春の岩手をドライブで満喫
いい旅してますか?今週は春の岩手県を巡るドライブ旅をご紹介します。旅の舞台となるのは主に岩手県北上市と花巻市です。岩手県は東北地方北東部に位置する県で、両市ともその岩手県の南部エリアに属しています。このエリアには歴史的また文化的な遺産が多く残されていて、自然環境にも恵まれていて温泉地なども多く、観光地としての魅力に溢れています。
旅のスタートとなるのは東北自動車道「北上江釣子IC」です。仙台方面や秋田方面からもアクセスしやすく、桜の咲く時期には雪も解けてドライブもしやすいに違いありません。今回のドライブ旅では7ヶ所の魅力的な観光スポットに立ち寄ります。
ドライブ旅の行程をご紹介
ここでドライブ旅の行程をご紹介しておきましょう。まず最初は岩手県のお花見の名所で綺麗な桜を鑑賞します。続いて北上市の山間地域に移動して綺麗な水芭蕉で春を感じてからランチスポットのある花巻市へと向かいます。
名物グルメで昼ご飯を済ませた後は岩手県の著名人の記念館に立ち寄って作品などを見学し、その後花巻市内の商業施設にアクセスして復活のスイーツグルメを堪能します。休憩を楽しんだなら岩手県の誇る有名温泉地までドライブして再び綺麗な桜を眺め、最後に日帰り温泉でドライブ旅の疲れを癒します。
岩手の桜の名所は春爛漫
北上市立公園展勝地
まず最初は綺麗な桜の花で春を感じてみましょう。北上展勝地は岩手県を代表する桜の名所で、平成2年に「日本さくら名所100選」にも選ばれています。「みちのく三大さくら名所」にも数えられていて、春になると岩手県内外から大勢のお花見客が訪れます。
最も有名なのが北上川にかかる珊瑚橋から川沿いに約2キロメートルにわたって続く桜並木で、綺麗な桜のトンネルの中をのんびりと歩きながら岩手県の遅い春の訪れを感じることができます。公園全体で約150種類、10,000本の桜が植えられているので、長い期間にわたってお花見を楽しめるのが魅力です。
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綺麗な桜と鯉のぼりの競演が見事
毎年4月中旬から5月上旬まで開催される「北上展勝地さくらまつり」が見どころですね。祭りの期間中は北上川に鯉のぼりが登場して、青い空、ピンク色の桜とコラボして春ならではの素晴らしい絶景をつくりだします。とっておきの一枚が撮影できるのでぜひ楽しんでみてください。
そのほかにも祭り期間中には桜並木を走る馬車が登場したり、桜を川面から眺められる観光遊覧船が周航したりと、いろいろなお花見スタイルを体験できますね。今回のドライブ旅では楽しめませんが、夜のライトアップされた桜の景色も感動的です。ぜひリピートしてみてください。
観光スポットは岩手のココ!
北上市立公園展勝地
- 住所岩手県北上市立花10地割
- 電話番号0197-65-0300
- アクセス東北自動車道「北上江釣子IC」より15分
可憐に咲く春の花に感動
岩沢ミズバショウ群生地
綺麗な桜のお花見を堪能した後は、今度は別の趣の異なる春の花を観賞しましょう。北上展勝地からドライブで35分と少々距離がありますが、綺麗な水芭蕉が見られる群生地を訪ねます。穴場の観光スポットともいえるこの場所は希少な水芭蕉の群生地となっていて、ちょうど北上展勝地の桜と同じ時期に見ごろを迎えます。
数えきれないほどたくさんの水芭蕉の花が咲いていて、まだひんやりとした空気に包まれた空間でお花見を堪能できます。清楚に咲く水芭蕉の花は華やかに咲く桜とは一味違った魅力がありますね。すいているので群生地を独り占めです。
木道を歩きながら花を観賞しよう!
国道からすぐの場所に群生地があるのでアクセスしやすいのが魅力ですね。このスポットは「きたかみ景観資産」のひとつにも認定されていて、和賀町岩沢地区の自治会が管理をしながら貴重な群生地を守り続けています。
群生地には木道が整備されているので、観光の際にはそこを歩きながら湿地に咲く水芭蕉の花を観賞できます。数も徐々にですが増えてきていて、花ひとつひとつが大きくて見ごたえも十分です。岩手県内でもこれだけたくさんの水芭蕉の咲く群生地は少ないため大いに訪れる価値があります。これだけの水芭蕉を無料で鑑賞できて幸せです。
観光スポットは岩手のココ!
