庭木の脇役から主役になる「潅木」
庭木を始め最近では鉢植えでも楽しめる潅木(読み:かんぼく)は、自宅の庭のレイアウトをおしゃれにする植物で、なくてはならないものです。潅木といってもさまざまな種類の樹木が存在し、どの潅木が庭木に必ず適しているのかは定義には当てはまりません。
ガーデン工事では潅木は多く使われ、自宅の庭をさまざまなテイストから雰囲気に変えてくれます。潅木はバラエティー多く種類別にあることから、どんな家でもその雰囲気に合うように、庭木として植えられるのです。
潅木(灌木)の意味とは
そもそも潅木とは何なのか、意味も知らない方は多いでしょう。読みも難しい潅木とは何なのか簡単に説明すると「低木」を意味します。潅木の意味と定義は低木と言われ違いもありません。潅木と灌木とありますが灌木も意味と定義は違いはなく同じです。
潅木(灌木)は高木以外の樹木で、人間の背丈よりも低いものを定義され意味します。種類によってはで20㎝前後のものから2mのものまで存在するのです。現在では潅木(灌木)ではなく低木と呼ばれることが多いでしょう。
潅木の庭木としての定義と役目
潅木が低木とわかったところで、その潅木は庭木としてどんな定義で目的があるのでしょうか。そもそも樹木とは、常緑樹と落葉樹の2種類があり、さらに高さの違いから高木、中木、低木の3に分けられます。これらを踏まえてどこにどのように植えるのか絞られるのです。
また樹木には耐寒性、耐暑性、耐陰性など違いがあり、それぞれのタイプがあるのでさらに植える箇所が絞られるでしょう。その中の低木である潅木とは狭い空間の庭木でも育てられ、庭の表情を変えてくれます。
潅木と庭木
低木である潅木は、庭木にとても植えやすく、現在のガーデニング界では必要不可欠であり、読者のみなさんの自宅や実家でもすでに植っているはずです。種類や品種によって変わりますが、庭のシンボルツリーや生垣などと用途はたくさんあります。
しかし足下くらいの高さから背丈ぐらいまでの高さまであることから、それぞれにあった場所に植える必要があります。また特性やタイプの違いもあるので、季節や風雨、日向と日陰などと気にすることはたくさんです。
潅木の選び方
庭木を選ぶことは簡単ではありません。種類ある樹木の中から選ぶことだけですが、さまざまな種類があり、それぞれのタイプがあり、季節によっての温度変化に耐えられるもの、雨風や強風に強いもの、剪定や掃除が後々必要にならない育てやすいものかあります。そしてさらに花木や果樹木なのかを考える必要があるのです。
植える前はその潅木の目的や用途を考える必要があります。どこに植えて、どんな風に庭木として植えるのかを決めてから、植えた方が樹木も選びやすいです。
潅木の植える箇所
植える箇所は用途やタイプによってさまざまですが、ガーデニングでは決まっていることも幾つかあります。まず、足下ほどのサイズの常緑樹でしたら、高木の幹周りに植えることがおすすめです。これは見た目の話ですが、高い木があって下に小さい木がたくさん広がっていると、デザイン的におしゃれに見え、高い木も美しく見えます。
また潅木を密集させて植えることで、地表に光が届きづらいことから、雑草も生えづらくなり、除草作業などの管理も非常に楽になります。
育てやすい潅木
育てやすい潅木とは、温度や湿度、日陰、強風、病害虫などに強くて、尚且つ手間がかからないことでしょう。まず常緑樹と落葉樹とありますが、掃除が簡単で四季を感じられない常緑樹と四季を1年中楽しめ、掃除の手間がかかる落葉樹です。次に半日陰や日陰でも育つ樹木なのか、また虫や病気の被害が少ない樹木なのか知っておく必要があります。
ただ花木や果樹木を楽しむことを目的として選ぶのもよいですが、植えた後の手間と育てやすさを考えることも重要です。
潅木の上手な楽しみ方5選
潅木を庭木として植えると、庭の楽しみ方が一段と変わるでしょう。植えて満足だけではなく、植えてからの楽しみ方を十分に知ってから満足できる樹木が庭木にとって非常によいです。
