コトネアスターとは
コトネアスターとは、ヨーロッパからアジアまで分布するバラ科の植物で落葉や常緑に分類されます。コトネアスターは横に大きく枝を広げて大きくなるので、グランドカバーとしても使われることも多いです。
特に斜面や高い場所に植えると枝が垂れ下がるように広がっていくのが魅力になります。コトネアスターの場合は、広範囲に広がることで、庭の雰囲気を一気に変えてくれるのも庭木として選ばれる理由になっているのです。
コトネスターの魅力
コトネスターの最大の魅力は、春には花、冬には実を楽しめることです。1つの植物で花と実を2度楽しめるのも人気の理由になっています。花は白やピンクの色で小さく可愛らしいのですが、どちらかというと真っ赤な実の方が人気がある植物です。
寒くカラフルな花が少ない冬の時期に可愛らしい赤い実は庭を明るくしてくれる大切な役目を持ってくれます。丈夫で年に花と実の2度楽しみがあるコトネスターを育ててみてはいかがでしょうか?
コトネアスターの栽培スケジュール
コトネアスターの栽培スケジュールは、3月から4月か10月から11月にかけて植え付けや植え替えを行い、5月から4月に花が開花します。そして10月から1月にかけて実をつけるのが特徴です。
コトネアスターは庭木や常緑として親しまれることも多く、大きいと2mほどに成長します。耐寒性は強く耐暑性が弱いのも特徴です。花と実ができることで、2回楽しみがあるのもコトネアスターを栽培する楽しみにも繋がります。
コトネアスターの種類
コトネアスターの種類は北半球に約400種類ほど分布しています。中国が原産のベニシタンは赤い果実と枝が横に広がるのが特徴で、多く栽培されているのが特徴です。しかし最近は中国原産のベニシタン以外にも果実がより美しい品種も多く見かける様になりました。
コトネアスターは花と実の両方が楽しめますが、主に実を楽しみに栽培する人が多いのも特徴です。ベニシタンの他にもコトネアスター・ワテレリやコーラル・ビューティーなどの種類があります。
種類による特徴を違いを紹介
コトネアスターの種類の中でも最も栽培されていると言われているベニシタンは、半常緑から落葉の低木で耐寒性もあるので、育てやすい種類になります。また、コトネアスター・ワテレイは生育がよく実つきも良いのが特徴です。
他にもコーラルビューティーは葉が小さく、枝も蜜なので、グランドカバーに特に適していると言われています。基本的に常緑でもあり、実つきもいいです。それぞれの特徴を知って自分好みのコトネアスターを探してみて下さい。
コトネアスターの名前の由来
コトネアスターは、日本ではベニシタンとも呼ばれています。コトネアスターの名前の由来は、ラテン語のコトネアとアスターを合わせてもので、コトネアアスターは似て非なるものという意味を持っているのです。
また、ベニシタンは盆栽としても親しまれています。剪定を行うことで、盆栽のように小さく育てることも可能です。盆栽の中でもとても丈夫な種類なので、初心者でも育てやすく、赤い実をつけるのが魅力だと人気があります。
コトネアスターの育て方
コトネアスターは、日当たりがよく水はけのよい環境を好みます。枝を伸ばす植物でもあるので、グランドカバーとして使われることもあり、育てる際は広いスペースを確保するのがおすすめです。
基本的にコトネアスターは丈夫で育てやすい庭木ですが、乾燥が苦手な一面も持っています。そのため、水はけがよく保水性のある用土を用意してあげるのがおすすめです。また、庭木や地植えだけではなく鉢植えでも楽しめます。剪定を定期的に行うことで、大きさを調整して栽培を楽しむことも可能です。
コトネアスターを植えてみよう
コトネアスターを栽培する際は、園芸店などで植木を購入するのがおすすめです。その際、主幹がしっかりしていて、葉にツヤがあるものを選ぶようにしてみて下さい。植え付けも3月から4月か10月から11月の暖かい日に行うのがおすすめです。
植え付けを行った後は、しっかりと水やりをすることも大切です。コトネアスターは特に肥料や支柱などを必要しないので、初心者でも植えやすい庭木ではないでしょうか?事前に広い範囲に広がることを見据えた場所選びも大切です。
植え付け方法
コトネアスターを植え付ける際は、まず日なたで半日陰で、さらに水はけも良い場所を探してみて下さい。基本的にグランドカバーにも使われるほど広い範囲に広がるので、ある程度のスペースを確保するのも大切です。
植え付ける場所が決まったら、購入して来たコトネアスターの鉢の2倍の大きさの深さと幅に穴を掘りましょう。その後、腐葉土や堆肥などを入れてから植えます。この際に枝を3/2ほどに切り戻しておくと、成長がよくなるので、おすすめです。
植え替えはできる?
