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北八ヶ岳に位置するにゅう!難易度別におすすめのコースをご紹介!日帰りも可能!

「にゅう」とは、北八ヶ岳にある中山峠の北側に位置する標高2352mの岩峰です。山頂からは大パノラマが開けており、南側には金峰山や天狗岳、また東には北八ヶ岳では珍しい富士山を望むことができます。今回は、にゅうの特徴や人気の登山コースなどをご紹介していきます。
2021年5月6日
fumiyama
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目次

北八ヶ岳には魅力の山やコースがいっぱい!

「八ヶ岳」とは、長野県から山梨県へ南北に連なる山々の総称で南の標高2530mの「編笠山」から北の標高2530mの「蓼科山」まで南北に20km近いエリアに20近くの峰が連なっていて最高峰は標高2899mの「赤岳」です。

この八ヶ岳は夏沢峠を境に「南八ヶ岳」と「北八ヶ岳」に分れていて南八ヶ岳は荒涼とした岩稜帯の峰が続き、にゅうがある北八ヶ岳はなだらかな景観の山が多く八ヶ岳入門のハイキングコースもあり登山を始めた人にもおすすめめです。

八ヶ岳にある山は千差万別!

北八ヶ岳の中でも、ロープウェイで標高2000m付近まで上りハイキング気分が味わえる「北横岳」や美しい紅葉や森と湖を楽しめる「白駒池」、初級者向け登山コースがある「天狗岳」、北八ヶ岳で唯一富士山が眺められる「にゅう」など、人気の山が目白押しです。

今回は北八ヶ岳にある山「にゅう」に焦点を当て、その特徴や名前の由来、おすすめの登山コースなどを4選ご紹介していきます。

北八ヶ岳に位置する「にゅう」とはどんな山?

「にゅう」とは、北八ヶ岳にある中山峠の北側に位置する標高2352mの岩峰で東側は切り立った岩崖になっており、山頂からは大パノラマが開けています。南側には金峰山や日本二百名山の天狗岳、また遠方には北八ヶ岳では珍しい富士山を望むことができ人気です。

にゅうの北側には緑の美しい森がありその中に「白駒池」が広がっています。この「白駒池」からは「にゅう」まで一時間ほどの距離で北八ヶ岳でも評判の登山コースです。

「にゅう」の名前の由来とは?

「にゅう」という少し変わった名前の由来とは何でしょう?これは刈り取った稲穂を円錐形に積み上げた「藁にお」や「藁にゅう」の形に似ていることに由来する説や、遠くから見た山容が「乳(にゅう)」に似ているなど諸説があります。

また山名や登山道、コースにある立看板や標識、杭などの表記も「にゅう」とか「ニュウ」、「乳」、「にう」などさまざまありますので覚えておきましょう。

「にゅう」を巡る登山コース4選!

ここからは、にゅうを巡る人気の登山コースを4選ご紹介していきます。

にゅうの登山コース①:白駒池~にゅう【初・中級向け】

このコースは白駒池入口から出発し暫く整備された歩きやすい遊歩道を進んでいきます。しばらく五百種類以上もあると言われる美しい苔が自生する森の中を進んでいくと、間もなく白駒池の畔に建つ白駒荘に到着。

ここで白駒池を眺めながら小休止をとった後に暫くのあいだ木道が敷かれた白駒湿原を歩きます。やがてゴロゴロした石がある針葉樹の森に入っていきますので、湿った岩で滑ったり木の根などにつまずかないように注意しながら進みましょう。

北八ヶ岳から唯一、富士山が望める登山コース!

森が深くなってくると下が岩場で道がわかりにくい箇所がありますので、標識の木の杭や木に結ばれた赤い布やテープなどの目印を確認しながら進みましょう。さらに進み傾斜のある岩場を登って行くと山頂に到達します。

山頂からは、遠くに天狗岳や硫黄岳の連山の素晴らしい遠景が眺められ、天気が良い日には遥か彼方には富士山も見えて、さらに浅間山や北アルプス連山などが一望できます。また登って来た方角には緑の原生林が広がりその中には青く澄んだ白駒池の神秘的な姿があり登山の疲れも癒されます。

白駒池には見どころがいっぱい!