ただきれいな花木や美しい樹形などと知っただけでも楽しめますが、庭木を十分に楽しめるとは限りません。樹木のことに十分に知った上で、庭木を選ぶと失敗もなく自宅の庭にぴったりで楽しめる庭が完成するのです。ここでは植えた後の楽しみ方や魅力についてお伝えします。
潅木の楽しみ方①四季を楽しむ
庭木とは四季を楽しむ個人のスペースでもあります。自分だけのスペースで日本の季節を独占する楽しみ方は最高だと言えます。常緑樹は四季を伺えるものは少ないですが、特に落葉樹ですと四季を感じられるものがたくさんあります。しかし葉が一度に一掃した後の掃除は大変なことが挙げられるでしょう。
しかしそれぞれの季節を楽しみたい方は花木や果樹木でもあり、紅葉もする樹木は素晴らしい庭でしょう。また常緑樹でも紅葉するものあるので、楽しみ方は種類によってです。
潅木の楽しみ方②果実を収穫
花を楽しんだ後に果実が収穫できる果樹木の潅木も十分に活用できた庭木でしょう。庭木でも北米原産のジューンベリーなどが人気でおすすめですが、庭木としてふさわしい果樹木はたくさんあります。もし仮に果樹木から果実を収穫して、生のまま食べれなくても問題ありません。調理や下処理をすれば食べれる果樹木でしたら、十分に活用できる樹木です。
しかし果実ができる果樹木は鳥などの動物が狙ってくる可能性が高いので、庭木として植える際はよく考えてください。
潅木の楽しみ方③他の木を際立たせる
高さが違う潅木を使って庭に上手に植えることで、他の常緑樹や落葉樹をより美しくきれいに仕立て上げてくれます。潅木とは種類によって違いますが、足下くらいの高さのものです。ですので目立つような木は少なく、反対に高い木を目立たせます。
また足下に植っていることから、余計なものを取り除き、高木の根元に植えることで、根を締めてくれるのです。そうすることで、美しい空間を作ることもでき、高木もより可憐な姿になります。
潅木の楽しみ方④庭のレイアウト変える
これは他の木を際立たせることと似た話ですが、潅木を高木の周りに植え、根元を締めることで、1つの空間を作り、それを庭全体で行うことで、庭一つが美しい空間を演出し、まとまりあるきれいな庭になります。
ただ樹木を一つ一つ個々に植えていても、まとまりがなく管理も大変になります。一つ一つをまとめて、その塊一つをいくつかに分けて作ることで庭は見違えるように変わるのです。大事なのは一つの塊を三角形の形に作ることです。高低差のギャップをうまく利用します。
潅木の楽しみ方⑤シンボルツリーとする
潅木には種類がさまざまにあることら、最大で高さが2mぐらいのものになるものあります。そう言った潅木は庭のシンボルツリーとして立派に植えられるでしょう。シンボルツリーが花木で紅葉するような季節を感じられるものでしたら、庭はその木を中心として美しく仕上がります。
庭にシンボルツリーをどんな木にするか迷う方は大勢いると思いますが、管理や育てる環境下を少し考えるだけで、選びやすくなります。季節を感じられるシンボルツリーを選んでみましょう。
潅木のおすすめの人気6選
庭木を選ぶことは大変ですが、まだ悩んでいる方のために今回私がおすすめする庭木を激選したので、参考までに一度検討してみてください。今回は庭木として手間がかからず育てやすい花木や紅葉も楽しめる果樹木や、日向や日陰でも育ち、病害虫のない潅木を紹介します。
手間がかからなくて、病害虫の心配のない庭木で、季節も楽しめる花木でしたら三拍子揃ってとてもよいでしょう。今回はそれらの特性を持ちつつ、背の低いものから高いものまでを選びました。
おすすめ人気潅木①オタフクナンテン
紅葉が楽しめ、育てやすい常緑樹
潅木の庭木で今一番人気な常緑樹「オタフクナンテン」です。ナンテンを改良したもので、20㎝から30㎝ほどの足もとぐらいまでの高さで、大きくても50㎝ほどまでしか大きくなりません。形も丸く可愛らしい姿が魅力です。
大きくなりにくく、剪定も必要ありません。生長が遅いので育てやすく、放置しても問題がおきません。西日には弱いですが、乾燥にもつよく冬も難なく超えます。秋には真っ赤に紅葉し、春には新芽が出て薄い緑色の葉に変色し非常に楽しめる庭木です。
