンクの花びらに中心部が白という上品で愛らしい花色から、チオノドクサの品種のなかでも人気があります。交配種とされており、初心者でも安心して育てられる丈夫さを持つ品種です。

チオノドクサの鮮やかな花色を愛でよう

出典:photo-ac.com
 

チオノドクサは強い耐寒性と耐病性を持ち、非常に育てやすい球根植物です。暑さにさえ気をつけていれば、初心者でも問題なく栽培できます。雪解けの季節に鮮やかな花色を見せる様子は、早春の訪れを告げる植物にふさわしい美しさです。

チオノドクサの育て方を覚えて、花の美しさとともに、冬の終わりと春の始まりを体感しましょう。

秋植え球根植物が気になるならこちらをチェック!

当サイトでは鮮やかな青色の花咲くチオノドクサの育て方ガイド!植え付けの適期や開花期をご紹介!以外にも、秋植え球根植物に関する記事をたくさん掲載しています。

チオノドクサのように冬の寒さを耐え忍び、早春の開花期を迎える秋植え球根植物の人気品種や特徴、水やりや肥料、日常の手入れといった育て方のコツなど、「秋植え球根植物について、もっと知りたい!」と思ったときの参考にしてみてくださいね。