はじめに:エリカの選び方と育て方
少し難しいエリカの花を上手に育てよう
エリカの花は冬から早春の花と思われる方も多いでしょうが、種類が多く春から夏に咲く品種もあります。また鉢植えに向いているものと庭植えにするエリカもこの種類によって分かれているのが特徴です。
ヨーロッパではヒースと呼ばれてガーデニングに使われるよりも荒野に自生する強い花というイメージが強いこのエリカの花。日本で栽培する場合の季節のお世話方法(適した土や肥料)と気にしたい日当たり・自宅での植え替えや増やし方も解説していきます。
エリカとは原産地で性質が大きく違う植物
すでにエリカを地植えにしていたり鉢をお持ちの方はその原産地を意識されたことはあるでしょうか。多年草エリカのお手入れや耐寒性はこの原産地で簡単に見分けることができ、育て方で気をつけるコツもとてもわかり易い植物です。
次章からまずは基本情報やそんな原産地別の特徴・開花時期の違いから育て方と順を追ってご紹介していきましょう。
エリカとは?育て方の前に知りたい基礎知識
エリカの基本情報
科・属 | ツツジ科エリカ属 |
原産地 | アフリカまたはヨーロッパ |
英語名/学名 | Heath/Erica |
育て方難易度 | 普通(中級者程度) |
エリカの特徴・開花時期

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/3141959?title=%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%AF%E8%89%B2%E3%81%AE%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%80%80%E3%80%80%E3%83%93%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%80%80%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%93%E3%82%A2%E3%80%80%E3%82%AB%E3%83%8A%E3%83%80%E3%80%80
エリカの花は種類が多くて開花時期は種類によって1年中春咲きから冬に咲くものとさまざまです。
日本で鉢植え用として売られているものは暑さに強く耐寒性がなく冬になると枯れてしまう1年草扱いのものとなるので、春から秋が見ごろの季節と思っておくと良いでしょう。庭植え用のジャノメエリカは逆に夏が苦手で寒さに強いので冬に開花します。
性質の違いに注意!470もあるエリカの種類
エリカは原産地で選ぶのがおすすめの方法
エリカは非常に種類が多い植物で、世界中に470種類あるといわれています。大きく分類すると原産地がアフリカのものとヨーロッパのもので性質が大きくことなり日本で鉢植えとして売られているのはおもに日本の気候でも育てやすいアフリカ産のものと寒い冬でも地植えにできるヨーロッパ産のヒースと呼ばれるもの。ただしヒースは夏にはとても弱いので涼しい場所に植え付けてやる必要がでてくるでしょう。
アフリカ原産のエリカ・メランセラ
クリスマスエリカ
クリスマスの時期に開花時期を迎えることからクリスマスエリカと呼ばれる品種です。花色はシーズンがら白がよく出回りますがピンク色もあります。
アケボノエリカ
トックリエリカとも呼ばれる花の形が独特なもの。ご覧のように長いとっくりのような形をしています。花色はも白・ピンク・赤とひとつの木で色変わりに咲くことも見られるでしょう。開花時期は春から夏にかけて。
ヨーロッパ系ジャノメエリカ(ヒース)
非常に草丈が高くヨーロッパでは野原一面を埋め尽くすように生えているのがこの種類です。-5度くらいまで耐寒性があり花色はピンクがメイン。秋から冬にかけて長く開花時期をむかえます。メランセラと名付けられ鉢植えで売られている種類もジャノメエリカととても似ていますがこちらはアフリカ原産。冬は苦手で秋ころに咲く種類です。
鉢植えならばアフリカ系地植えならヨーロッパ系
種類は多いですがはっきりと原産地で性質が違っているので、まずは地植えにするか鉢で室内管理にするかを決めそのあとに好みの開花時期や色などで選んでいくと良いでしょう。
鉢植えならばアフリカ原産の種類の中から。地植えならば寒さに強いヨーロッパ原産のジャノメエリカがおすすめ。
地植え・鉢植えでのエリカの育て方
1.日当たり
エリカは冬に湿度があり夏はからりと乾燥しているところが原産地。日本は真夏も真冬もちょっと暮らしにくい環境となるので、はじめて育てるなら地植えよりも鉢植え管理がおすすめ。
真夏は北側の風通しのよいところに置いてください。春から秋までは西日には当てない・冬は温かいところであればできるだけ日に当てる(西日は気にしない)のがよい日当たり・置き場所です。
2.植え付け植え替え
エリカのポット苗や株が大きくなった鉢植えを鉢増しするときに気をつけて欲しいのがエリカの根の扱い方。とても細くてナイーブな根なのでポットや鉢から出したものは一切触らずそのまま植え付けてください。
間違っても根鉢を崩そうなどとはしないこと。地植えの場合は一度植え付けたら植え替えはできないと思っておきましょう。
エリカ用のおすすめの土の配合
エリカはつつじやアザレアと同じ仲間の植物で酸性の土を好みます。そのため一般的な赤玉土を鹿沼土に変えた配合の方が好きな花。具体的には鹿沼土6に腐葉土4を混ぜたものがよいでしょう。
3.日常管理
エリカの水やりは季節によって変えましょう。前に書いたとおり冬は湿気を欲しがり夏はからりとしている環境が好きな花。流通している一般的なエリカの鉢植えは多くが冬咲き(クリスマスに咲くすずらんエリカや淡雪エリカ)となっています。
花が咲いている時には表面が乾いたらたっぷり、温かい時期になったら乾いてから2日ほど放置してしっかり乾燥させてからあげるのが良い与え方としておすすめ。
エリカの肥料(追肥)は花の前に一度
エリカは元々肥料分の少ない土(荒れた土地)に自生する植物ですので、肥料はほとんど必要としません。与えるのであれば花が咲く前に1度あげるようにすればよいでしょう。
前述のように秋から冬に咲く品種がよく流通しているため、秋にあげるのが一般的な方法。お持ちの鉢植えの花がいつ咲くのか知り、春であれば秋でなく春が肥料やりの時期となります。
4.切り戻し剪定
切り戻し剪定も花を基準にして時期を決めます。このやり方であればどんな品種でいつ咲くものであっても時期もわかりやすいですし剪定仕方も簡単で初心者向け。
剪定は花がら摘みの花が終わったものを花部分だけ切り取る切り戻し方法で花後に枝を半分ほどに切り詰めてください。花が咲きながら丈が伸びてくるタイプであれば花がら摘みをするだけで半分くらいに切り戻し剪定できるので花後の剪定は必要ありません。
5.増やし方
エリカの増やし方は挿し芽でおこないましょう。時期は春がおすすめですが、秋にも可能。新しく清潔な鹿沼土をしめらせて、花の咲いていない枝を差し発根させてからポットや鉢にあげましょう。
日かげで涼しい場所に1ヶ月くらい土の乾燥を気にしながら放置すると自然と根が出てきます。1ヶ月ほどして枯れていないようであれば根が出ている可能性大。少しずつ日当たりのよいところへ移動させながら日光にならしてあげてください。
まとめ:エリカの簡単ガーデニング
エリカ栽培は湿度に注意
いかがでしたでしょうか。エリカはとても種類が多いので花色や開花時期だけでなく見た目が別の花のように違ったりと育て方が合っているのか困る植物としてあげられることが多いです。
どんなエリカの種類でも基本的に花の咲いている時期とそうでない時期・夏と冬の管理がポイント。買ったばかりでいつ咲くのかということはタグについている品種名で検索するのが近道です。
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出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2195299?title=%E6%B7%A1%E9%9B%AA%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%80%8E%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%89%E3%80%8F