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甘い香りに梅雨の時期の憂鬱気分も吹き飛ぶ!クチナシの育て方を徹底解説!

梅雨どきになると開花して、どこからか香ってくるクチナシ。自分でも育てて、甘い香りを楽しみたい人も多いのではないでしょうか?育て方はクチナシの特徴をおさえれば、むずかしくありません。クチナシの育て方のポイントをとらえてガーデニングを楽しみましょう。
2021年2月23日
おばけ
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目次

クチナシってどんな花?

クチナシの基本情報

Photo bypieonane

クチナシ(学名:Gardenia jasminoides )は、アカネ科クチナシ属の常緑低木で、庭木や生垣などガーデニングで利用されます。東海地方以西、台湾、中国、インドシナの温帯地域などが原生なので耐寒性はあまりありません。地植えによる育て方によっては1〜2mくらいまで大きくなります。

6〜7月の梅雨の時期に白い花が開花し、香りでガーデニングを楽しませてくれるクチナシは、早春のジンチョウゲ、秋のキンモクセイと合わせて三大香木と呼ばれます。

クチナシの特徴

クチナシといえば、特徴的な花の香りです。梅雨の街を歩いていて、ふわっと甘く美しい香りに誘われたことはありませんか?開花したクチナシが特に香るのは、雨上がりと真夜中です。

クチナシの強く甘い香りは、虫をおびき寄せ花の受粉をうながします。特にオオスカシバなどの虫がクチナシの香りに引き寄せられ、受粉の手助けをしているのです。またクチナシの気品のある香りは、高級ブランドの香水にも使用されているくらい世界中から人気があります。

クチナシの種類

Photo bybunekeeditor

元来クチナシの花は、一重咲きの庭木です。品種改良によって一重咲きと八重咲きの種類があり、小型の株や葉に斑が入ったものもあります。庭で1本栽培しているだけでも、梅雨の開花時期になると甘くて特徴的な香りを運んでくれるクチナシ。和風の庭木にも洋風の庭木にもよくなじみ、ガーデニングに重宝する植物です。

秋の頃に、クチナシは赤い実をつけます。八重咲きの種類は開花後に実をつけないので、もし実も楽しみたいなら一重咲きの種類を選びましょう。

Photo byw0n6

街や庭木などガーデニングでよく使われているクチナシは、ヤエクチナシと呼ばれている八重咲きの種類です。ヤエクチナシの花は、八重咲きで香りが強いのが特徴です。八重咲きなので、この手の種類は実はつけません。

コクチナシは、ヤエクチナシよりも花も葉も株も小柄なタイプの種類です。香りはヤエクチナシほど強くは香りません。コクチナシの枝は這うようにして広がるのが特徴なので、ガーデニングではグランカバーで使われることもあります。

クチナシの育て方

クチナシの育て方①日当たり

クチナシは、日当たりの良い場所から日陰まで栽培することができます。日陰でも耐えられますが、花をあまり咲かせられず株が徒長した育て方となるので、花つき良く元気がある株の育て方にするには日当たりが良い場所か半日陰(1日のうち数時間は日が当たる)を選ぶといいです。

育て方で気をつけるのは、夏の西日と直射日光には当てないことです。乾燥が苦手なクチナシが直射日光に当たると、土の乾燥が一気に進み株がいたみやすくなってしまいます。


クチナシの育て方②置き場所

クチナシは暑さには強いのですが、耐寒性があまりありません。関東よりも北の地域は地植えの冬越しは難しいでしょう。耐寒性を考えると寒冷地の育て方は鉢植え栽培をおすすめします。

鉢植えでの育て方は、春と秋は日なたや半日陰、夏は半日陰に置いて直射日光を回避、冬は日なた(寒冷地では霜と冷たい風が当たらない場所か室内の明るい場所)で管理をしましょう。庭植えでの育て方は、午前中は日に当たり午後から日陰になるような、ほどよい日なたに植え付けるといいです。

クチナシの育て方③水やり

クチナシの育て方で忘れてはいけないのが、乾燥が苦手という特徴です。水を切らさないように気をつけましょう。鉢植え栽培の水やり方法は、春と秋は土の表土が乾いたらすぐに十分に水をあげます。

夏になると土の乾燥が早いので、朝と夕方に土の湿りぐあいを確認しながら水やりを行いましょう。冬になったら、水やりの頻度を少しだけ減らします。土が乾いたら水やりをしましょう。育て方が庭植えなら、夏場に土の乾燥が早い場合には水やりをします。

クチナシの育て方④用土

クチナシが苦手なのは乾燥なので、用土は水持ちが良いもので栽培します。通気性、保水性、保肥性を高めててくれる腐葉土を多めに混ぜましょう。湿り気を持ちながらも通気性がある土がクチナシの栽培には理想です。

育て方が鉢植えの場合は、園芸店の園芸用土でもいいのですが、黒土や赤玉土の小粒を7、腐葉土を3の割合で混ぜた土がいいでしょう。庭に植える育て方なら、土が粘土質だと通気性が悪く栽培に影響が出てしまうので、腐葉土を混ぜて水はけを良くしてあげます。

クチナシの育て方⑤肥料

クチナシの育て方でまず与える肥料は、植えつけ時の元肥(緩効性肥料)です。その後に追加する肥料は2回あります。1回目は、2月の寒肥。これは休眠中の冬の時期に肥料を与えておき、春の目覚めとともに新芽や生育を促進させるための肥料です。

2回目は、開花後の8月にお礼肥をあげましょう。開花したあとの株はとても疲れています。株の回復を手伝うためにあげる肥料です。肥料は、緩効性肥料と油かすを1:1で株元においておきましょう。

