あじさいを育てよう
家庭でも栽培可能
あじさいは、5月から7月ころに開花する青とピンクの花色が美しい植物です。一度植えると毎年、あじさいの花を楽しむことができるため、季節を感じる花として楽しむこともできます。また、あじさいは家庭でも栽培することができます。
あじさいの育て方、手入れの方法などを紹介
あじさいの栽培方法を苗を植える段階から開花まで説明します。また毎年あじさいの花を楽しむためには手入れも必要です。剪定や植え替えなどの、あじさいを毎年楽しむ上で重要な手入れの方法もあわせて紹介します。
あじさいの育て方1
苗から育てる
あじさいは種から育てる方法はほぼなく、苗から育てることが主流になります。苗自体は1年中購入することができます。地植えでも、プランターでもどちらでもあじさいを育てることは可能です。
苗を植える時期
あじさいの苗を植える時期が、大きく2つに分かれます。一つ目の時期が3月から4月ころで、二つ目の時期が9月ころになります。あじさいの開花時期は5月から7月というのが一般的なので、開花前か開花後と覚えるとわかりやすいです。
初心者はプランターがおすすめ
紹介したようにあじさいは地植えでも鉢植えでも、いずれでも栽培可能です。しかし、あじさいは栽培方法によって開花する花の色を変えることができます。この調整はプランターの方がやりやすいです。そのため、好みの花の色にしたい場合はプランター栽培がおすすめです。
あじさいの育て方2
あじさいを植える場所
あじさいの栽培の気をつけるべき点の一つとして植える場所があります。特に地植えの場合はこの点をよく注意しましょう。あじさいを植えるのに適した場所について説明します。
日当たりと風通し
あじさいは日が適度にあたる風通しの良い場所を好みます。しかし、ただ日があたり風通しが良ければいいということではありません。日当たりでは西日のあたる環境は葉が日に焼けてしまう可能性があり、風通しのよすぎる場所では冬の時期の冷たい風により芽が出てこなくなることも考えられます。
プランターなら移動可能
この点でも、地植えよりもプランターで栽培する方が育てやすいと言えます。プランターであれば鉢を動かすことで、日当たりや風通しを移動させて調節することができます。土の調整だけでなく、上手な栽培という観点でもプランターの方が育てやすい面があります。
あじさいの育て方3
花色の調整
あじさいを植える場所を決めたら、いよいよ花色の調整です。あじさいは青色かもしくはピンク色の花を咲かせます。青色に育てたい場合は土を酸性にする必要があり、ピンク色に育てたい場合は土をアルカリ性にします。
花色の調整:青色
日本の土は酸性雨などの関係により、酸性が強い場所が多いです。そのため、地植えであれば青色の花を作ることは難しくはありません。それでも、土の酸性を強くしたい場合は鹿沼土やピートモスを土に加えます。
花色の調整:ピンク色
あじさいの花色を調整するには青色よりもピンク色の方が意識的に土をつくる必要があります。基本的な土の作り方としては、赤玉土や腐葉土で土を作っておき、そこに石灰などを加えます。またアルカリ性の肥料を使うという方法もあります。
プランターの方が調整しやすい
あじさいの花色は土の調整が必要不可欠で、この点はプランターの方が調整しやすいです。また土を酸性、アルカリ性のどちらに傾けるにしても、苗を植える約2週間ほど前から土を作っておくという作業が必要になります。
あじさいの育て方4
水やりの方法
あじさいは乾燥を嫌う植物になります。そのため、あじさいの栽培において適度な水やりは必要です。水やりはプランターで育てるときの方が気を付ける必要があります。
プランターの場合の水やり
あじさいをプランターで育てる場合は、特に注意して行いましょう。タイミングとしては土の表面が乾いていたら水やりのタイミングで、たくさんの水を鉢に注ぎます。特に夏は朝と夜の2度、水やりをするくらいでも大丈夫です。土をよく観察して水をあげましょう。
地植えの場合の水やり
一方、地植えの場合は鉢植えほど水やりを意識する必要はありません。植えた直後こそ、意識的に水やりをする必要はありますが、1週間ほど水やりをしたらあとは雨水だけでも育ちます。あとはよほど雨が降らない日が続いた後などだけでも大丈夫です。
あじさいの育て方5
肥料を与えるタイミング
あじさいは肥料を適切に与えることでたくさんの花を咲かせます。あじさいの場合は肥料を与えるタイミングは苗を植えた時、花が咲いた後、冬の時期の計三回のタイミングがあります。これらのタイミングで肥料を与えることでよく育ちます。
あじさい専用の肥料がおすすめ
あじさいに与える肥料は効き目がゆっくりと効いてくる緩行性のものが適していると言われています。また、あじさい専用の肥料は販売されているので、そちらを使うと簡単です。ちなみに肥料がなければ花を咲かせないということはなく、特に地植えの場合は肥料なしでも上手に育てることは十分に可能です。
あじさいの育て方6
あじさいの病気
あじさいを栽培する際に気を付けないといけない点としては、他の植物同様に病気があります。しかし、あじさいは他の植物と比べた時に病気にかかりにくい植物だと言われています。とは言え、あじさいも病気にかかることはあるので、注意すべき点を紹介しておきます。
病気の予防