帰りは登ってきたルートを戻りますが、時間に余裕がある場合はこの白駒池を一周りすることをおすすめします。時間は40分ほどで「もののけの森」や原生林の苔の世界が満喫でき、特に紅葉の時期は目を見張るほどの美しさです。

にゅうの登山コース情報

*「白駒池」~「にゅう」への日帰り登山コースは、白駒池入口を出発して白駒池→白駒荘→にゅう山頂→白駒荘→白駒池→白駒池入口へと戻るルートです。所要時間は約3時間15分で、難易度は初級~中級向けとなっています。

にゅうの登山コース②:白駒池~にゅう~高見石【初・中級向け】

この登山コースは、白駒池からにゅうの山頂まで行くルートは上記①で紹介したコースと同じです。にゅうの山頂で景色を楽しんだ後は、山頂近くのにゅうの分岐を中山の方角を目指します。ここからは稜線に沿って樹林帯の中をアップダウンしながら中山山頂まで向かいます。

中山の標高はにゅうとほぼ同じ高さがあり山頂から歩いて5分の場所に「中山展望台」があります。ここからは西側の展望が開けており素晴らしいパノラマが広がっており、天狗岳や赤岳、北アルプスや南アルプスの山々、蓼科山などのビューが楽しめます。


にゅうを巡る人気の登山コース!

その後、中山から、ゆるやかな岩場のコースをひたすら下って行きます。途中高い樹林に囲まれた森の中を通りますが、足場の岩や木の根などが湿って滑りやすいので充分に注意しながら進みましょう。

樹林の中を1時間ほどて下って行くとやがて高見石小屋が見えてきます。小屋の近くには巨大な岩が折り重なるような積み上がった「高見石」があり、ここからは周辺の山々や白駒池の美しい景観が眺められます。

名物の揚げパンで、エネルギー補給!

高見石小屋には、名物の揚げパンや軽食、ドリンク類もありますので、最後の下山のエネルギー補給に最適です。

高見石小屋からは引き続きうっそうとした樹林帯の中を進んでいくとやがて白駒池近くの白駒荘に着き、ここで登りの時に通ったコースに合流し終点の白駒池入口へ戻ります。

にゅうの登山コース情報

*「白駒池」~「にゅう」~「中山」~「高見石」(日帰り)の登山コースは、白駒池入口を出て白駒池→白駒荘→にゅう山頂→中山→高見石小屋→白駒荘→白駒池→白駒池入口へ戻る日帰りルートです。所要時間は約4時間30分で難易度は初級~中級向けです。

にゅうの登山コース③:白駒池~天狗岳縦走【中・上級向け】

このコースは白駒池を経由し天狗岳までの縦走ルートです。足に自信のある人は日帰りもできますが、今回はのんびりと山歩きや景色を楽しみたい人向けにおすすめの1泊2日の登山プランとします。

1日目の登山コースとしては、白駒池からにゅうの山頂までは行くルートは上記①②で紹介したコースと同じです。にゅうの山頂付近の分岐点から見晴らし台を経由して中山峠方面に進みます。

天狗岳は東と西の双峰山!

中山峠からの登山道には岩が多くなってきて、さらに傾斜もきつくなっていきますので頑張って進みましょう。天狗の鼻近くに付くと本格的な岩場の道になりそこから天狗の鼻を右に巻くように進むと東天狗の山頂にたどり着きます。

ここからはすぐ前には南八ヶ岳の最高峰標高2899mの赤岳や蓼科山、南アルプス連山などの素晴らしいビューが望めます。天狗岳は東天狗と西天狗の2つの峰があります。

東天狗から西天狗までの稜線は絶景!

東天狗から西天狗の峰までは約20分のビューが素晴らしい稜線歩きができます。西天狗の山頂から見る硫黄岳の爆裂した火口の景観は荒涼として迫力があり、そこから再びコルを登り東天狗へ戻ります。

東天狗からは「天狗の奥庭」を下りていきますがガレ場が続き大きな岩が横たわり歩きにくく、また時によっては強風が吹くこともありますので足元を固め注意しながら進みましょう。

黒百合ヒュッテのメニューは登山家の人気!

暫く歩くとスリバチ池が視野に入りここから一日目の宿泊先「黒百合ヒュッテ」はもう一息です。

「黒百合ヒュッテ」は、歴史の古い山小屋ですが屋内はよく手入れされちてトイレも清潔感があります。またランチやカフェもありメニューも充実しており、こけももケーキやビーフシチューなどのおしゃれなグルメが登山家の間で人気です。

にゅうの登山コース情報【1日目】

「白駒池」~「にゅう」~「天狗岳」への(1泊2日)縦走コースの1日目は、白駒池入口を出発して→白駒池→白駒荘→にゅう山頂→中山峠→東天狗→西天狗→東天狗→黒百合平→黒百合ヒュッテに行きヒュッテで1泊します。所要時間は約9時間で、難易度は中・上級向けです。

