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【ハーブ図鑑】アルカネットとは?特徴や育て方のコツをご紹介!香りの効果・効能も!

アルカネットは、ハーブの効能だけではなく様々な特徴があります。小さな紫色の花を咲かせ、多年草でありながら手入れもそれほどいらないため、増やし方や育て方が簡単です。そこで、アルカネットはどのような花なのか、特徴や育て方のコツを詳しく紹介します。
2021年4月24日
sorayou
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目次

アルカネットは青紫色の可愛い花

アルカネットと言われて、どのような花かわからなくても写真を見れば、どこかで見たことのあると感じるかもしれません。星の形で紫色の花弁を持ち、上の方で花が多数に分かれていて、観賞用の花としても売られていることもあります。

もしかして、勿忘草(わすれなぐさ)と間違えるかもしれません。しかも、アルカネットの日本名は、アフリカワスレナグサと呼ばれています。分類がどちらもムラサキ科なので似ていますが、茎が太く背丈も高い花なら100cmにもなるので、見た目の特徴でアルカネットと区別できるでしょう。

昔は染料としても使っていた

昔は、アルカネットを染料として使っていた時期がありました。アルカネットは、属名でアンチューサと呼ばれていますが、ギリシア語で化粧品や皮膚に塗るという意味を持ちます。根の皮で赤色や桃色の染料を抽出していましたが、現在ではあまり使用されていません。

また、食用にも使われたことがありますが、根が毒性のアルカネットもあることがわかったため、食用に使われることはなくなりました。このように、以前は色々なものに使われることが多かったアルカネットですが、今では観賞用植物、葉先をハーブやポプリとして使われるようになりました。

アルカネット以外のハーブで使われている染料

アルカネットと同じハーブの中には、染料として使われている品種が他にもあります。キク科の品種であるカモミール(カミツレ)も染料として使われているのを知っていましたか?。しかし、カモミールも色々な品種があり、よく見る有名なカモミールはアロマオイルやハーブティーに使われます。

染料として使われる品種は、ダイヤーズカモミールといって花から黄色い染料を作り出します。このダイヤーズという名前を訳すと染物屋という意味にもなるのです。残念ながら、香りがほとんどないため染料の他に観賞用ハーブとしての利用方法しかありません。

アルカネットの基本情報

アルカネットの別名

アルカネットは、属名や別名が多数あります。植物名はアルカネットですが、学名はAnchusa(アンチューサ)と呼ばれています。また、別名ではAlkanna(アルカンナ)和名はアフリカワスレナグサ、ウシノシタグサとも呼ばれるのです。

日本では、アルカネットやアルカンナという名前で売られていますので、お店に行ったときは、どちらかの名前で探すと見つけられるでしょう。写真を持って探し行くと、勿忘草(わすれなぐさ)と間違えてしまうかもしれないので注意してください。写真しかない時は、「ハーブの種類」と覚えておくと店員に尋ねるときに役立ちます。

アルカネットとアンチューサは違う?

アルカネットをインターネットで調べると、必ずアンチューサの名前がでてきます。どちらも同じ花のことだと書いているものもあれば、全く違う花だと主張している説明文もあります。まとめると、アルカネットをアンチューサと呼ぶこともあるという意見が多いのが分かります。

実際、画像を比べても同じ花にしか見えませんが、もしかして花の大きさや茎の太さで違いがあるかもしれません。本記事では、アルカネットとアンチューサを同じ花として取り上げていますが、深層を調べると意外な発見があるかもしれませんね。


アルカネットの原産地

アルカネットは牧草地や荒れ地でも育つ野生種なので、どちらかというと乾燥気味の土地を好みます。原産地はヨーロッパですが、エジプトやアフリカが近い南西部で育ちます。ただ、日当たりのよい乾燥地帯が適しているので、直射日光は好みません。

日本には1911年ころに入ってきたといわれています。アルカネットは寒さにとても強い品種で、西日本では屋外で冬越しができるほどです。地域によって開花時期は変わりますが、多年草なので秋に種まきをすれば毎年春にきれいな青紫色の花を咲かせるでしょう。

アルカネットの花言葉

アルカネットの花言葉は、「真実」「大切な思い出」「可憐」という言葉が当てはまります。誕生花は2/9、4/24、11/20です。一部では、「偽り」や「あなたを信じられない」という花言葉もありますが、大切な思い出という花言葉の中に様々な感情があるかもしれません。

ちなみに大切な思い出という花言葉があるのは、エーデルワイスやカエデ、モミジがあります。エーデルワイスは西洋の言い伝えから、カエデやモミジは日本の四季から花言葉はきています。アルカネットはどこからこの花言葉が誕生したのか気になりますね。

アルカネットの特徴

見た目

アルカネットは、青紫色の小さな花と毛が生えた太い茎が特徴の花です。可愛らしい花には似つかない太い茎をしており、表面は毛で覆われていて触るとザラザラとした感触があります。葉にも毛が生えていて一見扱いづらそうな品種に見えるでしょう。

しかし、咲く花は小さくて一つの茎に3~5個の花が集まるように咲きます。花の色は青紫色がほとんどですが、品種によっては白や黄色の花を咲かせることがあり、観賞用植物として人気です。乾燥した土にも強いので、草むらや道端に咲いていることも珍しくはありません。