あじさいが病気になる原因としては、過失や雑菌が代表的なものとしてあげられます。そのため、風通しをよくするだけでもあじさいの病気を予防することは可能です。また定期的に殺菌剤を撒いておくという方法も効果的です。
うどんこ病の対処法
あじさいの代表的な病気としてはうどんこ病というものがあります。うどんこ病とは葉や花が白くなってしまい光合成ができなくなる病気です。対処方法としては発見次第、病気になっている場所を切り落として、病気だった場所には殺菌剤などを撒くようにするとよいです。
その他の対処法
その他の病気としては葉に黒点が出る黒点病、葉に穴があいたりする炭そ病と呼ばれるものもあります。こういった病気でもうどんこ病同様に見つけ次第切り取って対処しましょう。虫ではカミキリムシやハダニがつきやすいです。これらも見つけ次第、退治しましょう。
あじさいの育て方7
嬉しいあじさいの開花
ここまでで紹介してきたポイントを理解すれば、あじさいを上手に栽培することは可能です。5月から7月ころにきれいなあじさいの花を観賞することができます。予定通りの花色に咲けば、なお嬉しいですね。
あじさいのさらなる楽しみ方
あじさいは多年草になるため、1度植えて花が咲いたら終わりというわけではありません。植えた翌年以降もあじさいの花を楽しむことができます。ここからは、あじさいの花をより楽しむためのポイントを紹介していきます。
あじさいの手入れ1
剪定は重要
毎年キレイなあじさいを栽培するための手入れの方法を紹介します。あじさいの手入れで重要な作業としては剪定(せんてい)があります。剪定とは枝を切ったりなどして、風通しをよくし、効率よく成長させるための作業を言います。
剪定をする理由
ちなみにあじさいは剪定をしなくても、毎年花を咲かせます。あじさいの剪定をする最も大きな理由はあじさいとしての美しさを保つことになります。剪定をしないとあじさいが大きく成長しすぎてしまいます。このことを剪定によって防ぎます。
剪定の場所
あじさいの剪定で最も重要なのは花が終わるころの7月ころの剪定です。場所はあじさいの花が咲いている場所から2節下のわき芽が出ているところです。場所的に剪定してしまってよいか悩むかもしれませんが、迷わずにカットしてしまいましょう。
あじさいの手入れ2
あじさいの植え替え
あじさいの手入れでは植え替えも重要です。特にプランターであじさいを育てている場合には植え替えは必須になります。植え替えは、年に1回を目安に、あじさいの花が終わった後の7月ころ、もしくは11月から2月ころに行うとよいです。
植え替えの方法
あじさいの植え替えが必要な理由は、根詰まりを防ぐことにあります。あじさいは成長が早く土中で根が詰まってしまいます。一回り大きいプランターを用意してあじさいを移し替えます。この時に土に隙間があると、後に枯れてしまう原因にもなってしまうので土の隙間は作らないようにしましょう。
地植えの植え替え
地植えの場合は基本的には植え替えをする必要はないですが、例えば地質を変えたい場合などは植え替えをします。地植えでは11月から3月上旬ころが植え替えの時期です。根を傷つけないように気をつけて掘り上げて、新しい場所に植え替えます。
あじさいの増やし方
増やし方は簡単
あじさいは増やし方を覚えてしまえば、どんどん増やしていくことができます。また増やし方も簡単なので、初心者でもあじさいを増やせます。あじさいの増やし方を紹介します。
挿し木で増やす
あじさいの増やし方では、挿し木という方法を使います。挿し木とは、切った枝を使って苗を増やす方法です。あじさいの場合では剪定した枝があるのでそれを使うのが一般的です。
挿し木の方法1
あじさいの挿し木では、土に植える方法と水に挿す方法の2つがあります。水を使ったほうが、土を用意する必要などがない分、楽と言えるかもしれません。枝は15センチから20センチほどにカットしてそろえ、下の葉は全てカット、上の葉は半分を残して切り落とします。
挿し木の方法2
また茎の部分を斜めに切っておくと、水の吸収がよくなります。あとは、1時間ほど水につけておき、土に植えるのであれば土に植えます。水に挿す場合は、毎日水を入れ替えましょう。1ヶ月から2ヶ月で根が生えてくるので、そこまで成長したらプランターなどに移していきます。
あじさいの種まき
種まきからでも栽培可能
紹介したようにあじさいは苗から育てるのが一般的ですが、種まきからでも育てることは可能です。ではなぜ、種まきから育てるのは一般的でないのかを説明します。
種まきは時間がかかる
あじさいを種まきから育てる場合には、非常に時間がかかります。種まきしてから花が咲くまでに3年から4年の時間が必要です。苗であればその年から花を楽しむことができるわけですから、種まきから育てることが一般的でないことにも頷けます。
あじさいについてまとめ
栽培方法・手入れ・増やし方などを紹介
あじさいの栽培方法や、手入れの仕方、増やし方などについて紹介しました。あじさいは一度植えると毎年開花を楽しめるので楽しいです。生活を彩るひとつの花として、植えてみることをおすすめします。
その他のあじさい栽培情報はこちら
本記事の他にあじさいの育て方を紹介した記事もあります。挿し木や剪定という分野を重点的に説明しています。挿し木も剪定も方法がわかりずらい箇所なので、こちらの記事もぜひ参考にしてください。
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