はじめに:水耕栽培でレタスを育てる
水耕栽培できる種類も豊富なレタス
レタスの水耕栽培は種まきからでもスーパーマーケットの市販の根元部分からの再生でも可能です。これからはじめてキッチンガーデニングをする方にもおすすめの野菜でしょう。
収穫までの栽培時期も短めで花や植木を育てるよりも簡単という方もいるくらいです。何よりも100均の商品や家にあるものを工夫して室内栽培もできるため手軽にはじめやすいのもレタス水耕栽培の利点といえますね。
初心者向け水耕栽培でのレタスの育て方紹介
育てる種類の選び方や種類ごとの特徴・レタスの水耕栽培のメリット。土耕栽培とは違う水耕栽培に必要なものから簡単な育て方のコツ・液肥などの与え方といった細かい注意点も含め初心者の方でも収穫までたどり着けるよう詳しくレクチャーしていきますので楽しみながら見てくださいね。
レタスの水耕栽培をする前に
レタスの基本情報
科・属 | キク科アキノノゲシ属 |
原産地 | ヨーロッパ |
英語名/学名 | Lettuce/Lactuca sativa |
栽培難易度 | 簡単 |
レタスの特徴
レタスは葉を食べる葉物野菜の中でもあくが少なく生食に向く品種のことを差す言葉で、日本でも古くからチシャ(乳草などの漢字表示もあり)と呼ばれるまっ白い液体が出るのが名前の由来です。
葉を食べると書きましたがチシャの種類の中には茎を茹でておひたしなどにして食べる茎チシャというレタスの種類も存在します。
ハネムーンサラダと呼ばれるレタスだけ使った料理はLet us alone(レットアスアローン:私たちだけにしてください)の語呂合わせから来ているのは有名です。
水耕栽培に人気のレタスの種類
種類1.サニーレタス
まずポピュラーでご存知の方も多い種類がこのサニーレタス。結球(丸く葉が丸まること)しないリーフレタスの代表格です。葉色が緑ではなく褐色から紫がかっていることも特徴。
種類2.リーフレタス
リーフレタスはサニーレタスのような結球しないレタスの総称ですが、緑色の葉レタスを差す言葉でもあります。特に品種名などが付けられていない種を集めたミックス種袋などにもリーフレタスミックスなどという名前が付けられているのが特徴です。サニーレタスと違い葉色が緑のものと思っておけば良いでしょう。
種類3.サラダ菜
半結球するタイプのレタスと同じ種類で水耕栽培で人気がある種類としてサラダ菜もあげられるでしょう。特徴は葉のやわらかさ、丸みを帯びた形がサラダやサンドイッチなどに使いやすいという利点があります。
種類4.フリルレタス
フリルレタスはリーフレタスの中でも特に葉の外周の切り込みが深かったりちりめん状に縮れていたりするのが特徴で、そのおしゃれな姿からサラダなどに使う方が多いようです。サラダ菜などと比べると歯ざわりもシャキシャキとしておりまぜてサラダにすることで食感のバリエーションも楽しめるでしょう。
レタスが水耕栽培に向く理由と土耕栽培の違い
水耕栽培できるものはレタスだけとは限りません。しかし今回レタスを推していく理由はレタスの水耕栽培だからこそ受けることができるメリットが多いからです。ここではそんなレタス水耕栽培の良さと土で育てる場合と変わらないことと違いを比べてご紹介していきましょう。
向く理由1.種が無駄なく使える
最近は100均でも2袋100円などの単価でたくさん種が売られていますね。レタスもそんな1袋50円の中にあります。しかもその種類はサニーレタスリーフレタスサラダ菜と豊富です。このような種を買っても花だと使い切らずに結局余らせてしまった人も多いのではないでしょうか。
室内でほぼ通年栽培を繰り返すことができる水耕栽培は買った種を余らせる心配はありません。手に入りやすい種でコスパよくいつでも無農薬で安全なレタスが食べられるなんてとても素敵だとは思いませんか?