岩沢ミズバショウ群生地
- 住所岩手県北上市和賀町岩沢10地割
- 電話番号0197-65-0300
- アクセス秋田自動車道「北上西IC」より10分
岩手の名物グルメにチャレンジ!
やぶ屋総本店
季節の花々で春を感じた後はランチタイムといきましょう。北上市を出て今度は花巻市へと移動します。ランチスポットは水芭蕉の群生地から30分ほどドライブした場所にあるやぶ屋総本店です。やぶ屋は大正12年創業の老舗のそば処で、岩手名物のわんこそばが食べられます。
わんこそばは花巻が発祥の地となっていて、その始まりは400年余り昔にさかのぼります。江戸に上る途中の南部藩の殿様が花巻城に立ち寄った際に出されたのが郷土料理のそばで、漆塗りの器に少しづつ盛って提供したところ、殿様は気に入って何度もおかわりしたといわれています。
わんこそばにチャレンジ!
せっかく岩手県を訪れたなら名物グルメを味わわない手はないでしょう。やぶ屋総本店のわんこそば中学生以上は3,300円でチャレンジすることができ、食べた人には「大食い証明書」なるものがいただけます。さらに100杯をクリアすると「横綱手形」ももらえるので楽しみですね。
わんこそばというと大食い競争のイメージがありますが、前述のように元々は客人をおもてなしするためのグルメです。ぜひ無理をせず慌てすに郷土料理の味を満喫してみてください。盛りそばやかつ丼など一般的なメニューもあるので好みに合わせてチョイスしてみましょう。
観光スポットは岩手のココ!
やぶ屋総本店
- 住所岩手県花巻市吹張町7-17
- 電話番号0198-24-1011
- 営業時間11:00~15:00,17:00~19:30
- アクセス東北自動車道「花巻南IC」より5分
岩手の著名人について知ろう!
宮沢賢治記念館
名物グルメでお腹を満たした後は午後の部へと参りましょう。最初に訪れるのは岩手県出身の著名人「宮沢賢治」の博物館です。やぶ屋総本店からは15分ほどドライブするとアクセスできます。宮沢賢治は日本文学に独自の世界感を見出した有名な作家で、明治29年に古物商を営む家に生まれました。
中学高時代に法華経を読んでその考え方に傾倒し、その考え方が賢治の創作活動の根底を流れています。花巻農学校で5年間教鞭を執り、子供たちと関わりながら農民生活の向上に寄与しましたが、病に倒れて短い生涯を閉じました。
イーハトーブの世界観を感じてみよう!
記念館は賢治のゆかりの地に建設されています。この施設は賢治の作品である詩や童話、また彼が農民のために行ったさまざまな取り組みについて紹介していて、賢治に関係する資料を5つの分野に分類しています。賢治の愛用品や賢治が執筆した原稿など貴重な資料を見ることができ、賢治ファンにはたまらない施設になっています。
この施設の南側には賢治が設計した日時計花壇や南斜花壇のある「ポランの広場」があり、こちらもあわせて見学できるようになっています。「イーハトーブ」と呼ばれる賢治の世界観にぜひ触れてみましょう。
観光スポットは岩手のココ!
宮沢賢治記念館
- 住所岩手県花巻市矢沢1-1-36
- 電話番号0198-31-2319
- 営業時間8:30~17:00
- アクセス東北自動車道「花巻南IC」より15分
復活のグルメを堪能!
マルカンビル大食堂
宮沢賢治の世界を満喫した後は岩手名物ともいえるスイーツグルメを味わいましょう。記念館から10分ほど移動するとグルメスポットにアクセスできます。花巻市にはマルカン百貨店という老舗のデパートがありましたが、2016年に惜しまれながらも閉店しました。
特に市民をがっかりさせたのが百貨店の中にあった大食堂の閉店で、食堂で提供されていた美味しくて大盛りのメニューが食べられなくなってしまいました。しかし、閉店してすぐに地元の若手経営者たちが立ち上がり、創意工夫をしてマルカンビルを復活させました。
ジャンボなソフトクリーム必食のグルメ
食事メニューもおすすめですが、食堂名物のジャンボなソフトクリームを味わってみましょう。一般的なソフトクリームの二倍以上あるソフトクリームで何と10巻きになっています。あまりに大きいため食べる前からワクワクドキドキしますね。
花巻市民の定番の食べ方は箸を使ったやり方で、箸でソフトクリームの上をつまみ取りながら口に運びます。食べても食べても減らないこのソフトクリームはスイーツ好きにはたまりませんね。目の前に置かれると一瞬食べきれるか不安になりますが、さっぱりとしていていつの間にか完食です。
観光スポットは岩手のココ!
