ネリネとは
ネリネの特徴
きらきらと輝くような花びらが美しいネリネは、ヒガンバナ科ネリネ属の球根花です。学名は Nerine(ネリネ)と表記します。ネリネの原産地は南アフリカ。ネリネのこの美しさがギリシャ神話の伝説の妖精にたとえられ、名前や花言葉に由来しています。
ネリネの姿形はヒガンバナ科の彼岸花とよく似ていますが、彼岸花よりも小さいので「ヒメヒガンバナ(姫彼岸花)」という別名もあります。見た目は似ていますが、ネリネと彼岸花の花の花言葉はそれぞれ違います。
ネリネの英語やフランス語の名前は
ネリネの英語の名前は「Nerine(ネリネ)」や「Diamond lily(ダイヤモンドリリー)」、フランス語では「Nérine(ネリネ)」といいます。
ネリネの花びらに光が当たるとキラキラと輝いて見えることから、ネリネは「ダイヤモンドリリー」という英語の名前で呼ばれることも多く、植物図鑑などでも「ダイヤモンドリリー」という名前で紹介されていることもよくあります。
ネリネの品種やネリネの花の色について
ネリネは欧米で品種改良が盛んにおこなわれ、ダイヤモンドリリーという名前で親しまれています。南アフリカを中心にネリネの品種は約30品種くらいが自生し、日本には大正時代に渡来してきました。近年は日本でもネリネの切り花や鉢植えが注目されています。
ネリネの茎丈は30cm~40cmくらいで、スッと伸びた茎の先に幻想的な花をつけます。花びらは縁や先端がちぢれ、波打っているような形をしている6弁花です。色は赤、白、ピンク、濃いピンク、黄色、青、紫などがあります。
ネリネの開花時期について
そのほかネリネの大きな特徴は、花が咲いてから葉が出てくるという点です。ネリネの開花時期は10月~12月。晩秋~冬にネリネは開花時期を迎えます。ネリネとよく似ている彼岸花の開花時期は9月~10月なので、彼岸花が終わる季節にネリネは開花時期を迎えます。
ガーデニングでネリネを楽しむ場合は日当たりのよい場所に植えましょう。ネリネの鉢植えのものは花が咲き終わるまでは屋外で、花後は室内で管理するのが望ましいです。
ネリネをガーデニングで楽しむ時のコツ
ネリネの楽しみ方は切り花や鉢植えがポピュラーです。ガーデニングで楽しむ時は花壇に地植えするよりも、季節や時間帯によって移動しながら管理できる鉢植えで楽しむことをおすすめします。
ネリネの品種によっては、強健な性質の種類もあり、関東より西の地方では地植えしてガーデニングを楽しめる種類もあります。鉢植えにしたものは、よく日の当たる場所で雨を避けて管理しましょう。また葉が枯れたら水やりはやめて、鉢ごと乾燥させ、真冬は室内で管理してください。
花言葉にちなむネリネの名前の由来
ネリネの名前はギリシャ神話の水の妖精の名前
ネリネという花の名前は、ギリシャ神話の中に登場する美しい水の妖精ネーレーイスからつけられた名前です。海の老人と言われていたネレーウスの娘のネーレーイスは、海底の宮殿で歌を歌ったり、踊ったり、糸をつむいだりして過ごす箱入り娘のような生活をしていました。
ネーレーイスの名前にちなんだ名
その美しい姿をみた男たちは、誰もが「また逢う日を楽しみに」と思ったというのです。ネリネの名前はこの美しい水の妖精のネーレーイスの名前にちなんで付けられたと言われています。そしてネリネの花言葉もこの伝説にちなんだ花言葉がついています。
別名のダイヤモンドリリーも同じ花言葉
ネリネの名前はギリシャ伝説の水の妖精の話に由来しますが、ネリネの別名ダイヤモンドリリーという名前は、光沢のある花びらの先端が反り返り、光に当たると宝石のダイヤモンドのようにキラキラと輝いて見える見た目の印象からついた名前。
とくにこの名前に由来する花言葉はありませんが、植物図鑑などでは「ネリネ」では検索できず、「ダイヤモンドリリー」と検索すると調べることができます。ただ別名であった、花言葉などはネリネの花言葉など同じ内容が記載されています。
ネリネの花言葉
「箱入り娘」「華やかさ」「また逢う日を楽しみに」
ネリネを代表する花言葉は「箱入り娘」「華やかさ」「また逢う日を楽しみに」という花言葉です。ネリネの花言葉の由来は、花名ともなったギリシャ神話の水の妖精の話から、海底で暮らす水の妖精たちの何の不自由のない生活を連想させることが花言葉となっています。
「また逢う日を楽しみ」という花言葉は、美しい妖精たちの姿を見た男たちは、誰もが「また逢う日を楽しみにしている」と思ったということからこのような花言葉でイメージされていると言われます。
「忍耐」
