ケンチャヤシとは?特徴を紹介
ケンチャヤシはオーストラリア原産のヤシ科の植物です。耐陰性が強く、室内でも育てやすい事からガーデニングや観葉植物として人気があります。
トロピカルな雰囲気の見た目なのに、直射日光に弱かったり強風に弱かったり意外な弱点があるのです。そんなケンチャヤシの育て方や増やし方、その歳の注意点をご紹介します。育て方のコツを掴んでお家やお庭で南国リゾート気分を味わいましょう。
ケンチャヤシの特徴
ケンチャヤシは育つと10m以上の高さになり、広げた葉は5mを超える幅になります。
日光は必要ですが半日陰や室内でも育てやすい特徴があります。日本の夏や冬も室内であれば問題になりません。ベランダガーデニングや室内で観葉植物として育てるのに向いているので、ガーデニング初心者の方にもおすすめです。
ケンチャヤシの主な種類
ケンチャヤシは通常のケンチャヤシとヒロハケンチャヤシの2種類存在します。どちらも濃い緑色の葉を羽状に広げますが、ケンチャヤシはV字型にヒロハケンチャヤシはT字型に広げるのが特徴です。
日本ではケンチャヤシとして売られていても、実際はヒロハケンチャヤシである場合もあります。葉の広げ方で判別しましょう。
ケンチャヤシという名前の由来
南国の雰囲気がガーデニングで人気の観葉植物ケンチャヤシですが、学名はホウエア・ベルモレアナ(Howea belmoreana)でケンチャヤシとは全く違います。
実はこのケンチャヤシ、英名では原産地であるオーストラリア、ロードハウ島の主要都市ケンティアから名前を取ってケンティア・パーム(Kentia Palm)と呼ばれています。それが日本で訛って特徴的なケンチャヤシという名前になったのです。
ケンチャヤシの花言葉は『勝利』
ケンチャヤシの花言葉は勝利という事で、多くの人に喜ばれる花言葉になっています。風水的にも観葉植物はよいとされていますし、育て方も簡単でガーデニングの知識が薄い方にもおすすめできます。部屋の空気を南国のように楽しく変えてくれるケンチャヤシは贈り物としても優秀ですね。
室内で育てやすい観葉植物は他にも
ケンチャヤシは室内で育てやすい植物ですが、他にも室内で育てやすい観葉植物はいろいろあります。お家に観葉植物がある事で空気も新鮮に感じられますし、育てる植物によって部屋の雰囲気もがらりと変わるでしょう。興味がありましたら、こちらの記事を参考にしてみてはいかがでしょうか?知らなかった植物に出会えるかもしれません。
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ケンチャヤシの植え方
ケンチャヤシの鉢植え・観葉植物として育てる
ケンチャヤシは種から育てる事もできますが、多くの人は苗から育てる事になると思います。種については増やし方で解説しますので、そちらを参考にして下さい。
植え付けは春におこないます。用土は多めの赤玉土に腐葉土を混ぜたものです。水捌けのために軽石を混ぜてもよいでしょう。
植え付けたら、水をたっぷり鉢の下から漏れ出てくる程度に与えます。レースカーテンの前など直射日光にはさらされない明るい場所に置きましょう。
置き場所
ケンチャヤシは耐陰性が強めの特徴を持つので半日陰の室内でも十分に育てることができます。しかし、ある程度の日光は必要です。春から秋の間は外の半日陰に置いて日光浴する時間も与えたいところ。
ただし強風には注意が必要です。ヤシ科の植物は強風で葉を痛めることが多いので、風の強い日は室内に入れるなど育て方を工夫してあげましょう。冬の寒さが本格化する前に鉢を室内に移動します。
ケンチャヤシの地植え・大きく育てる
ケンチャヤシが冬越しするためには気温が3度以上必要です。日本でも温暖な地域であれば大きく育てるために地植えする事ができます。
地植えする時は半日陰の場所を選びましょう。直射日光にさらされると高確率で葉焼けしてしまうので注意が必要です。上手く育つと20m近い大きさになるので植える場所は注意して選びましょう。
用土は赤玉土と腐葉土を混ぜた、保水と排水のバランスがいいものにします。
ケンチャヤシの育て方
水やりの方法と注意点
ケンチャヤシはたっぷりと水を与える必要がある植物です。春になり気温が上がると育成期に入ります。育成期では土の表面が乾いたら鉢の底から水が漏れるくらい水やりをしましょう。受け皿に溜まった水は根腐れ対策で捨てます。
ケンチャヤシは冬になると休眠期に入るので、水やりのペースを抑えて控えめにしましょう。用土の表面が乾いてから2、3日後に水やりする程度で大丈夫です。
葉水のやり方
ケンチャヤシの乾燥には注意が必要です。室内ではエアコンやストーブで乾燥させてしまわないように置き場所を選びます。霧吹きなどで葉を濡らす葉水をする事で、適切な湿度を保ちやすくできます。