マルカンビル大食堂
- 住所岩手県花巻市上町6-2
- 電話番号0198-29-5588
- 営業時間平日11:00~14:30,土日祝日11:00~18:30
- アクセス東北自動車道「花巻南IC」より4分
有名温泉地で綺麗な桜を眺めよう!
花巻温泉
スイーツグルメで休憩を楽しんだ後は再びお花見スポットへと向かいましょう。マルカンビルから20分ほどドライブした場所にある花巻温泉に移動します。花巻温泉は岩手県の名湯「花巻温泉郷」に属する温泉地で、同系列の大型宿泊施設が数件あり多くの観光客を受け入れています。
昭和初期の時代にはリゾート開発が進んで賑やかな温泉街となっていましたが、現在は当時のレジャー施設などはなくなり自然豊かで静かな雰囲気が温泉街全体に漂っています。この温泉地は岩手県の桜の名所となっていて、温泉と一緒にお花見が楽しめます。
バラ園前の桜がおすすめ!
花巻温泉には数ヶ所に桜の見どころがありますが、温泉街にあるバラ園の前の細い道を散策してみてはいかがでしょうか。ここには道の両側にソメイヨシノとシダレザクラが混ざって植えられていて、両方の桜の花を眺めることができます。残雪の山々をバックに咲く桜の風景は素晴らしいですね。
毎年桜の咲く時期に合わせて桜祭りも行われ、桜の葉を入れてこしらえるさくら餡のパンや、春の若葉をイメージしてつくったうぐいすパンなど、この時期限定の春グルメが提供されます。温泉街にある無料駐車場を利用して楽しんでみてください。
観光スポットは岩手のココ!
花巻温泉
- 住所岩手県花巻市湯本
- 電話番号0198-37-2111
- アクセス東北自動車道「花巻IC」より15分
人気温泉旅館で日帰り温泉
藤三旅館
ドライブ旅の最後は日帰り温泉で疲れを癒します。花巻温泉でも日帰り温泉が楽しめますが、今回のドライブ旅では温泉マニアにも人気の高い「鉛温泉」にある宿で温泉を満喫しましょう。藤三旅館は一軒宿の温泉旅館で、その歴史は古く「新日本百名湯」や「日本温泉遺産」にも選ばれています。
贅沢にも源泉を5本も所有していて、館内のお風呂はすべてが源泉掛け流しの湯使いです。日帰り客にも積極的に温泉を開放しているのが魅力で、朝7時から夜9時まで14時間も日帰り温泉を楽しむ時間が確保されています。
お宿名物の立ち湯を体験
藤三旅館の名物となっているのが深さ1.2メートルの湯船です。「白猿の湯」と名付けられたこのお風呂は、天然の岩をくりぬいて湯船がつくられていて、湯船の底からはプクプクと天然温泉が湧き出しています。深いので立って入らねばなりませんが、高い天井を眺めながら入浴すると何ともいい気分になりますね。
基本は混浴ですが女性専用の時間も設けられていてハードルは決して高くはありません。すいている時間帯なら温泉を独り占めできて最高ですね。日帰り温泉客用の休憩所も備わっていてゆっくりと温泉で疲れを癒せます。
観光スポットは岩手のココ!
藤三旅館
- 住所岩手県花巻市鉛字中平75-1
- 電話番号0298-25-2311
- 営業時間7:00~21:00
- アクセス東北自動車道「花巻南IC」より20分
ドライブで春の岩手に出かけよう!
今週は春の岩手県を巡るドライブ旅をご覧いただきましたがいかがでしたか?綺麗な花々で春を感じながらグルメや温泉を満喫できる岩手県は大変魅力的です。次のお休みは本記事を参考にして岩手県にドライブしてみてはいかがでしょうか。
出典:ライター撮影