向く理由2.栽培期間が短い
レタスの水耕栽培が種を余らせる心配がないのはその栽培時期・期間にも理由があります。先程も1年中育てられるということを言いましたが、種まきしてから半年くらいたたないと収穫できないものであれば結局1年の収穫時期は2回だけ。
しかしレタスは約2ヶ月。ベビーリーフで食べるならもっと早くから収穫して楽しむことができます。2ヶ月くらいで新しい水耕栽培を立ち上げるとすれは年6回も育てることができ袋の種を使い切ることができるためコスパを考えたら買ったほうが安いとはまずならないでしょう。
向く理由3.やわらかく食べやすい
これはレタスという作物の種類に関係することなのですが、水耕栽培にするとやわらかくてとても食べやすいものになるという利点があります。
これは土耕栽培との違いでももう少し詳しく解説しますが、採れたてのやわらかいレタスは子供やお年寄りでも食べやすくしかも自分で無農薬で育てたなら安心して繰り返し育てて食べたいと思う方が多いのもうなづけますね。
レタスの水耕栽培と土耕栽培との違い
土耕栽培と同じこと
レタスの水耕栽培で気にされる方が多いビタミンなどの栄養素ですが土耕栽培とはほとんど違いがないという研究結果が発表されています。ただし土の中の微妙なミネラル類に関しては少量ずつではありますが土耕栽培に含まれていて水耕栽培では見られない栄養素といえますが、極めて少ない量となっていてほぼ同じといって差し支えないでしょう。
土耕栽培との違い
レタスの土耕栽培と水耕栽培の違いはたくさんあります。まず土に根を張るよりも抵抗の少ない液肥を加えた水中の方が早く根が伸び成長が早く早く収穫できるということ。
次に病原菌を含んだり害虫の発生の心配があり農薬を使用する土耕栽培よりも室内管理の水耕栽培の無農薬で育てられるという点も大きな違いでしょう。風味に関してはゆっくり成長する土耕栽培の方が野菜の味が濃いと感じる方が多いようです。
レタスの水耕栽培の準備・必要なもの
それでは早速レタスの水耕栽培をはじめるのに必要なものをチェックしていきましょう。レタスの水耕栽培の設備は種と同様に100均で買えるものや家にあるもの・捨ててしまうようなもので作れるという利点があります。
1.種
レタスの水耕栽培をはじめるにあたりまず必要なのが種です。種まきからはじめる方が多いのは、前述のとおり種のコスパが非常に良いからです。
スーパーのリーフレタスの根元の部分の再生栽培もできますが、種まきからはじめてかわいらしい芽が出てくるようすなど再生栽培にはない楽しさも味わえるため種は100均商品や安いミックスレタスで良いのでお好みの色・形のものをお買い求めご用意ください。
2.水耕栽培用容器
ネットでもレタスの水耕栽培はいろいろな方が手に入りやすい身近な容器でされています。なん株も栽培したい方は大きめの水切りカゴを。窓際やキッチンカウンターにちょこんと置きたいという方は小さめのいちごパックなどでも栽培可能です。
水や肥料を入れるある程度の深さがあるものであれば、あとは育てたい量によって容器を変えていけばよいでしょう。容器とセットで必要なものが土の代わりとなる植え付け用のスポンジ。これも新品であれば台所用スポンジで十分です。
3.水耕栽培用肥料
レタスに限らず水耕栽培に重要になってくるのが液肥(液体肥料:水溶性肥料とも言う)です。これも100均にも売られていますがレタスの養分となる大切なものですので、これだけは良いものを選んでいただきたいです。
レタスだけでなく野菜類の水耕栽培おすすめなのがうえの写真でご紹介しているハイポニカの液肥。1度使うのはほんの少しの量ですので、何度も繰り返し栽培したい。他の野菜の水耕栽培も予定しているという方には無駄にならないお買い物といえるでしょう。
レタス水耕栽培のやり方手順とコツ
必要なものが揃ったらすぐにレタスの水耕栽培をはじめてみましょう。土耕栽培だと種まき時期などがある程度決められていますが、水耕栽培であれば室内で温度がそれほど低くなる心配もありませんのでいつはじめてもOKです。