クチナシの育て方⑥植え付け方法

植え付けの適期は、4〜5月ごろもしくは夏が過ぎた9月ごろの気候が穏やかな時期です。クチナシは小さい苗の方が根が付きやすいという性質があります。植え付けには小さめの苗を選びましょう。

育て方が庭植えの場合は、苗よりも2〜3倍の穴を作り、浅めに植えて山高にします。たっぷりと水を与えながら土となじませ、苗がぐらつくようなら支柱をして根が動かないようにします。育て方が鉢植えの場合でも、植え付けたらすぐに水をたっぷりと与えます。

クチナシの育て方⑦植え替え方法


鉢植えの育て方では植え替えが必要です。鉢の中が根でいっぱいになり、土の通気性が悪くなったタイミングで行います。だいたい2〜3年に一度、春の4〜5月もしくは秋の9〜10月に植え替えをしましょう。寒くなる前に植え替えを終わらせるのが枯らさないコツです。

用土は、植え付けの土と同じ配合のものを準備します。クチナシは、根をいじられるのがあまり得意ではない植物なので、必要以上に根を崩したりはせずに扱ってください。植え替えたらすぐに水をあげます。

Photo byPaco

株を大きくする育て方は、1〜2回り大きいサイズの鉢に植え替えます。引き抜いた株の1/3ほどは土を軽く落としますが、根をいためないようにするためにそれ以外の根鉢は崩さないように注意して扱いましょう。

株の大きさをキープする育て方は、長く伸びた根を切り詰めます。根を傷めることになるので、成長が活発に始まる春の植え替えで行います。合わせて地上部の枝や葉の剪定を行い、株を小さくして根の吸収と葉の蒸散の水分量を調整しましょう。
 

クチナシの育て方⑧病気

クチナシの育て方で気をつける病気は、さび病、すす病、褐色円星病、裏黒点円星病、うどんこ病などです。これらの病気は、葉に異常が見られることが多く、風通しが悪い育て方をすると発生します。

病気を防ぐには、混み合った枝や枯れ枝を抜く剪定をし株の風通しをよくすることと、日なたで光を当てることを心がけてみてください。病気が発生しているところは取り除き薬剤散布をしてみましょう。病気の発生には害虫が関係していることもあるので、よく観察してみてください。

クチナシの育て方⑨害虫

クチナシにとっての害虫は、オオスカシバ、アブラムシ、カイガラムシ、ロウムシ、オンシツコナジラミなどがあります。オオスカシバの成虫は、開花したクチナシの受粉作業に貢献してくれる一面がありますが、オオスカシバの幼虫には注意が必要です。

クチナシが大好きなオオスカシバの幼虫によって葉に被害がでてしまうことがあります。見つけたら薬剤散布や駆除、防除もしましょう。病気を持ちこませないためにも被害を小さくすることを心がけた育て方をしてください。

クチナシの育て方⑩挿し木の方法

クチナシを増やす方法は、挿し木や水挿しがあります。5〜7月(特に梅雨時)が挿し木の時期です。その年に成長した元気な枝を15cmにカットしましょう。葉は先端の2、3枚だけ残します。残した葉が大きいなら、1/2〜1/3の大きさにカットして蒸散を防ぎます。

水挿しを数時間行い、土に植え付けをしましょう。土は赤玉土や鹿沼土の通気性の良い土を単体か、ピートモスを少し混ぜたものを使うといいです。日陰で水を切らさない育て方をします。水挿しだけでも発根可です。

クチナシの育て方⑪株分けの方法

地に枝を広げながら成長する種類のコクチナシは、挿し木(水挿し)と株分けができます。株分けに適した時期は、成長が活発になる少し前の3〜4月です。コクチナシの株分け方法は、掘りあげた株の根を軽くほぐし、いい具合に分けられそうなところで根元からハサミで2つに分けましょう。

株分け後の土は、植え付けの時の土と同じ配合のもので植え直します。コクチナシを株分けした後にはすぐに土に植え直し、乾燥させてしまう前にすぐに水を与えましょう。

クチナシの育て方⑫剪定について


クチナシにおいては、先端をつまむくらいの弱剪定で十分です。もし、徒長枝や枝がこみ過ぎていて気になる場合は、枝を間引くように抜いてください。合わせて枯れた枝の整理もするとすっきりとするでしょう。

剪定をする時期は、開花後すぐです。来年咲くクチナシの花芽は夏には形成されるので、秋以降に剪定をすると来年の花が咲かないということになることもあります。クチナシの花芽は新しい枝の先端につけるので、注意して剪定をしてください。

クチナシのさまざまな利用方法

秋になるとつけるクチナシの実は、昔からさまざまな形で利活用されています。クチナシの実を乾燥させて食品や木材の着色料としての利用では黄色い色味をつけられます。(たくあんや、きんとん、あめ、ゼリーなど)

また、クチナシの実は漢方で「山梔子(サンシシ)」としても利用されています。他には、クチナシの花は食べることができるので、サラダのいろどりなどで楽しむことができますし、クチナシの木を木材にして将棋のこまが作られたりしています。

さいごに

クチナシの育て方で、特に大切なポイントは3つです。クチナシは、「①乾燥に弱い②直射日光が苦手③耐寒性があまりない」という育て方の特徴を忘れずに、栽培してみてください。最低限これらに注意した育て方をすれば、すぐに枯れた、花が咲かないという風にはならないのでガーデニングにおすすめの植物です。

また、病気や害虫を防ぐためにも、こまめに目をかけた育て方をするとよりよいです。以上の育て方を参考に、クチナシの栽培をしてガーデニングを楽しんでくださいね。

梅雨のガーデニングが気になる方はこちらをチェック

雨でなかなかガーデニングの作業が進みませんが、雨の中美しく咲く花はクチナシ以外にもあります。梅雨を代表する花の育て方を知りたい方はチェックしてみてください。