白駒池~にゅう~天狗岳縦走

2日目は黒百合ヒュッテから樹林の中の木道を歩いて中山峠まで行きます。中山峠からは1日目のルートを戻る形で下りて中山に向かい、中山からは岩場のコースをひたすら下って行きます。

途中は森の中の岩場や木の根などが這っているので滑らないように注意しながら進みましょう。暫く歩いていくと高見石小屋に到着しその後は白駒荘から白駒池経由して出発地点の白駒池入口まで戻ります。

にゅうの登山コース情報【2日目】

「白駒池」~「にゅう」~「天狗岳」への(1泊2日)縦走コースの2日目は黒百合平を出発して→中山峠→中山→高見石小屋→白駒荘→白駒池→白駒池入口に戻るルート。所要時間は約2時間20分で、難易度は中・上級向けです。

にゅうの登山コース④:硫黄岳~にゅう八ヶ岳縦走【中・上級向け】

コース概要


この八ヶ岳縦走コースは、北八ヶ岳の南麓にある稲子湯の登山口から北八ヶ岳の裾野に広がる樹林帯の中を歩いて本沢温泉へ向かいます。その後南八ヶ岳の硫黄岳山頂へ登り、硫黄岳から北に向かい箕冠山と共に根石岳や東天狗岳を経由してにゅうへと向かう八ヶ岳を縦走するルートになります。

1泊2日で登る人も多いですが今回は日帰りで縦走するプランです。またコース途中は風が強い箇所もあり、天気が変わり季節によっては雪も降り気温が下がるので、防水パーカーなど万全の装備をしましょう。

スタートは早朝に稲子温泉から

登山コースは朝早く小海町の稲子湯温泉の駐車場からスタートし林道を進み、しばらくみどり池を目指して平坦な林道を進みます。深い樹林帯の苔に覆われた登山道を行くとやがてみどり池に到着し、短時間の休憩をとります。

みどり池を過ぎてしばらく林の中を歩くと中山峠と本沢温泉への分岐点の標識が現れるので、本沢温泉の方角に進みます。しばらくは平坦な林道を歩いていくと、道の両端には苔に覆われた木が増えていき道もぬかるみ木道が伸びています。

林道の中を本沢温泉まで!

本沢温泉まで暫くアップダウンのある林道の中を進み、本沢温泉への標識が現れると道は広く平坦になり歩きやすくなります。樹林の間を通してこれから向かう硫黄岳が見えてきます。やがて「日本の秘湯平沢温泉」の看板が現れ温泉に到着です。

ここまでは出発地点の稲子湯から2時間近くの行程です。この温泉地には宿泊施設や川のほとりには野天風呂もあり人気となっていて、ここでしばらく休憩をとり夏草峠へと向かいます。

川辺には露天風呂も!

本沢温地の硫黄の臭いが漂う道を歩いていくと、川添に露天風呂が見えてきて、樹林の中の登山道に入って行き折り返しながらゆるやかに登り、少しずつ高さをかせいでいきます。

小1時間ほど登って行くとやがて夏草峠に着き、ここには山小屋がありしばらく休憩をとり硫黄岳に登る英気を養います。

夏草峠から硫黄山へ!

夏草峠から硫黄岳を目指す登山道を進むと少しずつ樹木が少なくなり岩場の登山道を左右に折り返しながら登って行きます。ここでは視界も開け遠くの連山や麓の町並みが眺められます。

硫黄岳山頂への登山道は石ばかりのガレ場なので注意しながら登って行きましょう。さらに折り返しながら進むと石を積み重ねたケルンがいくつか現れてきてやがて山頂に到達します。

硫黄山頂は絶好の展望台!

硫黄岳の山頂はかなり広いのが特徴で岩のがれきに覆われています。ここは展望台とも呼ばれるほど素晴らしいパノラマが広がり、これから向かう天狗岳や遥か彼方の山々の稜線などいつまで見ていても飽きることがなく登ってきた汗も乾き疲れも飛んでいきます。

頂上付近は風が強く季節によっては雪も降り気温が低い時もあるのでしっかりと着る物を準備しましょう。ここまで出発地点の温泉の駐車場から三時間半近くの行程で、ここで食事などをとり帰りのルートのエネルギーを蓄えます。

山頂からオーレン小屋へ!

硫黄岳の山頂からオーレン小屋へ向けて下りていくと徐々に樹林の中を通る道となってきて視界も木々だけになってきます。40分ほど歩いて下りていくとオーレン小屋に到着。

オーレン小屋で休憩がてら食物をとり水も補給しておきましょう。そしてここから箕冠山(みかぶりやま)へと向かいます。尚、小屋は冬の間は雪で閉まっています。

小屋を後に、箕冠山から根石岳へ!