コトネアスターは、植え替えにはあまり適しません。枝が地面に多い被さる品種も多いので、植え替えによる場所の移動は難しいのです。特にコトネアスターは古い株は根が粗いので、植え替えすることで、枯れてしまうことがあります。
それを踏まえた上で最初の植え付ける場所を見極めておきましょう。植え替えを行うのであれば、挿し木や種により再度新しいコトネアスターを違う場所に植え付ける方が簡単です。その点を踏まえて、コトネアスターに適した場所を探してみて下さい。
水やりや肥料
コトネアスターを地植えで育てる場合は、特に水やりは必要ありません。しかし夏場などの乾燥がきつい季節には、朝や夕方にたっぷり水やりを行うのがおすすめです。また、コトネアスターを鉢植えで栽培する場合も、表面が乾いてきたらたっぷりと水やりをして下さい。
肥料は、コトネアスターの開花後に緩効性肥料を与えるのがおすすめです。秋には実をつけ始めるので、その前に肥料を与えてたっぷり栄養を加えると綺麗な実が成るでしょう。
害虫や病気
コトネアスターは害虫や病気の被害が少ないのも特徴ですが、注意したい害虫はアブラムシやカイガラムシ、毛虫、ハダニなどが挙げられます。また、病気はうどんこ病に注意が必要です。
もしもコトネアスターに害虫や病気の被害が見つかったら、薬剤などを使って駆除するようにしてみて下さい。水やりのタイミングでコトネアスターの葉などをチェックしてみるのもおすすめです。特に高温時期などはハダニががっせいしやすくなるので、チェックしてみて下さい。
剪定してみよう
コトネアスターは横に広がる這性でもあるので、特に剪定は必要はありません。しかし徒長枝などがある場合は、枝の部分を剪定するのがおすすめです。また、芽吹きがいいのも特徴なので、葉が落ちた時期に不要な枝を剪定して、好みの形に整えることもできます。
どんどん成長するコトネアスターは、そのままでも十分大きくなりますが、形を整えるための剪定を行うことも可能なのです。剪定を行うことで、栽培範囲や樹木の形を自分で調整できるのもコトネアスターの栽培ポイントになります。
剪定は行う時期も大切
コトネアスターは、落葉と常緑では剪定の時期も異なって来ます。落葉性の品種の場合は、落葉期に剪定を行うのが大切です。また、常緑のコトネアスターの場合は、花が咲いた後に早めに剪定するのがいいでしょう。
その理由は、花が咲き終わった後に早めに剪定を行うことで、翌年の花付きに影響が少なくなるからです。このように落葉性の品種と常緑性の品種では、剪定の時期が異なるので、自分の栽培するコトネアスターがどのタイプが見極めて剪定してみて下さい。
増やし方
コトネアスターは挿し木や種で増やすことも可能です。挿し木を行う場合は、6月から7月の時期に行うようにし、コトネアスターの枝先を5㎝ほど切り、1時間ほど水揚げを行います。その後、挿し木を赤玉土などを混ぜた用土に刺すことで、根が出ます。
挿し木を行った場合は、たっぷりと水やりをして日陰で管理するようにしてみて下さい。コトネアスターはどんどん成長する植物でもあるので、手軽に挿し木に挑戦してみるのもおすすめです。
種による増やし方とは?
コトネアスターは種でも増やすことができる。種の場合は、10月から11月の時期にコトネアスターの熟した実を収穫し、水で洗って中から種だけ出します。また、コトネアスターの場合は種を乾燥させてしまうと発芽しなくなってしまうので、果肉を取り除き種を出したらすぐに撒くことが大切です。
種を撒く際は赤玉土を撒いた用土に1㎝ほどの覆土をして埋めます。種はまず鉢やプランターに撒くのがおすすめで、乾燥しないようにしっかりと水やりをすると春には発芽します。
赤い実は鳥が食べる
コトネアスターの赤い実は、鳥などが食べることがあります。毒はないので、人間でも食べることは可能ですが、食べるのはおすすめできません。そんなコトネアスターは実が地面に落ちて、自然に種から発芽することもあります。
小さな実なので、なかなか種が落ちたのを気がつかないことも多いですが、春に新しい芽が出ていることがあります。もしも鳥などに実が食べられるのが嫌な場合は、ネットなどをかけて鳥に実を食べられないようにすることも可能です。
まとめ
コトネアスターはバラ科の落葉樹として庭木などで使われることも多いです。春には花、冬には実と時期をずらして2回の楽しみがあるのも魅力になります。育て方も基本的には簡単でどんどん広がっていくので、グランドカバーとして活用するのもおすすめです。
コトネアスターは乾燥に弱いので、日当たりがよく水はけのよい場所で育てるのが大切になります。また、地植えの場合などはあまり水やりは必要ありませんが、乾燥の時期は水やりを行うようにしてみて下さい。
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コトネアスター以外にも栽培しやすい庭木はたくさんあります。いろいろな庭木を見て自分好みのものを探してみましょう。

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