育て方手順1.種まき
栽培は種まきから小さな苗を作って植え付け植え替えしていく方法と、はじめから栽培場所を変えずに間引きして育てるやり方があります。
ミックス種ではなく何種類かのリーフレタスを計画的に室内栽培したいという方は前者を、できるだけ手軽にしたい面倒なことは避けたいという方は後者がやりやすいでしょう。
種まきのコツとポイント
種まきはスポンジに切り目を入れてそこにひとつずつ種をピンセットで植えて行く方法と十分水で湿らせたスポンジにバラバラとばらまくやり方のふたつがあります。レタスは後者がおすすめです。
なぜかというと好光性という光があたることによって発芽が起こる植物だからです。同じ葉物野菜でも嫌光性といって暗いところでないと発芽しないもの(ほうれん草や水菜などが代表的野菜)は前者の切れ目を入れたところに種まきするとやり方を変えていくのが注意点となります。
育て方手順2.発芽から植え替え
直まきで間引きをされる方は必要ありませんが、種まき用と栽培用に入れ物を分ける方は植え替えをしましょう。おこなう時期は14日ほど日数が経過して小さな双葉と根が出てきたころがおすすめです。
植え替えのコツとポイント
大きくなっても植え替えはできますがあまり日数がたってしまうとスポンジに根がからまって取れなくなってしまうのが注意点。そのため根が1本確認できたくらいの日数でするのが良いでしょう。
育て方手順3.間引き
植え替えをされない方は混んでいるところを間引いて間引き菜として食べてしまいましょう。最初の収穫となりますし、ここまでなら数日-数週間で収穫もできるためあまり長く育てる自信がないという方でも自作野菜を食べる楽しみが味わえます。
間引きのコツとポイント
間引きのコツと注意点は苗と苗の間に均等にすき間ができるようにすることです。同じところに2本の芽があったりするところから抜いていくとうまくいくでしょう。
育て方手順4.水と肥料
水と肥料は唯一水耕栽培でするお世話といえます。使用する水溶性肥料のパッケージにかかれている濃度に水で薄めたものをスポンジの下から根が出てきたらあたえてください。
水と肥料のコツとポイント
水やりの頻度は実は容器の大きさによって変わってきます。目安としてはいちごパックやタッパなどの大きさの容器なら水換えは毎日。食器カゴなどの大きさであれば3-7日に1度くらいですが、目視して濁っているようならばすぐに交換してください。
肥料については発芽して根が育つまでは真水で、根が水に直接付くようになったら液体肥料入りの水とおぼえておくと良いですよ。
育て方手順5.収穫
収穫は間引きをされる方であれば14日程度が最初のタイミング。葉を食される方は株を終わりにしないのであれば40-60日くらいを目安にして成長して外側の葉が大きくなってきて中にも葉が確認できたら外側から順に収穫する摘み菜という方法で採るのがおすすめ。
収穫のコツとポイント
2ヶ月もすると株がもう古くなってもう成長しなくなってきます。そのくらいの時期になりそろそろ終わりかなと思ったら株ごと収穫。その設備は捨ててしまうかきれいに洗って新しい種まきからの栽培をはじめましょう。
まとめ:レタスを水耕栽培してみましょう
初心者にも簡単なレタスの水耕栽培
いかがでしたか?レタスの基本情報から水耕栽培に必要なものや育て方注意点を解説してきました。初心者の方でも水と液肥と簡単な設備で作れて収穫も早いレタスの水耕栽培。是非気になった方ははじめてみてはいかがでしょうか。
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出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2593702?title=%E8%91%89%E9%87%8E%E8%8F%9C%E3%81%AE%E3%82%BB%E3%83%83%E3%83%88