はじめに:熾火とは?作り方と使い方
熾火を作って美味しい料理に役立てよう
熾火は火力の持続時間が長く、コスパよく長く料理がおこなえる熱源としておすすめです。キャンプで焚き火をしたり薪ストーブで暖をとるついでに自然に出来るものなのですが、作り方を知っているときれいな形の長時間使える熾火ができます。
熾火とは何かということをまだ知らない方も少なからずいらっしゃるようなので、今回は熾火とはという基本的なご説明から熾火の作り方さらにはもう一歩進んだ熾火の上手な使い方としておすすめ料理で美味しい!と人気が高い焼き芋の作り方やそのほかの熾火調理レシピも一挙に解説していきましょう。
熾火とはどんな火なのか
熾火の作り方や使い方を解説していくまえに熾火の基礎知識熾火とは?をご説明します。熾火という漢字の形は目で確認できても読み方もわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
熾火とは木片が燃えたあとにできる
まずご説明すると熾火とは(おきび)と読みます。読み方すらわかりにくい方がいるほど熾火という単語はあまり一般的なものではありません。熾火ではなくおきと読んだりするともう少し知名度はあがるかも知れませんね。
焚き火のような木片や太めの枝などの燃えた後にできるもので、意外と長時間熱を持続することから朝まで消えない・消えたと思って足を突っ込んだら靴ごと燃えてやけどをしたなどと物騒な体験談もあるほどですが上手に使うことで料理を美味しくする使い方もあります。
熾火とは簡易的な炭のようなもの
本物の炭は職人さんが火力に気をつけて木の種類も厳選して作る作り方も難しいものですが、熾火はそんな炭の簡易版ともいえるものです。焚き火の温度は1000-1200度と非常に高温ですが熾火の温度は700度程度と安定しています。
本物の炭ほどは火力の持続時間は短いですし、できあがるまでに時間もかかりますが作り方は簡単。何より炭を買うよりもずっと安価に焚き火の温度よりも比較的安定した火力の熱源を手に入れることができるのが魅力です。
簡単!焚き火から作る熾火の作り方3ステップ
それでは早速初心者でもつくれる熾火を作っていきましょう。熾火の作り方は簡単で木材や太めの枝を焚き火や薪ストーブで燃やすだけです。とはいってもしっかりとした熾火にするのに少しだけいくつかのコツを踏まえることが大切!ここではその注意点を踏まえて熾火の作り方を解説します。
熾火作りに必要な材料・道具
熾火は焚き火や薪ストーブで作りますのでそこで燃やす木片をまず用意してください。できないわけではありませんが、あまり細い枝ですと熾火の持続時間が短くなりますので利用したい時間に合わせてある程度の大きさも薪が良いですね。このほかに着火するためのライターやファイヤースターターなどの道具も必要となります。
熾火の作り方はシンプル
熾火は用意した薪が炎をあげて燃えたあと中まで赤く色づくようになり炎がおさまったらできありがりです。作り方はとてもシンプルですが、燃やす薪の種類によって熾火としての燃焼時間や出来上がるまでの時間に差がでてとてもおもしろいですよ。
熾火の時間の違いは広葉樹と針葉樹で分かれる
焚き火をよくされる方はすでにご存知の方も多いですが、針葉樹はすぐにかっと熱くなり比較的早くに炎が上がります。そのため熾火になるまでの時間は短め。
逆に広葉樹は中が詰まっているためなかなか燃えにくいという難点があり熾火になるまでも時間がかかるでしょう。
きれいな熾火を作る焚き火のやり方
熾火の作り方はシンプルで簡単ですが、何も考えずに焚き火をしているだけではなかなか使い勝手のよい熾火にはなりません。先程の薪の木材選びもそうですが、その他にも実はちょっとしたコツがあります。
それは焚き火をしている間にやたらと薪を触らないことと新しい薪を追加しないことです。これをやってしまうと熾火の片が小さくなってしまいトングなどでつかもうとしてもグズグズと崩れたり燃焼時間も極端に短くなりますのでご注意ください。
熾火の使い方のコツと注意点
熾火の作り方は簡単ですしコツも2つと触りたい・薪をくべたいのを我慢すればどなたにでも上手に作ることができるでしょう。そのあとは早速熾火を使うことになるのですが、この熾火の扱いには気をつけてほしい注意点があります。
注意点1.熾火は朝まで消えないことも
熾火の注意点のひとつめは、長時間熱いままでいるということです。中には朝まで消えないこともあるため就寝中の家事などにつながることも。熾火を利用したあとはその周りに燃えやすいものを放置しないように気をつけてください。
炎や色では熾火の熱は判断できないことが多く、灰になったように白っぽい色になっていた炎も見えなくても中がとても熱くてその熱量は紙や布など燃えやすいぺらぺらの素材であればすぐに発火してしまうこともあるのです。
注意点2.色や炎で判断できない熱さ
就寝中の熾火の置き場所だけでなく、周りに子供などがいる場合にも熾火には注意した方が良いでしょう。先程申し上げたとおりに炎や色などでは熾火の熱は見分けにくいです。特に夜は赤く見えたりしますが日中の判断は難しいもの。
炎や色が冷たそうだからとうかつに手で掴んだり、足で消火しようとすると中央の熱で大やけどということも少なくありません。水が使えるなら水で消火してしまうのが良いですが少し後片付けは大変になります。
熾火を使ったおすすめレシピ2選+α
熾火が上手に作れたらそれを使って美味しいアウトドア料理を作ってみましょう。ここでは人気の焼き芋の作り方と熾火ならではバーナーを使わない揚げ物のやり方をご紹介します。前述の作り方のコツや注意点でもご紹介した扱い方には気をつけてしっかり熱さにそなえて扱うようにしてやけどや火事などにはご注意くださいね。
熾火料理初心者におすすめ!焼き芋
材料 (4人分)
さつま芋4個
焚き火で作る美味しいおやつといえば昔から焼き芋ですね。近年は消防法の関係上なかなか落ち葉を集めて焼き芋を作るのは難しいですが、キャンプ場では焚き火や炭火での調理も可能ですので熾火の遠赤外線効果で美味しい焼き芋を作って食べてみませんか?