ネリネの花言葉には「忍耐」という花言葉もあります。これもギリシャ神話の中の水の妖精ネーレーイスの伝説に由来する花言葉です。海底の宮殿で優雅な時間を過ごしていた娘たちが、男性からの誘いを断る決まり文句がネリネのこの花言葉だと言われています。
ネリネの花言葉の由来となるギリシャ神話の多くは、神々の人間さながらの愛憎劇がたくさん盛り込まれている伝説です。その中でアンデルセン童話の「人魚姫」の話にも似た可愛らしさを感じる話がネリネの花言葉に由来しています。
ネリネに色別の花言葉ない
赤や白以外にも多彩な花の色があるネリネは、花色別には花言葉はありません。どの色の花言葉も、どの種類の花言葉も同じです。ただしネリネに限らず白い花には、白い花に共通する花言葉があります。「純粋」という言葉が白い花に共通する花言葉です。
特に白いネリネの花の花言葉というわけではありませんが、白いネリネもその色から、「純粋」という言葉でもイメージされている国もあるようです。白いネリネを見ていると、この花言葉の意味も納得できる花言葉です。
花言葉とは
ネリネに限らず、どのような花も花言葉を持ち合わせていますが、花言葉の由来というのは、ただ単に見た目の印象からついた由来の根拠に乏しい花言葉がもあります。
また世界各地の文明や文化、宗教や歴史の中で受け継がれてきた意味を持つ花言葉を持つ花もある。そんな中でネリネの花言葉はギリシャ神話の伝説に伝わる花言葉で、由来がはっきりとした花言葉であります。
ネリネの誕生花
誕生花とは
花には花言葉のほかに誕生花が決められています。花言葉はその花を象徴する言葉であり、誕生花とはその月日にちなんで選ばれた花のことです。誰がどのように決めたのかはいろいろな説があり、その意味についてははっきりとはわかりません。
ただ、古来から花や木には不思議な力が宿っていると考えられていて、神々が月日を選び、そしてその月日にちなんだ花や木を選んで、生まれた月日に植物のパワーを与えたと考えられている説が1説にあります。
ネリネの誕生花は
ネリネの誕生花は10月13日、10月17日、11月25日です。この日に生まれた人は、ネリネに宿っている神秘的な力にあやかれるとされて、ネリネの誕生花に選べれたこの日にお誕生日を迎える方への花束などにはぜひネリネの花を加えましょう。
昔、ヨーロッパでは言葉で伝えきれない気持ちをその花の花言葉に託して愛しい人に花を贈る風習があり、その頃から花言葉はある意味でメッセージに代わるものでした。誕生花は花言葉に加え、その月日を限定してその花を象徴しています。
花束に喜ばれるネリネ
冬の花束に最適
ネリネは花の少なくなる時期に鮮やかな花を咲かせ、花言葉もネガティブな花言葉を持ち合わせていないので、花束など贈る花にも最適です。特に開花時期の晩秋~冬のウェディング用の花材に白いネリネは人気です。
花色も豊富なので、贈る場面を選んで花色を選ぶのも楽しい花です。切り花のネリネの花持ちは5日~7日ですが、市販の栄養剤を利用したり、器の水を毎日変えて細菌を繁殖させないようにすると長く楽しむことができます。
花言葉がメッセージの代役に!
ヨーロッパに社交界で流行したともいわれる花言葉は、想いを上手に伝えられないときにその代役となり、気持ちを伝える代役をしてくれます。花言葉を知ると、誰かに花を贈る時や、自宅に花を飾る時の花選びも楽しみが増します。
ネリネの花言葉はギリシャ神話の水の妖精の可愛い話が由来する素敵な花言葉。「箱入り娘」「また逢う日を楽しみに」「華やかさ」そして「忍耐」という花言葉を上手くその場のシチュエーションに選んで、贈り物の花に花言葉を添えて花言葉を心の代役にしてみてください。
ネリネの花言葉を知って観賞してみよう!
光沢のある花びらに光があたるとまるで宝石のように美しく輝いて見えるので別名ダイヤモンドリリーとも呼ばれるネリネの名前は、ギリシャ神話に登場する美しい水の妖精にちなみ、花言葉もこの伝説に由来した意味の花言葉でイメージされています。
花の少なくなる季節に艶やかな色の花を咲かせるネリネの花言葉「また逢う日を楽しみに」は花束の贈り物では、メッセージの代役も果たしてくれる嬉しい花言葉です。花言葉を知ってネリネの花のご観賞をお楽しみください。
ネリネについてもっと知りたい方はこちらもチェック!
当サイト「暮らしーの」ではネリネ(ダイアモンドリリー)について他にもまとめています。育て方や特徴など、ネリネ(ダイアモンドリリー)についても知りたい方はこちらもチェックしてみてください。
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