香り

アルカネットの香りは、ハーブ特有の香りよりは少し甘く、ムスクに似た香りだと思ってください。そのため、匂い袋やポプリにして販売していることもあります。ムスクといってもむせるような甘い香りではないので、カバンや枕元に忍ばせてもよいでしょう。

作り方は簡単で、アルカネットの葉を軽く洗って1週間ほど天日干しにして、ガーゼやハンカチに入れて使うだけです。もしムスクの香りが気になる人は、違うハーブと合わせて自分の好きな香りにしてください。

利用方法


アルカネットの利用方法は多種多様です。昔は花や若葉を食用にしたり、根を薬用として使われていました。しかし、近年肝臓に害のある成分が含まれているとわかったため、食用や薬用としての使い方をすることはなくなったのです。

今は主に根を染料に使っています。アルカネットから想像できないような赤色に染まります。また、葉を乾燥してポプリにする使い方もあり、観賞用として使うだけでは勿体ないと感じるのではないでしょうか?最近では、ドライフラワーやハーバリウム、春を彩る添え花としての使い方もあるそうです。

アルカネットの効能は?

アルカネットには有毒が含まれているため、食用や薬用としてほとんど使われることはなくっています。しかし、炎症や酸化を防ぐ働きがあったため昔はアルカネットを煎じて飲んだりつけたりすることがありました。

安全性については資格のある専門家による特別な指示がない限り、使用制限が適用されるということです。もし、アルカネットをポプリや観賞用以外で使うときは、専門家からアドバイスをもらうなどの配慮をしてください。

アルカネットの育て方

水やり

砂地のような乾燥した土を好むアルカネットの水やりはほどほどにしましょう。あまり水を多くあげると、すぐ根腐れをおこしてしまいます。地植えする場合は、ほとんど水やりはいりません。鉢植えの時は表面の土が乾き気味になったら水やりをしてください。

また、日当たりのよい場所が適しているので、直射日光が当たらない明るい日陰に置きましょう。日当たりが良い環境でも湿気や蒸れには弱いので、必ず風通しのよい場所を確保してください。

肥料

アルカネットに肥料はほとんどいりません。地植えだと肥料焼けをおこす原因となるので、季節が変わる春と秋の1回ずつ肥料を与えましょう。肥料も普通の花に与える量より少なくても大丈夫です。

水はけのよい土壌と直射日光が当たらず風通しの良い場所で育てれば、余分な肥料や水やりをしなくても元気に育ってくれます。鉢植えの場合も、最低限の水やりと肥料で育ててください。

種まき

アルカネットの種まき方法は、年2回春と秋が1番適しています。地域によって変わりますが、春は梅雨の時期に入ったりすでに暑さが厳しかったりするところもあるので秋に種まきをすると成功する確率が高いでしょう。

また、地植えの場合は植え替えをする必要はないですが、鉢植えの場合は植え替えをしなければ根詰まりを起こします。2~3年育てたら、鉢から出し根についている土を軽く取ってください。そのあと根を3分の1ほど切り落として鉢に植え替えます。春か秋ごろに行うときちんと根を張って育っていくでしょう。


夏越しや冬越しはどうするの?

高温多湿に弱く、蒸れが嫌いなアルカネットにとって夏越しは最大の山場です。鉢植えの場合は直射日光に当たらない場所へ移動して夏越しすればよいですが、地植えの場合は移動できません。その場合、遮光ネットやたてず(すだれ)を使って防ぎましょう。

逆に冬越しは、何もすることはありません。豪雪地帯でアルカネットを育てたとしても、寒さに強いので凍ることさえしなければ冬越し後にきれいな花を咲かせてくれます。まずは、夏越しの準備をして暑さ対策を施してください。

収穫

アルカネットの根や葉は随時収穫して利用することができます。根を使って染料にしたいときは、根を掘り下げて乾燥させて使います。葉をポプリに使うなら摘み取って乾燥させるできるでしょう。アルカネットの増やし方は主に種なので、咲き終わった花から収穫してください。

また、株分けと言う増やし方もありますが、容易に種を収穫することができるし、こぼれ種(自然にこぼれ落ちた種子)でも増えます。植えるときは、できるだけ間引きをしながら行うと、元気に成長するでしょう。

アルカネットは見た目も特徴も万能な花!

アルカネットは、可愛らしい花なのに乾燥した土壌や寒い冬でもしっかりと根を張って育つ花だと感じたのではないでしょうか?しかも手入れや増やし方も簡単で、余すことなく利用できる花としてアルカネットは外せません。

今ではほとんど観賞用植物としての需要はありませんが、アルカネットとは利用価値のある万能な品種として育ててみるのもよいかもしれませんね。もし、自分の庭に人目を惹くような花を育ててみたいと思ったら、ぜひアルカネットを植えて素敵なガーデンライフを過ごしてください!

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アルカネットのような多年草のハーブについて気になった方は、こちらの記事もチェックしてください。人気のハーブの品種や簡単な育て方なども掲載しています。ハーブの栽培は初めてガーデニングをする人にとってはおすすめです。

また、ポプリを作ったり、ハーブティーに挑戦したい人も必見です。アルカネットを詳しく知ったら、ぜひそのほかのハーブの名前も知ってみましょう!