材料は表記のさつまいものほかに道具としてアルミホイルをご用意ください。濡らした新聞紙があるとよりほかほかでふっくらとした焼き芋に仕上がるでしょう。
焼き芋の好みで選ぶさつまいも
せっかくなので熾火で作るやきいもはさつまいもにもこだわってみませんか?ここ数年流行りのねっとり系をまだ体験していないという方はぜひ安納芋を使ったやきいもにチャレンジしてみてください。表面の皮は薄い色ですが割ってみると中はあざやかなオレンジ色。
ねっとりとしているため上顎や歯茎などにくっつきやけどしやすいのでご注意ください。このほか糖度が高くておいしいさつまいもとして紅はるか・シルクスイートなどもやきいも向けのさつまいも品種です。
熾火料理の作り方レシピ
レシピでは焼き芋は焚き火で作っていますが、熾火に置き換えて作ることも可能です。さきほど材料で濡らした新聞紙もあると良いと言いましたが、濡らした新聞紙でいもを包みその上からアルミホイルで包むように使ってください。
こうすることで熾火の熱で失われがちないもの中の水分をできるだけ逃さず、また水分の温度があがることでもじっくり焼きの効果が期待できるからです。
熾火で作る絶品まいたけてんぷら
材料
まいたけ・ししとう・なす お好みの量
天ぷら粉と水 パッケージの規定量
キャンプなどのアウトドア料理では揚げ物は少し避けられがちですが、熾火ならば豆炭のような炭火と同様に使うことができるうえ、火力持続調理が可能であるため揚げ物の温度調整にも役立ちます。
動画ではまいたけとししとう・なすなどの野菜をてんぷらにしていますが使用する素材はお好みで。てんぷらの良さはどんな食材でも美味しくなってしまうこと。余った食材を持って帰る手間も省けて一石二鳥です。
べちゃっとしづらい天ぷら粉の混ぜ方
天ぷら粉で作るとどのような混ぜ方をしても美味しく作れるようになっています。これは粉の中にふくらし粉などが微量に含まれるため。中で空気の泡が生まれてグルテン同士が付いてべちゃっとするのを防ぎます。
天ぷら粉でなくても小麦粉に少量の重曹・ベーキングパウダーを混ぜることで同様の効果が生まれます。また氷水で作る・太い菜箸を5本くらい使ってさっくりと混ぜるなどもべちゃつかない天ぷらの衣を作るコツとしては通説ですね!
熾火料理の作り方レシピ
動画では熾火を七輪に移してその上に直にダッチオーブンを乗せていましたが、グラつきが心配ですので一応網などを乗せた上に鍋をおくことをおすすめします。このように七輪に熾火を入れることで炭火料理の代わりの熱源として熾火を使うことができるでしょう。
熾火作りにチャレンジする時は一緒に七輪も持参すれば熾火消火までの置き場所や料理などに使うのにも大変役に立ちます。熾火と七輪はとても相性が良いのでひとつ持っているといろいろと楽しめますよ!
熾火調理のメリットとおすすめの料理
熾火は焚き火調理とは違い火力が安定して長時間の燃焼も可能となっているため、いろいろな料理に利用できます。特に遠赤外線効果で美味しくなると言われているレシピは熾火調理におすすめ!
また揚げ物のように炭や焚き火ではやりにくく、バーナーではガスを使いすぎるので敬遠していた料理も熾火を使うことで調理可能とります。例として長時間煮込む必要のあるとろとろ料理やスープ類・炊飯やステーキなども美味しく仕上がるでしょう。
まとめ:熾火の作り方はとても簡単
キャンプやバーベキューの熾火は上手に活用しよう
熾火とは?という説明からその作り方と解説してきましたがいかがでしたか?熾火は長い時間熱が持続するためじっくり作る調理にはとても向いている便利な熱源です。遠赤外線効果でふっくら仕上げたい料理レシピには特におすすめ!
今回ご紹介した焼き芋を代表とする石焼系の料理であれば何でもアウトドアでも美味しく作れるでしょう。熾火の注意点もよく考慮した上で熾火を作ったりそれで料理を楽しんだりとキャンプやバーベキューを盛り上げていきましょう。
熾火が気になる方はこちらもチェック
今回は熾火の作り方や注意点・使い方として料理レシピをご紹介しましたが、暮らしーのでは熾火づくりの役にもたつ焚き火台の自作方法や薪ストーブのおすすめなどの記事も発信しています。こちらも合わせて是非見てくださいね。
焚き火台を自作する!自分だけのオリジナル焚き火台の作り方をご紹介!
アウトドアで焚き火を楽しむのを一番の楽しみにしている人も、使用していると別の焚き火台が欲しくなったりしますよね。今回は、焚き火を楽しむために...
冬キャンプには薪ストーブ!暖も取れて調理も可能!おすすめストーブ10選!
冬キャンプ薪ストーブが人気です。暖かさはガスや灯油の比ではない。おいしい料理もできる。趣味人のキャンパーは面倒くさいことが大好き、重い薪スト...
出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/3938893?title=%E6%97%A5%E4%B8%AD%E3%81%AE%E7%84%9A%E7%81%AB