小屋から箕冠山へは樹林の間を登る道が長く続きます。。小1時間ほど歩くと山頂に着き大きな地図が描かれた案内板が立っていますのでルートを確認しましょう。

ここから根石岳へ向かいますが、暫く歩いていると樹林帯の木々が少しずつ少なくなっていきやがて草木の無い稜線となります。最後の根石岳山頂への登りがきびしいので一歩ずつ頑張って進みましょう。

根石岳から天狗岳への稜線へ!

根石岳の山頂には小さな標識があり、他には樹木もないので見晴らしが抜群です。一息つきながら先ほど登ってきた硫黄岳やこれから行く天狗岳などの稜線などの眺望を楽しみましょう。

ここから天狗岳に向かうコースは眼下に見えている稜線を歩いていき道は岩場の上を歩きます。ここからは眼下に朝に通ってきたみどり池や樹林地帯を見ることができます。

天狗岳でビューを楽しもう!

東天狗岳への道はガレ場でアップダウンもありきつく、息も切れるので頑張って登って行きましょう。ガレ場を過ぎるとやがて岩場にかけられた鉄の網の橋を渡ると山頂もすぐです。

天狗岳は東と西の双峰山で、東天狗岳は厳しい岩場の尖った岩が多い景観で、西天狗岳は反対に丸みを帯びたやさいしい景観が特徴です。どちらも山頂からの見晴らしが良く硫黄岳から下る稜線やこれから行くにゅうなども見えます。

天狗岳から中山峠へ!


ここからは東天狗から中山峠へと下りるコースになり岩が露出する急坂で滑りやすいので、一歩ずつ足の置き場を確保しながら慎重に下りましょう。

30分ほど下りていくと中山峠に着きここからはにゅうに向かう森の中の道を進んでいきます。中山峠の近くに見晴らし台があり見事なパノラマが広がり、後ろには今登ってきた天狗岳や硫黄岳が眺められます。

やがてにゅうに到着!

中山峠からにゅうへ続く登山道は樹林の中の道で所々に大きな岩が残りその間を進んでいきます。途中のぬかるんだ箇所があり木道となっていますので滑らないように注意して進みましょう。

にゅうへの道は鬱蒼とした樹林帯の中に続く道で足元には高山植物が咲いており、また秋には見事な紅葉が見られる場所として知られています。やがてにゅうの標識が現れ樹林を抜けて岩の積み上がったにゅうの峰に向かいます。

岩場のにゅう山頂はビューが抜群!

にゅうの峰は大きな岩が重なり合った岩場が特徴で、ここからは森に囲まれた白駒池や天気の良い日には東に富士山が眺められます。

またにゅうから後ろを振り返ると縦走してきた天狗岳や硫黄岳など峰々のビュー抜群です。にゅうの山頂で景色を楽しんだ後は縦走の終盤のしゃくなげ尾根へと進みます。

にゅうからシャクナゲ峠へ!

にゅう山頂周辺の岩場の道から再び樹林の中の道に戻ると、徐々に森が深くなっていき道は枯葉などに厚く覆われ岩も残っているので、注意しながら歩いていきましょう。

やがてシャクナゲの木が群生している場所に到着し、6月の満開時には辺り一面がシャクナゲの花で覆われ登山者の目を楽しませてくれます。

林道のシャクナゲに癒される!

シャクナゲ尾根を下りて行くとやがて林道となり平坦な道が続きます。しばらく歩いていると稲子湯という標識が現れ、指示通り進むとほどなく出発地点の稲子湯駐車場に到着です。

稲子湯から出発した硫黄岳からみゅうまでの縦走コースの長い一日も終わり、稲子湯の温泉に浸かり、コースの途中のきつかった所や素晴らしい景色を思い出しながら手足を伸ばし、登山の疲れをとることをおすすめします。

そして終点、稲子湯へ!

にゅうの登山コース情報

*硫黄岳~みゅうへの日帰り縦走コースは、稲子湯登山口からスタートして、みどり池→本沢温泉→夏草峠→硫黄岳→オーレン小屋→箕冠山→根石岳→東天狗岳→中山峠→にゅう→シャクナゲ尾根→稲子湯登山口に戻るルートです。所要時間は約8時間30分で、難易度は中・上級向けです。

にゅうの登山コースを満喫しよう!

北八ヶ岳に位置するにゅう!難易度別におすすめのコースのご紹介、いかがでしたか?にゅうとは変わった名前の山ですね。またにゅうの登山コースも初心者向けから中上級向けまで揃っていますが、天気が急変し気温が下がる時もあるので服装などしっかり準備して、是非にゅう登山にチャレンジしてみてください。

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