おすすめ人気潅木②レモンライム
鮮やかな緑を楽しめる常緑樹
濃い緑色とライムグリーン色の2色の葉が揃って生えている「レモンライム」は、これもナンテンを品種改良した常緑樹です。レモンライムもオタフクナンテン同様に大きくならず、生長スピードはゆっくりしています。
大きさは60㎝〜70㎝ぐらいの高さで、レモンライムも剪定を必要としなく非常に強い潅木です。高さもあることから、生垣にも使われたり幅広く使えます。しかし品種自体は新しく、値段が高いことがデメリットでしょう。賞も受賞していて注目の潅木です。
おすすめ人気潅木③アベリア・コンフェッティ
花も楽しめるカラーリーフの常緑樹
葉に斑入りがある可愛い「アベリア・コンフェッティ」は、潅木の庭木で非常に人気がある常緑樹です。可愛いカラーリーフを持ちますが、寒くなるとその白くなっている部分がピンク色に変色し楽しめます。
また白い花を咲かせることも特徴的で、開花時期が6月から10月までと非常に長く、さらに魅力が高い花木です。アベリア・コンフェッティは大きくならず可愛い姿ですが、通常の「アベリア」は大きく、街路樹に植えるような常緑樹なので、間違えないようしてください。
おすすめ潅木④マフォニアコンフューサー
どんなテイストでも合う常緑樹
家のデザインは和風や洋風、和洋折衷またはアジアンテイストなどとまざまなテイストばかりです。自宅の庭に似合うものがわからなければ、「マフォニアコンフューサー」を選んでみてはいかがでしょうか。
マホニアコンフューサーは大きくても60㎝ほど大きさで、葉が細長くテーブルヤシのようなスタイルをしています。黄色い花を咲かせる花木で花が終わると紫色の実が特徴です。葉が緑で生茂るので、多少剪定した方がよいですが、非常に各テイストに合わせやすい常緑樹です。
おすすめ人気潅木⑤マルバノキ
シンボルツリーにもふさわしい落葉樹
千利休も愛した花木である「マルバノキ 」は、日本の美を表現してくれる落葉樹です。マルバノキ は日本が原産の固有種で山の木です。葉がハート型をしている可愛い木で、高さは大きくても2mほどまでしか大きくなりません。
自然樹形を楽しむため、剪定も必要なくシンボルツリーとして非常に魅力ある落葉樹の潅木です。秋には赤や橙、黄、緑色とカラフルな紅葉をし、紅葉が終わった後に星形の花を咲かせます。花のあとはハート型の実をつける可愛くて美しい樹木です。
おすすめ人気潅木⑥ナツハゼ
果樹木として楽しめる落葉樹
日本のブルーベリーと言われる「ナツハゼ」は日本固有の落葉樹です。高さは大きくても2mぐらいまでの高さで、生長スピードも遅いく、育てやすい潅木でしょう。ドウダンツツジのような白い花を咲かせたあとは、紅葉をし、ブルーベリーのような実を付けます。樹形もものによって変わりますが、自然樹形を楽しめる木でもあります。
実は10月〜11月に収穫でき、栄養価が高いのです。そのままでも食べれますが酸味が強いので、ジャムや果実酒として頂くことがよいでしょう。
潅木のまとめ
潅木で庭を美しく
今回庭木にふさわしい潅木について解説しましたがいかがだったでしょうか。潅木は低木のことをさすことがわかっていただけたと思いますが、魅力がある樹木です。低木ということから、庭木にも丁度良いサイズのものから、人間の高さより少々高いくらいのサイズまでとさまざまで、幅広レイアウトに使えるでしょう。
庭木に迷っている方は、よく検討してから植えることをおすすめします。植えた後に大きくなりすぎたり、被害など起きないことにも関心を向けてください。
各潅木の育て方が気になる方はこちらをチェック!
今回潅木と大きく括って、庭木におすすめのさまざまな種類や品種を紹介しましたが、その潅木の育て方について気になる方は、当サイトでは詳しく解説しているのでぜひチェックしてみてください。自宅の庭を美しく仕上げていきましょう。
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