葉水は観葉植物の害虫対策にもなりますので、なるべく行うようにしましょう。ただし直射日光下で葉水や水やりをするのは根腐れや葉焼けの原因になるので時間には注意が必要です。
地植えで大きくなった時の葉水
地植えして大きく育ったケンチャヤシは霧吹きではどうにもなりません。そこで、ホースにシャワーノズルをつけて葉に水をかけます。大きなケンチャヤシは頑丈ですので、シャワー程度なら大丈夫です。ただし、葉焼けの心配があるので直射日光のあたる時間帯は避けた方がよいでしょう。
肥料の種類や与え方
ケンチャヤシは春から秋にかけて育成期に入ります。その間は置き肥や液体肥料を与えて成長の手助けをしましょう。ケンチャヤシの大敵は乾燥です。水やりを3回に1回のペースで液体肥料に変えてもいいですが、その時も葉水はかかさないようにします。
冬場は水やりと同じく肥料を控えめにしましょう。殆ど与えなくても大丈夫です。
植え替え・根詰まり対策
ケンチャヤシは定期的な植え替えが必要です。放置すると根詰まりを起こしてしまうので、2年に一度は大きな鉢に植え替えをおこないます。
大きくしたくない場合も根詰まり対策が必要です。いちど鉢から出して根を3割ほど剪定しましょう。ガーデニング初心者の方はかわいそうに思うかもしれませんが、根詰まりの解消は観葉植物を元気にするために必要です。混み合った枝葉の剪定と同様、根の剪定もガーデニングでは大切になります。
剪定のやり方
ケンチャヤシはしおれた葉や枯れた葉を時期に限らず剪定して取り除く必要があります。観葉植物として樹形を整え、形も色も見栄えのよい状態にする剪定は、植物の健康にも繋がって一石二鳥です。よく観察して元気のない葉があれば早めに剪定してあげましょう。
葉先だけが枯れたような状態になる事もあります、その時は目立たないように葉先だけを剪定します。うまくいけば被害を葉先だけに留めることができるでしょう。
病気・害虫への対策
ケンチャヤシにはハダニやカイガラムシが発生する事があります。葉水が予防になりますので、出来る限りおこなうようにして下さい。他には葉先から枯れたり樹形の乱れがでることがあります。その時は乾燥していないか、日光が足りているか、根詰まりを起こしていないかを確認しましょう。
葉水や植え替えなど、ガーデニングの基本を守る事で害虫や病気は予防する事ができます。
それでも駆除しきれない場合は
ケンチャヤシに発生する害虫は葉の裏に潜んでいる事も多く、注意深く観察しないと見つけられない事もあるでしょう。害虫対策としてオルトラン水和剤などの薬品を使う方法もあります。しかし薬品に頼らず自然に育てたい方や、家にあるもので対策したい方もいらっしゃる事でしょう。そんな方におすすめの記事をご紹介します。
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ケンチャヤシの増やし方
ケンチャヤシの増やし方は実生がよい
ケンチャヤシは育ってくると実をつけるようになります。その実にある種を蒔くのが代表的な増やし方です。できれば実が成長する前に取って、ピートモスなどを使い湿度を高く維持できる鉢やポットに半分ほど埋めます。実が赤くなっていた場合、果肉から種を取って繊維状の外皮を残して洗ってから蒔きます。
湿度を維持するために、ラップを被せて保湿するやり方があります。カビに注意がいりますが管理は楽です。
袋蒔きでの増やし方
たくさんの種が取れて、一度に育てたい場合はナイロン製の密閉袋を使って発芽させる袋蒔きという増やし方が良いでしょう。密閉された袋は湿度を高く維持やすいですし、スペースを必要としないので大量に育てることができます。
注意点はカビです。発生を抑えるために種は綺麗に洗い、用土は無菌のものを使いましょう。それでもカビが発生してしまったら種を袋から取り出し、カビを取り除いて新しい用土と袋に入れ直します。
ケンチャヤシの他の増やし方
残念ながらケンチャヤシは実生以外の増やし方をするのが難しいです。茎の根本から他の茎が生える株立ちの状態であれば、根がついた茎を分けて株分けする事ができます。しかしヤシ科の中でもその特徴を持ち、株分けしやすい品種は少ないです。挿し木も同様で、ケンチャヤシでおこなうのは難しいでしょう。
まとめ
ケンチャヤシは、お家にいるのに南国リゾート気分を味わえる観葉植物です。一見すると日本で育てるのが難しそうに見えますが、なかなかの耐陰性と耐寒性をもつ頑丈さが特徴で、初心者ガーデナーにもおすすめできます。室内で育てたり、ベランダで育てたり、温暖な地域にお住まいの方は地植えで大きく育ててみるのもいいですね。
ケンチャヤシを上手に飾って、高級ホテルのようなゴージャスなお部屋を目指すのもありかもしれません。
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